ベンチャーと大手の「良いとこどり」。G2 Studiosのカルチャーと働き方

様々な企業の新しい働き方や特徴的なカルチャーをお伝えしていく本企画。今回は、スマートフォン向けゲームのデベロッパーとして様々なゲームの企画・開発・運営を行うG2 Studios(ジーツースタジオ)株式会社にお話を伺いました。

G2 Studios株式会社とは

G2 Studios株式会社は、スマートフォン向けゲームアプリの企画・開発・運営を行う会社です。ITフリーランスと企業をマッチングするIT人材事業「ギークス株式会社」のゲーム事業部門を基盤として、2018年に設立されました。

会社名 G2 Studios株式会社(ジーツースタジオ)
住所 東京都渋谷区渋谷2-24-12
渋谷スクランブルスクエア39階(WeWork内)
事業内容 スマートフォン向けゲームアプリの企画・開発・運営
設立 2018年5月1日
公式ページ https://g2-studios.net/
働き方 リモートと出社のハイブリッド型

人材の流動性が高いとされるゲーム業界において、「人を大切にする」というカルチャーを持つG2 Studios株式会社。今回はそんなG2 Studios株式会社のゲーム業界の中での強みや、社員をサポートする各種制度、そして社内の雰囲気などについてお話を伺いました。

本日お話を伺った方
G2 Studios株式会社の内堀敦様

G2 Studios株式会社
ビジネスマネジメントディビジョン ヒューマンリソースグループ
中途採用担当

内堀 敦さん

スマホゲーム開発を手掛ける、ものづくりを楽しむプロ集団

G2 Studios株式会社のミッションとビジョン
▲G2 Studiosさんがフィロソフィーとして掲げるミッションとビジョン(公式サイトから引用)

編集部

はじめに、G2 Studiosさんの事業内容を教えてください。

内堀さん

スマートフォン向けのゲームアプリの企画から開発、運営までを行っているソーシャルゲームのデベロッパーです。基幹事業はゲームですが、最近ではxRの領域で、VRやAR等のサービス開発も行っています。

編集部

ソーシャルゲームのデベロッパーとして、他の企業と違うG2 Studiosさんならではの特徴はどのような点にありますか?

内堀さん

ソーシャルゲームのデベロッパーは小規模の会社が多いこともあり、パブリッシャーの仕様や指示をただ実装するだけ、という会社も少なくありません。しかしG2 Studiosは、ゲーム制作においてパブリッシャー側から広い裁量を任せてもらうケースが多く、そこが他のデベロッパーとの違いではないかと思います。

実は私自身、G2 Studiosと元々取引のあったパブリッシャーから転職したのですが、前の会社に在籍していたときからG2 Studiosは、ものづくりに対する姿勢に関して信頼できる取引先だという印象がありました。対外的にも「コンテンツに対して熱意のあるデベロッパー」と賞賛していただき、時には「もっと挑戦的な施策の提案、実施もお願いします!」と、さらなる期待の声をいただいたりもします。

編集部

ゲームの企画や開発というのは、様々なジャンルで新しい発想や技術力が求められてくると思います。そのような中で、パブリッシャーにG2 Studiosさんのものづくりが信頼される理由はどこにあるのでしょうか。

内堀さん

我々のミッションは「アソビ創造集団。」というものですが、まさにその言葉通り「ものづくりそのものを楽しむ姿勢」というのが、メンバーの根底にあることが大きいです。楽しみながら真摯にゲーム開発に向き合う姿勢があるからこそ、リズムゲームだったりアクションゲームだったりと幅広いジャンルを手掛けつつも、信頼されるだけの結果を残せているのではないかと思います。

編集部

なるほど。会社のミッションがメンバーに浸透しているからこそ、自由な発想で企画を打ち出すことができ、それが結果的にパブリッシャーからの信頼につながっているのですね。

ハイブリッド型の働き方。ライフステージの変化にも柔軟に対応

WeWork Shibuya Scramble Square内にあるG2 Studios株式会社のオフィス

編集部

G2 Studiosさんの働き方についてお伺いできればと思います。親会社であるギークスさんと制度を同じくする部分も多いと思いますが、G2 Studiosさんではどのような働き方を取り入れていらっしゃいますか。

内堀さん

まず根底に「人を大切にする」という考えを持って、働き方など各種制度面を整備しています。スピード感があり変化の多いゲーム業界というフィールドでも「長期的に自社で活躍してほしい」という思いを持っています。

具体的には、弊社もギークスと同様に“リモサポ制度”というハイブリッド型のリモートワーク制度を運用しています。これは、リモートワークの頻度が異なる4つのコースを用意し、働き方に応じてリモートワークにかかる費用の一部を会社が負担、また通勤実態に合わせた通勤手当の支給を行うという制度です。

コースは四半期に1回変更できるため、例えば「上期はリモートワーク中心でやっていたけれども下期はリリース直前になるから出社頻度を増やす」という選択も可能です。また最近社内でも「リモートワーク中心だったけれど、だんだん寂しくなってきたため出社を増やしたい」という声も聞くようになってきました(笑)。プロジェクトの状況や個人の働き方の希望に合わせて、フレキシブルな対応ができるのが魅力となっています。

2023年4月現在では、社内全体で6割がリモート、4割が出社くらいの割合です。ただしエンジニアやデザイナーはリモートが多く、プランナーなど企画職の場合は他職種に比べて出社の比率がやや高いというように、職種によってもバラつきがあります。

編集部

柔軟に働き方を選べるということであれば、ライフステージが変化したときにも安心できますね。

内堀さん

まさにその通りです。現在、仕事をしながら育児や介護を並行して行っているメンバーもいるのですが、子どもの送り迎えなどで夕方にいったん仕事を抜けて、育児が落ち着いたタイミングで仕事を再開するなど、自身の生活と仕事をうまく両立させています。家族のケアなど、プライベートも含めて個人の実情に対応した働き方ができるのは、長く働き続ける上でもメリットになると思います。

リモートでも会社としっかりつながるコミュニケーション支援

G2 Studios株式会社のG2 Radioの様子
▲社員の新たな一面を再発見できるG2 Radioの様子

編集部

最初のお話の中で会社のミッションについて触れられていましたが、リモートワークも多い中で会社のミッションやビジョンを浸透させたり、いわゆる会社のカラーを作り出していくのは難しい部分もあるのではないでしょうか。

内堀さん

そこは我々がとても気を付けているポイントです。G2 Studiosは他のゲーム会社と比べて正社員の比率が高いのですが、リモートワークが中心になると、どうしても社員であってもフリーランサーのような意識になってしまう傾向があります。

要するに「組織にコミットする」というマインドが希薄になってきてしまうんですよね。リモートワークをうまく取り入れながら、いかに会社としてのカルチャーを醸成していくかを重要視して取り組んでいます。

編集部

具体的に、メンバー間の交流や会社としてのコミュニケーション支援はどのような取り組みを行っていますか?

内堀さん

G2 Studiosは業界の中でもリモートワークを取り入れたのが比較的早かったため、オンライン上のコミュニケーション促進には力を入れて取り組んできました。

「G2 Radio」という企画がその一例です。人事や新卒のメンバーがパーソナリティになり、社内でフィーチャーしたい人をゲストに迎えて話を聞くという企画で、オンライン配信ツールで実際のラジオ番組のような形式で行います。それによって、業務上では交流する機会がないメンバーの人となりを知ることができるのが、「G2 Radio」の良いところですね。

また「ライトニングトーク」も頻繁に行っている取り組みです。ライトニングトークをしたいメンバーを挙手制で募り、そのメンバーが社内向けに10分程度トークするという内容です。私の場合、格闘ゲームが好きなので、格闘ゲームをやったことがない人向けに魅力と上達法を伝授するというテーマで行いました。そのときは40人くらい参加してくれましたね。

編集部

そんなにたくさんの方が参加されたのですね!会社が用意するコミュニケーションの機会というのは、社員は受け身になってしまう部分もあると思うのですが、ラジオやライトニングトークなど、社員発信で話す機会が充実しているのも特徴的ですね。

内堀さん

そうですね。その他にも“シャッフルランチ”というランチ交流会のイベントや勉強会など、オンライン上のコミュニケーションを取ることができるよういろいろと工夫しています。

編集部

そのような機会が多いからこそ、リモートワークが多い中でもしっかりと会社としてのカルチャーが醸成されていることがわかりますね。

G2 Studios株式会社のオンライン交流の様子
▲オンラインの交流ではみんなでエクササイズをすることも

業務時間を研究開発に充てる「Gʼtry」でスキルアップ

G2 Studios株式会社のメンバー

編集部

G2 Studiosさんの強みである「信頼されるものづくり」のためには、メンバーのスキルアップが欠かせないと思います。スキルアップについて、会社として支援する制度はあるのでしょうか。

内堀さん

「Gʼtry(ジートライ)」というG2 Studiosの独自制度があります。個人で新しく何かを学びたい場合に、月の業務時間の15%までを研究開発にあてることができるという制度です。

もちろん使用するにあたっては、個人の習得したいスキルが、会社にとっても有益であることが必要です。しかし承認を得ることができれば、業務時間を使ってスキルアップができるようになるため、新しい挑戦をしたい人にとっては非常にメリットがある制度だと思います。

編集部

「Gʼtry」は、実際にどのように活用されているのでしょうか。

内堀さん

元々この制度は、エンジニアの「新しい言語を習得したい」という希望をきっかけに生まれました。プロジェクトに入ると、基本はそのプロジェクトで必要な言語しか使いませんよね。その中でも一人ひとりのスキルアップの時間を確保できるのが特徴です。

最近では、チーム単位でのプロジェクトに使用された例もあります。弊社では「Unity」というゲームエンジンを使用しているのですが、「Unreal Engine」という別のゲームエンジンを使用してみたい、という希望がありました。そのために数名がチームとなって「Unreal Engine」を使用したゲームを制作するというプロジェクトに「Gʼtry」制度が活用されました。他のチームではUIデザイナーがサウンド制作をしてみたりと、チャレンジングな機会になりましたね。

編集部

今現在進行しているプロジェクトと関連しないものにも業務時間を使えるというのは、とても画期的ですね。しかも個人の学習だけでなく、チームでも活用できるというのは大変魅力的だなと感じました。

専門性が高いゲーム業界でのジョブチェンジを叶える「Gʼzone」

編集部

他には、挑戦を後押しする制度としてどのようなものがありますか?

内堀さん

「Gʼzone(ジーゾーン)」という、社内でのジョブチェンジを可能にする制度です。これはよくあるジョブローテーション制度に思えるかもしれませんが、実はゲーム業界では珍しい制度です。

ゲーム業界の職種は専門性が高いため、プランナーからエンジニアに、デザイナーからプランナーに、といったジョブチェンジをするのが意外に難しいのです。しかし長く働いていると、どうしてもやりたいことが変わってくるケースもありますよね。自社で解決できず、転職のトリガーとなってしまうケースもあります。

やりたいことができないために貴重な人材が転職してしまうのは、会社としても残念な損失です。それを解消するための制度が「Gʼzone」です。

「Gʼzone」はまず、ジョブチェンジしたい職種について社内プレゼンを行います。そのプレゼンが認められれば、チェンジ後の職種のメンター(師匠)がつきます。例えばエンジニアからプランナーになる場合はプランナー側のメンターがつき、エンジニアの仕事をやりながらプランナーの仕事も並行して実施していきます。

その後、習熟度が高まるにつれて工数の比率が変わっていき、独り立ちできるというタイミングで100%プランナーの仕事になる、という流れです。この「メンター並走型」の手厚い支援が、「Gʼzone」制度の特徴です。

実際にはサーバーエンジニアから、Gʼzoneを使ってプランナーになったメンバーがいます。元々、「自分でゲームの企画をしたい」という想いもありながら、「エンジニア目線でも開発がスムーズになる仕様書を書き上げたい」と、これまでの経験を活かしたプランナーになるためにG'zoneにチャレンジし、2023年4月からプランナーとしての配属が決まりました。

編集部

確かに社内でのジョブチェンジ自体はいろいろな会社に存在しますが、本人の意欲を活かしつつ、メンターをつけて手厚くサポートするというのはなかなかないのではないかと思います。人材を大切にされているG2 Studiosさんならではの制度ですね。

ホスピタリティマインドが生む「ユーザー目線」を大切に

編集部

G2 Studiosさんの職場の雰囲気や、どのようなタイプの方が多く働いているかを教えてください。

内堀さん

先ほども申し上げた通り「人を大切にする」というカルチャーが根底にあります。ゲーム業界はどちらかというと、アウトプット重視の傾向があるんですね。極端なことを言うと、「正論だからとつい強い口調になる」というような人も少なくありません。しかしG2 Studiosではそういった傾向は歓迎していません。

やはり、我々の仕事はユーザーに届けていくことを目的としているので、「相手目線に立って仕事をする」ことが求められます。「こういう言い方をしたら相手がどう思うか」という視点を持っている人が真のユーザー目線を持てる人なのではないかと思っています。そのため、社内でもホスピタリティマインドを持っているメンバーが多くなっています。

社員も、その家族も大切にする「ファミリーデー」の取り組み

G2 Studios株式会社のファミリーデーの様子
▲社員の家族が集結した「ファミリーデー」の様子

編集部

「人を大切にする文化」を象徴するような取り組みは何かありますでしょうか。

内堀さん

2022年には、社員の家族も含めたコミュニケーション活性化のために、G2 Studiosとギークス共同で「ファミリーデー」を開催しました。社員のお子さんがオフィス見学をして、「お父さんやお母さんはどんな仕事をしているのか」という話をしてもらう良い機会になりました。

仕事とプライベートのバランスを図るための支援ももちろん大切ですが、家族の理解も得ながら楽しく長く働いてもらうというのもとても大切ですよね。そのために、社員の家族も含めてサポートする制度を今後もいろいろ整えていきたいです。

編集部

働いている社員だけでなく、それを支える家族も含めてサポートするというのは、本当に人を大切にしている会社だということが伝わります。その会社のカルチャーが社員にも浸透しているからこそ、前向きなマインドを持って、ユーザーが楽しめるゲームを作ることができているのだなと感じました。

採用のポイントは「やりたいことがしっかりある人」

G2 Studios株式会社社員の方の仕事風景

編集部

G2 Studiosさんが採用において重視するポイントをお教えいただけますでしょうか。

内堀さん

弊社は個人の視点をとても大切にしていますし、チャレンジを本当に後押ししてくれる環境があると思います。言葉だけではなく、「Gʼtry」や「Gʼzone」のように、実際にサポートする体制も充実しています。だからこそ「本当にチャレンジしたい」と思って入社してくれるメンバーが多いのが特徴です。

我々としても、「入社後にやりたいことのイメージをしっかりと持っている方と働きたい」と思っています。そのような気持ちを持っている方に入ってきていただければ、我々もその挑戦をしっかりと支えていきます。

編集部

単純にスキル面だけを見て人員補充で採用するのではないということですね。しっかりと個人を見て、個人の成長にも会社の成長にもつながるような人材を採用していきたいということがよく分かりました。

G2 Studiosから求職者へのメッセージ

編集部

最後に、この記事をご覧の求職者の方にメッセージをお願いします。

内堀さん

まずはG2 Studiosに興味を持っていただき、本当にありがとうございます。弊社は法人化して5年目の、まだまだベンチャーと言えるフェーズにあります。ベンチャーならではのボトムアップの空気や、役職に関係なくフラットに意見を言い合える環境はとても魅力だと思っています。

その一方で、親会社であるギークス株式会社は東証プライム市場に上場しており、組織化や制度面の整備にも意識が高いところも特徴です。

ゲーム業界では弊社同様のベンチャー企業も数多くありますが、その中には組織基盤が不安定な中でなんとかゲームをリリースしたものの、売り上げが伸びず縮小してしまうといったケースも少なくありません。

G2 Studiosはベンチャーの自由な空気と安定性の「良いとこどり」ができる、面白い立ち位置にある会社だと思います。

人を大切にしながら挑戦を後押ししていく会社ですので、G2 Studiosという「アソビ創造集団。」に興味を持っていただけたなら、ぜひ気軽にお問合せください。

編集部

これまでのお話の中で、G2 Studiosさんは本当に人を大切にしているからこそ、柔軟な働き方であったり社員のチャレンジを応援する制度が充実していることが伝わりました。その中で安心して働き、自由な発想でものづくりに取り組めることが、パブリッシャーやユーザーからの信頼にもつながっているんですね。

興味を持った方はぜひ採用サイトをご覧いただければと思います。本日はありがとうございました。

■取材協力
G2 Studios株式会社:https://g2-studios.net/
採用ページ:https://g2-studios.net/recruit/