創業時からテレワークが基本!株式会社SABUならではのカルチャーと新しい働き方とは

新しい時代の働き方を実践し、画期的なチャレンジを続ける企業のお話を伺うこの企画。今回は歯科専門の事務代行サービスを手がける株式会社SABU(サブ)さんを取材させていただきました。「次世代のスタンダードを創造する」をビジョンに、イチ早くテレワーク開始したSABUさんの取り組みをご紹介します。

株式会社SABUとは

歯科業界のバックオフィス業務を「仕組み化」し、一手にサポートする株式会社SABU。「仕組みで医療を支える」をミッションに、医院のDX化を推進する気鋭の企業です。

会社名 株式会社SABU(サブ)
住所 東京都港区南青山1-26-5 南青山ヒルフラッツ3F
事業内容 歯科専門クラウドバックオフィス、その他関連サービス
設立 2019年8月8日
公式ページ https://sabu.work/
働き方 リモート

株式会社SABUでは完全テレワークを実施するほか、給与交渉をはじめ、半年に一度は報酬を含めた自らの待遇について経営陣への提案も認められるなど、すべての社員が等しくチャレンジできる制度が整っています。

そんなSABUさんでの働き方について、CS部門で人事とマネージャーを兼務されている館(やかた)さん、現在インターンとしてマーケティング部門に勤務されている安田さんのお二方にお話を聞かせていただきました。

本日お話を伺った方
株式会社SABU CS部門 人事兼務/マネージャー 館さん

株式会社SABU
CS部門 人事兼務/マネージャー

館 真美さん

株式会社SABU マーケティング部門/インターン 安田さん

株式会社SABU
マーケティング部門/インターン

安田 柚和さん

SABUが目指すのは“誰もがよりよい医療を受けられる”世の中

SABUのメインとなるバックオフィス業務の解説

編集部

SABUさんが展開されている事業について教えていただけますか?

安田さん

SABUでは「仕組みで医療を支える」をミッションに、歯科専門事務代行サービスを手がけています。バックオフィス業務を担うBPO事業部、歯科医院様のサイト制作を請け負うWEB事業部、SNSマーケティングをメインとするSNS事業部の3事業あり、いずれの事業においても目指すゴールは「誰もがより良い医療を受けられる世界の実現」です。

その中でもメインとなるのが、全国各地のCS(Customer Success)社員で構成されるBPO (Business Process Outsourcing)事業部です。こちらはSABU最大の事業部で、約250の歯科医院様からバックオフィス業務を引き受けています。

歯科医院では本来、院長先生をはじめ、スタッフは患者様と向き合うのがお仕事です。しかしながら、本業以外の事務作業や雑務に追われて時間が足りないというのが実情となっています。そんな多忙な院長先生に代わり、経理・採用・人事・総務といった事務業務を代行し、仕組み化することが主な業務内容です。

また、BPO事業部で仕組み化したノウハウを他の事業部でも共有し、歯科医院様の未来を考える時間を創出するべく、3事業部が1つの「チーム」として動いています。

編集部

3つの事業に分かれてはいるけれど、目的はすべて同じ。SABUさんのメンバーが一丸となって歯科医院様をバックアップされているんですね。いろんな人と連携しあって同じ目的に向かって進んでいくというのは、楽しんで業務に取り組めそうな気がします。

SABUの「医療業界のオンライン事務代行」を新しい常識に

株式会社SABUのビジョン・バリュー・カルチャー
引用:株式会社SABU公式より

編集部

SABUさんのビジョンについて教えていただきたいのですが、「NEW STANDARD」とは何を意味するのでしょうか?

安田さん

NEW STANDARD(ニュースタンダード)というのは「SABUが新しい常識を作っていく」という意味です。アップル社が開発したiPhoneがだんだんと世の中の常識になっていったように、弊社が提供する「医療業界のオンライン事務代行」を新しい常識にしていきたいという思いが詰まっています。

医療機関に時間的な余裕ができれば、患者さんによりよい医療を提供できます。医療技術の発展はもちろん、オンライン事務代行サービスによって誰もが良い医療サービスを受けられる世の中になれば、というのがSABUの理念のベースにあります。

歯科院長の時間を創出するサポート業務の解説図

編集部

このような理念のもと、歯科医院のバックオフィス業務をオンライン代行する事業を始められたきっかけはありますか?

安田さん

SABUの代表を努める齋藤(篤さん)は以前、歯科のコンサルティング業務に携わっていました。現場で働いてきた経験を持つからこそ、歯科業界の人手不足や忙しさを熟知しています。なかには、業務過多により体調を崩す院長先生もいらっしゃったそうです。

業界のあり方に一石を投じたいと考えていた齋藤は、歯科業界にも他業種のようにアウトソーシング型のオンライン事務代行業務を担う会社があればといいのではないかと思い立ち、SABUを立ち上げました。

編集部

齋藤代表みずからが歯科医院の多忙さを目の当たりにされた経験があるからこそ、その課題を解消するための「バックオフィス業務の仕組み化」を“当たり前”とする時代を作ろうという理念が生まれたのですね。課題を解決することで歯科医院さんに喜んでいただけるだけでなく、しいては医療サービスを受ける私たちの喜びにも繋がっていく、とても意味のある事業なのだと改めて知ることができました。

SABUの“オンライン”事務代行へのこだわりが成長に繋がった

SABU東京オフィス内にある部屋の写真

編集部

歯科専門事務代行サービスという新たな業界を築き、設立から数年で社員数も42名まで拡大され、専門事務代行サービスを利用する医院様も日本全国各地に広がっているそうですね。成長を続けられているSABUさんですが、その背景について教えていただけるでしょうか。

館さん

SABUでは、2019年の創業当初からずっと「オンライン」の事務代行にこだわってきました。ここは成長に繋がった大きな理由だと思います。

業態としては「訪問型」の事務代行もあるのですが、訪問型の場合は、担当者個人のスキルに依存してしまうことになります。訪問した担当者と医院様の相性がマッチしなければ、業務そのものに影響が及ぶこともあるでしょう。

ですが、私たちが目指す「仕組み化」は、誰が担当しても同じクオリティで対応できる事務代行です。そうでなければ、医院様も安心して任せることができません。そのため、部門内で作業のナレッジを蓄積し、ノウハウを構築することで事務代行のオンライン化を実現しました。ただ仕組み化しつつも、人と人との繋がりの部分は大切にしています。

また、現在は、海外展開を進めている最中です。これが比較的容易にできるのも、オンラインだからこそのメリットだと思います。このように、オンライン事務代行にこだわり、特化して取り組んできたことが、多くの歯科医院様に受け入れられた要因ではないかと考えています。

安田さん

加えて、2020年の社会情勢の変化も成長に対して大きな後押しとなりました。「オンライン」や「リモート」へのとらえ方が変わるきっかけになった部分もあると思うんです。歯科業界もですが、さまざまな分野・業界でも「オンラインでも業務は問題なくできる」という認識が広がっていきました。

SABUでは先ほど館の話にもあったように、オンラインでも質の高いサービスを提供できるようなミッションを掲げてきました。社会情勢の変化を見据えていたわけではありませんが、結果的に契約してくださる歯科医院さんが増えたという事実はあります。

出勤義務は年に2回!SABUならフルリモートで、どこででも働ける

男性社員と女性社員が業務について会話する写真
▲立場に関わらず意見が交わせる風通しのよさが強み

編集部

オンラインによる事務代行がメイン事業ということですので、御社で働くメンバーもテレワークが多いのでしょうか?

館さん

SABUでは基本的に、全社員に出勤義務が生じるのは1年に2回ある全社研修のみです。この際は、全員泊まりで出勤することになっています。それ以外の日は、フルリモートでの勤務です。

実際に私もこの全社研修以外はオフィスに出社していません。

安田さん

私は2022年5月頃からインターンを始めたのですが、出社したのは2022年12月と2023年4月の2回のみです。これは、私自身が大学卒業後に新卒としてSABUに入社するためで、会社の雰囲気などを知るためにオフィスを訪れました。

編集部

業務がオンラインということ以外にも、フルリモートにされている理由はあるのでしょうか。

安田さん

弊社がテレワークを導入した理由は、子育てや介護、地方への転居など家庭の事情で仕事を続けられない、キャリアをあきらめざるを得ない優秀な人材に、SABUで働いてほしいという想いがあるからです。

これも代表の過去の経験からなのですが、歯科のコンサル時代から優秀な人材の流失に危機感を持っていたようです。そんな状況を回避するため、SABUは創業当時からテレワークを開始しました。

「情報格差をなくす」「分からないことは聞く、聞かれたら教える」を大事にコミュニケーション

編集部

リモートでも円滑に業務が回るよう、工夫されていることはありますか?

館さん

SABUでは「Share All」をバリューに掲げています。これは情報格差をなくすという意味で、人によって得られる情報に差が出ることは絶対にしないようにしています。

また、会社のカルチャーとしても大事にしているのが、「説明責任」「質問責任」です。「分からないことは必ず手を上げて聞く」ということ。そして反対に、「質問がきたら必ずそれに応えてあげる」ということ。それぞれの責任を持つ必要があるということを、入社して一番にセットで学びます。

編集部

御社ではコミュニケーションツールとして何を使用されていますか?

館さん

チャットツールの「Slack」と、バーチャルオフィスの「oVice」です。

SABUでは「リモート社員が孤独感を感じないよう、質問しやすい環境を整える」「言葉の背景にある意味を考え過ぎない」ということも大事にしているため、その手段としてoViceを導入しました。そのおかげで、コミュニケーションが以前よりもさらに円滑になったと感じています。

年齢や社歴、役職にとらわれないオープンなコミュニケーション

編集部

安田さんは広島からフルリモートで、マーケティング部門のインターンとして参画されていますが、コミュニケーションの心配などはありませんか?

安田さん

実はSABUの前にも、別の企業でインターンとして働いた経験があります。その時もリモートだったのですが、社内の皆さんとコミュニケーションを取る機会が少なかったためか、細かい点ですれ違いが生じてしまうことがありました。

そのため「SABUでも同じようになるのでは」と心配していたのですが、実際にジョインしてみて、メンバーのみなさんからのレスの早さに驚きました。

編集部

さきほどの「説明責任」が、メンバーのみなさんにしっかり浸透しているということですね。

安田さん

そうなんです。「ちょっと聞いてもいいですか」と尋ねるとすぐに返信をいただけるので、リモートでも安心して質問できました。

またフィードバックに関してもポジティブな内容が返ってきます。もちろん修正点があればその指摘はありますが、その前にポジティブなフィードバックをもらえるんです。どんな事柄でも、まずは否定しないで提案をもらえる。そういう面ですごく働きやすいなと感じました。

編集部

コミュニケーションは、どのような雰囲気ですか?

安田さん

齋藤代表をはじめ、社員の皆さんがフランクに接してくれます。また、インターンという立場であっても、社員同様に意見を尊重してもらえるので、やりがいに繋がっていると思います。

実は先日、私から新しく提案をしたところ。マーケティングのマネージャーから「社長にも共有しよう」と言われました。その上、代表の齋藤と執行役員、マーケティング担当者との4人でお話する時間を設けていただきました。

こんな経験は、あまり他の会社ではできないのではないかと思うので、貴重なインターン生活を送れていると感じています。

ちなみにSABUに入社後は、事情により海外からリモートで働く予定です。

役員報酬を全社員に共有!SABUは「透明性」を大事にするカルチャー

本社オフィスで行われる研修の様子
▲1年に2回は全社研修も実施し、ナレッジの共有を図っている

編集部

御社のカルチャーについて教えてください。

安田さん

SABUは、社外はもちろん、社内に向けても、ありとあらゆる数値を共有しています。

例えば、代表取締役社長兼CEOである齋藤や執行役員などの報酬に関しては、すべて社内公表しています。もちろん、会社全体の利益や損益などの数字、データについても全社員に対して共有しています。

弊社は基本的に全員がフルリモートで働いているため、場所が自由であるぶん、他のメンバーが何をしているのかが見えにくい部分があります。代表は創業当初から「チームとして信頼関係を築く上でも、数字は可視化しておきたい」というスタンスで、「透明性」に重きをおいています

これは弊社のカルチャーであり、チームとしての信頼にもつながっていると感じています。

編集部

役員報酬まで全社員に開示されているとは、他ではあまり聞かない試みで驚きました。それだけ、全社員が納得のいく平等な利益の分配がなされているのだろうと思います。

「役員になればこれだけの報酬がもらえる」ということも分かるので、上を目指す社員にとってはやる気にも繋がりそうですね。

6ヶ月に1度の「社長に給与交渉できる機会」を使えば、昇給・昇格のチャンスも

編集部

SABUならではの制度などはあるでしょうか?

安田さん

半年に一度、社長に対し、社員がみずから給与交渉できる機会を設けていることでしょうか。「自分の頑張りによって、このような成果を得ました」と社長にプレゼンテーションできるんです。

館さん

もう少し詳細に紹介すると、給与交渉したい社員はまず「自分の価値は自分で決める」というタイトルで、スライドを作ります。そこで、データや資料をもとに自分がどのように会社に貢献できたか、どれほど利益を上げたかという点を明確に伝えます。これによって、報酬や評価の好材料となったケースが実際にあるんですよ。

編集部

社員自身からの申し出により給与交渉できるという制度ですが、こちらを設けられた理由を教えていただけますか?

安田さん

代表がSABUを設立する前、自身の給与に不服があったことが要因なのだそうです。会社のお金の流れを透明化していることにも繋がるのですが、前職ではお金の用途がよく分からなかったのだとか。そのため「自分が起業したら、必ず透明性を持った会社にしよう」と決意したと聞いています。

編集部

給与交渉の結果、昇給された実例はあるのでしょうか?

館さん

20代後半でマネージャー職へと昇格、昇給が認められた事例があります。

私自身も、入社から半年でマネージャーに昇格しています。年齢や経歴に関わらず実績によって判断されるため、求められるものとスキルが見合っていれば、裁量を持って業務に取り組むことが可能です。若くてもマネージャー職に就けるという意味では「夢」を抱いて入社できる会社だと自負しています。

セルフマネジメント力が身につけられる環境で活躍できる

株式会社SABUの齋藤代表
▲齋藤代表。彼の思いが株式会社SABUさんのミッションに反映されている

編集部

それでは最後に、SABUさんに興味をお持ちの求職者に対して、メッセージをお願いします。

館さん

社会情勢の大きな変化があり、通勤が不要なテレワークの利点はメディアなどでも多く伝えられてきました。メリット、デメリットを含めテレワークに持つイメージは皆さんさまざまだと思います。

私が入社して、リモートで業務を進めるなかで最初に感じたのはセルフマネジメントの難しさです。同じ業務でもオフィスだったらきっと終わっているはずの業務が終わらない…なんてこともありました。なぜなら、自分だけではたくさんの非効率な業務や思考が隠れていることに気づきにくいからです。

だからこそより業務効率を考え、業務分解を細分化するスキルを身に着け、自分で自分のマネジメント能力を高める必要があります。オフィスで先輩に見守ってもらいながらの仕事と比べると大変な面もあるかもしれません。しかし、1人でも業務をこなせるセルフマネジメント力が身に着けば、ご自身の強いスキルともなり得ます。

まだまだ若い会社なので試行錯誤の毎日ですが、SABUに興味を持ち、一緒に会社を創り上げていく経験がしたい方をお待ちしています。まずはカジュアル面談でたくさんお話ししましょう。

編集部

テレワーク業務への体制が充実しているSABUさんだからこそのお言葉だと感じました。本日はありがとうございました。

■取材協力
株式会社SABU:https://sabu.work/
採用ページ:https://sabu.work/recruit/