株式会社ニューステクノロジーが切り拓くモビリティ領域の挑戦とインターンが活躍する風土

時代の変化を捉えた事業を展開し、成長を続ける企業を特集するこの企画。今回は都内最大級のタクシーサイネージメディア『GROWTH』(以下、GROWTH)をはじめとするモビリティプラットフォームを主軸にメディア事業を展開する、株式会社ニューステクノロジーにインタビューを行いました。

多様な時間・空間でのメディア開発を進める株式会社ニューステクノロジー

株式会社ニューステクノロジーは国内最大手のPR会社である「ベクトル」のグループ会社として、メディア事業や動画クリエイティブ事業を展開しています。その特徴は、ある程度絞られたターゲットが存在する空間やコミュニティに対して、親和性の高い動画コンテンツを配信していること。生活者のスキマ時間・可処分時間に焦点を当て、移動中などさまざまな時間・場所で体験できるメディア開発を進めています。

同社の主軸事業となっているのが、特別な移動体験を提供する“モビリティプラットフォーム”。「移動時間に、新体験を」というコンセプトを掲げるGROWTHは、現在都内タクシーの約42%に導入される都内最大級のタクシーサイネージメディアで、事業開始した2019年から約4年で大きな成長を遂げています(取材は2023年12月に実施)。

このモビリティ領域の動きをさらに強化していくため、株式会社ニューステクノロジーでは2022年にモビリティ事業部が立ち上げられました。新たな収益の柱となる部署として、モビリティ領域における新規事業開発が積極的に進められています。

会社名 株式会社ニューステクノロジー
住所 東京都港区南青山3-1-34
3rdMINAMI AOYAMA10階
事業内容 ・デジタルサイネージ事業
・メディアアカウント事業
・コンテンツクリエイティブ事業
設立 2014年10月1日
公式ページ https://newstech.co.jp/

今回は、株式会社ニューステクノロジーが進めるモビリティビジネスの今後の展開や、新規事業の開発において重要視している点などについて、モビリティ事業部の本庄さんと村上さん、人事部の井上さんにお話を伺いました。

本日お話を伺った方
株式会社ニューステクノロジーモビリティ事業部部長の本庄哲也さん

株式会社ニューステクノロジー
モビリティ事業部部長

本庄 哲也さん

株式会社ニューステクノロジーモビリティ事業部の村上祐太さん

株式会社ニューステクノロジー
モビリティ事業部

村上 祐太さん

株式会社ニューステクノロジー人事部の井上怜さん

株式会社ニューステクノロジー

人事部

井上 怜さん

100年に一度の変革期を捉え、モビリティビジネスを強化

株式会社ニューステクノロジーの本庄哲也さん
▲モビリティ事業部の立ち上げから関わる本庄さん

編集部

現在、ニューステクノロジーさんではモビリティプラットフォームを主軸に事業を展開されていらっしゃいますよね。このモビリティビジネスに注力されるに至った背景を教えていただけますか?

本庄さん

100年に一度の大きな転換点を迎えていると言われている、モビリティ領域を取り巻く社会環境の変化が大きく関係しています。

「CASE」(※)というキーワードに象徴されるように、モビリティに急速な環境変化が起こっていく中で、ニューステクノロジーではモビリティそのものの形だけでなく、移動自体の在り方も大きく変わっていくのではないかと考えました。つまり人々が移動している時間、空間の「体験」という部分も変革していくのではないか、ということです。
※CASE…「Connected(コネクテッド)」「Autonomous(自動運転)」「Shared&Service(シェアリング)」「Electric(電気自動車)」の頭文字を取った、モビリティの変革を表す言葉。

ニューステクノロジーで2019年から運営しているGROWTHは、タクシーに乗っている乗客のスキマ時間に動画コンテンツを届けることができるサービスで、タクシーや移動中ならではの「新体験」の提供を目的としています。

提供するコンテンツの質にもこだわっており、広告以外にも、オリジナルコンテンツとして『HEADLIGHT』という情報番組を製作・配信しています。上質なコンテンツの提供を通じて、移動空間の価値向上を図っているのが事業の特徴です。

今後は「CASE」にも象徴されるように、自動運転時代の到来などモビリティ領域の変革はさらに進んでいくでしょう。ニューステクノロジーではGROWTHで進めてきた考え方やノウハウをもとにしつつ、モビリティ業界において一歩進んだ多角的な取り組みを展開していきたいと考えています。

そのため、新たに「モビリティ事業部」を立ち上げ、さまざまな新事業開発を進めています。

プレミアムな移動サービス、他にない移動空間づくりなど独自の事業開発を進める

編集部

ニューステクノロジーさんでは、モビリティ領域での新事業として具体的にどのようなものを考えられているのでしょうか。

本庄さん

ひとつは、プレミアムカテゴリーの車両を活用した移動サービスの提供です。タクシーというのは元来、均一的なサービスを提供しているという特徴があります。つまり誰もが同じサービスを享受できるメリットがある一方で、金額でサービスを選べないデメリットもあるということです。

最近では「対価は支払うから良い車に乗りたい、良い体験をしたい」というニーズも増えてきました。ニューステクノロジーでは、そのニーズに応えられるようなプレミアムな移動サービスを提供できたらと思っています。将来的な自動運転時代の到来を見据え、自動運転の車で過ごす時間の疑似体験を提供する、というのも狙いの一つです。

もう1点考えているのが、シームレスな移動体験を提供するMaaS(※)的なサービスの提供です。移動サービスというのは誰でも利用できる反面、まだまだすべてのユーザーにとって利便性が満たされている状態にあるとはいえません。1つのインターフェースでさまざまなモビリティを利用できるような、シームレスな体験をユーザーに提供する新事業も検討しています。
※MaaS…「Mobility as a Service」の略で、あらゆる交通手段をICTを活用してシームレスに結びつけ1つのサービスとして提供することを指す。

編集部

ニューステクノロジーさんは「特別な移動体験」を突き詰めていらっしゃる印象を受けますが、その上で特に他社との差別化を図るとしたらどういった点があげられますか?

本庄さん

近未来の移動体験を考えると、やはり「移動プラスアルファの体験」が重要なのではないかと考えます。

例えば、ビジネスパーソンであれば移動中にオンラインおよびオフラインで会議ができるということも考えられますし、エンターテインメント面でいうと、映画や音楽ライブ、ゲームなどの映像コンテンツを楽しめるのも良いですよね。移動に付随する体験ができる場になれば、移動自体の概念を進化させることができると思います。

その上でニューステクノロジーでこだわっていきたいのが、移動の空間づくりです。ニューステクノロジーは自動車をつくることはできませんが、さまざまなパートナー様に協力いただきながら移動空間自体を開発することにチャレンジしています。

実際のデザインは開発中ですが、自分の部屋やオフィスのように過ごしてもらえるような空間をイメージしています。今までの車にはないような近未来の空間づくりを開発し、サービスに利用していくことができれば、他にない取り組みになると思います。

新規事業発案から1週間でテスト実施!新規事業を実現する素早いPDCA

株式会社ニューステクノロジーの井上さん

編集部

ニューステクノロジーさんの新規事業は、どの程度の期間での実施を想定されているのでしょうか?

本庄さん

モビリティ事業部は2022年9月に立ち上がった新しい組織なのですが、2024年度にはサービスを世の中にローンチしていきたいと考えています。企画から実施まで2年くらいで達成するのが目標です。

井上さん

動き出しという点でいうと、もっとスピーディーですね。ニューステクノロジーでは「Canvas」というタクシーの後方サイドガラスを活用した日本初の車窓サイネージメディアを展開しているのですが、代表の三浦が発案してから1週間後には、テスト版のタクシーを都内の人通りの多いロケーションに置いて、タクシーに対する歩行者の反応や反響を見ていました。

そこで反応を見た上で、機材や機器など具体的な検証に入っていったという経緯があります。事業化するためのPDCAを回していくスピードはかなり速いのが特徴ですね。

入社半年強で、自身の経験を活かし新規事業を企画

株式会社ニューステクノロジーの村上祐太さん
▲観光業界で得た経験をニューステクノロジーの新規事業にも活かしているという村上さん

編集部

村上さんは最近ニューステクノロジーさんにジョインして新規事業開発に携わっているとのことですが、いつ頃ご入社されたのでしょうか?

村上さん

私は今から7か月程前にニューステクノロジーに入社しました。前職では旅行業界で法人営業をしており、現在はモビリティ事業部にて移動に関わる新規事業の開発をメイン業務として行っています。先ほど本庄が話したプレミアム移動サービスを中心にしつつ、社会課題やニーズを踏まえて求められるサービスを検討しています。

編集部

旅行業界という異業種からニューステクノロジーさんにジョインされて新規事業を考えていく上で、困難を感じられることなどはありますか?

村上さん

確かに旅行業界はニューステクノロジーとは違う業種ではありますが、旅行には移動がつきものなのでモビリティビジネスとは通じるところも多くあります。自身がこれまで経験したことを活かし、いろいろなアイディアを生み出すことができるのがこの仕事の魅力ですね。

例えば観光でいうと、コロナ禍が明けて訪日観光客の需要は増えているけれど、国内のホテルや旅館は人手不足のためにその需要に供給が追い付いていないという状況があります。移動サービスに目を向けると、旅行中に手配されるタクシーも同様の状況があるんです。特にハイヤーなどよりラグジュアリーな領域ではなおさらその傾向が顕著に表れています。そういったところにビジネスチャンスを見出すことができるのも、旅行業界を経験してきたからこそなのではないかな、と考えています。

また、アイディアを考えて簡単な企画をつくった上で本庄さんに共有すると、実際に市場に受け入れられるのか、どうブラッシュアップをしていったら良いのかという点をフィードバックしてもらえます。フィードバックを受けて、さらに調べたり業界に精通している人に話を聞いたりと深めていっています。

新規事業を開発していく上で「フレーミング」「アクション」を重視しサポート

株式会社ニューステクノロジーの本庄哲也さん

編集部

本庄さんは新規事業開発をサポートしていく上で、どのような点を意識されていますか?

本庄さん

最初のフレーミングの部分を最も重視しています。この事業が世の中にとってどういう位置づけで、どのような形で提供していくのか、ということですね。新規事業は企画してアクションを取ってフィードバックをする、という風にブラッシュアップされていきます。

しかしその最初のフレーミングが定まっていないと、その後の工程がどんどんずれていってしまうんです。だからこそ、最初の部分はしっかりと共有するようにしています。

また、新規事業においては実際に「動く」という点を非常に重要視しています。結局どれだけ頭で考えても、実際に動いてみないと何も分かりません。本当にニーズがあるのか、ニーズがあったとしても提供できるのか、動いていく中で見えてくることはたくさんあります。その上で検証を繰り返していくことに意味があります。そのため動く、アクションするという点は意識して呼びかけていますね。

編集部

頭で考えた企画をなるべく早く実施し、試行錯誤を繰り返すという姿勢があるからこそ、スピード感のある事業展開が可能なんですね。先ほどお話しいただいた、新規事業を実施するまでの圧倒的な速さという点にもつながるお話だと感じました。

学生インターンには、異なる価値観がもたらすイノベーションを期待

株式会社ニューステクノロジーインタビュー写真

編集部

続いてインターン制度について伺います。ニューステクノロジーさんでは現在インターン制度を導入されていますか?

井上さん

ニューステクノロジーではこれまでも学生インターンの受け入れを行っており、過去15名程度の学生が長期インターンで活躍してくれました。それに加えて今回は初めて、モビリティ事業部での学生インターン生を募集することになりました。

編集部

今回新規事業の分野で学生インターンを募集するのにはどのようなご意図があるのでしょうか。

井上さん

もちろん新卒採用につなげるためという観点もありますが、加えて今の学生の方が、ニューステクノロジーが見据える新たなモビリティサービスを利用する中心的な存在になっていくであろう点も大きいですね。だからこそ学生の方の今の視点や意見を聞きながら、会社として新たな着眼点を見出していけたらと思っています。

本庄さん

学生だからこその視点というのは新規事業には大切だと思います。一般的に仕事というのは社会人としての経験を積んでいく程スキルが上がっていくという面がありますが、こと新規事業に関していうと社会人経験があれば良いというものではありません。

学生時代に起業した著名人もいるように、年齢に関係なくアイディア・発想が重要な要素となってきます。意思と能力を持った学生の方であれば戦力になっていただけると考えています。

特に新規事業を推進していく上で、チームの多様性というのは非常に大切なんです。私自身元々はまったく違う業界にいたのですが、イノベーションというのはやはり業界の外からの視点で見るからこそ生まれてくるものなのではないかと考えます。

企業で仕事をしているとどうしても、年齢や年数、役職などのバックグラウンドがついてきてしまうものですよね。その点で、全く別のバックグラウンドを持つインターン生の方には、事業開発をするチームにとっての多様性、ひいては良いアウトプットにつながっていく、そんな効果を期待しています。

村上さん

本当にそう思います。あとは仲間が1人でも多い方が心強いなというのもありますよね。仲間がいることでいろいろな会話、コミュニケーションが生まれて、そこからアイディアも生まれてくるんだと思います。さまざまな世代、価値観の中でこそイノベーションが起こると思うので、学生インターンの方がいることでより磨きがかかった事業をつくっていけるのではないでしょうか。

インプットを繰り返した先に提案につなげていくインターン

株式会社ニューステクノロジーインタビュー写真

編集部

学生インターンの方は、実際にどのようなお仕事をしていくことになりますか?

本庄さん

もちろん「超大手企業に、輝かしい舞台でプレゼンテーションをしてもらう」ということをやってもらうとすごく良いのですが…(笑)。最初はとにかくリサーチする、分析する、資料にまとめるといったような、一見すると地道な業務が中心になってくると思います。

新規事業は会社にとっても初めてのことなので、我々も知らないことが多いんですね。だからこそWebでいろいろな情報を調べたり、いろいろな人に聞いたりというフェーズが必要になります。そういった地道な業務の積み重ねでインプットを増やすのが、事業開発には非常に重要なことなんです。

インプットを積み重ねていくうちに、それが自分の知識になり、どんどんエキスパートになっていきます。いろいろなビジネスを考える上で、それまでは考えつかなかったようなアイディア・発想につながっていくんです。最初は地道に思えるかもしれませんが、インプットを増やしていくことが、ポジティブな改善につながっていくことだと捉えてもらえると良いなと思います。

村上さん

多分、調べ方ひとつとっても、我々と学生さんでは違うと思うんですよね。「ググる」も「タグる」になったり、TikTokを使うのが主流だったりとどんどん変化していると思います。そういうSNSを活用する力、感度といったところは若い世代が強力だと思うので、そういう点でもお力添えいただけると嬉しいですね。

編集部

リサーチという一見地道な作業でも、学生インターンの方の確かな知識の積み上げになりますし、どう調べるかという点でもニューステクノロジーさんにとって新しい知見をもたらすものになるということですね。インターンで活動していく中で、さらに一歩進んだステージを任せられることもあるのでしょうか?

本庄さん

社外の方とのコミュニケーションは、インターンのはじめの段階からお願いすることになると思います。長く携わっていただきインプットを増やしていく中で、実際に事業提案したり、取引先からのフィードバックを受け取って次のフェーズを考えたりということも当然お願いしていくことになります。

編集部

プロジェクトメンバーの一員として仕事を任せていただけるのは、学生の方にとってすごくやりがいになりそうです!

ニューステクノロジーは、仕事に情熱を注ぎ一緒に成長できる方を歓迎

株式会社ニューステクノロジーのインタビュー風景

編集部

最後に、記事を読んでニューステクノロジーさんに興味を持った読者の方に向けてメッセージをお願いします。

井上さん

ニューステクノロジーは「株式会社ベクトル」のグループ企業で、安定した経営基盤を持っています。なおかつ、ベンチャー企業のようなスピーディーな事業展開を得意としています。安定性とベンチャー性、その両方の良いところをあわせもった環境で働くことができるのがニューステクノロジーの魅力です。

収益性の高いメディア事業、MaaS領域などに興味がある方は、ぜひインターンシップにご参加いただき、新たな経験をしていただければと思います。

本庄さん

ニューステクノロジーで新規事業開発を進めていく上で、志を持った方に来ていただけると嬉しいなと思います。学生インターンの方でいうと、私とは20歳くらい年齢の離れた方に来ていただくことになりますが、スタートアップはすごく年齢が離れた方同士で立ち上げて成功している企業も多くあります。年の差に関係なく、今後も一緒に頑張っていけるような出会いがあればすごく素敵だなと思います!

村上さん

ニューステクノロジーでの仕事の魅力はたくさんありますが、何でも挑戦できるというのが一番の魅力だと考えています。ゼロイチを考えることはすごくやりがいがありますし、自身のエネルギーをすべて注ぐことができます!そこに魅力を感じる人はニューステクノロジーで活躍していただけるのではないでしょうか。

私は仕事をする以上、お客様から言われたことを提供するだけでなく、自分が企画したものを世に出して面白い仕事をしていきたいと思っています。だからこそ、そんな事業を一緒に形にしていける方に来ていただけると嬉しいですね。

また、一緒に成長していけるような方に来ていただきたいなという思いも持っています。自分自身、仕事をすればするほど未熟だなと感じるタイミングがあります。学生さんでもそういった思いを持っている方は多いのではないでしょうか。仕事を通じて一緒に成長し、今後別のキャリアに進んだとしても一緒に仕事をしていけるような関係性を築くことができたらと思います。

編集部

ニューステクノロジーさんには、年齢や業界経験、社会人としての経験ではなく、自身がインプットしてきた経験を活かして新規事業開発に携われる魅力的な環境があると感じました。本日はお忙しい中、ありがとうございました!

■取材協力
株式会社ニューステクノロジー:https://newstech.co.jp/
採用ページ:https://newstech.co.jp/recruit/