CROの分野で先頭に立つ株式会社新日本科学の挑戦を歓迎する文化と社員教育に注力する姿勢

若手や女性が活躍できる環境を作り、成長を続けている企業にインタビューする本企画。今回は、医薬品開発の全過程を受託するCRO事業を展開している株式会社新日本科学にお話を伺いました。

非臨床試験で国内トップシェアを誇る株式会社新日本科学

新日本科学は、日本初の医薬品開発受託研究機関(CRO)として1957年に創業しました。薬になり得る成分を発見する基礎研究や、細胞や動物を用いて薬の安全性や有効性を確認する非臨床試験、人に対して実施する臨床試験など、医薬品開発における全過程を受託しています。

特に非臨床試験においては国内トップのシェアを誇っており、売上の約3割が海外の医薬品開発に関するものであるなど、国内外でその実力が認められているのです。

会社名 株式会社新日本科学
住所 鹿児島県鹿児島市宮之浦町2438
事業内容 医薬品開発受託(CRO)事業
トランスレーショナルリサーチ(TR)事業
メディポリス事業
設立 1957年
公式ページ https://www.snbl.co.jp/

同社は手を挙げた社員のチャレンジを歓迎する文化があり、多くの若手社員が活躍しています。また、2029年3月までに管理職における女性比率を3割にすることを目標として掲げているなど、女性が活躍できる環境作りにも努めているのです。

同社の取り組みやカルチャーについて、総務人事本部人事部人財採用課・課長の立石大志さんにお話を伺いました。

本日お話を伺った方
株式会社新日本科学 総務人事本部人事部人財採用課・課長の立石 大志さん

株式会社新日本科学
総務人事本部人事部人財採用課 課長

立石 大志さん

若手のうちから学会の発表や経営に関わる事業を担える

学会で発表する株式会社新日本科学の4年目の社員
▲海外の学会への参加や、4年目で学会で発表することも。若手のうちからさまざまなフィールドで活躍できる環境がある

編集部

初めに、新日本科学さんの社員さんの構成について伺わせてください。

立石さん

新日本科学は2023年3月末現在で単体で1,071人、グループで2,573人が在籍しており、その8割以上が研究職となっております。

平均年齢は40.5歳と幅広い年齢の社員が活躍していますが、入社2年目で学会発表する例もあるなど、年功序列の組織ではありません。

毎年の個人の実績に合わせて給与と職位が連動して上がっていくという形を取っておりますので、若手の方でもがんばり次第で活躍のフィールドが広がっていく会社だといえます。

編集部

若手の活躍を後押しするようなカルチャーがあるのでしょうか?

立石さん

新日本科学は社内のプロジェクトや学会について、「やりたい」と手を挙げた人に挑戦させる風土があります。やってみたい気持ちに応えてどんどん任せるからこそ、その社員の実績となり、次につながっていくと考えているのです。

また、私たちは新入社員の採用の際に「総合職」という形でも募集をかけていますが、弊社の総合職は「新規事業など、若いころから経営に近い仕事を担う人材」と定義付けています。

実際に入社1年目で総合職として弊社のDXを推進しているメンバーがいるなど、在籍年数に関わらずさまざまな業務に取り組める環境にあるのです。

編集部

若手のうちから経営者のような目線で働けるということで、成長スピードも早くなると感じました。

研究者、マネージャーどちらのキャリアパスも自分の希望通りに叶えられる

編集部

8割以上の社員さんが研究職であると伺いましたが、研究者としてステップアップする以外にもマネージャーとしてキャリアを積んでいくというキャリアパスもあるのでしょうか?

立石さん

新日本科学には、キャリアステップについて自分が思い描いているように歩める環境があります。例えば私を例にすると、もともと私は研究職で17年間働いていて、ここ3年間は人事の業務を担っています。

研究者として入社して数年間は実際に手を動かして実験するという仕事についていました。その後は、薬の安全性・有効性を評価する仕事を担当していましたね。

研究者としてのキャリアステップは以上の2つに分けられますが、いずれも自分のタイミングで選択してキャリアを歩めました。

また入社して8年目ぐらいからは、いわゆる課長職として研究しながらマネジメントも担うプレイングマネージャーを務め、その後自分で希望を出して人事の方に異動したという経緯になります。私の経歴を見てもわかるように、弊社はキャリアの流動性が高い会社です。

編集部

研究者から人事のキャリアを歩まれようと思った理由は何でしょうか?

立石さん

「人・物・金・情報」のマネジメントを行う管理職を担っているうちに、会社全体に関わる仕事への興味が生まれたというのが人事に異動した理由です。

新日本科学では、社長から直接経営について学べる「永田塾」という経営塾が運営されています。私も10年前に永田塾に入りまして、そのなかで社長と話したり、「人事にも興味がある」という自分のキャリアについて上司と話したりしました。

自分の思いについて社長や上司が知ってくれていましたので、タイミングも合って希望の人事のポジションに就かせてもらえましたね。

編集部

自分のキャリアイメージについて話す場が設けられていて、実際に希望を叶えられるような環境があるのですね。

研修に特化した部署「SNBLアカデミー」があるなど社員教育に注力している

社員研修でディスカッションする株式会社新日本科学の社員たち
▲社員研修に特化した部署があり、社員はさまざまな研修を受けられる

編集部

永田塾のように、社員さんが学べる機会というのは数多く用意されているのでしょうか?

立石さん

新日本科学にはSNBLアカデミーという部署があり、新入社員研修や管理職研修、次期経営層育成研修など、さまざまな段階の社員研修の運営を担っています。会社として一気通貫でいろいろな角度から研修を実施する体制が整っているのです。

会社としては人財こそが他社との差別化を図り、企業価値を向上させるための源泉と捉えています。SNBLアカデミーとしては、一般的な社会人としてのビジネススキルを身に付けることが、その人の市場価値を高めるために重要だと考えています。市場価値の高い人財を育てることがアカデミーの目的の一つです。

編集部

社員研修に特化した部署があるとは驚きです。新日本科学さんが社員さんを成長させることに力を入れていることが伝わってきますが、社員教育という観点で特徴的な仕組みはございますでしょうか?

立石さん

新日本科学は社員がビジネス書を読むことを重要視していて、読書は副主任や主任になるための要件として設定されています。

社会人になると忙しくなり、読書から離れてしまうという方も多いでしょう。しかし、弊社としては社会人として市場価値を高めるためには専門書だけでなくビジネス書を読むことが大切だと考えています。

若いうちから読書の習慣が身に付けば読書が自然な行動になると思いますので、特に1年目の社員には必ず本を読んでもらうようにしていますね。会社に図書コーナーも設けていて、仕事の合間に本を読んでも良いとしていますので、社内で読書をするという社員も大勢います。

編集部

社内で読書も自由にできるということで、「読書も仕事のうち」という新日本科学さんの姿勢が伝わってきます。

株式会社新日本科学のオフィス内に設置されている図書コーナー
▲社内に図書コーナーが設けられているなど、読書することを社員に義務付けている

敷地内での託児所設置など女性が活躍できる土台がある

編集部

新日本科学さんには活躍されている女性社員も多いそうですが、社員さんの男女比や管理職の女性の比率についてお聞かせください。

立石さん

新日本科学の全社員のうち53.5%が女性社員で、そのほとんどが研究職です。管理職の女性の比率は24.4%で、2029年3月までに比率を3割までに伸ばすことを目標に掲げています。現在新入社員の6割以上が女性社員ですので、このペースでいけば目標達成も可能だと考えています。

編集部

会社として女性の活躍を後押しするような体制を作っていらっしゃるのでしょうか?

立石さん

本社敷地内に託児所があるのが特徴の一つですね。託児所は2007年に設置されて、多い時で10数名のお子さんが預けられているときもあります。近隣の幼稚園とも連携しておりまして、例えば幼稚園バスで弊社の託児所まで送迎もしてくれています。

幼稚園のお迎えの時間と仕事を終えるまでの時間は少し空きがあると思いますので、幼稚園の後は弊社の託児所でお子さんをお預かりするという仕組みです。

また新日本科学には「なでしこ委員会」という組織があります。なでしこ委員会は女性が働きやすいための制度や環境作りに努めている組織です。なでしこ委員会の提言で実現した制度や仕組みは数多くあります。

編集部

例えばどんな制度や仕組みができたのでしょうか?

立石さん

なでしこ委員会がアイデアを出したことで、2時間有休という制度が実現したりしました。

2時間有休は、お子さんのちょっとした事情で2時間の有休が取得できる制度になっています。「子どもを病院に連れていきたい」「夕方に保護者の集まりがあるので早めに帰りたい」といった場合に、1日や半日の有休を取得するのはもったいないでしょう。

時間単位で有休を取得できることで、より機動的に働けるようになったと感じています。もちろん、お子さんのいない方でも利用できる制度になっています。

編集部

女性が活躍できる職場を作るうえで、なでしこ委員会が大きな役割を果たされているのですね。

立石さん

なでしこ委員会の取り組みもあり、新日本科学は2023年10月に鹿児島県内の企業で初めてプラチナえるぼしの認定を得ることができました。認定されるために会社として動いていたというわけではないのですが、私たちがこれまで実施してきたことが結果的に認められたのだと思います。

弊社は産休育休取得後の復帰率は100%で、全ての社員が出産後は会社に戻ってくるのが当たり前だと考えています。また男性育休取得率も100%です。私も育休を取得し、子どもの送り迎えについても当たり前のこととして分担できています。

子育てしながら働くうえで多くの「当たり前」を作ってきたのが、弊社の特徴の一つといえるでしょう。

編集部

さまざまなライフステージを経ながらキャリアアップすることが当たり前のこととして新日本科学さんに根付いているのですね。

新たな環境で自分を成長させたいという意欲を持つ人材を求む

編集部

新日本科学さんの社員さんの特徴を一言でいうとどうなるでしょうか?

立石さん

新日本科学の社員はまじめで挑戦力の高い方が多いです。

やはり医薬品開発に関わる仕事をしていますので、コンプライアンスを守るという意識は人一倍あるでしょう。

また、弊社の評価制度のキーワードの一つに「挑戦」があります。さまざまなプロジェクトや資格取得、学会発表に挑戦するのを推奨しているので、挑戦に意欲的な社員ばかりです。

編集部

まじめで挑戦意欲が高い社員さんが活躍されているのですね。最後に、新日本科学さんに興味を持っている方に向けてメッセージをお願いいたします。

立石さん

ここまでお伝えしてきたように、新日本科学は教育に力を入れている会社です。若いうちに、苦労してでも勉強して自分で成長するための機会をぜひ作ってほしいと思います。

また、弊社には未経験で入社する社員も多いです。新たな環境で自分を成長させたいという方にとってはもってこいの会社だと思いますので、挑戦する気持ちを持った方の入社を歓迎します。

編集部

70年近い歴史を持つ新日本科学さんですが、挑戦し続けるスピリットを持ち続けている会社さんだと感じました。本日はありがとうございました。

■取材協力
株式会社新日本科学:https://www.snbl.co.jp/
採用ページ:https://www.snbl.co.jp/hr/