性別やライフステージに関わらず誰もが活躍できる職場づくりを行う企業を紹介する本企画。今回は、オプショナルツアー専門予約サイト「ベルトラ」を運営するベルトラ株式会社にインタビューしました。
IT×旅行で「心ゆさぶる体験」を提供するベルトラ株式会社
ベルトラ株式会社は、現地体験型アクティビティ専門予約サイト「ベルトラ」の運営会社として、世界約150カ国で16,000の現地オプショナルツアーを提供しています。
1991年にマーケティング会社としてスタートした同社は、2012年に現在の事業に参入。旅行とITをかけ合わせ、旅を通じた人と人との繋がりや、心ゆさぶる体験を生み出しています。
| 会社名 | ベルトラ株式会社 |
|---|---|
| 住所 | 東京都中央区日本橋2-13-12 日本生命日本橋ビル5階 WeWork 日本橋 内 |
| 事業内容 | 海外オプショナルツアー予約サイト「ベルトラ」の運営 |
| 設立 | 1991年11月 |
| 公式ページ | https://www.veltra.com/jp/ |
| 働き方 | ・フレックスタイム制度（コアタイム 11:00〜15:00） ・在宅勤務制度 |
社員の約7割が女性のベルトラ株式会社では、2016年からフレックスタイム制度や在宅勤務制度を導入しており、子育て中の社員も安心して働ける環境が整っています。
また、旅行関連会社ならではのワークライフバランスの取り組みとして、国内外どこからでも勤務できる制度や、自社サービスに使えるポイントの付与などを行っています。
今回は、子育てしながら人事部門で働く木下聖希さん、伊藤幸子さん、山口若菜さんに女性の活躍やワークライフバランスについてお話ししていただきました。
女性が7割！ベルトラは子育て社員が働きやすい職場づくりを推進
編集部
はじめに、女性の活躍をテーマにお伺いしたいと思います。まずはベルトラさんの社員の男女比率などからご紹介いただけますでしょうか？
山口さん
弊社の男女比率は2023年時点で女性が7割、男性が3割で、女性がとても多い会社です。
子育てしながら働く女性が多いのも特徴で、ママ社員は社員の約20％に当たる38名（2024年3月時点）にのぼります。育児休業からの復帰率は、過去3年連続で100%を実現しています。
編集部
管理職に就く女性も多いのでしょうか？
山口さん
はい。部門長と係長・課長を合わせた管理職に占める女性の比率は45%で、日本企業の平均を大きく上回っています。
女性雇用の促進や長期的なキャリアを後押しする取り組みが評価され、2024年2月には厚生労働大臣から女性の活躍推進に取り組む企業として「えるぼし」認定（最高位 : 3段階目）を受けました。
フレックスや在宅勤務、看護休暇などを完備
編集部
女性の活躍や働きやすさを実現するための制度にはどのようなものがありますか？
伊藤さん
仕事と育児を両立できる職場づくりを推進するため、弊社は2016年11月からフレックスタイム制度と在宅勤務制度を導入しています。弊社の女性スタッフの旦那様が地方転勤になったのをきっかけに、正社員のままリモートで働き続けられるようにと制度を整えました。
フレックスは入社3カ月目以降から適用され、コアタイムは午前11時から午後3時です。在宅勤務は入社当日から可能です。
編集部
子育て中の社員はフレックスや在宅勤務をどのように活用していますか？
伊藤さん
在宅勤務の日は午前8時頃から勤務して保育園のお迎え時間前に退勤、オフィス出社の日は子どもを保育園に預けてから遅めに出社するなど、制度をうまく活用してフルタイムで勤務している人が多いです。
また、未就学児をもつ社員が利用できる看護休暇があり、お子さんが急に熱を出した時などは気兼ねなく時間単位で休むことができます。2023年は27名がこの制度を利用しました。
子育て社員の事情を「当たり前のこと」と考えるカルチャーがある
編集部
本日インタビューをお受けいただいている皆さんも子育てしながらお仕事されています。社内の雰囲気など、制度以外の面でも働きやすさを感じる点があれば教えてください。
木下さん
私は子どもが1歳の時に入社しましたが、子育てしながら働くメンバーへの理解が進んでいると感じたことが入社を決めた大きな理由でした。
子どもが小さいうちは急に熱を出して保育園から電話がかかってくることがよくあると思います。そんな時、申し訳ない気持ちで上司に切り出す人も多いかもしれませんが、弊社ではそんな気分になることはありません。家庭の事情による急な休みや早退を「当たり前」と捉える雰囲気が社内全体にあると感じますね。
編集部
制度と社内カルチャーの両面で、子育てと仕事の両立を後押ししているのですね。
社内勉強会などスキルアップを支える取り組みも
編集部
女性管理職の比率も高いベルトラさんですが、スキルアップをサポートする取り組みがあればご紹介ください。
木下さん
知識の向上を目的に、海外の政府観光局関連の企業に勤めている元社員を呼んで最新の動向を話してもらうなど、外部の方を招いた勉強会を行っています。
このほか、ITの部署ではハッカソンを開催したり、外部の講師を呼んでデータ分析の勉強をしたりしています。
編集部
人事評価制度についてもお話しいただけますか？
木下さん
弊社は行動指針の達成がゴールに繋がると考え、「コンピテンシー（※）」と「ゴール」の2つの面でスコアを出し、半期に一度、評価しています。
（※）優れた業績や成果につながる個人の行動特性
弊社はリーダーシップを非常に重視していることから、コンピテンシーではリーダーシップに基づいた8つの分野で評価しています。
海外からの勤務もOK。ベルトラのワークライフバランスへの取り組みとは
編集部
ワークライフバランスを実現するため、ベルトラさんではどのような取り組みを行っていますか？
伊藤さん
オフィスや自宅だけでなく国内外どこからでも働ける「Work From Anywhere」という制度を2021年11月から導入しています。年末年始などのタイミングで地方に帰省する際に、実家で勤務するために利用する人が一番多いですが、海外旅行先でワーケーションする人も最近は増えてきています。
編集部
どのくらいの方がこの制度を利用しているのでしょうか？
伊藤さん
2023年は174件の申請があり、このうち47件が海外でのWork From Anywhereでした。
木下さん
最近ですとベトナムのハノイやフランスから仕事したいという申請がありました。旅行だけでなく、出張にプラスして長めに現地に滞在しながらワーケーションする人もいますよ。
▲過去にはトルコからワーケーションした社員も。
編集部
時差のある海外から働く場合、日本にいるメンバーとどのようにコミュニケーションしているのでしょうか？
伊藤さん
例えば1日の数時間から半日は時間を合わせて働くなど、チーム内で状況に応じて工夫しています。
編集部
社員の選択を重視した新しい働き方を積極的に取り入れているのですね。
木下さん
そうですね。旅行だけでなく、家族の介護が必要になった人が一時的に実家から仕事するためにWork From Anywhereを利用することもあり、社員の事情に合わせた働き方の拡大につながっていると感じます。
パパ・ママ会や世界の料理を楽しむ会などユニークなイベントあり
編集部
社内交流に関する取り組みについてもご紹介いただけますか？
木下さん
最も大きな交流イベントはキックオフイベントです。前半は役員が各部署・部門の方針などを共有するビジネスアップデートがメインで、後半は懇談会やレクリエーションを行っています。
また、クリスマスシーズンにはクリスマスリース作りを企画するなど、季節に合わせたイベントも楽しんでいます。
▲クリスマスリース作りには、社員やその家族が参加する。
編集部
社員同士が食事しながら気軽にお話しできるような機会もあるのでしょうか？
木下さん
はい。地方や海外から働く社員もいるので、シャッフルランチを開催しました。ランチ会はリアルとオンラインの2つに分けて行いました。最近は伊藤と山口の企画でパパ・ママ社員のランチ会も開催しています。
▲オンラインのランチ会には、子育て中のパパ・ママ社員が国内外から参加した。
編集部
子育てに関する情報や悩みを共有できる場があることで、より働きやすさやモチベーションアップにつながりそうですね。
木下さん
このほか、ユニークなイベントとしては、その国のご当地料理を楽しむ「韓国会」や「中国会」もありました。その国の現地ツアーを担当している社員や、留学経験がある社員などが有志で集まって企画し、料理を食べながらお話ししました。
▲「韓国会」では韓国のお菓子や、定番料理の「キンパ」などを用意。
編集部
オンライン、オフラインに関わらずさまざまな方法で交流できる場面があるので、入社したばかりの社員も安心して会社に馴染めそうですね。
木下さん
はい。新型コロナも収まったので、今後も社内交流につながるイベントを推進したいと考えています。
ベルトラには仲間思いのメンバーが多い
▲ベルトラ株式会社には、旅行好きの社員が集まる。
編集部
本日のインタビューに同席されている小山さんは2024年2月に入社したばかりということですが、ベルトラさんの社内の雰囲気をどうお感じですか？
同席の小山さん
子育て社員へのサポートに限らず、「困っている仲間は助けてあげたい」というマインドを持つ方が多いと感じます。フレンドリーな方が多く、相談しやすい雰囲気があるので、入社間もない私のような人でものびのびと働ける職場だと思います。
編集部
旅行に関連する事業を行うベルトラさんなので、旅行好きの社員も多いのでしょうか？
木下さん
そうですね。入社面接の際に「旅行は好きですか？」という質問をさせていただいているのですが、好きだとご回答いただくことが多いですね。
社員の中には全47都道府県を2回ずつ訪れた人や、「何歳までに何十カ国制覇」という目標を掲げて世界中を飛び回っている人もいます。
編集部
ワークライフバランスの取り組みとしてWork From Anywhereをご紹介いただきましたが、福利厚生でも旅行に関連したものはありますか？
木下さん
弊社が提供する海外旅行先でのアクティビティに利用できる「ベルトラサービスポイント」を付与しています。
「わくわく」を提供できるホスピタリティ精神あふれる人を歓迎！
編集部
最後に、記事を読んでベルトラさんのお仕事に興味を持った方へメッセージをお願いします。
木下さん
小山のお話にもあったように、弊社は非常に働きやすい職場です。新しく入社される方を社員みんなで歓迎する雰囲気もあります。
会社としては、新型コロナを経て再び成長を目指すチャレンジングなフェーズを迎えています。システムのリニューアルも控えていますし、2024年の初めに大手の旅行会社様と事業連携するなど、新しい施策に積極的に取り組んでいます。
私たちは旅行業界にとどまらないマーケティング会社として、「旅を通じたわくわく」を提供しています。この考えに共感いただけるホスピタリティ精神をお持ちの方、ご興味をお持ちいただけましたらぜひご応募ください。
編集部
コロナ禍を乗り越えさらなる企業成長に挑むベルトラさん。そのパワーの源は、誰もが能力を発揮して活躍できる職場環境にあるのかもしれないと感じました。
本日はありがとうございました。
■取材協力
ベルトラ株式会社：https://www.veltra.com/jp/
採用ページ：https://corp.veltra.com/work/