革新性のある事業を展開し注目を集める企業を特集するこの企画。今回は電子カルテをはじめとしたソリューションの提供により、診療所やクリニックなどのDX化を進めるエムスリーソリューションズ株式会社にインタビューを行いました。
医療現場のDX化を支援するエムスリーソリューションズ株式会社
エムスリーソリューションズ株式会社は、電子カルテ等の各種ソリューションの提供から導入、保守までをワンストップで提供し、医療現場のDX化を支援する企業です。1990年に株式会社シィ・エム・エスとして創業し、全国5,000以上の医療機関に向けた医事会計・電子カルテの提供を通じて支援を行ってきました。
2022年4月には「エムスリーソリューションズ株式会社」に社名変更を行い、親会社であるエムスリーグループの中核企業として新たな体制でのスタートを切りました。飲食業界のDX化に取り組み「出前館」の成長を牽引してきた中村利江氏を新社長に迎え、医療DX人材の育成など事業領域を拡大しながら、医療業界を網羅的に支援できる体制づくりを進めています。
| 会社名 | エムスリーソリューションズ株式会社 |
|---|---|
| 住所 | 東京都港区虎ノ門3-4-7 |
| 事業内容 | 医療現場のDX支援 ・電子カルテの販売／サポート ・医事会計用コンピュータの製造／販売／サポート ・高度管理医療機器等の販売 |
| 設立 | 1990年11月22日 |
| 公式ページ | https://m3sol.co.jp/ |
エムスリーソリューションズ株式会社では妊娠、出産を経て子育てをしながら働く女性も多いのも特徴です。今回はエムスリーソリューションズ株式会社の事業の強み、女性視点からみた働きやすさなどについて、人事総務グループの石黒さんと白井さん、カスタマーサクセス本部の湯川さんにお話を聞かせていただきました。
シェアNo.1クラウド型電子カルテ「エムスリーデジカル」など医療DXを多角的にサポート
▲電子カルテ導入シェアナンバーワンの「エムスリーデジカル」
編集部
はじめに、エムスリーソリューションズさんの事業内容について簡単にご説明いただけますでしょうか。
石黒さん
エムスリーソリューションズは電子カルテやレセプトコンピュータ（※）の提供等を通じて医療現場のDX化のサポートを行っています。さまざまな製品を取り扱う中でも、特にクラウド型電子カルテ「エムスリーデジカル」は2022年には電子カルテ導入のシェアナンバーワンを獲得しており、利便性、機能面を高く評価いただいています。
※レセプトコンピュータ…診療内容等をもとに算出した診療報酬明細書（レセプト）を作成するためのコンピュータのこと。
またシームレスな診療体験を提供する「デジスマ診療」というアプリも取り扱っています。これは病院の予約から会計までスマートフォン一つで完結できるサービスです。診療待ちの時間や会計待ちの時間がかなり短縮され、患者様の負担の軽減にも供与するものとなっています。
▲シームレスな診療体験を提供する「デジスマ診療」
さらに2023年4月からは新事業として「医療DXスペシャリスト派遣サービス」も開始しました。エムスリーソリューションズのクライアント様であるクリニックではまだまだアナログな業務が残っており、電子カルテを導入してもなかなかうまく使いこなせないという課題を抱えるところも少なくありません。
このサービスは、そこに対してエムスリーソリューションズから医療DXに精通した人材を派遣し、医療現場のさらなるDX化の進展をサポートするものとなります。医療事務の人材派遣は低い時給が設定されていることも多いのですが、リスキリングとしてDXを学ぶことで派遣される方々の時給アップにも寄与するというメリットもあります。
「医療DX人材」に絞った派遣というのは、業界初のサービスです。既に都内でも複数施設にご利用いただいており、かなりの効率化の一助になっているとご好評いただいています。非常に多くのご要望をいただいているため、今後も注力して進めていけたらと思っています。
▲2023年4月から提供している新サービス「医療DXスペシャリスト派遣サービス」
国内有数の医療DXをワンストップで提供できる体制が強み。導入後の手厚いサポート体制も
編集部
医療現場のDX化を進めていく上で、エムスリーソリューションズさんの事業ならではの強みというのはどういった部分になるのでしょうか。
石黒さん
医療DXのためのシステムの提案、導入、保守、メンテナンスをワンストップで提供できるのは、長い歴史と豊富な実績を持つエムスリーソリューションズならではの強みです。国内有数のトータルサービスを提供できているのではないかと思います。
湯川さん
システム導入後のサポートをしているのもエムスリーソリューションズの特徴です。エムスリーソリューションズのカスタマーサクセス本部にはオンボーディンググループ・コンタクトセンターグループ・サービスエンジニアグループがあり、電話やリモートメンテナンスでの操作指導を行うだけでなく、実際にクリニックに出向いて操作の指導・レクチャーも行っています。
私の所属するオンボーディンググループでもお客様のところへ伺い、システム稼働のレクチャーや運用の相談支援を行っています。導入するだけでなく実際の現場に出向いて運用のサポートをするという手厚いテクニカルサポートの体制は、他にはない強みですね。
編集部
確かにDXは導入して終わりではなく、使いこなせるようになるまでが重要ですよね。そこをきめ細やかにフォローする体制があるエムスリーソリューションズさんは、医療現場の方々にとってもとても心強い存在だと思います。
時間有給や時短勤務など、働きやすさを支える充実の制度あり
編集部
続いて女性活躍のテーマについてお伺いします。エムスリーソリューションズさんには現在どのくらいの女性社員の方がいらっしゃいますか？
石黒さん
現在エムスリーソリューションズの社員数は300名程度で、そのうち半数弱が女性社員です。部署によって女性社員の比率は異なるのですが、先ほど湯川がお話ししたカスタマーサクセスのオンボーディングやコンタクトセンターには特に女性社員が多くなっていますね。
編集部
産休・育休を取得される女性社員の方も多いとお伺いしたのですが、復職されて働き続けられる方も多いのでしょうか。
石黒さん
はい。産休・育休を取得された女性社員の方はほぼ復帰され、そのまま働いていただいていますよ。
編集部
多くの方が産休・育休を経て復帰されるのは、エムスリーソリューションズさんが子育てをしながらも働きやすい環境を整えられているからこそだと思います。具体的に子育てと仕事を両立できるような制度にはどういうものがありますか？
石黒さん
私たちは時間有給の制度を設けており、また中抜けも可能であるため、自分のライフスタイルや家庭の事情に合わせて柔軟に対応できる環境があります。また、時短勤務の制度も子どもが小学4年生になるまで取得可能です。加えてリモートワークや時差勤務も可能となっておりますので、それらも組み合わせながら子育てと仕事を両立して働いている社員が多くなっています。
編集部
時短制度は国が定めた法律では3歳までとされていますが、エムスリーソリューションズさんではさらに独自に充実させて働きやすい環境づくりを進めていらっしゃるんですね。
社員の声を受けて柔軟に制度を変更。社員に向き合う姿勢が働きやすさの秘訣
▲子育てをしながら働く白井さん
編集部
実際に女性社員の視点から見たエムスリーソリューションズさんの環境について教えていただけますか？
湯川さん
石黒からお話があったように、私の所属するオンボーディンググループは約8割が女性社員と、女性がかなり多い部署です。結婚して子どもを育てながら働いている女性社員の方も多く、周りに多様なロールモデルがあるため、自分が仕事を続けていく上で心強いなと感じています。
またエムスリーソリューションズでは他部署の方も含めて全体的にコミュニケーションがとても取りやすい環境があるなと感じますね。社内でも社外でも、対面やメッセージでコミュニケーションを取れる環境を整えていただいているため、安心して相談できています。
白井さん
私は現在3歳の子どもを育てながら時短勤務で働いています。私がエムスリーソリューションズに入社した当初、時短制度は子どもが3歳になるときまでしか取得できませんでした。しかしちょうど自分の子どもの年齢が3歳に差し掛かる時期だったため、フルタイム勤務に戻すのは難しいなと悩み、上司に相談しました。
すると「確かに3歳と4歳では状況は大きく変わらないよね」と理解をしていただき、代表の中村も「なるべくお子さんと過ごす時間があった方が良い」と、早速経営陣の会議に取り上げてくれたんです。それを受けて制度を変えていただくことができました。
社員の「こうしたい」という思いを聞き入れてくれて、会社全体で「みんなが働きやすい環境をつくる」という方向に動いてくれることは、とてもありがたいことだと思います。それに加えて、スピード感を持って対応してくれるというのも重要なポイントですね。実際私がエムスリーソリューションズに入社してから1年超経過したのですが、その短い間でもすごく制度が整ってきているなと感じます。
編集部
エムスリーソリューションズさんには会社として丁寧に社員と向き合う姿勢があるのだと感じました。湯川さんのおっしゃった「コミュニケーションが取りやすい雰囲気」があるからこそ、さまざまな事情を抱えた社員の方も相談しやすくなっているんだと思います。女性特有のライフイベントを控えている方も、安心して働くことができそうです。
スポーツの世界大会出場者も！プライベートの充実も応援するカルチャー
▲アルティメットの世界大会にも出場する湯川さん
編集部
エムスリーソリューションズさんが持つ特有のカルチャーや、社員の方に共通する価値観などがあれば教えてください。
白井さん
先ほどの時短制度のお話もそうですが、女性社員に限らず「プライベートも含めて充実していないと良い仕事はできないよね」という雰囲気はあると思います。
石黒さん
やはり仕事ばかりになってしまうとあまり良くないのかなとは思いますね。仕事とプライベートを切り替えてメリハリをつけて働く、ということを会社としても推奨しています。
編集部
プライベートを充実させる、ということでいうと、エムスリーソリューションズさんにはアルティメットというスポーツで世界大会に出場されている社員の方がいらっしゃると伺いました。
石黒さん
本日参加している湯川ですね。
編集部
そうだったんですね！では湯川さんにお伺いします。アルティメットというのはどのようなスポーツなのでしょうか？
湯川さん
アメフトとバスケを足して2で割ったような競技です。サッカーコートくらいの大きさのコートの中で各7人からなる2チームで点を競い合っていきます。2023年もアメリカの大会に参加させていただきました。
編集部
すごいですね！アメリカの大会には何日間くらい行っていらっしゃったのですか？
湯川さん
10日から2週間ほどお休みをいただいて行ってきました。同じ部署の方にもとても応援いただいて、送り出していただいたのでありがたかったです。
編集部
世界で戦っている方が会社にいるというのは、エムスリーソリューションズさんにとっても誇りになることだと思います。一方で湯川さんのように社員の方が仕事以外のことに思いきり打ち込めるのも、プライベートを尊重するエムスリーソリューションズさんのカルチャーがあるからこそなんですね。
リモートワークが多い中でも、ツールを活用し全社的なコミュニケーションを促進
編集部
エムスリーソリューションズさんではリモートワークも可能とのことですが、運用ルールは会社全体で共通なのでしょうか。
石黒さん
リモートワークの運用ルールは部署ごとに異なります。営業ですとほぼ出社ですが、半々だったりリモートワークの方が少し多かったりと、それぞれの部署の業務内容に応じて運用されています。
編集部
部署ごとに出社、リモートワークなどさまざまな形で働いている中で、全社的に実施されているコミュニケーション施策などはありますか？
石黒さん
やはりリモートワークを導入していることで、社員間でも、顔と名前が一致しない場合というのが増えてきました。そのためエムスリーソリューションズでは人材管理システムを導入し、顔写真と名前、趣味などを登録することで、全社的にどういう社員が働いているのかを見える化しています。
リモートワークになっても、しっかりと全社的にコミュニケーションが取れるような仕組みづくりについては人事としても継続して取り組んでいきたいと思っています。
成長意欲があり、人の役に立ちたいという思いを持つ方を歓迎
編集部
最後に、採用についてお伺いします。エムスリーソリューションズさんにフィットする人材というのはどのような特徴を持つ方だと思われますか？
石黒さん
成長意欲が高い方は、フィットすると思います。エムスリーソリューションズでは、営業成績や実績に応じて給料が上がる仕組みを取り入れています。今回お話ししたように、オン・オフを切り替えてプライベートを大切にできる働きやすさもありますが、成長意欲の高い方の頑張りがしっかりと評価に反映される環境があるのも弊社の魅力です。
今後のキャリアを踏まえ、自分自身がこうなっていきたいというビジョンを持ち、そこに向かって行動していける方は入社後も活躍できるのではないでしょうか。
白井さん
私たちが推進している医療DXは、医療現場はもちろんその先にいる患者様のQOLの向上に寄与するものです。だからこそ、「人の役に立つ」ということに喜び、やりがいを感じられる方はエムスリーソリューションズにフィットすると思います。
湯川さん
私の所属している部署ではチーム体制でお客様をサポートしています。その中で、積極的に自分からいろいろ発信し動いていけること、なおかつ周囲ときちんとコミュニケーションを取ることが最も大切になるのではないかと考えます。
編集部
今回のインタビューを通じて、エムスリーソリューションズさんは社員の一人ひとりを尊重し、柔軟に働き方を進化させていると感じました。医療現場の向上という社会的に意義のある仕事にやりがいを感じながら、安心して働き続けたいという意欲を持つ方はぜひご応募してみてはいかがでしょうか。
本日はお忙しい中、ありがとうございました！
■取材協力
エムスリーソリューションズ株式会社：https://m3sol.co.jp/
採用ページ：https://m3sol.co.jp/recruit/