注目企業の躍進の秘密と成長を支えるカルチャーを探る本企画。今回は、「全てがWINの世界を創る」という経営理念のもと、DXを活用したマーケティングで業界に革新をもたらす株式会社ピアラを取材しました。
株式会社ピアラとは
株式会社ピアラは、ブランディングからユーザー獲得、育成ファン化までを可視化分析し、コンサルティングしながらマーケティング実地も行う、マーケティングDXを支援している企業です。
2004年の設立から2021年頃まではヘルスケア&ビューティ領域の支援に特化していましたが、近年ではエンターテインメント業界や人材、金融などの支援に対象領域を拡大させてきました。そして現在では、DXを用いたサービスに注力しつつ新規事業を展開し、さらなる成長を目指しています。
会社名 | 株式会社ピアラ |
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住所 | 東京都渋谷区恵比寿4-20-3 恵比寿ガーデンプレイスタワー 13F |
事業内容 | マーケティング・広告事業 |
設立 | 2004年3月24日 |
公式ページ | https://www.piala.co.jp |
働き方 | ハイブリッド勤務 |
今回は、人事・採用を担当するFさんとNさんにお話を聞かせていただきました。若手や女性が活躍している企業風土や求める人物像などについて、お話を伺っています。
成果にこだわる「マーケティングDXカンパニー」
▲ピアラさんは「SMART MARKETING FOR YOUR LIFE」をビジョンに掲げている(公式サイトより引用)
編集部
まず、ピアラさんの事業についてご説明いただけますか。
Fさん
ピアラは、マーケティング支援を行っている会社です。私たちの強みは、今までは可視化できなかったマーケティングにおけるブランディング効果や、インフルエンサーの発信や施策の効果なども売り上げとの関連や相関を分析し、マーケティング全体を最適化することです。
事業としては「通販DX事業」「マーケティングDX事業」「自社事業」という3つの軸で展開しています。
編集部
ピアラさんのお客様は、どのような業界が中心になるのでしょうか?
Fさん
少し前まではヘルスケア&ビューティの業界に特化して支援をしてきましたが、現在ではエンターテインメント業界や人材、金融、不動産などの領域へも支援の幅を広げています。
また、ピアラグループは、中国、台湾、タイ、ベトナムにも拠点をもち、グローバル展開をしています。
編集部
ピアラさんは2004年に創業されて、2018年には東証マザーズ、2020年には東証一部への上場を果たされています。そして今もなお、事業領域やエリアを拡大されながら成長されているのですね。
DXサービスに加え、新規事業で「ブランド価値創造企業」へ
▲ピアラさんの通販DXサービスでは、さまざまなデータを取り込みマーケティングの効果を測定している(公式サイトより引用)
編集部
ピアラさんが現在、力を入れている事業について教えてください。
Fさん
現在はDX事業に注力しており、ヘルスケア・ビューティ・食品業界向けの「通販DX」とそれ以外の人材、金融、不動産といった異業種向けの「マーケティングDX」の提供が主力になっています。
編集部
ピアラさんが提供される、その「通販DX」や「マーケティングDX」によって、何が実現するのでしょうか?
Fさん
今までは可視化できなかったマーケティングにおけるブランディング効果や、インフルエンサーの発信や施策の効果などが、売上とどのように関連や相関があるかを可視化分析し、コンサルティングしながらマーケティングの実地も弊社が行い、PDCAを高速で回していくことで、マーケティング全体を最適化することが可能になります。
広告マーケティング業界にはずっと、「どの施策が何にどう影響したのがわからない」という課題感があったのですが、DX化して我々のマーケの知見やノウハウを集約することによってその課題をクリアにできるのです。
編集部
広告にかけられる予算も限られ、費用対効果の向上も求められる時代ですから、ピアラさんの「通販DX」や「マーケティングDX」の意義は大きいですね。
Fさん
弊社グループの最新のトピックスを申し上げると、メーカーさんのマーケティング支援に加え、我々がメーカーの立場となって商品の販売を手がけるという自社事業もはじまりました。
そのひとつが、伊藤忠商事様と提携して行っている韓国のコスメブランド「TONYMOLY(トニーモリー)」の日本での販売拡大です。ECサイトでの販売と卸しを通じた販売で、3年後の売上高100億円を目標としています。
こうした取り組みをさらに拡大させ、「ブランド価値創造企業」への成長を目指しています。
編集部
業界に革新をもたらすマーケティング支援のDX化と新規事業への取り組みで、さらなる成長を目指していらっしゃるのですね。
入社1年目で新プロジェクトへの抜擢も。会社が「挑戦できる環境」を提供
編集部
公式サイトなどを拝見すると若い方の活躍がとても印象的なのですが、ピアラさんでは若手社員がチャレンジできる環境があるのでしょうか?
Nさん
はい。ピアラは「全てが”WIN”の世界を創る」を経営理念に掲げていて、「Win-Win」の考えが全てのベースにあります。
そのWin-Winの関係というのは、「クライアントとピアラ」の関係や「サービスとエンドユーザー」との関係のほか、「部署を横断した組織間」「会社と社員」、そして「自己と周り」の関係も含みます。
会社は人が集まって成り立っており、人こそが大切な財産です。「社員と社員」「会社と社員」「自己と周り」がWin-Winであるために、全ての社員がチャレンジできる機会を創出できる環境を整えています。
編集部
制度としては、具体的にはどのようなものがあるのでしょうか?
Nさん
新しいプロジェクトが立ち上がった際に、社内からメンバーを抜擢する「チャレンジ制度」や資格取得を支援する制度があります。
「チャレンジ制度」は、上位役職・階級に自ら手を挙げてチャレンジできる制度です。また、新規プロジェクトを推進するメンバーを社内から抜擢することもあります。併せて、社内研修や各部ごとの勉強会など、ナレッジの共有も行っています。
多くのメンバーがこうした機会を活用し、自身のキャリアを積んでいるんです。
「失敗を称賛する」カルチャーが若手の成長を促進
編集部
ピアラさんで、若手の社員の方が活躍された事例を教えていただけますか?
Fさん
新卒で入社してすぐに、数千万円規模の予算の案件を担当することもありますし、会社として初めてのソリューション施策を若手に任せるといったケースもあります。入社してすぐに結果を出して、わずか2年目で役職に就いた人もいます。
編集部
入社したばかりで経験がなくても、大きな仕事を任せてもらえることがあるのですね。
Fさん
間違ったり失敗したりしてもいいから、次に繋がるようにとにかく行動してみようというのがピアラの社風です。私は入社前に先輩からこの社風について聞いていましたが、実際に入ってみて「本当なんだ」と体感しました。
ピアラは基本的に成果主義で、結果を出した人に対しては給与やポジション、さらに活躍するフィールドを与えていく文化があります。でも、その大前提として、失敗を恐れない文化、むしろチャレンジしたうえでの失敗を賞賛するという価値観があるんです。この価値観は私自身、ピアラの大きな魅力の一つだと感じています。
Nさん
ピアラでは入社したら中途・新卒問わず「ピアラのメンバー」として迎え入れる、ということに重きを置いています。
入社初日からいちメンバーとしてお迎えしますし、そういう文化があるからこそ、大きな案件を任されたり、新規事業にチャレンジできたりするのだと思います。
編集部
年齢も入社からの年次も関係なく、仲間として対等だと考えるからこそ、任せることができるのですね。
Nさん
また、座学で学ぶより、OJTで実際に手を動かしながらマーケティングについてのスキルや知見を身につけるという文化もあります。「とにかくまずやってみる!」という考え方が浸透している会社なのだと思います。
そのためか、新卒入社したメンバーはゴールデンウィークに大学の友人と集まると、「自分は1歩も2歩も先に行っているな」と感じるそうです。その話を聞いて、「ピアラらしいな」と感じました。
編集部
入社1か月半程度だと多くの企業では研修中です。そのとき、すでに現場を踏む経験ができているとなれば社会人としての経験値に早くも差がつきます。ピアラさんでは現場主義で成長を促しているのですね。
また、「とにかくまずやってみる」ためには心理的な安心も必要なので、ピアラさんにはその環境も整っているのだと感じました。
新卒入社から女性執行役員も誕生。リスペクトされる人が評価されるカルチャー
編集部
ピアラさんはキャリア美人株式会社が主催する、「女性の価値を見出している企業」に贈られるアワード「WOMAN’s VALUE AWARD」を4度受賞されています。女性が働きやすい環境づくりを意識されているのでしょうか?
Nさん
評価いただいたことはとても光栄ですが、女性に特化して何か施策を行っているということはありません。男女関係なく社員全員が働きやすい環境を保っていきたいと思いますし、誰もがチャレンジする機会があるべきだという考え方です。
ピアラでは、「成果を出した人」「社内メンバーからの信頼を集めた人」が評価され、昇格しているんですよ。
編集部
性別関係なくチャレンジする機会があり、その成果を評価されているのですね。「当然」と言えば当然ですが、それがなかなか難しいのが現状です。
Nさん
今期、とても大きな組織改変があり、新卒入社11年目の女性メンバーが執行役員に就任しました。それも、「女性だから」ではなく、これまでの実績や周囲メンバーとの関係を構築してきたことによる信頼があったからです。
女性特有の制度を設けるのではなく、むしろ性別やレイヤーによる区別がないのがピアラの文化であり風土なのかなと思います。
女性特有の制度を作るのではなく「誰もが」働きやすい環境を整備
編集部
ピアラさんには女性特有の制度はないとのことですが、産休・育休からの復職率が高いと伺っています。育児と仕事の両立がしやすい環境が整っているのではないでしょうか。
Fさん
正直、大手企業のように何から何まで制度が整備されている、ということはないんです。でも、社員の声に対して制度を整えながら進めていく文化があります。
現在の社員の平均年齢はおよそ31歳で、結婚や出産などのライフイベントを迎えるメンバーや、育休から復帰するメンバーが少しずつ増えています。
そのため、結婚や出産、育児というフェーズを迎えた社員に対して、働き方を状況に応じて柔軟に調整していける新たな制度の運用を開始しました。
編集部
その新制度は具体的にはどのようなものなのでしょうか?
Fさん
例えば、子育て中の男性社員の在宅勤務を認めたり、お子さんの急病時などにスムーズに在宅への切り替えができたり、保育園の送り迎えの時間に合わせて勤務時間を調整できたりといったように、柔軟な働き方ができる制度です。
また、家族イベントの際に利用できる特別休暇も新しく制定いたしました。
編集部
会社が成長するにつれ、あるいは社員の構成が変わるにつれ、求められる制度も変わります。実態に即して、フレキシブルな制度を構築されているのですね。
求めるのは「何かに全力でチャレンジしたい人」
編集部
ピアラさんが新たにメンバーとして迎えたい、一緒に働きたい人物像はどのような人でしょうか。
Fさん
弊社は「速さは強さ」だと考えていて、スピード感をとても大切にしています。実際、サービスの立ち上げも含め、スピード感はめちゃめちゃ速いですね。
とにかくスタートさせて、必要なものを付け加えていくというスタイルについては、もちろん一長一短があります。ただ、ベンチャーの勝機はスピード感にあるのも事実です。
スピード感が速くチャレンジングな会社だからこそ、新しいことがどんどんはじまります。「新しいことが好き」という方、「何かに全力でチャレンジしたい」という方にはすごくいい環境だと思います。
Nさん
ピアラで活躍できる人という観点から申し上げると、「自分に厳しくできる人」という要素も必要かな、と思います。
私も含めてですが、選択肢がいくつかあるとき、人は簡単なほうを選びがちです。でも、未来の自分やチーム、会社のことを考えたら、困難を伴うチャレンジが必要なことはあるものです。そんなとき、失敗するリスクがある選択肢でも、自ら選び挑戦できる方にぜひ、ジョインしていただきたいですね。
Fさん
そうですね。自分に厳しく、あえてチャレンジするその過程で、視野が広がったり新たな知見を得たり、得たりすることができます。また、たとえ結果がついてこなかったとしても、その過程での頑張りや成長は誰かが見てくれているし、それを評価する文化があるのがピアラです。
実際、果敢にチャレンジしたことが人望に変わり、それをきっかけに成長している人は社内にたくさんいます。自分自身と向き合い、ときには難しい選択をして取り組んでみるというのは、ピアラで活躍しているメンバーの共通点だと言えます。
入社前の面接時から対話を重視。「熱い想いを聞かせてほしい」
編集部
「自ら、厳しい選択もできるチャレンジ精神のあふれる人」がピアラさんで活躍できる人物像とのことですが、逆に、「こういう人はピアラでは難しい」という人物像はありますか?
Nさん
チームで働くことが多いので、「自分だけがいい」という考えを持っているとスムーズに物事が進まないかもしれません。
もちろん、自分自身の成長は大事です。ただ同時に社内のメンバーや会社、関わる全ての人に対しての思いやりを持ちながら、会社を引っ張ってくれる方とお仕事をしたいですね。そういう方はピアラの「Win-Win」の理念に共感してくださるでしょうし、カルチャーマッチしやすいかなと思います。
編集部
この記事を読んで、ピアラさんに興味・関心をもった方にメッセージをお願いします。
Fさん
一緒に働く方には、ピアラのことをもっと知っていただきたいですし、私たちもメンバーとなる方のことを深く理解したいと思っています。採用選考では、対話を通じてお互いに理解し合い、納得して入社いただくことを大切にしています。
「成長したい!」という意欲や「何かを成し遂げたい!」という気持ちはあるけれど、進むべき道がまだ明確になっていないという方もいるかと思います。我々は、そんな方も大歓迎です。ぜひ熱い想いを聞かせてください!
編集部
社員のチャレンジを尊重し、努力に報いる制度とカルチャーこそが、ピアラさんの成長の原動力なのだと感じました。本日はありがとうございました。
■取材協力
株式会社ピアラ:https://www.piala.co.jp
採用ページ:https://recruit.piala.co.jp