株式会社プロリーチでは20代が活躍。SNS動画を使ったマッチングサービスが支持されている理由とは

先進的な事業や魅力的なカルチャーをもつ企業にインタビューする本企画。今回は、より多くの情報を効果的に伝える入り口として動画を使用し、SNS上で様々なマッチングサービスを展開するITベンチャー企業、株式会社プロリーチにお話を伺いました。

共感を呼ぶ「保育士Reach」の動画が転職を考えるきっかけに。アドバイザーは9割が元保育士

株式会社プロリーチが運営するマッチングサービス「保育士Reach」をPRする画像

株式会社プロリーチは、転職を考える保育士の方に向けたマッチングサービス「保育士Reach」を運営しています。

転職先の候補となる保育園を、様々な条件を絞って探せる「保育士Reach」の検索サイト上に、保育士の方々から寄せられる生の声を集めた「ここだけの保育園レビュー/ほいくのコンパス」などの情報を掲載するほか、TikTokやYouTube、Instagramを利用し、保育士の方々が「あるある」と共感できるような動画や、働いてみたくなる保育園の求人情報を発信。2023年11月の時点でSNSアカウントの総フォロワー数は10万人を超えています。

「保育士Reach」で紹介する保育園へ転職を希望する方には、LINEアカウントを通じて、キャリアアドバイザーが保育園側との面接日程を調整します。転職への不安な気持ちを持つ保育士の方から相談があれば、丁寧に話を聞いてくれます。相談に対応するキャリアアドバイザーのほとんどが、元保育士や幼稚園教諭で、保育の現場で働く方の気持ちに寄り添ったサポートができるのが、プロリーチの強みです。

会社名 株式会社プロリーチ
住所 東京都渋谷区道玄坂1-16-10
渋谷DTビル 8階
事業内容 ・コンテンツメディア業
・HRブランド業
・SNSマーケティング支援業
設立 2020年6月
公式ページ https://proreach.co.jp/

今回は、保育士不足をはじめとする保育業界が抱える課題の解決を目指し、保育事業部で広報担当を務める望月さんと藤原さんに、事業の特徴や会社の雰囲気などについてお話を聞かせていただきました。

本日お話を伺った方
株式会社プロリーチで保育事業部の広報を担当する望月さんと藤原さん

株式会社プロリーチ 保育事業部
広報担当

望月さん(左)
藤原さん(右)

プロリーチが手掛ける動画は転職の潜在ニーズにも届く

株式会社プロリーチが制作する「保育士のアイカタ」のTikTok動画イメージ
▲「保育士のアイカタ」のTikTok動画。キャッチーかつ保育士の共感を得るコンテンツとなっている。

編集部

まず最初にプロリーチさんの事業についてお伺いさせてください。

望月さん

私たちは保育、看護の領域で人材紹介のサービスを行っています。保育園や医療施設に、転職を希望する保育士さんや看護師さんをご紹介して、転職が実現したときに成功報酬をいただくビジネスモデルです。

編集部

事業にプロリーチさんならではの特徴があれば教えていただけますか。

望月さん

集客のためのツールとして動画を使用しています。保育士さんや看護師さんが、転職に関して知りたい情報を、文章ではなく動画に落とし込んで、エンタメ性のあるものにしています。

例えば、業界や職種の「あるある」を発信する場合には、それを文字で表現するのか、漫画にするのか、劇にするのかなど、どのような見え方が一番ターゲットに刺さるのかに重点を置いて、動画を作成しています。

動画はTikTokやYouTube、Instagramで発信しており、「保育士Reach」「保育士のアイカタ」「保育士のみらい」「保育士のゆうき」「看護師Reach」「看護師さんの駆け込み寺」などのアカウントを運用しています。他にも、それぞれの業界におけるインフルエンサー様と協業も行っております。

動画の内容や紹介している転職先に興味がある方は、検索サイトから口コミを調べたり、LINEアカウントのお友達追加を行い、当社のキャリアアドバイザーと、問い合わせや相談のやり取りをスタートします。

株式会社プロリーチの女性メンバーがPCに向かって仕事をしている様子

編集部

なるほど。集客したい層に検索サイトを知ってもらう方法として、動画を効果的に利用されているのですね。

望月さん

web等の求人サイトには、「転職しよう」と思った方しかたどり着きません。ところが、SNSで動画を発信すると、もともと娯楽としてSNSを閲覧している方へも「流れてきた動画」としてプロリーチの動画を受動的に見ていただけます。潜在的に転職を考えているような層へも、アプローチすることが可能なんです。

ですので、今すぐ転職したいと思っている方にも、まだ転職を悩んでいる方にも、楽しんでいただける動画をつくるように心がけています。

編集部

保育や看護に関するアカウントをフォローしていたり、それらに関連する投稿に「いいね」をしたりすると、プロリーチさんを知らない方や、特に転職の情報を探している最中ではない方にも、「保育士Reach」や「保育士のアイカタ」でバズっている動画が流れてくるのですね。

設立から3年。保育、看護の領域で売上3億円。さらなる成長を目指す

株式会社プロリーチの代表取締役社長である越川峻行さんと女性スタッフが話している様子

編集部

プロリーチさんの事業の成長についてお聞かせいただけますか。

望月さん

2020年の設立から、年に1億円ずつくらい売上を伸ばしています。ここからはスピードを増して8億円、15億円を目指していきたいですね。

フォロワーの数には目標を設定せずに、「見てくださった方にどれくらい影響を与えられているか」ということを重視しています。その結果に付随して、フォロワーの数は変化するのではないかと考えています。

編集部

好調に事業が成長している理由は何でしょうか。

藤原さん

私たちが発信する動画が、日々たくさんの方に届いていることが起因していると考えています。共感できて、ストーリー性を持った動画をきっかけに、職場探しをしている方がプロリーチを知ってくださり、そこから求人をしている職場とのマッチングが成功しています。

「保育士Reach」は男性が出演する動画がメインとなっており、転職に役立つコンテンツやおすすめの保育園紹介等を発信しています。そのため、30代、40代のベテランや園長職を経験したような保育士さんが多く見てくださっています。

「保育士のアイカタ」は、新卒・第二新卒の保育士であったり、元保育士の目線から保育士さんに共感を届けるコンテンツを発信しており、見てくださっているのは20代や新卒の保育士さんが多いですね。ターゲット層に合わせたクリエイティブ作りを心がけています。

編集部

20代から40代の保育士さんまで、幅広い層の方が見られているのですね。プロリーチさんを通して転職を成功された方からの声などは、届いているのでしょうか。

株式会社プロリーチのLINEアカウントでユーザーとキャリアアドバイザーがやり取りをしているスクリーンショット
▲転職を希望する保育士の方は、保育の現場で勤務経験があるキャリアアドバイザーと、直接やり取りしながら不安の解消ができる

藤原さん

ありがたいことにたくさんのお声をいただいております。私自身も元幼稚園教諭でした。同様に元保育士など、保育現場で実務経験のあるメンバーが、自身の経験を生かして真摯に保育士さんに向き合っているからこそ、このようなお声をいただけているのだと思います。

メンバーたちは、保育の現場特有の事情や働き方についても把握しているため、働きながら転職活動をされる保育士さんのスケジュールにおいても、極力保育士さん主体で動けるように調整いたします。

転職後も、保育士さんから仕事の悩みを聞かせていただいたり、時には恋愛相談をいただいたりすることもあるんですよ。「〇〇さんに担当していただけてよかったです」などのコメントをいただくこともあり、自分の経験を生かして保育士さんのお役に立てた時は本当に嬉しく思います。

編集部

同業で働かれていた方が、想いをくみ取りながら相談に乗ってくださるサービスは、利用する方にとってもありがたいですね。

年齢、役職関係なし。20代が自分のアイデアを実現し自由度高く働ける

株式会社プロリーチのオフィス内でメンバーが仕事をしている様子
▲会社が大きくなるにつれて事務所を移転。現在は東京都渋谷区に広々としたオフィスを構えている

編集部

プロリーチさんで働くメンバーの皆様について教えてください。

望月さん

正社員、業務委託を含め30名以上が在籍しております。設立当初は3名だったので、仲間が増えたなと思いますね。若手は20代、年上が40代です。平均年齢は25.8歳と、全体的にかなり若い会社ですね。

編集部

会社の雰囲気はどのような感じなのでしょうか。

望月さん

パワーがあって、自由度の高い会社だと思います。「やってみたい」と思ったことは、役職など関係なく誰でも挑戦できる環境です。

例えば、「もっと売上を伸ばしていくにはどうしたらいいか」という課題があって、管理体制に問題があるとわかったら、「Salesforceを導入しよう」と動き出すような感じで、スピード感を持って解決に向かいます。方向性が決まれば、その実現に向かってどんどん話が進んでいくんです。

「何でもやってみたい、やりたい」と思って入社しているメンバーたちなので、意思決定が早く、前例がないことでも「まずはやってみよう」と物事が進んでいきます。

藤原さん

挑戦できるという点は、ほかのベンチャー企業でもあると思うのですが、目指すゴールに向かって何でも試せる環境というのは、珍しいのではないでしょうか。

誰かが「こういうことをやってみたい」と提案すると、事業責任者や代表は「そのための方法を全部試してみよう」と言ってくれます。挑戦する側は失敗を恐れず、自身のアイデアに自信を持ってトライできる環境なんですよね。

編集部

そうなのですね。若い方が想いを実現しようと挑戦できて、周りもそれをサポートしていく会社全体の勢いを感じました。

ブランドの認知拡大に成功。メンバーのアイデアと挑戦がSNSで話題に

株式会社プロリーチのメンバーが集まってミーティングしている様子

編集部

これまでにメンバーの方のチャレンジで印象に残っているものはございますか。

望月さん

マーケティング事業部のメンバーが、プロリーチの認知を広めるために「やろう」と決断したもので大成功した事例があります。

編集部

どのようなものか教えてください。

望月さん

なぜ保育士が駅前でティッシュ配りをしているのか」という内容のプレスリリースが話題になり、X(旧twitter)などでたくさん閲覧されました。これは、実はプロリーチが仕掛けたPRで、保育士の姿で配布したティッシュには、私たちの動画を見てもらうための広告を付けていました。

保育士不足や、保育士の業務負担など、保育業界が抱えている問題について目を向けてほしいという願いと、それらに向き合っている私たちプロリーチを、もっと知ってほしいという狙いが当たりました。

編集部

どのような経緯でティッシュ配りとプレスリリースが行われたのでしょうか。

望月さん

私たちは、保育士さんに寄り添うことを大切にしているので、まずはその社会問題を世間にもっと訴えていく活動を前々から実施したいと考えていました。

また、人材業界に多数の競合がある中で、プロリーチが生き残っていくために「保育士Reach」というブランドで勝負したいと思っています。

多岐にわたるSNSの媒体で動画の発信をしているのも、私たちの認知を広げることが目的のひとつです。「もっと認知を広めていきたい」と思案する中で「保育士のアイカタ」でTikTokの運用を担当しているメンバーが、ティッシュ配りとプレスリリースを発案し実現させました。

編集部

そのメンバーの方は、普段からPRについて色々と考えを巡らせていらっしゃったのでしょうね。本当に、アイデアをスピーディーにカタチにできる環境なのですね。

望月さん

そうですね。メンバーの発案が、大規模なPRに繋がりました。多くの人にSNSで興味を持ってもらい、様々なニュースにも採り上げられました。求人をしたい保育園やたくさんの求職者、メディアから問い合わせがあり「保育士Reach」「保育士のアイカタ」のブランドを浸透させるチャレンジとして大成功しました。

編集部

自由度が高く、メンバーの様々な意見を受け止めてくれるプロリーチさんの環境があったからこそ、今回の方の挑戦が成功したのでしょうね。

一緒に働きたいのは「やりたいこと」を実現しようと挑戦するパワーのある方

株式会社プロリーチの代表取締役社長である越川峻行さんがPCに向かっている様子

▲大学3年生の時に株式会社プロリーチを創業した代表取締役社長の越川峻行さん

編集部

最後に、プロリーチさんの採用では、どのようなことを重視されているのか、お教えいただけますか。

望月さん

仕事を通して人生を豊かにしたいと思っている方が、当社にマッチするのではないかと思っています。若いうちからパワー全開で仕事にトライして、将来は「イケてる」というか、キャリア的にもプライベートも満足できる…いわばライフワークバランスの取れた生活設計ですね。

仕事のみならず、家族との時間を大切にし、パートナーや友人との関係を深め、豊かな社会生活を送ることができる大人になりたいと思っている方には、色々なことで自身の力を試せる当社の環境が合うのではないかと思います。

プロリーチでは、挑戦して失敗したとしても「失敗だったね」ではなく「挑戦したことが素晴らしい」という評価スタイルなので、自分で考えたり行動するのが好きな方には、居心地の良い会社だと思うんですよね。

藤原さん

普段から私たちが、保育士さんや看護師さんが幸せを感じられる職場と出会えるように願っているのと同じで、これから入社してくださる方にも「プロリーチで働いて良かった」と思っていただきたいですね。

仕事で実現したいことやプライベートでやりたいことなど、志を持って仕事に向き合ってくださる方と一緒に働きたいと思います。もちろん、保育の現場での業務や看護職の経験がある方は大歓迎です。

編集部

プロリーチさんは、ビジョンを持っている方が、柔軟性のある環境の中で考えやアイデアを発揮し、自身を成長させていける環境なのだなと感じました。本日はありがとうございました。

■取材協力
株式会社プロリーチ:https://proreach.co.jp/
採用ページ:https://www.wantedly.com/companies/company_5255674