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教員からの転職は厳しい?失敗しないためのポイントや年代ごとに転職の進め方を解説

教員から別の職種への転職を検討しているものの、「教員から民間企業へ転職することは厳しい」という意見も多いことから、なかなか一歩を踏み出せない人もいるかと思います。ですが、教員からの転職が厳しいというのは、果たして本当なのでしょうか

そこで今回は、教員の転職事情に焦点を当てて、その詳細を解説していきます。併せて、教員からの転職で失敗しないためのポイントや、年代別の転職活動の進め方と教員からの転職を成功させた方の体験談も紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。

教員からの転職者は年々増加!転職は厳しいが可能

教員の転職事情について先に結論を言ってしまうと、教員からの転職は厳しいことは事実ですが、不可能ということではありません。

事実、文部科学省のデータによれば、教員から転職している人は毎年一定数存在しており、むしろその数は増加傾向にあることがわかります。

◆各公立学校の年度別転職者数

平成21年度間 平成24年度間 平成27年度間 平成30年度間
公立小学校 1,289人 1,318人 1,501人 1,715人
公立中学校 1,021人 1,019人 1,142人 1,217人
公立高等学校 335人 445人 454人 559人

参照:文部科学省『令和元年度学校教員統計調査(確定値)の公表について』

上記はあくまで公立学校のみのデータであるため、私立学校も含めた教員全体ではさらに転職者の数が増えることが推測されます。

とはいえ、教員に対する転職市場の評価は決して高くなく、一般の会社員に比べて転職が難しいのは事実です。

そんな教員の転職事情について、これから順を追って見ていきましょう。

教員からの転職においてネックとなる点

教員からの転職においてネックとなる点

教員からの転職が一般の会社員の転職よりもハードルが高いのは、教員という職業の特性上、転職においてネックとなる点がいくつか存在するからです。

そこで本章では、教員からの転職においてネックとなる点について解説します。

具体的には、以下の3つです。

  • 転職時期
  • ビジネス経験
  • 年収

転職時期|タイミングが難しい

1つ目は「転職時期」です。

教員の多くはクラスを担任している関係上、年度の途中で退職することが難しく、自ずと転職時期も年度末(3月)に限定されてしまいます。そのため、転職先との入社のタイミングが合わず、転職が難航するケースも少なくありません。

また、平日は授業や部活がある関係上、多くの教員は有給を取得したり中抜けしたりすることが難しく、その点も転職活動を進める上でのネックとなります。

ビジネス経験|企業からスキル面で不安視されることも

2つ目は「ビジネス経験」です。

教員は公務員ということもあり、民間企業での勤務経験がないため、ビジネスの経験やスキルの面で企業側から不安視されることが多くなります。基本的に民間企業では売上や成果を求められるため、ビジネスの経験がない教員は、どうしても企業側から敬遠されやすいのが実情です。

また、最近の教育現場ではICT環境(コンピュータ関連の機器を教室や授業に取り入れて活用する環境)の整備が進んでいるものの、ITリテラシーの低い教員は依然として多く、その点が選考において不利になるケースも少なくないようです。

年収|30代以降は下がることも

3つ目は「年収」です。

教員は基本的に年功序列ということもあり、30代以降は同年代の会社員よりも平均年収が高くなる傾向にあります。そのため、教員から民間企業への転職においては年収が下がるケースが多く、その点がネックになることもあります。

前述の通り、教員は民間企業での勤務経験がないことから、企業側からスキルや経験面で不安視されることも多く、教員時代の年収と同程度の転職先を見つけるのはなかなか難しいのが実情です。特に扶養家族がいる人や住宅ローンを組んでいる人は、年収の低下には大きなリスクを伴うため、転職に対して慎重になる人も多いようです。

なお、一般的に年収に差が出始めるのは30代以降であるため、20代の転職であれば年収面がネックになることは少ないでしょう。

教員からの転職で失敗しないためのポイント

教員からの転職で失敗しないためのポイント

ここまで見てきた通り、教員からの転職はネックとなる部分も多いため、実際に転職する際はポイントを押さえた上で行動を起こす必要があるでしょう。

そこで本章では、教員からの転職で失敗しないためのポイントをご紹介します。

具体的には、以下の通りです。

  • 改めて自己分析をする
  • 転職活動のスケジュールを立てる
  • 資格やスキルを取得する
  • 転職エージェントを活用する

改めて自己分析をする

1つ目のポイントは、「改めて自己分析をする」ことです。

転職を検討するにあたって、まずは改めて自己分析を行い、自分が転職したい理由や今後のキャリアで実現したいことを明確にしておきましょう。転職の軸が定まっていないまま転職活動を始めてしまうと、転職後にミスマッチが起こる可能性も高くなるため、注意が必要です。

特に教育という仕事が好きで教員になった人であれば、安易に別の職種に転職してしまうと、転職先でやりがいを感じられず、かえって後悔をすることも考えられます。そのため、本当に転職すべきかどうかも含めて、まずは改めて自分を見つめ直すことが重要です。

転職活動のスケジュールを立てる

2つ目のポイントは、「転職活動のスケジュールを立てる」ことです。

教員は年度末以外での退職が難しい関係上、「内定を得てから退職する」という方法が取りづらいのが実情です。そのため、転職活動のスケジュールをしっかりと立てておかないと、転職活動が思うように進まず、退職後に空白期間ができてしまう可能性も高くなります。

転職活動のスケジュールを立てる際は、退職予定日(3月末)から逆算してスケジュールを組み立てていく方法がおすすめです。ゴールを起点にスケジュールを組んでいけば、いつ何をすればいいかも判断しやすくなるでしょう。

なお、退職を伝えるタイミングとしては、引継ぎや学校側の後任探しのことも考慮して、前年の11~12月頃に申し出るのが最適と言えます

資格やスキルを取得する

3つ目のポイントは、「資格やスキルを取得する」ことです。

前述の通り、教員は民間企業での勤務経験がないため、ビジネスの経験やスキルの面で企業側から不安視されるケースも多くなります。ですが、あらかじめ資格やスキルを習得しておけば、それらのハンディを補うことが可能です。

例えば、事前にビジネスマナー研修を受講したり、WordやExcelのスキル証明にもなる「MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)」を取得したりすれば、選考で不利になるケースも少なくなるでしょう。

また、取得の難易度は高いものの、入社後に即戦力となれるような国家資格を取得するのも有効です。例えば、不動産業界への転職を希望するのであれば、宅地建物取引士の資格を取得できれば、選考で有利に働くのは間違いないでしょう。

転職エージェントを活用する

4つ目のポイントは、「転職エージェントを活用する」ことです。

転職エージェントは単に仕事を紹介してもらえるだけでなく、キャリア相談や選考対策も含めた様々なサポートを受けられます。他にも、企業との日程調整や条件交渉なども代行してくれるため、転職活動を進める上で心強い存在となるはずです。

特に教員は周りに転職経験者がいない関係上、情報が集まりにくく、相談相手も限られてくるため、積極的に転職エージェントを活用することをおすすめします

また、転職エージェントの中には教育業界に特化したものもあるため、大手の転職エージェントと併用すれば、より効率的に転職活動を進められるでしょう。

【年代別】教員の転職活動の進め方

【年代別】教員の転職活動の進め方

本章ではここまでの内容を踏まえた上で、教員の転職活動の進め方を年代別にご紹介します。

【20代】自己分析を行いキャリアプランを明確にする

20代であれば年齢的にもポテンシャル採用(現時点での能力ではなく、潜在的な能力に着目する採用)がされやすいため、やる気と熱意があれば、未経験の業界や職種への転職も十分に可能でしょう。

ただし選択肢が多いぶん、しっかりと自己分析を行いキャリアプランを明確にしておかないと、転職の軸がブレやすくなるため、注意が必要です。

20代は基本的にどの業界や職種にも転職できますが、ITエンジニアなどの将来性が見込める職種が特におすすめです。その他、20代であれば公務員試験の受験資格があるため、教員以外の公務員を目指すのもいいでしょう。

◆20代の教員におすすめの転職先

  • ITエンジニア
  • 公務員

次に、実際に第二新卒枠を使い、教員から民間企業へ転職した方の体験談を載せているのでぜひ最後まで読んでみてください。ここでは、転職活動で苦戦した点やそれでも転職を成功させた秘訣について詳しく話を聞いているので、同じように第二新卒枠で教員から転職をしたいと思っている方の参考になる話ばかりだと思います!

【体験談】第二新卒枠を利用し、25歳の時に教員から民間企業への転職を成功させたBさん

教員から転職した人の体験談②

▼Bさん(女性)のプロフィール
25歳の時に教員から法律系の事務職へ転職
転職活動期間:2ヶ月
利用したサービス:マイナビジョブ20's

毎日続く残業の日々に疲れ、定時で帰れる仕事に就きたいと思ったのが転職のきっかけ

転職をしようと思ったきっかけを教えてください。

新卒で教員になり、4年生と1年生の学級担任、子供たちのクラブ活動の主任などを担当していました。子供は好きだったので最初は毎日楽しく仕事をしていたのですが、人手不足の職場環境ということもあり、毎日12時間以上の労働、そして休みの日に仕事をすることもしばし。そんな毎日を1年半過ごしていくうちに鬱っぽい症状が出てきてしまい…このまま体調崩したら転職活動はおろか、何もできなくなってしまう!この環境から離れるために転職をしよう!!と思ったのが、転職を決意したきっかけです。

教員からの転職に対して、不安に感じていた点や懸念点はありましたか?

不安に感じていた点は、給与面・スキル面・社会人が1年半しかないという3点です。

最初は、転職によって給与が落ちてしまうことに躊躇していました。だからといってこのまま教員の仕事を続けていても、精神的に参ってしまうと思ったので「給与が下がることは仕方ない。それよりも自分の精神状態を優先しよう」と決めました。

スキル面が一番の懸念点でしたね。教員という職歴しかなかったので、他業種で活用できるスキルを持っていないことに不安を感じていました。また社会人経験が1年半しかなかったので、そんなすぐに転職をしていいものか…と悩みましたが、辛いと感じながら教員を続けるよりかは心機一転、新しい仕事を初めてそこでスキルを磨いていこうと考え方を変えて、転職活動に挑むことにしました。

第二新卒枠を狙って転職活動を行ったこと。そして面接でとにかく熱意を伝えたことが転職が成功した要因

転職活動はどのように進めましたか?

教員歴が1年半と長いわけでもなく、何か自慢できるようなスキルもなかったので…新卒同様、ポテンシャル採用で雇ってくれる第二新卒枠を狙って転職をすることにしました。第二新卒とは大学や専門学校等を卒業後、新卒で入社した、社会人経験が3年未満の人を指し、20代後半や30代で転職するのとは違い「可能性を秘めた若手」として、未経験分野でも採用してくれるのがメリットです。人材不足の深刻化だけでなく、20代での転職が当たり前になっているからこそ、このような第二新卒をターゲットに採用を行う企業も多いそう。

私はまさに第二新卒の条件に当てはまっていたので、第二新卒・既卒向けのマイナビジョブ20'sを利用して転職活動を進めました。最初は他の転職エージェントと併用して利用したのですが、他のエージェントは「今の状態で民間企業への転職は厳しい」と面談で言われ、またすごく高圧的な印象を持ったので、最終的に親身になって相談にのってくれたマイナビジョブ20'sに絞って転職活動をしていましたね。

マイナビジョブ20'sの担当者さんは、自分が受けている会社について詳しい人と繋いで面接対策をさせてもらえたり(いわゆるOBOG訪問的な感じです)、時間の融通も利かせてくれたりと、働きながら転職活動を進めている私にとっては非常にありがたかったです。特に民間企業での就活経験がない私にとっては面接対策や履歴書作成のサポートなど、全て全てとっても助かりました。

サービス名 特徴

マイナビジョブ20's
マイナビジョブ20's

  • 第二新卒・既卒に特化した転職エージェント
  • 全ての求人のうち75%もの求人が未経験OKな求人

教員からの転職で苦労された点はありますか?

苦労した点は、教員時代に培った「授業を組み立てるスキル」「こどもが楽しいと思う授業を準備するスキル」「それぞれの子どもの個性に合わせた対応ができるスキル」等が全く活かせなかった点です。当時は、1年半も大変な思いをして働いたのにどのスキルも活かせないなんて…とネガティブに考えてしまうことも…それでも気持ちを切り替えて転職活動を進めました。

それでも転職を成功できた要因は何だと思いますか?

第二新卒枠で転職活動を進めたことと、面接でとにかく「ここで働きたいです!」という熱意を伝えました。

あとは教員時代に培ったスキルの中で、他の業種にも活かすことのできるスキルを言語化にして伝えた点も、転職に成功した要因の一つだと思います。実際にコミュニケーション能力とPCスキルを、自分のスキルとして面接でアピールしました。特に転職では事務職を目指していたので、PCスキルが身についている点は非常に有利に働いたと思います。

他には転職エージェントを最大限に頼って転職活動を進めた点も、転職先が2ヶ月で決まった最大の要因だと考えています。言い方は悪いですが、とにかく利用できるサービスなどは最大限に利用して転職活動を進めましょう!!

自分1人での戦いだとは思わず、多くの人を頼って乗り切ることが転職成功へのカギ

転職後の職業について教えてください。

今は法律関係の業界でデータ入力や管理などの事務職をしています。教員時代のパソコン作業や電話対応などが転職後の仕事でも役に立ちました。

また勤務時間は9-17時で残業もありません。教員時代には難しかった自分の時間を作ることもでき、精神的余裕もできているので非常に満足しています。

最後に、教員から転職をしようと考えている方へアドバイスをお願いします。

教員からの民間企業への転職は、初めてのことだらけで難しく感じることも多いでしょう。でも決して1人で抱え込まず、周りの人たちに助けてもらいながら転職活動を進めることが大切です。

教員からの転職は不可能ではありません!!飛び出るほどのスキルがなくても決して怖気づかず、自分を信じて転職活動を進めていけば必ず、良い転職先に出会えることができます。

ぜひ頑張ってください!!応援しています。

【30代】教員としての経験を活かせる業界や職種を目指す

30代になると経験やスキルが重視されるようになるため、教員としての経験を活かせる業界や職種を目指すのが適切と言えるでしょう。もちろん30代であっても、未経験の業界や職種に転職することは可能ですが、その場合は年収が大きく下がる可能性があるため、注意が必要です。

教員としての経験を活かせる転職先としては、やはり予備校・塾の講師や家庭教師などが挙げられます。また、教員経験のある人材が優遇されやすい、教員関連の企業や大学職員もおすすめです。ただし、大学職員は非常に倍率が高いため、注意が必要です。

その他、意外なところで営業職も候補として挙げられます。営業職ではトーク力やプレゼンテーション能力が求められる傾向があり、人前に立って話すことに慣れている教員であれば、企業によっては優遇されることもあります。

◆30代の教員におすすめの転職先

  • 講師・家庭教師
  • 教育関連の企業
  • 大学職員
  • 営業職

次に実際に30代の時に、教員時代に培ったスキルや経験を武器に教員から未経験業界への転職を成功させた方の体験談を載せているのでぜひご覧ください。

実際にどのように転職を進めたのか?転職をする際、どんなことが不安だったか?なぜ転職を成功させることができたのか?について詳しく話を伺ったので、同じく30代で教員から転職を考えている方の参考になること間違いなしです!

【体験談】教員歴10年で培ったスキルを活かし、36歳で未経験のIT業界への転職を成功させたAさん

教員から転職した人の体験談①

▼Aさん(男性)のプロフィール
36歳の時に教員からIT業界へ転職
転職活動期間:半年
利用したサービス:リクルートエージェント

新しいことにチャレンジしたい!と10年続けた教員を辞める決断をした

教員を辞めて転職したいと思ったきっかけ、理由を詳しく教えてください。

新卒で教員になり、公立の中学校で10年間、社会科を担当していました。教員としての仕事の充実感はあったのですが、厳しい組織の制約や働き方が柔軟ではない点に対して不満を抱いたのと、ずっとこのまま教員を続けるのでなく、新たな挑戦がしたいと考え、転職を決意しました。

教員からの転職に対して、不安に感じていた点や懸念点はありましたか?

最大の不安点は、教員一筋10年だったので他の業界の経験値が全く無く…それが転職で不利になるのでは無いかといった点です。また教員での経験が他の業界でどれほど重宝されるのか、また新しい環境への適応能力やスキル不足が懸念点でした。

ただ、人生は一度きり。マイナスなことばかり考えずにやりたいと思ったらやってみよう!と思い、転職活動をすることにしました。実際に転職を経験して言えるのは、この時抱えていた不安や懸念点は根拠のないものだったな…と。あの頃の自分に何か言えるなら「そんな不安抱えなくても大丈夫!」と伝えたいですね。

転職エージェントを利用して、初めての民間企業への転職活動を最後までサポートしてもらった

転職活動はどのように進めましたか?

新卒で教員になったので転職活動はおろか、民間企業への就職活動すら初めての経験でした。また希望する業界がIT系で未経験業界ということもあり、全てが未知の世界。これは自分1人じゃ転職活動を進められないと思い、リクルートエージェントを利用して転職活動を開始しました。

最初は「民間企業での就労経験がない自分が転職エージェントへ登録できるのだろうか。エージェントの担当者の方に『36歳で教員から民間企業への転職は難しい。』と言われてしまったらどうしようか…」と不安でいっぱいだったのですが、実際、教員一筋10年という経歴を持つ私でも転職エージェントに登録できましたし、担当者の方がすごく親身になってサポートしてくださいました

最初にエージェントの担当者の方との面談があるのですが、そこで教員という経歴しかない僕でも民間企業へ転職できるか不安という思いを伝えたところ「Aさんの教員歴10年で培ってきたスキルを活かせる職場は未経験業種でもあります!最大限にスキルが活かせる場所を一緒に探しましょう。」と言っていただいたき、実際にその言葉の通り、自分が輝ける場所(職場)を提案してくださいました。

特に、職場環境について(休日の日数・残業など)強いこだわりを持っていた僕ですが、それでも希望に合う求人をいくつも提案してくださったのは本当に助かりましたね。

エントリーする求人が決まったら早速、そのために必要な履歴書作成や面接対策に進むのですが、右も左もわからない僕に対し、履歴書作成や面接に関する手厚いサポートをしてくださいました。

今振り返ってもリクルートエージェントさん無しでは、僕の転職活動は成功しなかったと思います。それくらい、自己分析から求人紹介、エントリーから選考までしっかりとしたサポートがあり、精神的にも安心して転職活動を進めることができました。

サービス名 特徴

リクルートエージェント_ロゴ画像
リクルートエージェント

  • 幅広い年齢や年収に対応した「求人数の多さ」
  • 職種も幅広く「初めての転職」「未経験の転職」におすすめできる

教員時代の経験やスキルを転職先の仕事でも活かせるということを言語化し、面接で伝えたことが転職が成功した要因

教員からの転職で苦労された点はありますか?

やはり教員の経験が、他の職種でどれだけ通用するのかが不安でしたね。また、業界の専門用語やビジネス用語など知らないことも多くあったので、それらを勉強しながら面接対策を進めるのは苦労しました。

ただ、先ほども述べたように面接対策や練習はエージェントの方がやってくれたので、数をこなして慣れていったという感じですね。やはり転職活動をサポートする仕事であるだけに、エージェントの方のFBはどれも採用者目線からの端的で的を得たアドバイスばかりでした。「どんなに才能やスキルがあっても、それが面接で伝わらないと意味がない!」と思い、それらのアドバイスを受けながら面接練習をたくさんした記憶があります。

あなたが転職を成功できた要因は何だと思いますか?

教員時代の経験やスキルを転職先の仕事でも活かせるということを言語化し、面接で伝えました。具体的には、教員時代に培ったコミュニケーションスキルです。教員の仕事は他の教員を初め、生徒とその保護者など、本当にいろいろな世代の人と関わります。そこで得た組織内での円滑なコミュニケーション能力と組織をまとめるという能力を最大限にアピールしました。

また、教員生活を送っていると生徒や状況などによって臨機応変な対応を求められることが日常茶飯事だったので、そういった問題への対応力の速さについても強みとして面接で伝えました。

伝える時は、ただ強みを伝えるのでなく「教員を経験して培った臨機応変な対応が瞬時にできる力と、高いコミュニケーション力でプロジェクトマネージャーとして、組織を引っ張り新たなシステムの開発に貢献したい」と希望しているポジションや職種にどう強みが活かされるかを明確にして伝えるように心がけましたね。

教員で培った自分のスキルや経験は他の職種でも十分に活かせる!前向きな姿勢で転職へチャレンジしてみて!

転職後の職業について教えてください。

転職先はIT業界を選びました。技術の急速な進化と、その変化に対応しながら成長できる仕事環境に魅了されたからです。またIT業界ではリモートワークの普及により、教員時代と比べ物にならないくらい柔軟の効いた働き方ができるためいいな〜と思いました。

現在はシステム開発のプロジェクトマネージャーとして、チームと協力して新しいプロジェクトを進めています。

今の職場に満足していますか?

大変満足してます。やはり教員という仕事は、厳しいルールがあったり、残業がすごく多かったり…とにかく精神的にも体力的にも労力がいる仕事でした。ただ、今の仕事は勤務場所も自分で選べ、自由度がある仕事なので、私はこっちの方が個人的に合っていると思います。

最後に、教員から転職をしようと考えている方へアドバイスをお願いします。

私も転職時は「10年以上も教員一筋だった30半ばの社会人が、未経験業種への転職なんて可能なのだろうか…」と不安を抱えていましたし、教員時代に得たスキルや経験が他業種へ活かせるとは考えてもいませんでした。

でも実際に転職活動を終えた僕の意見は「教員時代の経験やスキルは十分、他業種でも活かせることができる」です。柔軟で前向きな姿勢を持って、新しいチャレンジを恐れずに進んでみてください。転職エージェントのサポートも本当に役に立ったので、不安な方はエージェントを利用することをオススメします。

あなたの転職が成功するよう、祈っています。

【40代】教育現場でのマネジメント経験を活かせる業界や職種を目指す

40代の転職は教員でなくてもハードルが高くなるため、転職先を教育業界に絞った上で、なおかつマネジメント経験を活かせるような職種を狙うのが適切と言えるでしょう。

教育現場でのマネジメント経験を活かせる業界としては、例えば教育機関向けのコンサルティングの分野や、個人学習者向けのコーチングの分野などが挙げられます。このような職場であれば、これまで培った経験を存分に発揮できるでしょう。

◆40代の教員におすすめの転職先

  • 教育機関向けのコンサルタント
  • 個人学習者向けのコーチ

まとめ|教員からの転職はしっかり計画を立てておこう!

ここまで教員の転職事情について、解説してきました。

冒頭でも述べた通り、教員からの転職は確かにハードルが高いものの、決して不可能ということではありません。しっかりと計画を立てて転職活動を続けていけば、納得のいく転職先が見つかるはずです。

環境を変えるのには勇気がいりますが、不安な人は転職エージェントの力を借りるなどして、まずは一歩を踏み出してみましょう。