注目企業の躍進の理由や新しい働き方などについて、企業インタビューをしていくこの企画。今回は、企業から個人まで幅広い案件を取り扱う、国内でも最大級規模の総合法律事務所「ベリーベスト法律事務所」にインタビューしました。
国内最大級規模の総合法律事務所「ベリーベスト法律事務所」
ベリーベスト法律事務所は、企業から個人まで幅広い案件を取り扱う”総合法律事務所”です。北海道から沖縄まで全国にオフィスを展開し、所属弁護士数は約350名、パラリーガル（法律事務職員）数は約750名と、国内最大級の規模で運営しています。
事務所設立から多様な分野で豊富な相談実績を積み重ね、積極的に新規分野を開拓することで、質の高いサービス・新たな法律サービスの提供を可能としています。
また、家庭問題・労働問題・刑事事件・交通事故・B型肝炎・債務整理・企業法務など、各分野の案件を専門的に扱うチームがあります。チームは経験豊富な担当弁護士を中心に構成されており、高い専門性での対応が可能です。
| 会社名 | ベリーベスト法律事務所（Verybest Law Offices） |
|---|---|
| 住所 | 東京都港区六本木一丁目8番7号 MFPR六本木麻布台ビル11階 |
| 事業内容 | 【法人のお客様向け】 顧問弁護士、企業法務一般、コーポレートガバナンス、危機管理・不祥事対応、内部通報制度、M&A、企業再編、起業支援、新規上場（IPO）支援、ファイナンス、不動産建物明渡し、不動産法務、労働法務、労働紛争、債権回収、知的財産紛争、知的財産契約取引、特許・商標・意匠出願、エンタテインメント法務、事業再生・倒産、一般民商事紛争、裁判外紛争処理、事業承継、タックスプランニング、税務訴訟、中国法務、米国法務、クロスボーダー取引、外国進出サポート、出入国関連・ビザ等、クロスボーダー紛争・海外訴訟対応、不動産・法人登記 【個人のお客様向け】 離婚相談、遺産相続、交通事故、労働問題、残業代請求、不当解雇・退職勧奨、労働災害、債務整理、刑事事件、ネット上の誹謗中傷・風評の削除請求、不動産問題、建物明渡請求、B型肝炎給付金請求、アスベスト被害賠償金請求、基地騒音訴訟、医療事故、建築紛争、消費者被害、学校問題、税務訴訟、国際弁護サービス（英語、中国語） |
| 設立 | 2010年12月16日 |
| 公式ページ | https://www.vbest.jp/ |
今回は、ベリーベスト法律事務所のJ.Sさんに、取り扱い分野ともに国内拠点数、弁護士・パラリーガル数を拡大でき、急速に成長を遂げられている理由について尋ねました。また、事務所全体・管理職も女性比率が高く、育児とキャリアを両立できる環境なども伺いました。
B型肝炎をはじめ新しい分野も幅広く取り扱う、総合法律事務所
編集部
ベリーベスト法律事務所さんのことはテレビやWebでご覧になったことがある方も多いと思います。改めて御事務所の事業内容や特徴についてお聞かせください。
J.Sさん
ベリーベスト法律事務所は「総合法律事務所」として、幅広く案件を取り扱っています。近年では、いじめをはじめとした学校問題への取り組み、インターネット上の誹謗中傷・風評の書き込み削除請求など、時代やニーズに合わせた新しい分野への取り組みも積極的に行っています。
様々な案件を扱っているなかで、特に案件数が多いのがB型肝炎訴訟です。全国の訴訟の半分以上をベリーベストが起こしており、B型肝炎訴訟に関しては全国最大手だと自負しております。
編集部
企業一般部、交通事故部、債務整理部、B型肝炎部と大きく四つの部署にわかれていますが、部署が存在するほどB型肝炎の案件数は多いのですね。
J.Sさん
そうですね。他の事務所さんでも取り組まれていますが、その中でもベリーベストがいち早く取り組んできました。
他の事務所さんと比べてこれまでの実績やお問い合わせいただく件数もとても多いですし、事務所としてもメインの部署の一つになっています。
編集部
B型肝炎部の部長がJ.Sさんですが、入所された時からB型肝炎訴訟の部門は存在していたのでしょうか？
J.Sさん
私が入所して10年ほどになるのですが、入社した時は企業一般部の中にB型肝炎訴訟のチームがある形でした。チームといっても、当時はパラリーガルが2人、弁護士が何人かいたものの専門の者はまだおらず、本当に走り出しのところでした。
それからだんだんと案件数も増え、部門の1つとして立ち上がり、今では社員やアルバイト、契約・派遣社員で300名を超える組織に成長しています（2024年1月時点）。立ち上げから10年ほどで、ここまでの規模に成長した部署は他にありません。
「弁護士を身近に」の思いで取り扱い分野、拠点数を拡大し続けている
編集部
ベリーベストさんは、全国に拠点を展開したり、国内6番目の弁護士数を誇っていたりと、最大級の規模で運営されております。
B型肝炎部も含めて事務所全体が成長を遂げていらっしゃいますが、このように大きく成長してこられた背景をお話いただけますか？
J.Sさん
ベリーベストでは、設立当初から全国の方に最適なサービスを届けたいという理念があります。この理念の背景には「敷居が高いと思われがちな弁護士という存在を身近に感じてもらいたい」という思いがあります。
こうした理念を実現するために、日常にある身近な問題にも取り組み、全国に拠点を展開してきました。
その結果として、全国で一番の支店数になりましたし、B型肝炎訴訟以外の分野においても、お問い合わせの件数が増えています。
編集部
国内最大級の規模まで成長された要因はなんだとお考えですか？
J.Sさん
これといったターニングポイントがあったわけではなく、広くアンテナをはって、日々いろいろなことを取り入れたり、挑戦したりしているから成長を続けられていると思います。
手探りの状態からスタートしたものもあり、各々がだんだん形になってきて、結果として成長に繋がっているイメージです。
特にB型肝炎訴訟のノウハウがたまり始めてからは、B型肝炎部の成長がどんどん加速し、一気に事務所の規模が大きくなりました。
CMやWeb広告での集客など、業界内での新しい挑戦を進める
編集部
新しい挑戦もされているとのことですが、法律事務所の業界の中でも、ベリーベストさんが最初に取り組んだ事例があればお伺いしたいです。
J.Sさん
案件以外ですと、特徴的なものとして挙げられるのは、お問い合わせをいただく方法です。法律事務所の業界は、広告活動が禁止されていた歴史があります。そのため、紹介など、自然経由での案件の取り扱いが一般的でした。
その中で、広くサービスを提供したいという思いのもと、Web広告を出して集客していくことに力を入れて取り組んできたのは、業界的にも新しいですし、大きい変化だと思います。テレビCMが流れない地域には新聞で広報活動をしたり、Web広告を出したり、エリアや時代に即した広報をしてきました。
B型肝炎訴訟に関しても、早い段階からWeb広告やCMを作成・掲載をしていました。それがメイン部署まで大きくできた要因ではないかと考えています。
編集部
広報活動をはじめ業界の変わらないところを変えたり、世間の方々が必要としているだろう分野の案件を扱うようにしたりしたことで、大きく成長できていらっしゃるのですね。
女性社会の法律事務所。300名規模の部をまとめる女性管理者も
編集部
法律事務所は男性が多いイメージがあるのですが、ベリーベストさんでは女性比率はどれほどなのでしょうか？
J.Sさん
パラリーガルの男女比率は、8：2程度で女性が多いですね。弁護士は男性が全体的に多いので、事務所全体を平均すると6：4ほどになりますが、多くの女性が活躍出来る環境です。特にB型肝炎部門のパラリーガルは、女性が9割、男性1割と圧倒的に女性が多いです。
管理職についても3:7と女性がほとんどで、男性は数名程度です。他には負けないぐらい、女性がとても活躍している事務所だと思います。
編集部
J.Sさんは実際にB型肝炎部の部長として300名を超える組織をまとめていらっしゃいます。順調にキャリアアップをされたのではと思いますが、部長になるまでの経緯を教えてください。
J.Sさん
私は入所してから、「企業一般部」「債務整理部」「B型肝炎部」と異動し、B型肝炎部に所属して10か月ほどのときに、今でいうところの主任や係長のお話をいただきました。当時は自分が役職につくことは考えていなかったのですが、お世話になった上司や支えてくださった周りの方に恩返ししたいと思い、引き受けることにしました。
それから2年後に課長、その後部長を任せていただきました。優秀で信頼できる役職者に囲まれて、支えてもらいながら、部長を任せていただいております。
編集部
300人規模の組織をまとめる立場としてのやりがいはなんでしょうか？
J.Sさん
やはり、部門として結果を出して、部を大きくできていることです。売り上げも組織としての規模もどんどん成長していることを実感できているので、それはやりがいの一つですね。
あとは、メンバーの頑張りが数字にあらわれた時や成長を感じられた時も、やりがいを感じます。
ドラマのイメージとは違う。法律事務所はオフィスワークがメイン
編集部
法律事務所で働くとなると、一般企業とは働き方も異なるイメージがあるのですが、実際はいかがですか？
J.Sさん
テレビドラマのイメージとは少し異なると思います。テレビドラマでは、法律事務所のパラリーガルも、弁護士と一緒に走り回っている姿が描かれていることが多いのですが、実際はそんなことはありません。
パラリーガルは一般企業と同じようにオフィスワークになり、ほとんどオフィスから出ません。法律事務所だからといって特別な働き方をするわけではなく、一般企業と変わらないような働き方ができます。
残業に関しては、弊所ではそれが当たり前といった雰囲気はありません。勤務時間内にきっちり業務ができるかということも、評価基準になっていますので、評価が高い人ほど残業は少ないですね。
編集部
有休など休暇のとりやすさはいかがでしょうか？
J.Sさん
女性の多い職場ということもあってか、お休みが非常に取りやすいです。
自分の業務をしっかり調整して、周りへの伝達等もきちんと行った上で、長期の休暇も取得可能です。最近は長期休暇を取得して、海外旅行に行かれる方が多いです！
育休後に役職に昇格の事例も。ライフイベントに関係なくキャリアアップできる環境
編集部
女性はライフステージが変化するとお仕事との両立が大変になることもありますが、そういった観点からサポートする制度などはありますか？
J.Sさん
育児休暇や時短勤務など、法律に即した制度があります。その上で、時短勤務の期間を延長したり、在宅勤務を取り入れたり、個別の事情に柔軟に対応しています。
編集部
育児との両立となるとキャリアアップは難しいのではと思う方もいらっしゃいますが、ベリーベストさんではいかがでしょうか？
J.Sさん
ベリーベストでは、ライフステージに変化があってもキャリアアップできる環境が整っています。時短だから、産休・育休を取得したからといって、それがキャリアに影響することはありません。
弊所の評価基準の一つとして、勤務時間のなかでどれだけ成果を上げられたかというポイントも重視しており、総合的な評価によって昇給・昇格・賞与を決めています。時短勤務の場合でも、その限られた勤務時間の中できっちりと業務をこなしていれば、周囲の人と変わらず評価されています。
産休・育休を取得した後に役職についた方もおり、ライフイベントに関係なく活躍していける環境だと感じています。
「産休・育休を取得した後もまた働きたい」と復職する方がほとんどで、B型肝炎の部門では復職率100%です。
編集部
ご自身のライフプランもキャリアプランも諦めずに実現できるということですね。
法学部出身以外でも、異業種からの転職でも活躍している事例が多数
▲新卒・入所時研修の様子
編集部
御所の雰囲気についてお伺いできればと思うのですが、パラリーガルの皆さんはどんな方が多いですか？
J.Sさん
新卒・中途採用をしているので、若手の層もいれば中堅層もいます。どの部門においても、ボリュームゾーンは30代前半あたりだと思います。活躍されている方はみなさん世代が近い印象です。
中途入所の方の中には、大手銀行など金融系出身の方もいれば、CAなど航空関係出身の方、そのほか看護師、アパレル、営業職から転職された方々がいます。法学部出身ではない方でも活躍されており、どなたでも輝ける環境です。
編集部
法学部出身だったり、法務部での経験があったりといった方が多いのではと思っていたのですが、前職でコミュニケーション能力が必要とされてきた方が多くご活躍されているのですね。
J.Sさん
そうですね。事務作業のスキルももちろん必要にはなりますが、弁護士や依頼者とコミュニケーションをとる機会は常にあるので、コミュニケーション能力に長けている方であれば、どんなバックグラウンドをお持ちでも活躍できると思います。
未経験でも前向きに知識を吸収できる人は活躍できる環境
編集部
法学部出身ではない方もいらっしゃるとのことですが、業界・職種未経験だと知識面で不安に感じるのではと思うのですがいかがでしょうか？
J.Sさん
業界・職種未経験であっても、前向きに自ら知識を吸収していける方であれば、全く問題ないと思います。
一般企業でも、その会社独自の専門知識などは入社後に習得されると思います。それと同じように、入所後に取り扱う分野に関する知識をつけていただく形です。
法律事務所という性質上、小難しい内容が多かったり、聞き慣れないワード・知識が必要だったりと、戸惑う場面もあるとは思います。ただ、新入所員研修をはじめとした研修や勉強会を実施していますので、ハードルだと感じずに取り組んでいただきたいです。
やったらやった分だけしっかり還元する評価体制を整えている組織です。自分から前向きに業務や勉強に取り組んでいただける方は、すぐにご活躍いただけると思います。
編集部
特に、ベリーベストさんではどんな方が活躍されているのでしょうか？
J.Sさん
細かいところまで気配りが出来る方が活躍していると感じます。＋αでこれも伝えた方がいいかな、次はこういったことが起こりそうだから準備しておこうなど、先回りして考えることができる方も活躍している印象です。
男性についても、いろいろなことに気を配れる方が活躍しているイメージです。
全所イベントも開催。近隣の拠点と交流できるサークル活動も盛ん
編集部
所員のみなさんが交流できるようなイベントなどは行われているのでしょうか？
J.Sさん
事務所が実施している大きなイベントとしては、暑気払いと忘年会があります。今までは二つとも事務所全体で開催していたのですが、人数が多くなってからは暑気払いは部署単位で実施しています。年末の忘年会は事務所全体で開催しているので、多くの方と交流できる良い機会です。
編集部
イベント以外にも、交流する機会はあるのでしょうか？
J.Sさん
サークル活動があり、色々な拠点の方が参加されます。立場関係なく弁護士もパラリーガルも一緒に活動するので、普段関わらない方々との交流の場にもなっています。
野球、フットサル、バスケ、テニスなどのサークルや、釣りやゴルフなどのアクティビティを楽しむサークル、華道など芸術分野のサークルもあり、活動の内容は様々です。サークル活動の費用については、事務所から補助金を支給しています。
編集部
全国に拠点があるため、全員が集まる機会は頻繁にあるわけではないものの、近隣であれば違う拠点の方と一緒に活動されたりもしているということですね。
相手を思いやれるコミュニケーションができる人がフィットする
編集部
最後に、この記事をご覧になっている読者の方に向けて、メッセージをお願いします。
J.Sさん
お問い合わせをいただく方は何かにお困りの方々です。中には、時間に余裕がなかったり、切羽詰まった状況でお電話をされる方もいらっしゃいます。そのため、依頼者に寄り添った対応ができるかはとても重要です。
相手が何を求めているのかを感じ取り、悩みや不安に寄り添った会話を重ねていくことによって信頼関係を築くことができます。
なので、相手のことを思いやる気持ちや、コミュニケーション能力に自信がある方は、ベリーベストにフィットすると思いますし、ご活躍いただけると思います。
また、ベリーベスト法律事務所は、「誰かの支えになりたい」が実現できる事務所です。「ありがとう」とご相談された方から感謝のお言葉をいただく機会がとても多くあります。人の役に立ちたいという思いがある方にとっては、非常にやりがいのある職場だと感じています。
転職活動中はネガティブになったり、転職に対して踏み切れなかったりという方もいらっしゃると思います。ベリーベストは、業界や職種に関係なく採用の窓口をひらいていますので、ご興味がある方はぜひ一歩を踏み出していただけると嬉しいです。
編集部
弁護士、事務職員の皆様の依頼者の方を大切にしようとする姿勢があってこそ、ベリーベストさんは大きく成長されているのだと感じました。「人や社会の役に立ちたい」という方はまさにフィットしそうな環境だと思います。
法律事務所に興味があっても業界・職種未経験でなかなか転職に踏み切れない方もいらっしゃると思いますが、実際に未経験から活躍されている事例があるのは安心ですよね。
本日はありがとうございました。
■取材協力
ベリーベスト法律事務所：https://www.vbest.jp/
採用ページ：https://www.vbest.jp/recruit/