子どもの成長を見逃さない、自分のチャンスも逃さない、株式会社ママスクエアの新スタイル

女性がいきいきと活躍し、ワークライフバランスも大事にできる企業を紹介する本企画。

今回は、独自のワークスタイルで子育て中の女性の復職やキャリアアップを後押ししている株式会社ママスクエアにインタビューを行いました。

「子どものそばで働く」を新提案する、株式会社ママスクエア

株式会社ママスクエアは「子どものそばで働ける世の中を当たり前にすること」をミッションに、託児付ワーキングスペースの運営・展開などを行っています。子どもたちが健全に育つ社会を実現するために、日本中のママたちとイノベーションを起こしたい、という想いで運営されています。

会社名 株式会社ママスクエア
住所 東京都港区芝2-22-15 STKビル4階
事業内容 ・託児付ワーキングスペースの運営・展開
・コールセンター事業
・バックオフィス事業
・テレマーケティング事業
・マーケティングリサーチ業
・FC事業
・保育、託児施設の運営
・キッズスペース運営事業
・コンサルティング事業
設立 2014年12月24日
公式ページ https://www.mamasquare.co.
jp
採用ページ https://www.mamasquare.co.
jp/saiyo/
働き方 ハイブリッド勤務(出社+リモートワーク)
フレックスタイム制度(コアタイム11:00-15:00)
子連れ勤務可能(キッズスペース、キッズスタッフ完備)

今回は、株式会社ママスクエアの人事部部長の椎名久美子さんと、株式会社ママスクエアの人事部採用チームマネージャーの杉田美菜子さんに、子育て中の女性が自分の子どもの成長を見逃さず、キャリアアップも自然体でできる働き方について、お話を聞かせていただきました。

本日お話を伺った方
株式会社ママスクエアの人事部部長の椎名久美子さん

株式会社ママスクエア
人事部部長

椎名 久美子さん

株式会社ママスクエアの人事部採用チームマネージャーの杉田美菜子さん

株式会社ママスクエア
人事部採用チームマネージャー

杉田 美菜子さん

保育園でも在宅ワークでもなく、子どものそばで働く新スタイル

株式会社ママスクエアで、出社時に子どもをキッズスペースに預ける様子
▲拠点に子どもと一緒に出社したら、子どもはキッズスタッフへ。ママは隣のワーキングスペースでお仕事を開始します。

編集部

はじめに、ママスクエアさんの事業内容を教えてください。

椎名さん

ママスクエアは、「ママが子供のそばで働けるワーキングスペース」という、子育てをしながら仕事をする女性に向けて、新しい働き方を提案している会社です。保育園に預けるのではなく、在宅ワークでもない新しいスタイルです。

杉田さん

具体的に説明すると、子どもと一緒に出勤をして、子どもはキッズスペースに預けて、自分はワーキングスペースで仕事をすることができます。キッズスペースはワークスペースのすぐ隣、ガラス1枚を隔てた場所に設置されています。

ワーキングスペースでのお仕事は、BPO、主にコールセンター業務がメインです。現在、約1,500人のスタッフが直接雇用で働いています。

編集部

子どもが健全に育ち、お母さんのキャリアアップも叶えていく新しいスタイルなんですね。実際に働いている方は、子育て中の方が多いのでしょうか。

椎名さん

会社全体で、正社員・パート・アルバイトともに子供がいるスタッフは91%です。子育てと仕事を両立しているスタッフが多いのが、ママスクエアの特徴だと思います。

保活不要、送り迎えのタイムロスもなし。子どもの成長を見逃さずに働ける

株式会社ママスクエアで、ワーキングスペースからキッズスペースを見た様子
▲ワーキングスペースから、キッズスペースを見た様子。窓ガラスで仕切られているので、ママと子どもがコミュニケーションを取ることができます。

編集部

キッズスペースを利用することによる具体的なメリットについて教えてください。

杉田さん

まず、保育園探しをしなくていいというメリットがあります。普通は、仕事に復帰するためには預け先がないと働けないので、いわゆる保活が必要なのですが、ママスクエアで働くにあたっては保活の必要がありません。

仕事に復帰してからも、一緒に出勤できるので送り迎えの時間のロスがありません。どこかに預けてから出勤しなくていい、お迎えに行かなくても毎日すぐ一緒に帰れるので、かなりの時短になっていると思うんですね。

すぐ隣の部屋にいるので、災害時の対応に関する安心感もあります。子どもが体調不良のときにも、保育園だとお迎え要請の電話が来て「大丈夫かな?」と不安な思いになりながらお迎えに行くのが普通なのですが、ママスクエアなら隣の部屋にいるので、すぐに子どもの様子が分かりますし、帰宅も速やかにできます。

編集部

椎名さんは、キッズスペースを利用しながら働いた経験をお持ちだと伺っていますが、実際の利用者として感じたメリットを教えてください。

椎名さん

お母さんと離れるのが初めての子の場合、最初は心細くてずっとガラス越しにワークルームのママを見ている、ということもあります。だけど通っているうちにだんだん慣れて安心感が出てくるので、子どもたち同士で遊び始めて、先生と子どもたちとの関係性も育っていくんです。子どもも大人も一緒に育ち合うことができる環境が、ママスクエアのいいところだと思います。

ママの方も、子供と離れることに最初は不安な想いもあるのですが、子どもが社会性を身につけていくのをすぐそばで見ると感動しますし、母親として安心できるところかなと思います。

編集部

椎名さんのお子さんは、ママスクエアの環境にすぐ慣れることはできましたか。

椎名さん

娘はキッズスペースの先生たちが大好きで、長時間キッズスペースで過ごしても大丈夫なタイプでした。

私の場合、パート勤務から管理職にステップアップしたので、途中から勤務時間も延びたんです。お迎えが遅くなるけど大丈夫かな、と心配だったのですが、実際にお迎えに行くと、娘からは「ママ、もうお仕事終わっちゃったの?もうちょっとお仕事をしてていいよ!」と言われました。もっとキッズスペースで遊んでいたかったみたいです。

私は、娘のその言葉を聞いて「成長したな」と思いました。ママとべったりで生活していた2歳ぐらいのときから、自分の元を少し離れて他の人との関係をだんだん築いていく過程を途切れることなくそばで見続けることができたのは、すごく良かったです。

編集部

成長を毎日見ることができるのは、働く場所に預ける場所が併設されているママスクエアさんならではですよね。一般の保育園と違う点はありますか?

椎名さん

キッズスペースは保育園ではないので、例えばオムツ替えやお食事のお世話は、ママに休憩時間にやっていただくことがあります。それ以外に関しては、キッズスタッフが工夫をして、子どもが楽しく過ごせるようにしてくれるので、ママたちは仕事に集中できます。

子どもが体調不良のときも、すぐにコミュニケーションが取れるので安心

株式会社ママスクエアのワーキングスペースに併設されたキッズスペースの様子
▲ワーキングスペースに併設されたキッズスペースの様子。常駐のキッズスタッフが、お子さん達と楽しく過ごしてくれるので、お仕事するママは安心です。

編集部

キッズスペースにいるお子さんが体調を崩したときには、どのような対応になるのでしょうか。

椎名さん

子どもの体調が悪いときは、すぐにママを呼んでくれます。ママとキッズスタッフが一緒に子どもを見て、「もう少し様子を見ますね」とか「このまま体調が優れないようだったら、早めに退勤できるよう調整をしてください」とコミュニケーションを取って対応します。

保育園や幼稚園の場合は、何かあると「すぐお迎えに来てください!」と要請されますが、隣にいる分、きめ細やかな対応ができるのはメリットですね。

編集部

仕事中のママとキッズスタッフは、どうやってコミュニケーションを取っていますか。

椎名さん

私が勤務していた拠点では、キッズスタッフが小さなホワイトボードやカードでメッセージを伝えていました。「椎名さん、ちょっとこちらへ来てください」とか「オムツ替えをお願いします」と呼ばれると、キッズスペースに子どもの様子を見に行きます。何かあればすぐに声をかけてもらえる安心感はありましたね。

集中して仕事をしたいときに、呼び出されることもたまにあるのですが、そこはキッズスタッフの方も状況を見てくれて、「もう少ししたら、また声かけますね」と柔軟に対応していただいていました。

リモートワークやフレックスを気兼ねなく活用できる雰囲気

株式会社ママスクエア拠点でのBPO業務の様子
▲ママスクエア拠点でのBPO業務の様子、コールセンター業務がメインです。

編集部

キッズスペース付きワーキングスぺースのほかに、ママスクエアさんではワークライフバランスを取りやすくするためのサポート制度などはありますか。

杉田さん

業務中に一時外出ができる制度、子どもの行事や通院など、1時間単位で有休が使える時間休の制度があります。正社員にはフレックスタイム制も導入されたので、午前11時~午後3時のコアタイムさえ守れば、子供のスケジュールに合わせて仕事を調整できるので助かっています。

保育園に送っていく日は少し遅めの始業にしたり、在宅でリモートワークをする日は朝早くから仕事を始めてちょっと早めに終業したりできます。途中で中抜けして、学校へ行くことも可能です。

編集部

リモートワークは、どのくらいの頻度で活用可能なのでしょうか。

杉田さん

水曜日と金曜日はリモートワークの推奨日になっているので、活用するメンバーが多いですね。正社員は週3出社、週2リモートなどのパターンが一般的です。

編集部

出社とリモートを組み合わせて、バランスよく働くことができるんですね。

杉田さん

そうですね。最近は、他の企業でも子育て中の社員が働きやすいようさまざまな制度を取り入れていますが、「いい制度があっても、社内の空気感が悪いと、結局使えない」という話をよく聞きます。

ママスクエアでは、子どものために休んだり、早退したりすることに対して「いいよ」、「お互い様だよね」と言える空気、カルチャーがあるので、制度を利用しやすいと感じています。フレックスタイムやリモートワークも、みんなが気兼ねなく活用してます。

編集部

子育ての経験上、共感できるからこそ理解があるんですね。

椎名さん

本部、拠点とも子育て中のメンバーが多いので、保護者会や学校の個人面談に行くときも、みんな共通で必要性や所要時間がわかっているので快く「いってらっしゃい」と送り出しています。

産休・育休後に復帰するメンバーが多いのも、迎え入れる側にすごく理解があるので働きやすいからだと思います。「小さいうちは熱を出しやすいから、突然休むことも、呼び出しがかかることもしょうがないよね」と自分の経験から理解しているので、優しく受け止められる雰囲気です。

編集部

お互いに理解し合える空気感は大事ですよね。ほかにも、ママ同士だからこその働きやすさもありますか。

椎名さん

習い事の情報交換ができること、育児に関するちょっとした悩み相談をできる人が職場にたくさんいることがありがたいです。他のメンバーの子もあだ名で呼び合うなど、みんなで一緒に子育てをしている感覚ですね。

編集部

先輩や同僚は働く仲間でもあり、子育ての同志でもあるんですね。

ママスクエアでは、子育て中でも時短中でもキャリアアップ

株式会社ママスクエアの社内ミーティングの様子

編集部

ママスクエアさんは女性が活躍している企業だと思いますが、管理職も女性が多いのでしょうか?

椎名さん

管理職のうち、女性の割合は83%です。私は人事部長をやらせていただいているのですが、管理部系の部長もほとんどが女性です。

女性管理職の割合が高い理由は、もともと女性社員が多い会社であるということ以外に、抜擢の仕方にも特徴があります。役職に就くにあたって、性別や子どもの有無、さらに働く時間の長さ・短さは関係ありません。優秀な方であれば、時短で働いていても昇進しますし、活躍できます。

編集部

「小さな子どもがいるから」、「時短だから」ということが、ママスクエアさんではキャリアアップのマイナスにはならないんですね。人事評価はどのようにしていますか。

椎名さん

人事評価は、社員はもちろん、有期雇用のパート、アルバイトの方も全員が対象になります。雇用形態に関係なく、頑張っている方、成果を上げている方にはチャレンジする機会が平等に与えられます。

編集部

パート、アルバイトから正社員や管理職にチャレンジできるんですね。

子どもの成長に合わせて、働き方をチェンジしていくメンバーが多い

株式会社ママスクエアの拠点での仕事の様子
▲株式会社ママスクエアの拠点での仕事の様子。窓ガラス越しに、ママからは子どもが、子どもからはママが見え、安心してお仕事ができます。

編集部

椎名さんがどのようにキャリアを歩んだのか、教えていただいていいですか。

椎名さん

子どもが生まれる前は、人材会社で正社員として働いていました。出産後、また社会で仕事をしていきたいと考えたときにママスクエアに出会って、入社をしたんです。

入社当時はパートからスタートしているんです。子供がもうすぐ3歳になるタイミングで幼稚園に入園する予定だったので、正社員としてフルタイム勤務をするのは難しい、と考えていました。

パートとして拠点のスーパーバイザーの業務を担当していたところ、キッズスペースの運営管理を行う新部署が立ち上がることになり、お声掛けをいただいて新部署の責任者として異動しました。お子さんを預かるキッズスタッフの評価や採用をする仕事です。

編集部

パートスタッフから、管理職に抜擢されたんですね。

椎名さん

異動したタイミングで働く時間や雇用形態を変えて、少しずつ自分自身がチャレンジできる分野を広げていきました。

編集部

希望をすれば、部署異動も可能なのでしょうか。

椎名さん

私の場合は、社内のいろいろな部署を少しずつ経験させてもらっています。人材会社にいた経験を活かして人材ビジネス系の部門に携わった時期もありましたね。

編集部

家庭の状況や自分の意思に合わせて、働き方をチェンジできるのはママスクエアさんの特徴ですね。

椎名さん

私と同じように、子供の成長とともに働く時間を伸ばして、いろんなことにチャレンジしながら仕事を続ける人は多いです。一方で杉田のように、最初からフルタイムで活躍してくれているメンバーもいます。ライフステージに合わせて働き方を選択できる会社です。

復職直後は週3日のパートからスタート、自分のペースで正社員へステップアップ

株式会社ママスクエアの保育事業部が運営している保育施設
▲株式会社ママスクエアの保育事業部が運営している保育施設。BPO事業とは別の事業です。

編集部

出産・育児でブランクがある方の入社も多いのでしょうか。ブランクのある方に対するフォロー体制はありますか。

椎名さん

入社前のブランクが1年以上ある人が、6割を超えている状況です。ブランクがある場合は、各拠点でのパート勤務からスタートするケースが多いですね。週2~3回、週3~4回の短時間勤務からスタートをして、お子さんが慣れて、少し手が離れてきたら、徐々に働く時間を延ばしたり、チャレンジする業務の幅を広げたりしています。

ブランクがある方にも、その方のペースに合わせて活躍できる場を提供できることが、ママスクエアの特徴だと考えています。

編集部

働くペースについては、どのようなタイミングで希望を聞いているのでしょうか。

椎名さん

入社するときの面接で、どういった働き方がしたいかを確認します。入社後は半年に1回の人事評価で面談をするので、その時に今後の働き方の希望や目標を話し合って、ステップアップできる方にはステップアップしていただいています。

編集部

ステップアップというのは、例えば週3~4日のパート勤務から正社員へというイメージですか。

椎名さん

そうですね。正社員は基本的に週5日の勤務ですし、短時間勤務も可能ではあるのですが1日6時間以上働かなければいけないので、復職直後の方には少しハードルが高いんです。

パート、アルバイトからスタートをして、「もう少し働けるかな」と自信が付いたタイミングで契約社員になっていただいて、その後正社員へ、と段階的に働き方を変えられるステップを用意しています。

子どもと一緒に働きながら、チャレンジもしたい方を歓迎

株式会社ママスクエアの外観
▲株式会社ママスクエアの拠点の外観

編集部

最後に、この原稿を読んでママスクエアさんに興味を持った方に対して、採用に関するメッセージをお願いします。

杉田さん

「子どもと一緒に働ける環境を作る」ことがママスクエアのミッションなので、そこに関する理解は持っていて欲しいな、と思います。

ご自身のお子さんがいる方はママスクエアの考えるミッションにフィットしやすいと思いますし、そうではない方でも、例えば「子どもにとって良い環境を提供したい」、「お母さんたちを応援したい」という気持ちを持っていただくことが大事だと思っています。

編集部

やはり、ミッションへの共感は不可欠ですよね。働きやすさと同時に、キャリアアップを志向している読者も多いと思うのですが、椎名さんはいかがですか。

椎名さん

それぞれのライフステージに合った働き方があるからこそ、短時間であってもきちんと自分の仕事に責任を持って取り組んで、チャレンジしていける方が、ママスクエアのカルチャーには合っていると思います。

ママスクエアには、長時間働くから偉いという考えはありません。自分が働ける時間の中で、会社のミッション、事業を理解しながら、きちんと成果を出すことを意識して仕事を進められる方に仲間として加わっていただいて、一緒に活躍できるといいなと思っています。

編集部

子どもと過ごす時間を犠牲にすることなく、自分の力でスキルアップしたい方にとって、ママスクエアさんには願ってもない環境がありますね。本日はお忙しい中、ありがとうございました。

■取材協力
株式会社ママスクエア:https://www.mamasquare.co.jp
採用ページ:https://www.mamasquare.co.jp/saiyo/