30代女性の転職。長く活躍できる満足度の高い求人の探し方

    

30代の女性の転職は「自分に合った職種・職場・働き方を適切に選ぶこと」が重要です。

昔と違って転職が当たり前になっている今、多くの30代の女性が以下の理由で転職活動をしています。

  • 「今の仕事がきつい。もう少しラクに楽しく働ける職場を見つけたい」
  • 「今までは大体3年働いたら転職をしてきたけど、次は長く働ける会社を探したい」
  • 「将来を考えて転職をするなら、タイミング的にこれが最後のチャンス
  • 「結婚で引っ越しをすることになって、転職せざるを得ない
  • 「今の会社は産休や育休で復帰が難しい。だから、きちんと復帰できる職場を今から探したい」

つまり、人それぞれ求めるものが違うのが30代女性の転職であり、転職方法や求人の探し方もまた人それぞれです。

そこで、本記事では「30代女性の長く働ける転職先探し」をテーマにし、転職の成功=不満のない仕事探しのための知識やノウハウを採用目線で紹介していきます。

記事の後半では、「生理休暇が取れる」「PMSサポート」「未経験でも積極採用」など、女性の採用に力を入れている企業の取り組みも紹介。また、「産休、育休から時短で復職」といった、転職に成功した30代女性の体験談も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

この記事の筆者

株式会社ネクストレベル

編集部 白崎 萌

ベンチャー企業の事業部マネージャーとして、採用や教育などに携わる。働く30代女性の代表として、本記事を執筆。

30代の女性は”自分の未来”を考えた転職になる

30代の女性は”自分の未来”を考えた転職になる
ネットの情報を調べていると「30代になると転職が厳しくなる」と、至る所で書かれているのですが、なぜこのように言われているかというと…30代になると転職先に求めることが増え、希望に合う転職先を探すのが難しくなるからなんです。

    

こちらはあくまで一例ですが、20代と30代で転職に関して考えることの違いがこんな感じ。20代でいくつかの職場を経験したからこそ、30代の転職では求めるものがより明確になります。

20代 30代
未経験 未経験でもチャレンジしたい 未経験を今から学ぶには時間もかかり大変なので、今までのスキルを活かしたい
勤務
時間
特にこだわりはない 体力的に長時間労働はしたくない
給料 一人暮らしができて少し貯金できればOK 将来家を買ったり老後のことを考えるとある程度貯蓄できるくらい欲しい
産休
育休
今は結婚予定もないし気にしない 今後利用することを考えると、取得実績があるところがいい
実務
経験
いろいろなことを経験したい まだこの先も働く予定だから、きちんと成長できる経験を積みたい
仕事
内容
とにかくラクな仕事がしたい 楽だけじゃつまらない。仕事には、楽しさとやりがいも求めたい

30代になって、同棲、結婚、妊活、妊娠、出産、家族の変化…。こうした私生活の変化によって求めるものも変わっていくのは当たり前のことです。

さらに、マイホームの購入、子供の教育、自分の復職、親の介護、老後の貯蓄…など、40代、50代、60代になった将来の準備を見据えた上で、生活環境を考える人が増えるタイミングでもあります。

転職は新しい環境に飛び込むこととなり、さまざまな面で負担が大きく大変なこと。だからこそ、多くの30代女性は「長く、快適に働ける職場探し」をしていきます。

自分の未来と仕事を棚卸する30代女性のための転職チェックリスト

冒頭で伝えたように、30代女性の転職に求めることは人それぞれです。そこで、本格的に転職活動を始める前に考えておくべき事柄をチェックリストとしてまとめました。

この表をコピーして、スマホのメモ帳などで将来への考えや求めることを整理してみてください。

▼独身の30代女性向き
キャリアと仕事 やりたい仕事はある?5年後、10年後にどんな立場でどのように働きたい?
結婚と仕事 結婚したい場合、結婚後も仕事は続けない?結婚を考えない場合、仕事に対する熱量は?
プライベートと仕事 プライベートの時間はどのくらい欲しい?
お金と仕事 毎月必要な生活費と、目指したい収入はどう?
転職先に求める希望 何を重視して仕事を探す?(福利厚生、勤務時間、収入、仕事内容、など)
▼結婚している30代女性向き
キャリアと仕事 何歳まで仕事をしたい?やりたい仕事はある?
結婚と仕事 子供がいるもしくは希望している場合、子供と仕事の兼ね合いはどうしたい?
家族と仕事 私が働くことに対して夫の希望は?
労働時間と仕事 家事や子育てと両立できる労働時間は?
お金と仕事 世帯収入で考えた時に自分が稼ぎたい金額は?
転職先に求める希望 何を重視して仕事を探す?(福利厚生、勤務時間、収入、仕事内容、など)

上記のことを言語化することによって「どんな雇用形態で働くべきか」「どんな特徴を持った企業で働きたいか」が見えてくるはずです。

 

例えば・・・
労働時間が週3や1日5時間であれば、パートからのスタートが良い。
キャリアアップや収入アップを目指していくならば、正社員かつポジションを重要視して仕事を選ぶ方がいい。などです。

もし、上記に関して「よくわからない」「決められない」と感じた場合、一度キャリアコンサルティングを受けて、転職に求めることや転職の軸を一緒に整理してもらう方法もあります。

一番簡単にキャリアコンサルティングを受けるには、転職エージェントに登録して無料の相談面談を受ける方法があります。合わせて求人紹介もしてもらえるため、運が良ければそのままスムーズに転職が決まるかもしれません。

▼30代女性におすすめの転職サービス5選
サービス名 転職サービス
の種類
公開求人数

type
女の転職エージェント

type女の転職エージェントのロゴ
エージェント型 29,274件
  • 年間10,000人以上の女性の転職を支援
  • 女性ならではの悩みに寄り添う転職相談会を実施
パソナキャリアパソナキャリア エージェント型/スカウト型 37,494件
  • 転職者の年収UP率67.1%
  • 女性の転職専門チームによるサポートあり
マイナビAGENT エージェント型 45,560件
  • 多様な業界・業種・年収帯の求人がある
  • 無料個別転職相談会などが実施される
リクルート
エージェントリクルートエージェントのロゴ
エージェント型 349,931件
  • 一般サイトには掲載されていない約20万件の求人数を保有
  • 年間決定数が5万人を超え、多くの人が転職を成功させている
ビズリーチbizreach スカウト型 85,786件
  • 管理職や専門職などのハイクラス求人が多い
  • 自分の経歴を確認した上で、企業からスカウトが届く

女性が長く、快適に働ける職場かどうかを見極める求人チェックポイント

30代女性が転職をしていく際に目指すべきなのは「長く、快適に働ける職場探し」です。

まずは一般的に女性が働きやすい職場の特徴をリストアップしました。求人を探す際のチェックポイントや面談・面接時の質問内容の参考に活用してください

産休・育休の取得 きちんと復帰までできている実績があること
フレックスタイムの導入 家庭の事情でどうしても変更せざるを得ないときに融通が効くか
リモートワークの導入 ライフステージの変化により、移住や転勤など引っ越しを伴うときに現職で働ける選択ができるか

この3点を理解した上で、仕事内容・報酬・社風・人間関係の4つを見ていき、自分と合う職場か判断していくのがおすすめです。会社の採用ページを見たり、働いている人の口コミが見れるサイトを参考にすると、簡単に調べることができるかつ、上記の4点についてよく理解できると思います。

場合によってはどれかの条件を諦めざるを得ない場合がありますが、根気よく探していくことが重要です。

30代女性のサポートが得意な転職サイト・エージェント

30代の女性におすすめの転職エージェント
具体的に求人を探したい、転職活動をスタートしたいと言う方のため、求人検索・紹介・スカウト待ちができる転職サービスを一覧でまとめました。

求人数 向いている人 リンク

type
女の転職エージェント

約2.9万件
初めて転職活動をする人
パソナキャリア
約3.7万件
年収アップを目指している人
マイナビAGENT
約4.5万件
応募書類の添削や模擬面接などのサポートを受けたい人
リクルート
エージェント
約35万件
多くの求人の中からい自分に合った職を見つけた人
ビズリーチ
約8.5万件
管理職などハイキャリアを目指している人

※いずれも登録、利用共に無料。

30代女性が転職先候補にすべき、女性に優しい企業例

30代女性が転職先候補にすべき、女性に優しい企業例
もっと具体的にどんな働き方ができるかをイメージできるように、女性を積極採用していたり、女性が活躍していたりする企業のお話を紹介します。事業内容も簡単に紹介しているので、気になる企業などあれば、ぜひチェックしてみてください。

女性ターゲットのプロダクトの運営

まず最初に紹介する3社の企業は、女性ターゲットの商品やサービスを提供しており、女性視点の発想を大切にしている企業です。

事例1:日本最大級の学校教育情報サービス「ガッコム」を運営する企業

株式会社ガッコムは、教育系のITベンチャー企業で、子どもの学校選択や安全・安心をテーマにしたサービスの開発・運営を行っている会社です。そのため保護者(ユーザー)に近い属性であるママさん世代を積極採用しています。

また、以下のような取り組みを行なっており、子育てをしながら働く女性が働きやすい環境が整っています。

▼主婦や子育てママさんのための施策
・コアタイムなしのフレックス制を導入
・テレワークも可能で、家事の間に仕事ができる
・子供の夏休みに合わせ2〜3週間の有給を取得も可能
・子育て中の社員には最大48 日の看護休暇あり
会社名 株式会社ガッコム
住所  東京都港区三田2-9-5 みずほビル2階
事業内容 ・全国の幼稚園・保育園・小学校・中学校の情報の整備と提供
・全国の不審者・治安情報の整備と提供
・幼稚園・保育園・小学校・中学校をベースとしたコミュニティサイトサービスの提供
・学校情報・治安情報に基づく研究開発・コンサルティングサービス
・学校情報・治安情報に基づく社会貢献活動
設立 2010年6月
公式ページ http://www.gaccom.co.jp/
働き方 ・フレックス制(コアタイムなし)
・リモート勤務

>>株式会社ガッコムの業務内容や働き方について詳しく知りたい方はコチラ

事例2:女性むけメディア・アプリを運営する4MEEE株式会社での取り組み

4MEEE株式会社は、20•30代の独身女性向けのメディア「4MEEE(フォーミー)」と主婦・ママさん向けのメディア「4yuuu(フォーユー)」、そして女性向けヘルスケアアプリ「4MOON(フォームーン)」を運営している、インターネット広告・メディア事業の企業です。

メディアのターゲットが女性なので、社員は全員女性で構成されており、まさに女性が活躍している企業になります。

▼女性が働きやすい環境のための施策
・フレックスタイム制度導入で子供のお迎えで中抜けOK
・女性同士、お互いにサポートし合う風土
・独身時代から結婚・出産・復職を経験している先輩が多くロールモデルが多い
・6時間、7時間の時短勤務可能
・提携している保育園やベビーシッター制度あり
会社名 4MEEE株式会社
住所 東京都新宿区西新宿2丁目4−1新宿NSビル8階
事業内容 メディアサービス
設立 2018年1月(前身のロケットベンチャー株式会社は2013年12月に設立)
公式ページ https://4meee.jp/
働き方 リモートワーク制度あり(ハイブリッド勤務)、フレックス勤務可能

>>4MEEE株式会社の業務内容や働き方について詳しく知りたい方はコチラ

事例3:デジタルマーケティングに強い株式会社フラッグでの事例

株式会社フラッグは、クライアントの商品やサービスを世に広めるため、ソーシャルメディアやデジタル広告など様々な媒体を用いたマーケティング実施するほか、映像やWebコンテンツ、ライブ配信などのクリエイティブソリューション提供も行う、デジタルマーケティングに特化した会社です。

女性が長く働けるよう、仲間も上司も子育て世代を応援する風土で、部署によっては女性が8割を超えるところもある、まさに家庭を持ちながらも、キャリアを積みたい女性のための企業

▼女性が働きやすい環境のための施策
・平均年齢が32〜33歳、子育てでキャリアを諦めない会社づくり
・育休からの復帰率100%
・妊娠発覚から働き方の擦り合わせを実施
・男女問わず「子ども子育て休暇」として特別休暇を年に5日付与
会社名 株式会社フラッグ
住所 東京都渋谷区東1-29-3 渋谷ブリッジ6F
事業内容 ・コンサルティング事業
・デジタルプロモーション事業
・クリエイティブソリューション事業
・IPコンテンツ事業
設立 2004年1月26日(2001年3月創業)
公式ページ https://www.flag-pictures.co.jp/
働き方 ・ハイブリッドワーク
・フレックス制度
・専門型裁量労働時間制

>>株式会社フラッグの業務内容や働き方について詳しく知りたい方はコチラ

フェムテック系企業は女性が活躍できる

女性特有の悩みや問題の解決をサービス化する「フェムテック」はここ数年で市場規模が伸びているため、給与の上がり幅や会社の成長を体感できるようなベンチャー企業が多い業界です。

特にユーザーと同じ悩みを共有できる30代女性にとっては、仕事のやりがいを感じやすい業界のはず。

事例1:オンラインピル処方サービスを運営するmederi株式会社

mederi株式会社は女性のためのピルのオンライン診療・処方サービスや、妊娠・出産に向けて自宅でできるメディカルケアプロダクトを提供する「メデリベイビー」などのサービスを展開している会社です。

性別や年齢関係なく、仕事ぶりによって重要なポジションを任せてもらえる機会がある会社で、キャリアアップを目指してバリバリ働きたい!という女性が活躍できるでしょう。

▼mederi株式会社の特徴
・1年で従業員数が8倍の超成長企業
・自分で考え仕事を進め、スキルアップできる環境
・ユーザーの喜びの声をダイレクトに感じ、社会貢献性の高い仕事ができる
・性別関係なく、重要な仕事を任せてもらえるチャンスあり
会社名 mederi株式会社(mederi Inc.)
住所 東京都目黒区大橋2-22-6 唐木ビル5F
事業内容 女性の心と体のバランスを整えるヘルスケアサービスの提供
・オンラインピル処方サービス「メデリピル」
・メディカルケアブランド「メデリベイビー」
設立 2019年8月1日
公式ページ https://mederi.jp/

>>mederi株式会社の業務内容や働き方について詳しく知りたい方はコチラ

事例2:女性のキャリア支援がコア事業の株式会社QOOLキャリア

妊娠や出産などライフステージに伴い退職を余儀なくされた女性のサポート事業をしている企業です。また、この企業では未経験や子育て中の女性も意欲さえあれば社内で活躍できる環境が整っており、実際に異業種から転職し、子育てをしながら活躍している女性社員の方もいらっしゃいます。

未経験でもチャレンジしたい!子どもを育てながらもキャリアを積みたい!と考えている方には、ぴったりの環境が整っている企業です。

▼子育てしながら働く女性のための施策
・入社半年後からでも産休、育休の取得が可能
・婦人科系の検診は会社負担で受けられる
・子供の誕生日に半休取得可能
・妊婦社員には葉酸サプリメントを会社から支給
会社名 株式会社QOOLキャリア
住所 東京都港区北青山二丁目12番28号 青山ビル5階
事業内容 ・産前産後女性向けのキャリア支援事業
・人事領域コンサルティング事業
・ライフステージ特化型福利厚生サービス

「TUMUGU(つむぐ)」運営事業
設立 2020年12月1日
公式ページ https://newcareer.qo-ol.jp/

>>株式会社QOOLの業務内容や働き方について詳しく知りたい方はコチラ

女性に優しい研修制度や福利厚生

次に、女性のキャリアアップをサポートし、女性が活躍できる環境作りに努めている企業を2つ紹介します。

事例1:WEBサイトの改善やセキュリティツールを販売する株式会社Spelldata

株式会社Spelldataは、「社長以外の全員が女性」というIT業界ではとても珍しい会社です。そんなSpelldataでは、女性がしっかりキャリアを形成できるよう、業務時間内の学習時間や女性の健康を気遣う制度など、さまざまな支援制度を導入しています。

▼キャリアアップしたい女性のための施策
・未経験であってもポテンシャルが高ければ積極的に採用
・入社後にキャリア形成ができる環境を準備
・就業中の午前中に3時間の勉強時間を設け、資格勉強ができる
・残業は月1時間未満
会社名 株式会社Spelldata
事業内容 ・Webサイトの表示速度の計測・分析・改善
・なりすましメール対策のSPF/DKIM/DMARCの設定・監査ツールの販売
住所 東京都千代田区大手町一丁目7番2号 東京サンケイビル27階
設立 2000年10月16日
公式ページ https://spelldata.co.jp/

>>株式会社Spelldateの業務内容や働き方について詳しく知りたい方はコチラ

事例2:ECサイトのマーケティングやグロース支援が主軸の株式会社ACROVE

ECプラットフォーム事業を展開する株式会社ACROVEでは社員の半数が女性で、女性の健康、QOL向上による働きやすさ支援するため「She Works」という制度を導入し、女性が安心して働ける環境が整っている企業です。

▼女性が働きやすい環境作りのための施策
・PMSなどの悩みにたいしピル代金を会社が負担
・生理などで体調が優れない場合は休むことができる
・ベビーシッターの利用金額を会社が補助
会社名 株式会社ACROVE
住所 東京都新宿区大京町22-1 グランファースト新宿御苑5F
事業内容 EC・D2Cのプラットフォームカンパニーとして、自社開発のBIツールACROVE FORCEを用いてブランドのEC売上向上をワンストップで支援するECサービス事業と、ECブランドのM&Aを通じてメーカー・ブランド様の価値の最大化を目指すECロールアップ事業を展開するECプラットフォームカンパニーです。
設立 2018年11月15日
公式ページ https://acrove.co.jp/
働き方 原則出社

>>株式会社ACROVEの業務内容や働き方について詳しく知りたい方はコチラ

そのほか、女性が活躍している企業のお話は以下でまとまっています。「こんな企業で働きたい」の解像度を高めるためにも参考にしてください。

>>女性が活躍する企業へのインタビュー記事のまとめ

 

30代女性の転職時、採用担当にどうみられる?

30代女性の転職時、採用担当にどうみられる?
そもそも企業側が30代の女性を採用したいと考える理由は下記の通りです。

・女性は働きやすければ長く定着してくれる
・子育てこそマルチタスクの仕事の一つ、基本スペックが高い優秀ママさんが良い
・女性ターゲットのサービスの運営には女性が必要不可欠
・細かな気配りができる女性の方が向いている仕事がある
・コミュニケーション面からも仕事が円滑に進みやすい

中途採用の枠で考えると、腰を据えて働ける職場を探していて、社会人経験も積んでいる30代女性は例え育成枠だとしても採用したいと思っている企業は多いです。

20代と30代では10年しか違いません。途中におやすみが入ったり、働き方が変わっていったとしても、50代、60代まで働いてもらえるならば、この違いは大きなものではないですよね。

30代女性は前半・後半の年齢より、プライベートの状況が重要

採用担当はスキルやその人の持っているポテンシャルなどをみていく一方で、入社後にどう活躍していけるかを考えます

そこで必ず考えるのが、プライベートの状況です。既婚や未婚、子供の有無などで全てを判断することはありませんし、有利・不利などもありません。

ただ、入社後にお互いの希望が合わないとなった場合、結局退職につながってしまうため、初めからそうしたプライベートの事情を含めて、自社で活躍してくれるのかは必ず考えます。例えば、客先へ向かい大事な商談をするような職種であれば、小さいお子さんを持っていて急な休みが多く発生してしまう、ワーママ女性の採用は現実的に難しいです。

また、リモートでテレアポをする場合も、赤ちゃんの泣き声が入ってしまうような環境だと難しいですよね。

新しい人材の採用は企業にとっては大きなコストになるので、その後定着して活躍してくれる人材を探すことをゴールにしています。そうした意味で、「すぐに辞めない」「きちんと定着して活躍できるか」は最も重要なポイントです。

環境が同じなら、30代前半、30代後半での違いはあり

ただ、特に制限もなく働けるとなった場合、30歳と39歳ではみられ方に違いがあるのは事実です。

30歳であれば、未経験で学んでいって1〜2年での戦力化を期待したり、経験を積んで、30代半ば〜後半でのリーダー職を目指してもらうこともできます。年収も人それぞれではありますが、30代後半よりは低いため、折り合いがつきやすいです。

一方で、30代後半になってくると、初めから即戦力としてみられていくことも多ければ、半年でリーダーやマネージャーを求められることもあります。過去の経験を買って、年収も高めに設定されることも多いです。

とはいえ、20代ほど年齢による違いが出ないのが30代女性の転職と言えます。

30代で転職に成功した3人の女性のエピソード

では、実際に30代に入ってから転職をし、満足できる職場と出会えた女性(3名)にインタビューをしました。働く女性ならではの悩みや、どのようにして自分の希望に合った企業への転職をすることができたのか、転職活動の方法についてもお話しを伺ったので、ぜひ参考にしてください。

ケース1:30代半ば独身女性「長く働ける職場を求め転職」

30代で転職に成功した女性のエピソード①

▼中村さん(38歳女性/独身:結婚予定なし)の職歴プロフィール
・大学卒業後、営業から社会人をスタート
・営業事務→WEBディレクション→WEBマーケティングとキャリアチェンジをするも、一貫してWEB制作に携わる仕事をしている。

ー転職理由について教えてください


34歳の時、取引先の方が独立するのを機に声をかけてもらい、その方が設立した企業へ転職をしました。

その時はポジションや給与が上がらずに悩んでいたため、会社の中でもトップ層として働けることに魅力を感じ、転職を決めたのですが…3年経っても事業がなかなかグロースしないこと、自分自身がスキルアップをしたいと思っても、師匠になるような先輩がいないことから、力不足を感じ、だんだんと疲弊してしまいました。

私自身、独身で結婚の予定もなく、定年まで働き続けたいという希望があったので、学びと成長を感じながら働ける職場を探すために転職活動をすることに決めました。

ーどのように転職活動を進めましたか?


小さな会社にいたので、自分の市場価値を知るべく、市場価値診断を行った上でエージェントに登録しました。それぞれの違いを比較してみようと思い、dodaとリクルートエージェントの2つの転職エージェントに登録をしました。

2つ登録して正解だったと思ったのが、それぞれのエージェントで紹介してくれる求人のテイストが全然違い、転職先の候補の幅が広がったことです。

まず、リクルートエージェンでは「成長ができる環境」というオーダーに対して、上司がいて、制度も整っており、プロフェッショナルとしてスキルを伸ばせる大手企業が良いのではと提案してくださり、実際にたくさんの大手企業の求人を紹介してくれました。

一方でdodaでは「成長ができる環境」という同じオーダーに対し、上司や教えてくれる先輩はいるけれど、自分でどんどんチャレンジをしていけるような環境の中規模ベンチャーの求人を提案してくださいました。

大手企業もベンチャーも実際に面談を受け、どちらが自分に向いているかを考えられた点がよかったです。

ー現在の会社に決めた理由を教えてください。


結局、dodaが紹介してくれた中規模ベンチャーの会社に行きました。決めてとなったのは、人事や現場の上司の方と面接する大手企業よりも、直接社長とお話しすることができるベンチャー企業の面接の方が、会社の雰囲気や業務内容、何よりも「この人と一緒に仕事をしたい」と感じることができたからです。

面接の中で、かなり突っ込んだ質問や希望を伝えたのですが、やはり代表の方なのでいずれも的確な回答をもらえ、その内容に納得ができ、内定受諾をしました。

ー転職後の状況について教えてください。


面接で伺った話とギャップを感じることはなく、自分が思い描いていた通りで満足しています。休暇も取りやすいですし、フレックスタイムなので自分の時間も計画的に作ることができます。以前は忙しくてできていなかった趣味も再開できて、プライベートとの両立もでき、満足です!

ケース2:30代前半、新婚の女性「将来を見据え、産休育休が取れる企業への転職」

30代で転職に成功した女性のエピソード②
アサミさん 31歳女性 新婚

▼アサミさん(31歳女性・新婚)の職歴プロフィール
・大学卒業後、大手企業で事務職として勤務
・社内恋愛ののち結婚をしたため、部署移動をすることになり、結果、退職を選ぶ
・今回が、初めての転職活動

ー転職理由について教えてください。


勤めていた会社は、夫婦で同部署で勤めることができない暗黙のルールがありました。彼の方が立場が上だったので、自然と私が別の部署に移動するしかなかったのですが、転属先の部署の仕事は受付業務だったため、スキルアップに繋がらないと感じ、退職を決めました。

ー転職した理由について教えてください。


転職経験もなく、前職は事務職だったため、出社しないとできない仕事の経験しかありませんでした。ただ、将来子供ができた後も働いていくことを考えると、リモートワークができる職種にキャリアチェンジしておきたいなと思いました。

私の計画では、未経験業界で転職後3年ほど経験を積み、育休、産休に入り1年ほど休職した後に在宅勤務かつ時短勤務で復帰ができればベストだな…と考え、転職活動を始めました。

ー実際に行った転職活動はどんな感じでしたか?


マイナビエージェントに登録して希望を伝えたのですが、正社員だと難しいと言われてしまい…

その後、dodaに登録したところ、将来的に産休/育休を視野に入れての転職活動は全然問題ないとおっしゃっていただいたので、契約社員でのスタートですが、半年〜1年で正社員になれる前提での求人を紹介していただきました。

また、転職前からエージェントによって扱っている求人が違うとは聞いていましたが、対応が全く違うとは思いもしませんでした。なので、複数の転職エージェントに相談して決めるのがいいなと個人的には思います。

ー転職後の状況について教えていただきたいです。


転職先は女性管理職の割合が多く、ママさん社員が多かったので安心して働けています。また、社員の多くが私と同じように未経験からスタートで、契約社員の期間を経て正社員になっているそうなので、的確なアドバイスをもらえ、高いモチベーションの中で仕事をできています。

ケース3:30代後半女性「産休復帰後、子どもを育てながら働ける企業へ転職」

30代で転職に成功した女性のエピソード③

▼沙耶香さん(36歳女性/既婚者子持ち)の職歴プロフィール
・28歳の時にメーカーでの研究・企画職に転職し、35歳の時に産休に入る。
・復帰を希望するものの、復帰前とは違う部署になってしまい、やりたい仕事ができず転職活動を開始。

ー転職活動を始めた理由について教えてください。


出産のため1年間、休職をしていました。元々、忙しい部署だったので、休職してストレートに復帰できている社員を見たことがなく、私自身、期待もしていませんでした。結果、予想通り、私も元いた部署には戻ることができず、やりたい業務ができなくなってしまったため転職をすることを決意しました。

ー転職活動について教えてください。


ビズリーチで、スカウトをもらう形で転職活動を開始。「1年のブランクあり。時短勤務・残業なしは外せない」という厳しい条件にもかかわらず、メーカーのコネクションに強い、ビズリーチのヘッドハンターの方が4〜5社の求人を持ってきてくれました。結果2社から内定をもらい、自分の性格に合いそうな会社を選びました。最後までどっちの会社へ入社しようか迷っていたのですが、ヘッドハンターの方が各会社の社内の雰囲気を細かく教えてくださったおかげで、自分に合った理想の職場へ入社をすることができました。

ー転職を終えての感想を教えてください。

大成功だったと思います。本当に理想通りの仕事ができていて、全く不満がないです。また驚いたのが、入社前にビズリーチのヘッドハンターの方が教えてくださった、会社の雰囲気や業務内容などが「実際に働いてみたら聞いてた話と全然違った。」ということが一つもなかったので、信用してよかったと思います。(初めはちょっとコワモテで心配でした。でも、本当に利用してよかったです。)