生成AIの活用を支援するCynthialy株式会社が創業1年で躍進した理由とは

企業の飛躍的な成長の要因について紹介するこの企画。今回は「才能を殺さない、可能性を最大化する」というミッションのもと、生成AI活用人材の育成や組織・事業変革パートナーとしてクライアントを支援するCynthialy株式会社を取材しました。

生成AIの導入支援業界をリードするCynthialy株式会社

Cynthialy(シンシアリー)株式会社は、最先端の生成AI推進ナレッジやノウハウを強みとして、クライアントの生成AI活用を支援する会社です。社内推進や活用スキルを持つ人材育成から、生成AIを事業や社内で活用するためのコンサルティングや開発支援までを一気通貫でサポートしています。

会社名 Cynthialy株式会社
住所 東京都渋谷区渋谷1-1-3 アミーホール403
事業内容 生成AIの活用支援
設立 2022年10月
公式ページ https://cynthialy.co.jp/

今回は、代表取締役の國本知里さんに、設立から1年3か月で飛躍的な成長を遂げている理由や、AI業界で活躍する女性リーダーを支援する活動についてお話を伺いました。

本日お話を伺った方
Cynthialy株式会社 代表取締役の國本知里さん

Cynthialy株式会社
代表取締役

國本知里さん

Cynthialyの急成長は、生成AIの導入支援という新ニーズを捉えた事業内容にあり

Cynthialyが提供する生成AIレクチャーコンテンツ例

編集部

最初に、Cynthialyさんの事業内容について教えてください。

國本さん

当社は「才能を殺さない、可能性を最大化する」をミッションに掲げ、生成AIを活用できる人材の育成や、リスキリング研修、組織改革・開発導入支援を企業に提供しています。

編集部

Cynthialyさんのサービスには、どのような特徴があるのでしょうか。

國本さん

生成AIの活用・推進変革パートナーとして、クライアントの状況に応じたサポートを幅広く提供している点にあります。

生成AIは、2022年にChatGPTの無償提供が始まったことで導入のハードルが下がり、注目度も重要度も急上昇しています。しかし、国内でAIを活用している企業は10%程度に留まっているのが現状です。便利そうだと感じてはいても、実際に生成AIをどの業務にどうやって導入し、社内で普及させていけば良いのか悩まれる企業が多いんです。

さらに生成AIを企業で活用するためには、最新情報をキャッチアップする必要があったり、リスクマネジメントのノウハウが必要だったりします。そういった理由もあって、導入はしたものの活用までは至れないケースも残念ながらよく耳にします。

そこでCynthialyは、自社が所有する最先端の生成AIの推進ナレッジやノウハウを、知る・学ぶ・活用支援・導入や開発支援、という形で段階的に提供・活用する体制を整えました。生成AIの導入を検討している企業は多種多様だからこそ、業務内容やフェーズ、状況に応じた支援を柔軟に提供することが可能です。

編集部

例えばAI人材の育成では、どのようなサービスを提供しているのでしょうか。

國本さん

知識としてノウハウを提供するだけに留まらず、すぐに生成AIを活用できる状態にできるよう様々な形で提供しています。例えば「エンジニア向けのChatGPTの使い方」という講座の場合は、今日から使える効率的なプロンプトノウハウを提供しているのが特徴です。

他にも生成AI活用ガイドラインをつくる課題では、プライバシーやセキュリティの懸念点を自社に合わせた形でクリアにしていきます。関連部署と協力して製作するので、周囲の理解も促進出来るプログラムなんですよ。

編集部

実際に社内で生成AIを活用出来るようになるまでのロードマップに、Cynthialyさんが蓄積されてきた推進ナレッジやノウハウが凝縮されているのだと感じます。とはいえ企業が今までのやり方や事業、組織を変えることは、難しいのではないでしょうか。

國本さん

仰る通り、組織改革やDXには企業もかなりの体力を使いますよね。だからこそ当社は生産性や業績向上、ひいては経営自体の効率化や経営改善まで一気通貫して支援しています。Cynthialyがクライアントの「パートナー」「伴走者」を名乗る所以ですね。

編集部

生成AIツールの使い方を伝える後方支援に留まらず、経営にインパクトを与えるような改革まで携わっているのですね。実際にCynthialyさんが支援したクライアント企業の事例をご紹介いただけますでしょうか。

國本さん

オウンドメディアを運営中のとあるクライアントは、記事執筆作業の約85%を生成AIで行うことが出来るようになりました。記事本数が劇的に増え、各種メディアで拡散される率も高まったそうです。今まで外部からのお問い合わせがほとんどなかったのが、日によっては300件近く生じていると伺いました。

作業時間の効率化だけではなく、業績向上に寄与できた事例として嬉しく思っています。

AIによって事業や経営に変革をもたらす「AIX」の推進を目指す

Women AI Initiativeでの登壇

編集部

現在Cynthialyさんは設立から1年3ヶ月ほど経たれましたが、成長の手応えはいかがでしょうか。

國本さん

おかげさまで、問い合わせ件数は日々増えています。今までは中小企業を中心に支援してきましたが、現在ではインターネット関連企業や、飲料・食品メーカーなどの大手企業にもサービスを提供しています。

2023年4月に『Generative AI Business Day』というカンファレンスを開催した際は、応募が3500名以上ありました。またCynthialyが監修している『ビジネスパーソン・クリエイターのためのChatGPT活用大全』という本はAmazonのベストセラー1位になっており、生成AIに対するニーズの急激な高まりを肌で感じています。

編集部

ますます目が離せない生成AI業界ですが、Cynthialyさんは今後どのようなビジョンを描かれていますか?

國本さん

ジェネレーティブ(生成)AIを活用した「ジェネレーティブAI変革パートナー」通称AIXを実現することで、人の持つ才能を発揮させ、可能性を最大化することを実現したいです。

DXはデジタルトランスフォーメーションの略称ですが、「トランスフォーメーション」はただ業務をデジタル化していくだけではありません。デジタル技術を用いて、事業や経営の状況をより良くすることが目的です。

現在の日本はDXの必要性に迫られ、多くの企業や自治体が取り組み始めています。ですがCynthialyは、さらにその先のAIXの実現を目指しています。生成AIの活用を必要とする企業と伴走することでAIXを推進し、その結果としてCynthialy自体もより成長していきたいですね。

コミュニティを立ち上げ、次世代の女性AIリーダーの育成を推進

Women AI Initiativeの参加者たちの集合写真

編集部

國本さんが2023年に立ち上げた『Women AI Initiative』について教えて下さい。

國本さん

日本初の女性AIリーダー人材の育成・推進を目的としたコミュニティです。IT業界全体の女性就労率は20%以下と言われていますが、AIの領域に限定すると10%もいないでしょう。そんな業界の中で、AIを推進したいと考える女性はまだまだ少ない状況です。

AIは高度なスキルと知識を要するからこそ、AI分野での女性の活躍は、女性の地位向上に寄与するはずです。そのような背景もあり、女性が集い学ぶ機会や、女性の登壇機会をつくりました。

編集部

過去に開催されたオフライン交流会には、どのようなコンテンツがありましたか?

國本さん

AI市場の変遷や、起業のチャンス、AIスタートアップの戦術など、AI業界の現状と将来的な可能性についてゲストが共有してくれました。例えばカメラのソフトウェア開発を担当した登壇者は、女性ならではの視点を活かし、AIを用いた顔の美肌補正やメイクアップ提案機能の開発に取り組まれたそうです。

参加者からは「登壇者が輝いていて、私も頑張ろうと思った」「女性起業家の方と交流できて刺激をもらった」という声もいただきました。AIの最新情報や活用事例をキャッチアップする機会はもちろん、人とのつながりを得たり、女性ロールモデルを見つけられるような場を提供できたと思うと嬉しいですね。

編集部

現時点でもコミュニティが高い価値を発揮しているように感じますが、将来的にはどのような展望を描いているのでしょうか。

國本さん

日本を本当の意味での「AI活用大国」にするために、女性のAI活用や推進リーダーの育成をサポートしていきたいです。

研究者やAI業界を牽引するリーダーたちの属性が極端に偏ってしまった場合、AIの返答も偏る可能性があります。例えば女性に不利な返答、つまりジェンダーバイアスのかかった内容を返答してしまうかもしれません。AIは社会を根本から変革する可能性を持つからこそ、AIビジネスにはさまざまなバックグラウンドの人材が携わることが必要です。

そういった意味でも、このコミュニティを通じてAIをビジネス現場で活用する起業家、企業内リーダーの女性比率の向上に貢献していきたいです。

編集部

ちなみに國本さん、今はシリコンバレーにいらっしゃると伺いました。

國本さん

東京都の女性起業家支援プログラムの出張で来ました。海外展開も視野に入れて動いているので、日本の女性AIリーダーたちが世界に羽ばたく日も近いかもしれません。

生成AI業界を牽引するメンバーが最新のナレッジを共有

編集部

國本さんは「AI姉さん」と呼ばれるほどAIに関する知識を豊富にお持ちだと思います。スタッフの皆さんもAIに関する知見や技術に対する造詣が深いのでしょうか。

國本さん

Cynthialyには、AI業界の中のエバンジェリスト(※)が揃っているといっても過言ではありません。
※ITのトレンドや技術について、ユーザーやエンジニアなどに分かりやすく説明し、啓蒙する人のこと

弊社の小澤は、『AINOW』というメディアの編集長をしながら、別会社の中でも生成AI活用の推進リーダーをしています。他にも、オンライン学習のプラットフォームでディレクターとしてAIの企画をされた方などがジョインしました。

編集部

生成AIは最先端技術で注目度も高いものの、自社に必要な情報を正確に得ることは少し難しそうですよね。エバンジェリストという、難しく感じられそうな話題をわかりやすく広く伝える人がCynthialyさんに揃っていらっしゃることの価値は大きいように感じます。

國本さん

そうですね。ビジネスで大切なことは、オンライン上では言えないことが9割以上だと感じています。だからこそ一次情報を得ることはとても重要です。Cynthialyではコミュニティやカンファレンスの運営に力を注ぎ、最新のナレッジやノウハウを積極的にシェアすることを重視しております。

Cynthialyでは若手もおおいに活躍!インターンもビジネスに多角的に関われる

編集部

現在Cynthialyさんでは、インターン生を含む若年層が活躍していらっしゃると伺いました。

國本さん

そうですね。若者の活躍は肌で感じています。弊社でBusiness Developmentを務めるメンバーも、新卒1年目に近い経歴ですが、新卒10年目のような活躍を見せていますよ。

Cynthialyではインターン生も社員と同じように活躍してくれています。インターン生に生成AIについての資料作成に関わってもらった際は、専門性とわかりやすさを兼ね備えた構成づくりに貢献してくれました。そのスムーズさからは、最先端技術と若者の相性の良さを感じましたね。

他にも海外からリモートで参加しているインターン生は、自らの提案のもと、持ち前の語学力を生かして英語でアポイントを行いました。Cynthialyは新しいことを自分で考えて取り組める環境なので、裁量権や携われる領域の広さは非常に大きいと思います。

編集部

インターンでも、最先端のビジネスに多角的に関われる上に、自ら手を挙げて挑戦できる環境なのですね。年齢や立場に関係なく活躍できる場があることは、働きがいにも繋がりそうです。

Cynthialyで求めるのは、熱意を持ってコミットできる人

編集部

最後に採用に関するメッセージを頂けますでしょうか。

國本さん

年齢や経歴にかかわらず、どんどんチャレンジしたい方と一緒に働きたいです。生成AIは、これからの社会を変えていくような非常に大きなトレンドであり、ニーズだと感じています。生成AIは新しい技術であり、まだ高い技術や豊富な知識を持った人が少ない分野です。なので年齢は関係なく、今熱意を持ってコミットした人が、専門家や先導者になれるチャンスで溢れています。

かつてのスマートフォンのように、発売当初は未知の存在でも数年後には当たり前になっている世界が待っています。この無限の可能性を秘めた生成AIで未来の「当たり前」を作るために、Cynthialyは挑戦を続けていきます。

将来起業や自分でビジネスを立ち上げたいと思っているような方、責任を持って成し遂げる方は、きっとCynthialyで大きな裁量権を持って活躍できるのではないでしょうか。共感頂ける方のご応募をお待ちしております。

編集部

Cynthialyさんには年齢や経歴を問わず、ビジネスに主体的・多角的に関われる環境があることがわかりました。本日はありがとうございました。

■取材協力
Cynthialy株式会社:https://cynthialy.co.jp/
採用ページ:https://cynthialy.notion.site/Cynthialy-dfa08d960fd942a981d0bec0c156a3c7