友達づくりに革命をもたらす「つなげーと」の意義とチャレンジ

注目のスタートアップ企業や、特徴ある事業を展開する企業を紹介するこの企画。今回は、趣味やスポーツ等を通じた友達探しに特化したコミュニティプラットフォーム「つなげーと」を運営する株式会社つなげーとにお話を伺いました。

株式会社つなげーととは

株式会社つなげーとは、趣味・スポーツ等の体験コンテンツを提供する国内最大級サークルコミュニティ「つなげーと」を運営する会社です。「つなげーと」は趣味を通じた友達探しができるプラットフォームとして、多くのユーザー同士のつながりを生み出しています。

「つなげーと」の累計登録会員数は約35万人、累計サークル数は3万5千人以上と多くのユーザーの支持を得て成長を続けています。さらに2023年にはChatGPTを活用したイベント募集ページ作成機能をリリースし、募集ページの自動作成ができるようになりました。これにより、誰もが気軽に「遊び」のクリエイターとなる土壌が整い、「つなげーと」はCtoCプラットフォームとしてさらなる進化を遂げています。

会社名 株式会社つなげーと
住所 東京都港区三田4-12-3-207
事業内容 ・サークル・コミュニティプラットフォーム「つなげーと」の運営
・web・アプリの企画・開発
設立 2010年12月
公式ページ https://tunagate.com/
働き方 リモートワーク・フレックス制

今回は、株式会社つなげーとの代表取締役である鈴木一郎さんに、「友達づくり」に特化したサービスを立ち上げた経緯や、「つなげーと」ならではの強みなどについてお話を聞かせていただきました。

本日お話を伺った方
株式会社つなげーと代表取締役鈴木一郎様

株式会社つなげーと 代表取締役

鈴木 一郎さん

つなげーとは「友達づくり」に革命をもたらすプラットフォームを目指す

つなげーとの事業内容
▲つなげーとさんが運営する友達マッチングができる「つなげーと」(公式サイトから引用)

編集部

まずは、御社の社名にもなっている「つなげーと」の事業内容について教えてください。

鈴木さん

つなげーとは「世界に友達を増やす」というミッションを掲げ、友達づくりのプラットフォームを提供しています。

現在、現実社会で友達をつくることができないという課題を抱えている方は少なくありません。私自身も田舎の出身なのですが、東京に出てきて、人はたくさんいるものの孤独を感じることが多くありました。その解決策として考えたのが、アプリによる友達のマッチングです。

通常、友達づくりには時間を要するものですが、「即日マッチング」できるということもつなげーとのポイントです。つなげーとを使うことで即日友達とマッチングでき、さらに一緒に遊ぶ体験を通じて仲を深めていくことができるのです。

編集部

近年「マッチングアプリ」というのは、いろいろな出会いの手段になっていると思います。つなげーとさんの他のマッチングアプリとの違いはどういったところにありますか?

鈴木さん

男女の出会いではなく、友達づくりに特化していることです。つなげーとでは男女間の出会い目的のイベント等は禁止しています。純粋に友達づくりのために使ってもらうプラットフォームとなっています。

マッチングアプリは世の中に多くありますが、友達をつくることに特化したメジャーサービスはまだ存在していないと思います。つなげーとでは「友達づくりに革命をもたらす、世界初のプラットフォーム」をめざし、チャレンジしています。

イベント数は月間約2千!その人に合った形でイベント参加できる

編集部

具体的にどのようなサービスを通じて友達づくりをサポートしているのでしょうか?

鈴木さん

大きく「CtoCプラットフォーム」と「トークルーム」のサービスを提供しています。

「CtoCプラットフォーム」の方は、誰でも気軽にイベントの主催ができ、希望すれば誰でも参加できるというものです。イベントと一口に言っても、例えば「立体折り紙をつくろう」「豆しばカフェに行こう」「鬼ごっこをしよう」など、本当にさまざまなイベントが主催されています。

イベントへの参加者は10人から20人、多くても50人くらいまでの比較的小規模なものです。イベントというよりも、交流会という方がピッタリくるかもしれないですね。そういったさまざまな遊び、趣味で募集をかけて、参加した方たちの中で交流が生まれるというものになっています。

つなげーとで募集しているイベントの一覧
▲多種多様なイベントがずらりと並ぶつなげーとのアプリ画面

鈴木さん

もう一つの「トークルーム」は、雑談をしながらどこにお出かけをするのか決めていくものです。「この映画を一緒に観に行きたい」「新宿で夜散歩しませんか」といった感じで募集をかけ、「いいですね」「行きたいです」というコミュニケーションを取りながら決めていく流れになります。

これはこれで面白いんですよね。CtoCの方は時間や場所を決めて募集をかけ、それに対して参加したい人が申し込みボタンをポチっと押すもの。トークルームは話し合いながら何となく決めていくという感じなので、それはそれで仲を深めやすいんです。

つなげーとのサービス「トークルーム」のトーク画面
▲気軽にやりたいこと、行きたいところを決めていける「トークルーム」

編集部

たくさんのイベントが開催されていると思いますが、最近開催されたイベントで、特に印象的だったものはありますか?

鈴木さん

すごくカジュアルなイベントがたくさんありますが、歴史散歩などは最近人気ですね。ただし、どこか1つが特に人気ということはなく、月間2,000個くらいのイベントが存在するので、何かしら参加したいなと思えるイベントが見つかると思います。

編集部

確かに気になるイベントがたくさんあります!イベントに申し込む形でも、トークルームで気軽に決めていく形でも、その人に合った形でイベントに参加でき、友達がつくれるというのは他にない魅力ですね。

イベント主催が副業にもなる。メリットいっぱいの“クリエイター”

つなげーとのChatGPTを活用した新機能概要
▲ChatGPTを活用することでイベント募集ページの自動生成が可能に(PR TIMESから引用)

編集部

その他にも、つなげーとさんならではのサービスの強みがあれば教えてください。

鈴木さん

「CtoCプラットフォーム」に、ChatGPTを活用したイベント募集ページ自動作成機能を実装しています。これによって、最短4分でイベント募集ができるようになりました。例えば「鎌倉に行って食べ歩きしたい」というような一言を入れると、「鎌倉の魅力はこうで、見どころはここで…」というイベント募集ページを自動作成してくれるんです。

編集部

それはすごいですね!イベント主催の敷居がかなり下がるのではないでしょうか。

鈴木さん

その通りです。イベントって、主催自体にものすごくリーダーシップが必要かというと、そうではないんです。ちょっと何かやってみたいという気持ちがあって、当日初対面の10人から20人くらいの人数を仕切れるような、ほんのちょっとのリーダーシップがあれば誰でもできるものなんですね。

ただし、いかんせん募集ページをつくらないといけない。そこにハードルの高さがあったのですが、ChatGPTでその手続きが簡略化されることで、誰でもイベントのクリエイターになれるようになりました。そして、つなげーとのクリエイターは、副業にもなるというのがポイントです。

編集部

つなげーとさんのイベントを主催するクリエイターとなることで、金銭的なメリットもあるということでしょうか?

鈴木さん

はい。つなげーとのビジネスモデルはイベントの参加者が参加料を払い、つなげーとがその手数料をいただくというものです。その手数料以外の参加料はクリエイターの方にわたります。他にも、月額料金を支払うことで、つなげーとへの手数料の支払いが不要になるサブスクリプションの制度もあります。

編集部

実際に、どのくらい副業として稼いでいるクリエイターさんがいらっしゃるのでしょうか。

鈴木さん

月に200万円以上稼いでいるクリエイターもいます。ボードゲーム大会を開催する、東京の街並みを散歩する、歴史まち歩きをするなどのイベントを開催するだけでこのくらい稼いでいる方もいらっしゃいます。

仕事らしい仕事ではなく、遊びながらできるというのが、つなげーとのクリエイターの大きな特徴ですね。今お伝えした200万円以上稼いでいらっしゃる方は割とイベント主催の歴が長いのですが、参入して数か月くらいでもしっかりと稼いでいる方もいらっしゃいます。

副業というとYouTuberやInstagramのインフルエンサーも人気ですが、インターネット上のアプリだけでの戦いというのは、やはりITのマーケティング能力が必要になってきます。今からその知識をしっかりと身につけて、YouTuberやInstagramのインフルエンサーとして活躍するというのには難しい部分もあります。

その点つなげーとのクリエイターは、インターネットとリアルのハイブリッド。もちろんインターネットの知識もある程度必要ですが、つなげーとを活用してイベントページを作成いただき、当日リアルのイベントをきちんと取り仕切るという両輪を回せる方であれば、誰でも楽しみながらクリエイターとして活躍することができると思います。

編集部

なるほど。それが先ほどおっしゃった「少しのリーダーシップがあれば」ということなんですね。金銭的なメリットもしっかりとあり、さらに今まで出会わなかった新しい方との出会いを得られるつなげーとのクリエイターは、メリットが大きいなと感じました。

※クリエイターとしてイベントを主催してみたい方は、ぜひ公式サイトをチェックしてみてください!
公式サイト:https://tunagate.com/

【つなげーと】好きなことを活かし、人と人がつながる場所をつくるために

つなげーとで開催されたイベントの様子
▲つなげーとのイベント募集で開催されたイベントの様子

編集部

鈴木さんがつなげーとを立ち上げられた経緯を伺ってもよろしいでしょうか。

鈴木さん

元々私は作曲家になりたいという気持ちがあり、大学卒業後も就職せず、音楽家を目指し勉強していました。その後ビジネスの世界に転向して会社に入ったのですが、そこでは自分が音楽をやっていたということは、当たり前とはいえ全く関係ないんですよね。そんなスキルは何も求められていないということに、すごく寂しさを感じました。

誰しも何か力を入れていること、得意なことがあるはずですが、実はそれが全然活かされずに埋もれてしまっているのではないか。それを活かせるようなものをつくれないか、という思いをずっと心の中に持っていました。

もう1つのきっかけが、東日本大震災です。震災で「人の絆」というものが注目された時期に、何かできないかと考え、社会人サークルでメンバー募集できるような仕組みを考えました。それが、つなげーとの原型となったサークルの募集掲示板です。

先ほど申し上げた「誰しも持っている趣味や得意分野を活かす」と、「社会人サークルの募集掲示板」が融合し、今のつなげーとの交流イベントという形になった、というのが立ち上げの経緯です。

「社会人サークル」等でGoogle検索1位!人気コンテンツに成長

つなげーとで開催されたイベントの様子
▲イベント参加者は月間1万人以上。開発から改良を重ね人気サービスになっていったつなげーと

編集部

今お話いただいた経緯があってつなげーとさんが設立され、現在は非常に多くのユーザーの方に利用されるサービスとなっていると思います。現在のつなげーとさんの利用状況を教えてください。

鈴木さん

つなげーとの累計の登録委会員数は約35万人で、月間イベント参加者数は1万人を超えています。登録サークル数は3万5千人で、「社会人サークル」「サークル検索」「サークル・東京」などのキーワードでGoogle検索1位となっています。

編集部

確実に、認知度もシェアも上がっていっているんですね。設立以来、順調に成長されていったのですか?

鈴木さん

いえいえ、会社を立ち上げた直後はさっぱりうまくいかなくて。元々IT事業をやりたかったのですが、独立後は全然食べていくこともできず、少しずつITのスキルアップをしながらエンジニアに転向し、フリーランスエンジニアとしてフルタイムで働いていました。

つなげーとの原型をつくり始めたのは2015年頃なのですが、エンジニアとして働きながら、夜間や休日に個人的につなげーとをつくり進めていきました。ちょうど自分のエンジニアのスキルの練習台になるという意味合いも大きかったですね。自分の能力をポートフォリオとして示す意味もありました。

何年か本業としてエンジニアをやりながら、自分の時間でつなげーとをつくるという生活を続けていくうちに、はっと気づくとSEOで「社会人サークル」のキーワードで1位を取るようになっていたんです。いつの間にかだんだんとつなげーとが成長していっていた、という感じです。

編集部

個人で開発されたつなげーとが多くの人に使われている社会人サークルのプラットフォームになっていったのには、どのような理由があるとお考えですか?

鈴木さん

私1人で制作をしていたときは、利益が出ない期間が長いにも関わらず、そこに工数も開発費も投じていました。ビジネス的に考えると普通は成立しない形だったと思います。

ただ、元々が先ほど説明したような「誰しも持っている趣味や得意分野を活かす」「人と人とのつながりをつくる」という私自身の想いがあって始めた事業です。だからこそ、それを叶えるためにこんな機能が必要なのではないかと試行錯誤し、いろいろな機能のアイデアをコツコツ実現させていきました。

その努力や工夫がユーザーさんに伝わり、徐々にユーザーがついてきて、ユーザーがユーザーを呼び、だんだんと大きくなっていったのかなと思います。それで2019年に初めて資金調達し、そこからスタートアップとして現在の形でやっています。

編集部

鈴木さんが元々抱えていらっしゃった想いと熱意があったからこそ、つなげーとはユーザーに信頼されるコンテンツになっていったのですね。

バーチャル・リアルで社内コミュニケーションを促進

編集部

つなげーとさんには、現在何名くらいのメンバーの方がいらっしゃるのでしょうか?

鈴木さん

メンバーは全員で20人程ですが、契約形態や雇用形態はさまざまです。大学生のインターン生もいれば、業務委託の方もいらっしゃいます。エンジニアは海外に在住している者もいます。

コロナ禍以降はオフィスを引き払って、基本的には全員リモートワーク中心の勤務となっています。

編集部

リモートワーク中心ですと、どうしても対面でのコミュニケーションは難しくなるかと思います。どのような形で社員の方同士のコミュニケーションを取っていらっしゃるのかを教えていただけますでしょうか。

鈴木さん

オヴィス(※)を導入し、稼働中は皆さんそこに来ていただいています。その場で何かあったら話しかけてもらっていますね。
(※)オヴィス…バーチャル空間でリモートワークができるサービス。オンライン上のアバターを使って、リアル環境での会話と同じように雑談や会議をすることができる。

リモートワークではありますが、オヴィスでのコミュニケーションは取れていますし、つなげーとの社員は皆さん、自分の持ち分、職責をきちんと全うしてくれていると思います。ときどきリアルな飲み会なども開催しているので、そういった場で交流もはかるようにしています。

編集部

バーチャル空間を活用した日々のコミュニケーションを取りながら、リアルでの対面コミュニケーションもしっかり取っていらっしゃるんですね。

スピード感あるPDCAを自分で回せる環境が成長のカギ

株式会社つなげーと代表取締役鈴木一郎様

編集部

採用についてもお伺いします。つなげーとさんで働くにあたって、特に成長できると思われるのはどのような点だとお考えですか?

鈴木さん

つなげーとはスタートアップのため、フットワークの軽さや、自分の想いややりたいことを実現するチャンスはかなりあると思います。

それと同時に、私は人間が成長する一番のポイントはPDCAを自分で回せることだと考えています。例えば大企業の場合、一部分のみを任されることが多く、なかなか自分でビジネス感を持ってまるっと全体のPDCAを回すチャンスは少ないのではないかと思います。つなげーとではスタッフ皆に、自分でPDCAを回すということを意識し仕事を任せているため、とても成長につながる環境があると考えます。

PDCAを回すにあたって、スピード感も大切です。年に1回しかPDCAを回さないとなると成長スピードが遅くなる部分もありますが、つなげーとの場合は「今日この施策を打ち、同日内にA/Bテストをして、夕方には結果が出る」というようなスピード感でPDCAを回すことができるんです。その分、成長スピードも速くなるのではないかと考えています。

逆に言うと、きちんと自分でPDCAを回し、改善して良くしていくという思考がないと、つなげーとで働くことに厳しさを感じるかもしれません。

友達づくりに特化したチャレンジングな取り組みに興味がある方を募集しています

編集部

最後に、つなげーとさんに興味を持った読者の方にメッセージをお願いします。

鈴木さん

つなげーとは「友達づくり」に特化したプラットフォームを提供している会社です。「友達づくり」という言葉だけを聞くと子どもっぽいように聞こえてしまうかもしれませんが、ここだけに特化し成功したプラットフォームというのは世界的に見てもまだないのではないかと思います。それだけに、非常にチャレンジングな取り組みを進めている会社だと考えています。

人間が生きていく上で重要になるのは、人間関係がほとんどだと思います。その中でも、仕事上でのつながりだけでなく、趣味を共にするような友達をつくれるということにチャレンジをしている会社ですので、興味があったらぜひご連絡をいただきたいなと思っています。

編集部

「得意分野や好きなことを活かす」「人と人とのつながりをつくる」という鈴木さんの想いが具現化された、世界的にも珍しいサービスを提供されているつなげーとさんでは、挑戦と成長が叶う環境があると思います。興味を持った方は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。本日は、お忙しい中お時間をいただきありがとうございました!

■取材協力
株式会社つなげーと:https://tunagate.com/
採用ページ:https://tunagate.com/article/recruit