第二新卒とは、一般的に大学や専門学校などを卒業して3年以内の人を指します。
「転職したいけど、3年は今の職場にいた方が有利かな」
「職務経歴が短くても、転職エージェントを利用できるの?」
このように、第二新卒ならではの悩みを抱える方もいるでしょう。
以前は「3年勤めて転職する方が有利」と言われることが多くありました。しかし、実際には第二新卒を積極的に採用する企業も多く、一概に転職で不利になるとはいえません。
基礎的なビジネススキルがあり、今後の伸びしろが期待できる第二新卒は、むしろ転職市場で有利になることも多くあります。
転職に関してお悩みの第二新卒の方は、まず転職エージェントへ登録してみましょう。転職エージェントは、転職するか悩んでいる方、すでに転職を決意している方の双方にとって有益なサービスです。
第二新卒の方におすすめの転職エージェントや、効果的に活用する手順をご紹介するので、今後のキャリアを検討する際の判断材料にしてください。
第二新卒にオススメの転職エージェント3選
転職エージェントは、自分が希望する転職先への入社を支援してくれるだけでなく、キャリアプランの相談にも応じてくれます。
第二新卒の支援実績が豊富な転職エージェントも多く、職務経歴が短くても利用可能です。
今後のキャリアを自分一人で悩むより、無料で相談に乗ってくれる転職支援のプロの力を借りましょう。
サービスを利用した結果、「今は転職しない」という決断に至ってもまったく問題ありません。現職を続けながら転職エージェントを活用し、良い企業が見つかったら転職することも可能です。
ここからは、第二新卒の方にぜひおすすめしたい転職エージェントを3つに厳選して紹介します。各エージェントの強みやおすすめする人の特徴を確認し、自分にあった転職エージェントを見つけてください。なお、複数のサービスを同時に利用することも可能です。
20代の転職支援に強い|マイナビジョブ20's
マイナビジョブ20'sは、20代・第二新卒・既卒者向けの転職エージェントです。転職サービス大手の株式会社マイナビが運営し、累計32万人の利用実績を誇ります。
「転職エージェントが多すぎて、どこに登録すればいいか判断できない」という方は、まずマイナビジョブ20'sに登録しましょう。丁寧なカウンセリングで、第二新卒のキャリアを支援してくれます。
第二新卒向け求人数 | 4,174件(2023年3月時点) |
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特徴 | ・20代の転職支援に特化 ・未経験OKの求人が75%以上 ・入社後の定着率93.6% |
強み | ・大手マイナビグループのノウハウを生かした支援 ・第二新卒支援に精通したアドバイザーからの支援 |
弱み | ・求人数は多くない ・ハイクラス求人が少ない |
マイナビジョブ20'sは、転職するかまだはっきりと決まっていない方、転職するなら第二新卒の支援に特化したサービスを受けたい方におすすめです。
幅広い選択肢と豊富なサポートが特徴|リクルートエージェント
リクルートエージェントは、大手人材紹介会社である株式会社リクルートが運営する転職エージェントです。圧倒的な求人数の多さと、豊富なサポート実績で、幅広い求職者の転職をサポートしています。
第二新卒向け求人数 | 36,810件(2023年3月時点) |
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特徴 | ・年間登録者数 約125万2,000人 ・年間決定数 約5万2,000人 ・全国に19拠点展開 |
強み | ・幅広い年代・職種・地域に対応可能 ・豊富なセミナーやイベント等を活用できる |
弱み | ・サポート期間が原則3か月 ・職業経験がない場合は登録できない可能性がある |
リクルートエージェントは、職務経歴が2,3年程度ある方、幅広い選択肢から条件の良い転職先を見つけたい方におすすめです。
ただしリクルートエージェントのサービス期間は3か月限定なので、転職の意思が固まっている方向けのサービスといえます。転職するかどうか悩んでいる方は、マイナビジョブ20'sに登録しましょう。
キャリアに自信がない方におすすめ|ハタラクティブ
ハタラクティブは、レバレジーズ株式会社が運営する20代向けの転職エージェントです。第二新卒向けや未経験歓迎の求人を多数取り扱っています。
第二新卒向け求人数 | 800件(2023年3月時点) |
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特徴 | ・未経験OKの求人が約8割 ・就職成功率80.4% ・最短2週間での内定実績 |
強み | ・職歴の短い方のサポート実績が豊富 ・丁寧なキャリア相談を受けられる |
弱み | ・求人数は多くない ・ハイクラス求人が少ない |
転職すべきか悩んでいる方、職務経歴が短い方、未経験職種に転職したい方は、ハタラクティブがおすすめです。丁寧な個別相談に定評がある転職エージェントなので、「とりあえず誰かに相談してみたい」という方は、ぜひ利用してください。
第二新卒こそ転職エージェントを活用すべき5つの理由
「転職エージェントは敷居が高い」と思われる方もいますが、転職に不慣れな第二新卒こそ積極的に転活用するべきです。無料で利用でき、途中で解約しても問題がないので、大きなリスクがありません。
転職するか迷っている方、すでに転職意向を固めている方の双方にとって、転職エージェントの利用が有益である理由を5つご紹介します。
理由1|転職するか現職に留まるかの判断材料を得られる
転職エージェントは、今自分が転職するべきかの判断に活用できます。
例えば転職エージェントに以下のような質問をすることで、自社と他社の違い、今転職して叶えられる条件の相場などが見えます。
- 今の自分の給料は、同業他社の同じポジションと比べて高いですか?低いですか?
- 自分は○○の資格を保有して、自社で○○の仕事を担当しています。自分のスキルや経験で、今より高年収な求人にチャレンジするのは現実的でしょうか?
- 未経験からITエンジニアになりたくて、スクールに通っています。自分の年齢でも未経験で採用してくれそうな企業ってありますか?
現在の勤務条件が同業他社と比べて悪くないか、現在のスキルで希望する転職が叶うかなど、多様な観点から転職の是非を検討できます。
プロのキャリアアドバイザーと相談した結果、現職に残る判断をしたとしても、ペナルティなどは一切ありません。第二新卒の今転職するのか、経験を積んでから転職した方が有利になるか、判断材料を増やすために、プロの支援を活用してください。
理由2|すぐに転職しなくても将来のキャリアイメージがつかめる
転職エージェントは、一般的に公開されていない「非公開求人」を多く保有しています。幅広い求人を目にすることで、今後自分が目指したいキャリアをイメージしやすくなるでしょう。
具体的には、以下のような情報を入手できます。
- 自分が挑戦したい職種の年収相場
- 希望する業界の年間休日や残業時間などの相場
- 希望する職種で働くために求められる経験やスキル、資格
- 企業ごとの社風の違い
- 未経験でも応募できる求人の数
多様な求人を目にすることで、応募先の選択肢が増えるだけでなく、必要なスキルや労働条件の相場も把握できます。キャリアアドバイザーから企業の実情を聞くこともでき、今後のキャリアプランを立てるうえで有益な情報を入手できます。
今すぐに転職をしない決断をした人にとっても、今後のキャリプランに関する視野を広げるために転職エージェントサービスは有益です。
理由3|自分の強み・アピールポイントや転職の方向性が整理できる
転職すると決めたら、転職市場における自分の強みを明確にすることが大切です。ビジネスマンとしての強みを認識することで、企業に対して適切な自己PRができます。
しかし業務経験の短い第二新卒の方にとって、自分の経歴で一体何をアピールすれば良いかわからない、という方も多いのではないでしょうか?
キャリアアドバイザーは、以下のような質問からあなたの強みを探ってくれます。
- 今の仕事は何人で担当していますか?そのなかで、あなたの役割は?
- 営業で数値目標のプレッシャーがある中で、3年続けてこられた秘訣は?
- 同僚や上司からどんなことを褒められた?
- 一番苦労した仕事のエピソードは?
- その業務をこなすことができたポイントは?
これまでの業務経験を多様な視点から深掘りし、求職者の強みを見つけ出す手助けをしてくれます。
また、転職を通じて実現したいことや今後のキャリアイメージの整理もサポートしてくれるため、転職活動の方向性も整理できます。
自己分析や転職動向の把握に慣れていない第二新卒の方は、積極的にプロの支援を活用してください。
理由4|プロの視点からおすすめの求人を紹介してくれる
初めて転職活動をする場合、「希望に合った求人の見つけ方がわからない」「求人が多すぎて絞れない」「求人票の記載情報が少なくて判断できない」と、企業選びに苦戦される方が多くいます。
転職エージェントを活用すれば、キャリアアドバイザーが企業選びの軸を整理し、おすすめ求人だけを紹介してくれます。
希望の転職を叶えるために、キャリアアドバイザーと以下のような点を整理しましょう。
年収 | ・理想年収 ・オファーを受ける最低ラインの年収 |
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休日 | ・年間休日数 ・土日祝休みか、シフト制もOKか |
場所 | ・通勤可能エリア ・在宅勤務やテレワークの希望 |
福利厚生 | ・退職金制度の有無 ・住宅手当や借り上げ社宅の有無 |
仕事内容 | ・企業の事業内容 ・自身が携われる業務内容 |
会社情報 | ・大手上場企業/少人数の中小企業 ・老舗企業/ベンチャー ・邦人企業/外資系企業 |
社風 | ・保守的な社風/チャレンジングな社風 ・和やかな社風/賑やかな社風 ・女性活躍、外国人活躍、若手/シニア活躍 |
希望条件を整理し、重視したい要素の順位付けをして、希望に合致する求人だけを紹介してもらいましょう。求人選択がより効率的になります。
応募先選びの基準がわからず困っている人こそ、プロのアドバイスを生かしてください。
理由5|不慣れな転職関係の手続きを代行してくれる
転職活動は、応募書類の準備や企業との調整業務など、こまごまとした事務手続きがたくさんあります。転職エージェントを利用すれば、細かい事務手続きを正確に代行してくれます。
転職活動で必要な事務作業には、以下のような内容があります。
- 履歴書・職務経歴書の作成
- 求人へのエントリー
- 面接日程の調整
- 内定条件の調整
- 入社日の調整
代行サービスを利用すれば、時間や手間がかかる企業とのやり取りが不要になり、面接対応に集中できます。面接日程のリマインドをしてくれるサービスもあり、スケジュール管理ミスによるドタキャンやブッキングを防げるでしょう。
企業とのやり取りに不安がある方、現職中で時間がない方ほど、転職エージェントのきめ細かいサービスは有益です。
転職エージェントを利用するステップとサービス内容
転職エージェントを利用する手順と、具体的なサービス内容をご紹介します。
サービスの詳細は転職エージェントごとに異なりますが、登録から転職までのおおまかな流れは同じです。転職活動の各ステップにおいて受けられるサービスを把握し、最大限活用してください。
ステップ1|転職エージェントに登録
気になる転職エージェントを見つけたら、まず会員登録を行います。
サイトにいくつかの情報を入力するだけで、簡単に登録手続きが完了するものがほとんどです。登録時にキャリアアドバイザーとの面談候補日を入力する場合があるので、スケジュールを確認できる準備をしておきましょう。
転職エージェントは、何社登録しても無料です。初めから1社に絞り切らず、複数登録して自分と相性の良いサービスに絞ることをおすすめします。
ステップ2|キャリアアドバイザーとの面談
担当のキャリアアドバイザーが決定し、個別面談を実施します。面談は基本的に転職エージェントの拠点オフィスで行いますが、電話面談やオンライン面談ができるサービスもあります。
面談前に履歴書・職務経歴書を送付しておけば、キャリアの概要を把握した状態で面談を開始できるためおすすめです。初回の面談時から、求人を紹介してもらえる可能性もあります。
個別面談では、以下のような内容を話すので準備しておきましょう。
- これまでの経歴
- 転職を希望する/悩んでいる理由
- これからのキャリアイメージ
- 希望する転職条件
転職するか悩んでいる、これからのキャリアイメージが明確でないという方は、素直にそのまま話してください。緊張してうまく話せないと思う方は、事前に伝えたいことをメモしておくと安心です。
ステップ3|求人紹介を受けて応募
個別面談でのヒアリング内容をもとに、キャリアアドバイザーから求人紹介を受けます。自分で求人を検索できる転職エージェントも多いため、積極的に応募先を探しましょう。
キャリアアドバイザーから紹介される求人が希望に合わないと感じる場合は、具体的にフィードバックして紹介の精度を上げます。自分の希望を詳細に伝えてください。
応募の際には、キャリアアドバイザーから書類の添削やアドバイスを受けることをおすすめします。転職活動での一般的なマナーだけでなく、応募先企業の個別事情に合った対応も指導してもらえるでしょう。
ステップ4|面接を受ける
企業に応募して書類選考を通過したら、面接を受けます。面接前には必ずキャリアアドバイザーからアドバイスを受けてください。
新卒採用と中途採用では、面接時に質問される内容や期待される回答が異なります。転職面接のイロハを知り、通過率を上げる対策が必要です。また、最近ではオンライン面接を活用する企業が増えています。対面での面接とは異なる注意点を、必ず確認してください。
面接対策のセミナーに参加したり、模擬面接を受けたりして、準備を万全に整えてから面接に向かいましょう。
ステップ5|応募企業へのフォローやプッシュ
書類選考や面接の前後で、キャリアアドバイザーから企業へ、応募者のアピールをしてくれる場合があります。
応募時に推薦状を送ってくれたり、面接でうまく伝えられなかった点を人事担当者に伝えてくれたりと、選考を通過するためのサポートをしてくれます。キャリアアドバイザーからフォローしてもらえるよう、自分から積極的に働きかけましょう。
キャリアアドバイザーのフォローを生かすポイントは、以下の通りです。
- キャリアアドバイザーからの推薦状を事前に確認し、面接時に内容の齟齬がないようにする
- 面接時に伝えきれなかったこと、訂正したいことなどがあれば、キャリアアドバイザーに相談して企業に伝えてもらう
- 面接後にキャリアアドバイザーから企業の感触を確認してもらい、次の選考に生かす
キャリアアドバイザーは、積極的に転職活動に取り組む求職者をより支援してくれます。遠慮せずにサポートを依頼してください。
ステップ6|内定時の交渉
選考を通過した場合、企業から内定条件が提示されます。条件を確認したうえで、入社の可否を決定しましょう。
内定条件は企業から一方的に提示されるものではなく、交渉可能です。
- 内定承諾の返答期限
- 入社日
- 年収額などの条件
上記について企業に調整してもらいたい場合、キャリアアドバイザーに相談しましょう。
通常内定が確定するまでは、キャリアアドバイザーが企業との交渉を代行してくれます。企業の採用実績や採用状況を把握したうえで交渉するので、条件が良くなる可能性があります。
ただし、必ずしも自分の希望が通るわけではないことを心得ておきましょう。自分で直接企業と交渉したい場合は、「オファー面談」を設定してもらうこともできます。
ステップ7|入社まで・入社後のフォロー
転職エージェントは、内定が確定した後も、実際に入社するまでフォローしてくれます。具体的には、以下のようなサポートです。
- 現職の退職交渉に関するアドバイス
- 入社日の調整
- 入社書類に関する指導
転職エージェントによっては、入社後に想定していた働き方ができているか、相談を受けてくれる場合もあります。内定後もプロの支援を受けられることを、覚えておきましょう。
第二新卒の転職活動でよくある疑問
最後に、第二新卒の方が転職活動をするうえでよく聞かれる疑問に回答します。転職活動の不安を減らし、注意点への対策を講じて、転職を成功させてください。
疑問1|新卒の就職活動と第二新卒の転職活動の違いは?
新卒は職務経歴がないため、人柄や今後の伸びしろなどを問う「ポテンシャル」採用が中心です。一方、第二新卒は短くても職務経歴のある場合が多いため、基本的なビジネスマナーや、仕事で身に着いたスキルなどを問われます。
新卒の就職活動と、第二新卒の転職活動の違いは、以下の通りです。
新卒 | 第二新卒 | |
---|---|---|
質問内容 | ・学生時代に力を入れたこと ・研究内容 |
・具体的な職務内容 ・業務で身に着けた強みや学び |
面接形式 | ・集団面接もある | ・個別面接が多い |
重視すること | ・ポテンシャル ・人柄 |
・ある程度のビジネス力 ・スキルや職務経験などの強み |
志望動機や今後のキャリアイメージは共通して質問されるので、明確に答えられる準備をしてください。
疑問2|第二新卒での転職活動は不利?
一概に第二新卒が不利とはいえません。
以前は「最低でも3年は勤めてから転職すべし」という風潮がありましたが、現代においては重視しない企業も多くなっています。第二新卒を、「最低限のビジネスマナーが身に着いており、これからの成長が期待できるポジション」と捉え、積極的に採用している企業もあります。
ただし、短期間で何度も転職を繰り返していたり、全く職務経歴がなかったりすると、ネガティブに捉えられる可能性があります。第二新卒採用では、企業に貢献できる強みをアピールすることが大切です。
疑問3|第二新卒の転職活動で直接応募は不利?
転職エージェントを活用する場合と比べ、直接応募が不利になる可能性はあります。
直接応募はプロからの支援を得られないため、転職エージェントを活用する場合と比べると失敗しやすいリスクが高いでしょう。また、自力で探せる求人は限られているため、企業選びの際に不利になる可能性があります。
一方で、「転職エージェント経由だと、企業に費用負担が発生するため不利」という噂もありますが、一概には言い切れません。
なぜなら企業は転職エージェントフィーを予算に組み込んだうえで採用活動をしており、フィーの支払いは想定内だからです。良い人材を採用するために転職エージェントを活用しているため、フィーの支払いが原因で選考を落とされる危険性はほぼないと考えて良いでしょう。
第二新卒こそ転職エージェントを活用して効率的に活動しよう!
転職ノウハウがなかったり、他社情報を知る経験が少なかったりする第二新卒こそ、転職エージェントの活用が有効です。転職エージェントを活用すれば、転職の選択肢を増やし、通過率も上げられます。
転職するかどうかの相談だけでも利用でき、広い視野で仕事や自分のキャリアを捉えるきっかけにもなります。
第二新卒の支援に力を入れているエージェントも多く、途中解約によるペナルティーもないため、気軽に登録して利用してみましょう。