オフィス環境も先進的。株式会社TalentXが社員のポテンシャルを最大化できる理由に迫る

新たな価値の創造や、社会に変革を起こす事業を展開する企業を紹介する本企画。今回は、テクノロジーとコンサルティングで企業の採用変革を支援している「株式会社TalentX」にインタビューしました。

株式会社TalentXとは

株式会社TalentXは、日本の採用活動をアップデートし、人と組織のポテンシャルを解放する社会の創造を目指す集団で、優秀な人材を戦略的に獲得するためのタレント獲得プラットフォーム「Myシリーズ」の開発・運営を行っています。

「Myシリーズ」として展開するプロダクトには、企業のリファラル採用を活性化させる国内初のリファラル採用サービス「MyRefer」や、転職を考えていない潜在層を含む候補者をデータベース化し、半自動的なアプローチを可能にする「MyTalent」などがあり、「Myシリーズ」を利用することで、採用競争力の強化が期待できます。

会社名 株式会社TalentX
住所 東京都新宿区神楽坂4-8神楽坂プラザビルG階
事業内容 タレント獲得プラットフォーム「Myシリーズ」の企画、開発、管理及び運営
設立 2018年5月
公式ページ https://talentx.co.jp/

株式会社TalentXは、社員のポテンシャルを引き出す取り組みを推進しており、一人ひとりのキャリアの希望を叶えるための人事制度や、年齢に関係なく責任あるポジションに抜擢するカルチャーが根付いています。

今回は、CHROの中村侑太郎さんに、企業成長の秘訣や、社員の活躍を後押しするための取り組みについて聞きました。

本日お話を伺った方
株式会社TalentXでCHROを務める中村侑太郎さん

株式会社TalentX
CHRO

中村 侑太郎さん

「人と組織のポテンシャルを解放する社会の創造」をパーパスに日本の採用市場を変革する

株式会社TalentXのパーパス
▲株式会社TalentXは、「人と組織のポテンシャルを解放する社会の創造」をパーパスに掲げている。

編集部

はじめに、TalentXさんの事業内容について教えてください。

中村さん

私たちは、「人と組織のポテンシャルを解放する社会の創造」をパーパスに、テクノロジーとコンサルティングで、日本企業の持続可能な採用活動を支援するサービスを開発・運営しています。

2015年に創業事業であるリファラル採用サービス「MyRefer」をリリースし、その後は2022年に採用MAサービス「MyTalent」を提供してきました。コンパウンドスタートアップ(※)として、こうした採用マーケティングを支援する複数のプロダクトを開発・運営するほか、採用コンサルティングサービスを手がけています。
(※)コンパウンドスタートアップ:単一のソフトウェアではなく、短期間で複数のプロダクトを同時に開発する企業

時代は「リクルーティング」から「タレント・アクイジション」へ

株式会社TalentXが提供する「Myシリーズ」のサービス一覧

編集部

TalentXさんが、これまでの採用の形を変えるようなサービスが必要だと考える理由を教えてください。

中村さん

日本の採用市場は30年近く仕組みが変わっておらず、新卒一括採用や、欠員補充の感覚で行われる中途採用、求人媒体や人材紹介会社など外部に依存する「リクルーティング」が長年続いてきました。

しかし、人手不足が深刻化するこれからの時代、企業に求められるのは単なる欠員を埋める「リクルーティング」ではなく、将来の計画から逆算して採用すべき人材を特定し、その人たちに対して採用ブランディングなどのマーケティング活動を行い、入社後は能力を発揮できるようなサポートをする「タレント・アクイジション」です。

私たちは、「未来のインフラを創出し、HRの歴史を塗り替える」というビジョンのもと、採用マーケティングの啓蒙を通じて、日本の採用をタレント・アクイジションへと大転換させたいと考えています。

編集部

採用に対する意識を変えないと、日本の企業は生き残れないという危機感を持ちながらサービスを展開しているのですね。

中村さん

もちろん、既存の採用手法も一つの手段としてあり続けるべきだとは思います。しかし、企業が持続可能な形で成長するためには、HR業界の「当たり前」を再定義する必要があります。

業界を問わず多くの国内大手企業が導入。TalentXの「Myシリーズ」が支持される理由とは

株式会社TalentXの社員3人が会話するようす

編集部

「Myシリーズ」の導入件数などの実績について教えていただけますか?

中村さん

「Myシリーズ」は、全国1,000社以上の企業様に導入いただいており、これまで利用した従業員の数は100万人を突破しました。業界を問わず国内大手企業を中心にご利用いただいており、日本の企業価値ランキング上位50社のうち実に1/3以上の企業に導入いただいております。

リファラル採用における紹介や潜在層へのスカウトなど、企業と潜在候補者との新たな出会いを累計60万件以上創出し、1万名を超えるマッチングをご支援しています。

「MyTalent」は2022年2月のリリース以降、大手企業様を中心に導入いただいており、MyTalent経由で採用が決定した事例も増えてきています。

編集部

「MyTalent」は、どのようなプロダクトなのでしょうか?

中村さん

「MyTalent」は国内初の採用MAサービスで、自社独自のデータベース構築から半自動のアプローチによるナーチャリング(※)、持続可能な仕組み化まで一気通貫で実現します。
(※)ナーチャリング:「育成」を意味する言葉で、ここでは対象となるタレント(候補者・辞退者など)にアプローチして志望度を上げていく手法を指す。

ご縁のなかった過去の候補者、アルムナイ(※)、ホームページの人材募集に登録した人など、あらゆる応募チャネルから形成されるタレントデータを一元管理できるほか、候補者にコンテンツを送って自社への興味度をスコアリングする機能があり、効果的なタイミングでコンタクトを図るなど採用マーケティング活動全体を支援します。
(※)アルムナイ:「卒業生」を意味する言葉で、人事の領域では当該企業を退職した人を指す。

例えば、新卒でお会いした優秀な学生に辞退された場合、3年後に他社で経験を積んで即戦力になったタイミングで、採用につなげるなどが可能になります。

編集部

これまで掛け捨てになっていた候補者データをタレントプールとして蓄積し、半自動でナーチャリングできるようになると、採用の可能性が広がりますね。

中村さん

はい。これまでの採用は、見送りや辞退となった候補者様のデータは破棄するのが一般的でした。しかし、数年後に企業が新たに募集することになったポジションに、過去の候補者様がフィットすることもありますし、当時は条件が合わずに採用辞退したとしても、数年後に希望条件が変わっている場合もあります。

「MyTalent」を活用することで、ベストなタイミングにベストな採用が可能になりますし、潜在候補者にアプローチするので、ほかの企業とバッティングすることなく優秀な人材を採用することができます。

このサービスは、こうした「もったいない」をなくしたいという思いから誕生しました。

TalentXは社員のポテンシャルを解放する取り組みを推進

株式会社TalentXの社員が集合するようす

編集部

ここからは、TalentXさんで働くメンバーについてお伺いします。まず、従業員数や年齢構成について教えてください。

中村さん

弊社の従業員数は100名強で、平均年齢は33歳です。

多様な組織を目指しているので、新卒入社した20代から経験豊富な60代まで幅広い年齢層の社員が働いていますし、銀行や旅行会社など、異業種出身のメンバーもたくさんいます。

編集部

さまざまなバックグラウンドの方が働いているということですが、メンバーの皆さんに共通する特徴はありますか?

中村さん

私たちは、採用に関する新しい概念を世の中に広める事業を行っています。そのため、弊社には0から1を生み出す「innovation」と、それをしっかりやり切る「execution」の両方の力を持ったメンバーが揃っていると感じます。

カルチャーが浸透しているから、組織が拡大しても結束できる

編集部

100名を超える組織に成長すると、社内にパーパスなどを浸透させることが難しくなってきませんか?

中村さん

弊社では、組織の一体感や繋がりを希薄化させないための取り組みとして、組織カルチャー作りを牽引するチーム「TXC7」を結成し、社内コミュニケーションの活性化などを推進しています。

編集部

「TXC7」の皆さんは、どのような活動を行っているのでしょうか。

中村さん

弊社では、リファラルによる候補者や選考中の方などを招いたオンライン交流会「粋ともパーティー」を月に1度開催しているのですが、「TXC7」はその二次会の企画などをしています。

株式会社TalentXが開催する「粋ともパーティー」のようす
▲「粋ともパーティー」では、社員と候補者・内定者が交流する場を設けることで、会社への理解や共感を促進している。

中村さん

粋ともパーティーの二次会では、TalentXのカルチャーやバリューを体現できるような企画や、社員同士が年齢や立場に関係なくフラットな状態でお互いを知ることができるような企画を、毎回実施しています。

編集部

そのような取り組みがあるからこそ、組織が大きくなっても「TalentXらしさ」を守ることができるのですね。

中村さん

はい。ほかにも、月に1度、社長の鈴木が社内ラジオで社員に向けて話をする「脳みそラジオ」という企画があり、トップが考えていることや、メンバーから寄せられたアイデアを共有する機会として活用しています。

「ウィルキャリ制度」で目指すキャリアに合うポジションに異動

編集部

TalentXさんには、新しいメンバーの活躍や成長を後押しする制度はありますか?

中村さん

弊社には、社員が「1年後にキャリア開発したいポジション」を明確にし、それをもとに半期ごとの人事異動を決める「ウィルキャリ制度」があります。制度の狙いは、今やっている仕事が自分の目指す姿につながっていると感じられるような環境を提供することで、ポテンシャルを発揮して活躍してもらうことです。

また、当社は「The model型」(※)で組織を構成しているので、セールスからマーケティング、セールスからカスタマー・サクセスといった、細分化されたキャリアの希望にも応えることができます。
(※)The model型:顧客の獲得やサポートなど、営業活動の内容を細分化することで高い成果を生み出す仕組み

編集部

個人のキャリアに会社がしっかりと向き合っているのですね。このような取り組みによって能力を発揮し、活躍している社員の例がありましたら教えてください。

中村さん

新卒で入社して、2年たたないうちにセールスのチーフになり組織をけん引しているメンバーや、入社半年でセールスから新規事業のポジションに手を挙げてくれたメンバーがいます。

積極的に抜擢することは、「会社から期待されている」というメッセージになりますし、ほかのメンバーが「自分も抜擢されたい」と思って切磋琢磨する風土にもつながっています。

編集部

TalentXさんは、社員の意欲やポテンシャルを重視し、それを引き出すための仕組みが整っていると感じました。

筋トレ設備も!オフィスの環境整備に積極投資

株式会社TalentXのオフィス内のようす

編集部

TalentXさんは、オフィス環境にも工夫を凝らしていると伺いました。

中村さん

弊社は2021年8月に東京・人形町から神楽坂にオフィス移転したのですが、その大きな理由は、広いワンフロアの空間で一体感を作ることによって、組織が拡大しても社員の協創やチームプレーができるようにしたいと考えたからです。

神楽坂のオフィスは地下1階にあるのですが、閉塞感を感じさせないための工夫として、天井を高くしているほか、階数表示を「地下」を意味する「B階」ではなく、「グラウンド」を意味する「G階」としています。

編集部

オフィス内部の特徴や機能についても、ユニークなものがあれば教えてください。

中村さん

弊社には、オフィスとしては珍しい筋トレスペースがあります。これは、社員からの提案を受けて導入したもので、リフレッシュすることでアイデア出しや生産性の向上につなげたいという狙いがあります。

株式会社TalentXの社員がトレーニング器具で筋トレをするようす

編集部

オフィス内に筋トレの器具を置いているのですか?

中村さん

はい。器具もありますし、広いスペースなので、床にマットを敷いて筋トレ動画を見ながらみんなでトレーニングすることもあります。

株式会社TalentXの社員4人が動画を見ながら筋トレをするようす

中村さん

ほかにも、室内照明を太陽の光と連動して朝は白っぽい光、夜は暖色系の光にすることで、オンとオフ、集中とリラックスをうまく使い分けて仕事ができるようにしているほか、弊社のバリューを日常的な会話や行動に浸透させる目的で、バリューを会議室の名前に採用しています。

私たちは、バリューのひとつに「Be Columbus(コロンブスの卵であろう)」を掲げているので、働く空間についても「コロンブス的」と言えるような先進的な試みを続けていきたいと考えています。

株式会社TalentXのオフィス内のようす

編集部

企業の多くは、オフィスを作るときにコストを抑えることを重視しますが、TalentXさんは、良いオフィスが人の能力を最大化すると考え、積極的に投資しているのですね。

TalentXは変化を楽しみながらHR市場の変革を目指せる人を歓迎

株式会社TalentXでCHROを務める中村侑太郎さん
▲CHROの中村さんは、TalentX株式会社のさらなる成長に向けて、変化を楽しみながら挑戦できるメンバーを積極採用したいと話す。

編集部

最後に、TalentXさんのお仕事に興味を持った読者の方にメッセージをお願いします。

中村さん

弊社は新しい概念を作ろうとしている会社なので、社会に対して大きなインパクトを残せるようなことに挑戦できます。しかし、それは簡単な道のりではないので、0から1を生み出す「innovation」と、最後までやり切る「execution」の両方を大切にできる人に集まっていただきたいと考えています。

また、コンパウンドSaaSとして事業も組織も急速に変化しながら成長しているので、変化を楽しみながら、自身も柔軟に変わっていける方を歓迎しています。

編集部

採用マーケティングという新しい市場を開拓し、「未来の当たり前」を創造するTalentXさん。制度からオフィス作りに至るまで、社員の能力を引き出すための取り組みが充実しているので、未経験や若手メンバーであっても大きく成長できそうだと感じました。

本日は、ありがとうございました。

■取材協力
株式会社TalentX:https://talentx.co.jp/
採用ページ:https://talentx.co.jp/recruit