8割が未経験者。ワークスアイディ株式会社で活躍するエンジニアの成長の秘訣とは

企業で活躍する女性の働き方やエンジニアの仕事内容、育成に関する取り組みを紹介するこの企画。今回はデジタルとヒューマンリソースを組み合わせることで企業ニーズに合わせた幅広いサービスを展開する、ワークスアイディ(Works ID)株式会社を取材しました。

デジタルとヒューマンリソースで企業の課題解決へ。ワークスアイディ株式会社

ワークスアイディ株式会社は、DX事業、RPA(※)導入支援事業や、BI(ビジネスインテリジェンス)、データサイエンス、人材派遣・技術者派遣など、デジタルとヒューマンリソースを組み合わせたBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)を、企業ニーズに合わせて幅広く提供する企業です。
※RPA:人間がコンピュータを操作して行う作業を、ソフトウェアによる自動的な操作によって代替すること

全国8ヶ所に拠点がある同社には派遣社員も含め1,500名が在籍しており、そのうち300名がエンジニアとして活躍。また、男性が多いIT業界の中で女性スタッフがおよそ半数を占めていることからもわかるように、女性の活躍が目覚ましい企業です。

会社名 ワークスアイディ株式会社
住所 東京都渋谷区渋谷2-15-1 渋谷クロスタワー23階
事業内容 ・RPA導入支援
・可視化コンサルティング
・ネットワーク・インフラ構築・システム開発・SES
・IA
・データサイエンス
・ビジネスインテリジェンス
・業務請負(インソーシング・アウトソーシング)
・人材派遣事業(一般派遣・紹介予定派遣)
・人材紹介事業
・採用支援
設立 1999年7月
公式ページ https://www.worksid.co.jp/

エンジニアのほとんどが未経験者からスタートしたワークスアイディには、どのような人材育成や研修制度があるのでしょう。

DX事業統括本部ビジネステクノロジー事業本部開発事業部部長の折笠まゆみさんと、DX事業統括本部採用戦略Gチーフマネージャーの久米円さんに、エンジニアの成長や女性活躍の背景にあるワークスアイディのカルチャーについてお話を伺いました。

本日お話を伺った方
ワークスアイディ株式会社DX事業統括本部ビジネステクノロジー事業本部開発事業部部長の折笠まゆみさん

ワークスアイディ株式会社
DX事業統括本部
ビジネステクノロジー事業本部
開発事業部 部長

折笠 まゆみさん

ワークスアイディ株式会社DX事業統括本部採用戦略Gチーフマネージャーの久米円さん

ワークスアイディ株式会社
DX事業統括本部 採用戦略G
チーフマネージャー

久米 円さん

デジタルと人材サービスのクロスファンクションで、企業のDXを推進

ワークスアイディ株式会社のミッション

編集部

はじめに、ワークスアイディさんの事業内容についてお聞かせください。

久米さん

企業理念に“「働く」をデザインする アイディアを通じ、人と企業の双方の満足に 貢献します」”を掲げる当社は、RPA導入支援やITソリューション、データサイエンス、人材サービスのクロスファンクションによるDX事業を展開する企業です。

具体的にはシステム開発やインフラの設計、構築、運用、保守、データサイエンス、ビジネスインテリジェンスを手がけております。RPAにおいては、業務アプリケーションのクラウドサービスの1つ「kintone(※)」と連携させた業務の効率化などを提供しています。
※kintone:サイボウズ株式会社が提供する業務アプリケーションを簡単に作成できるプラットフォーム

編集部

業務改善など企業が抱える課題に対し、ワークスアイディさんではどのようにアプローチされているのでしょう。

久米さん

クライアント様の業務課題を抽出し、デジタルやヒューマンリソースを使って課題解決へと導くアプローチをしています。

例えば、生産性の向上を課題としているクライアント様が業務効率化をゴールとした場合、当社は1つの解決方法に絞るのではなく、デジタルとヒューマンリソースによるさまざまな運用をしながらクライアント様の課題解決に伴走しています。

つまり、クライアント様のDXの推進を支援することで、基幹システムの更改からデジタル戦略に至るまで、幅広く対応しているのが当社の特徴です。

さまざまな分野に長けたスタッフが活躍するワークスアイディのヒューマンパワー

ワークスアイディ株式会社の社内の仕事風景
▲ワークスアイディ株式会社では、社員と共に一貫して「働くをデザインする」サービスを提供している

編集部

ワークスアイディさんの社員のうち、エンジニアは何名在籍されていますか?

久米さん

エンジニアという括りはないのですが、職種としては約300名が在籍しています。全社員数は、人材事業の派遣社員も含めると約1,500名になります。

編集部

ワークスアイディさんのスタッフが従事する職種についてお聞かせください。

久米さん

大きく分けて開発エンジニア、インフラエンジニア、データサイエンティスト、BIエンジニア、RPAエンジニア、その他にもkintoneのエンジニアなどの技術職があります。

ビジネス職では営業コンサルタント職、バックオフィスサポート、BP(協力企業)の業務委託も事業として展開しております。また、DXに特化したマーケティング職、採用に特化した採用職というように細分化されています。

編集部

ワークスアイディさんのエンジニアは、どのような業種のDX推進に携わっているのでしょう。

久米さん

当社のDX推進支援は業界や業種を限定していないので、クライアント様の業種は官公庁や小売業、物流業、通信業、金融業界など多岐に渡ります。

編集部

なるほど。エンジニアの開発環境や言語など、ワークスアイディさんの特徴についてもお聞かせいただけますでしょうか。

折笠さん

言語はJavaとPSP、Web言語を扱っております。加えてスマホアプリ開発のiOS、Androidの2軸が大きな特徴になると思われます。

編集部

さまざまな業界・業種に携わることができるワークスアイディさんなら、エンジニアは経験を積みながらスキルを磨くことができますね。

8割が未経験からのスタート。成長の背景にある社員による研修制度

ワークスアイディ株式会社の企業理念をレクチャーする久米円さん

編集部

ワークスアイディさんで活躍されているエンジニアは、どのようなバックグラウンドをお持ちの方が多いのでしょう。

折笠さん

8割が未経験からのスタートです。DX事業は12年ほど前に約20名からスタートした部署ということもあり、未経験者の研修を立ち上げ当時から行っていたことがその理由です。クォーターで10人、多い時は20人を対象とした研修を経て実力をつけてきた者たちが、現在は中核を担っています。

私自身も10年ほど前に未経験から研修を受け、現在は開発事業部の部長職に就いています。

編集部

未経験者がエンジニアとして活躍できる研修にはどのような特徴があるのでしょうか。

折笠さん

現場経験のある社員が研修を行っているので、より実践に近い学びを得られるのが特徴として挙げられます。実は私はその研修に魅力を感じ、入社を志望しました。

自社の社員が指導にあたるので、応援してくれる雰囲気が常にあります。外部研修とは異なり、会社全体の雰囲気もわかるので、それが頑張る力になりました。

また、自分と同じように未経験からエンジニアに成長した先輩社員が近くにいることで目標が明確になり、キャリアパスを描きやすいことも自社社員による研修の魅力だと思います。

自分が目指すキャリアを考えた時、未経験ではどこに向かって行くべきか迷うことも多いのですが、上司や先輩が自身の経験をもとにアドバイスをくれたり、資格取得を勧めてくれたりすることが成長につながっていると感じます。

編集部

目標とするポジションに就いている方が実際に指導にあたることで、身につけるべきスキルも明確になりますね。

柔軟なキャリアチェンジでさらなる成長を目指すことができる

ワークスアイディ株式会社の仕事風景

編集部

未経験者からエンジニアになった方の中には、ITエンジニアからデータサイエンティストになった方もいると伺っております。その柔軟なキャリアチェンジを支えているカルチャーや人事についてお聞かせください。

久米さん

DX側のエンジニアは、ある程度の人数が増えるまではずっと同じチームだった背景があります。

現在は300名に増えたことで事業部は細分化されていますが、当時の名残としてエンジニア職種同士であれば、開発エンジニアからデータサイエンティスト、ITサポートからインフラエンジニアというように、自身の希望でキャリアパスの方向性を変えることができます。

申し出れば誰もが異動できるわけではなく、事業部長同士で話し合いが行われ、タイミングとスキルに問題がなければ異動ができる場合があります。また、事業部の方から欲しい人材を指名するヘッドハンティング制度というものもあります。

前者の場合はエンジニアが在籍している事業統括本部内での交渉によって異動が決まるのに対し、ヘッドハンティング制度はエンジニア職種から非エンジニア職種といったように事業部をまたぐ必要がある者に対して行われます。

異動希望を出せる制度とへッドハンディング制度に加え、社内公募制度もあります。他部門から部門以外の社員への公募はヘッドハンティングとは異なり、このポジションが空いてるので応募を募る、といった制度になっていて、これらの制度は半期に1度、人事部から案内があります。

編集部

さまざまな方法でキャリアチェンジができるワークスアイディさんにジョインすることで、将来の可能性を広げることができるというわけですね。

報奨金や受験料を支給。レベルに応じた資格取得補助制度

編集部

エンジニアをはじめ、技術職にはさまざまな資格があります。取得に関する補助制度などはありますか?

久米さん

資格取得の補助金制度があり、スキルアップを目指しやすい環境が整備されています。

資格には、エンジニア全体に共通する基本情報や応用情報に関する資格もあれば、OracleやJavaなどのベンダー資格、Azure、AWS、統計学など専門的な知識や技能を問われる資格もあります。

それぞれのエンジニアにマッチした資格を、チームを統括するスタッフが精査し、レベル分けをします。資格取得をした場合はレベルに応じた額の報奨金を支給する他、受験料など必要経費も会社が負担します。

編集部

報奨金や受験料などを会社が支給することは、資格取得に向けた学びのモチベーションにもつながりますね。

事業部内でシステム化して運用。学ぶ意欲を支援する「書籍レンタルサービス」

編集部

お話を伺っていると、ワークスアイディさんでは円滑なコミュニケーションが図られているように感じます。コミュニケーションに関する心がけや、自己研鑽につながる制度があればお聞かせください。

折笠さん

最近ではオンラインでコミュニケーションを取りやすくなっているので、チャットで気軽に声かけをしています。また、半期に1回の評価面談の際に、業務に関する相談やアドバイスなどを受けることができます。

自己研鑽につながる制度としては、開発事業部内で企画を立ち上げて運用している「書籍のレンタルサービス」があります。

技術書やビジネス書など、多彩な会社の蔵書をオンラインで貸出を申請し、配送される仕組みです。従来は会社に足を運ぶことでしかレンタルできなかった書籍を、自宅に居ながらにしてレンタルできることは、学習に対するモチベーションアップにもつながっていると思われます。

4月に始めたばかりの取り組みなので、今のところレンタル可能な書籍は100冊程度ですが、今後はもっと増やす方針です。

編集部

書籍のレンタルサービスを始めたのには、どのような理由があるのでしょう。

折笠さん

オンライン学習ができるタイミングだったことと、年度末でちょっと手が空いたので、その工数を使って書籍のレンタルサービスのWebアプリをリリースしたことがその理由です。現在は開発事業部内の小さな部署のみの利用となっていますが、徐々に拡張しながら改善をしているところです。

性別意識のない職場環境が女性活躍を後押し

産休・育休を経て復職をしたワークスアイディ株式会社の事業部部長・折笠さん

編集部

全国8カ所に拠点があるワークスアイディさんですが、引っ越しを伴う異動はあるのでしょうか。

久米さん

引っ越しを伴う異動で拠点を移した者が、私の知る限りでは2年に1名ほどの割合でいます。

事業拡大に伴い拠点が徐々に増えていった当社では、東京で働いていた社員が家族の事情や自身の都合で転勤願いを出した場合にも、柔軟に対応することでワークライフバランスを保っています。

編集部

転居を伴う異動は、出産や育児などライフイベントを控えた女性にとっても重要かと思われます。全体の半数近くが女性というワークスアイディさんでは、女性活躍を支援するカルチャーなどはありますか?

久米さん

女性だから働きやすいということではなく、良い意味で性別への意識がない会社だと思っています。あえてカルチャーとしてあげるとすれば、折笠のように未経験から入社し、現在は統括を担い、育児との両立を図っていることは女性活躍のロールモデルになります。

当社はもともと人材派遣会社からスタートしたこともあり、女性比率が高い環境にありました。そのため、女性が働くために必要な制度を感覚的にキャッチし、実践してきたように思われます。産休・育休からの復職率においても、ほぼ100%となっています。

エンジニアに関しては、技術を高めることと同時にコミュニケーションを取らないと仕事は円滑に進みません。どの職種においてもそこを重視しながら採用していた背景があり、たまたまワークスアイディは女性が多くマッチしていたことが男女比に顕れていると感じます。

ワークスアイディの育児支援と性別平等の風土

編集部

折笠さんは現在子育て中とのことですが、家庭と仕事の両立はできていますか?また、子育てへのワークスアイディさんの考えや、折笠さん自身が感じる同社の風土についてもお聞かせください。

折笠さん

私自身、2回の産休・育休を経て復職をし、現在も子育てをしながらエンジニアとして統括を担っています。子供が体調不良の際は柔軟に対応する文化が根付いてるので、育児と仕事は両立できていると思います。

最近ですと、育休ラッシュがあり、産休を控えている方が増えています。男性の育休取得の事例もあり、男女平等に一生懸命子育てをしましょうという風土を、私自身が感じています。

これから結婚や出産を控えている方はもちろん、全てのスタッフがバランス良く働いてほしいと思いながら、日々仕事をしております。

編集部

折笠さんの活躍や仕事への姿勢は、ワークスアイディさんにジョインする全てのスタッフの指標となっているのですね。

貪欲に自分らしい働き方を追求し、成長意欲を持った方を歓迎

ワークスアイディ株式会社の折笠さんと久米さん

編集部

未経験者をエンジニアに育てる研修制度や入社後のキャリアチェンジ、女性が活躍できる風土が根付くワークスアイディさんに興味を持った読者は多いと思われます。最後に、転職を検討している方に向け、採用時に求める人物像についてお聞かせください。

久米さん

仕事もプライベートも大切にしたい方に、当社の働き方はマッチしていると思います。どちらも当たり前のことのように見えて、実現は難しいのが実情です。

そんな当たり前のことを実現するためには、少しわがままになってもいいと考えます。いろいろなことにチャレンジしたい、でも休む時はしっかり休みたいなど、貪欲に自分らしい働き方を求める方はぜひ、ワークスアイディにジョインしてくださいね。

折笠さん

技術職に関しては、成長意欲への意識を持った方を歓迎します。自分の可能性を信じてまだまだ頑張っていきたいっていう方は、未経験からでもチャレンジできるのでジョインいただければ嬉しいです。

また、子育てが落ち着いてきたタイミングでセカンドキャリアに繋げたい方、再チャレンジしたい方も大歓迎です。マイペースで頑張っていける環境が整う当社で、一緒に頑張っていきましょう。

編集部

今回の取材を通し、キャリアを磨きながら成長できる環境があるワークスアイディさんには、無限の可能性が秘められていると感じました。

また、あえて女性のライフステージの変化を意識せずとも、自然体で必要な制度やカルチャーが根付いていることも魅力に感じます。

本日はありがとうございました。

■取材協力
ワークスアイディ 株式会社:https://www.worksid.co.jp/
採用ページ:https://www.worksid.co.jp/recruit/