活躍するエンジニアにスポットを当て、企業の魅力を探るこの企画。今回は日本唯一のエンジニアリングプロフェッショナルファームのプログレス・テクノロジーズ株式会社を取材しました。
技術力と人間力を兼ね備えた技術者集団プログレス・テクノロジーズ株式会社
プログレス・テクノロジーズ株式会社は、エンジニアリングプロフェッショナルファームとして、大手メーカーの設計開発領域の変革を支援する会社です。エンジニアリング事業とソリューション事業の2つの柱で、メーカーが直面する課題解決の支援を行っています。
2005年の創業以来、プロセスコンサルティング、デジタルソリューション導入およびシステム開発・運用定着、設計開発プロジェクト実行支援までのサービスをワンストップで提供する同社は、自動車、精密機器、半導体、航空宇宙、医療機器、社会インフラを得意領域とし、最先端デジタル技術(デジタルツイン、MBSE/RFLPなど)の研究開発や実運用の検証にも取り組んでいます。
会社名 | プログレス・テクノロジーズ株式会社 |
---|---|
住所 | 東京都江東区青海1-1-20 ダイバーシティ東京オフィスタワー 15F |
事業内容 | ・コンサルティングサービス ・システム開発 ・ソフトウェアの販売およびサポート ・アウトソーシング・運用サポート ・新技術調査・研究開発・共同研究 |
設立 | 2005年6月 |
公式ページ | https://progresstech.jp/ |
高いスキルを持つ設計開発エンジニアが約500名在籍するプログレス・テクノロジーズ株式会社は、最前線で活躍するエンジニアへのスキルアップ支援やフォローを徹底しています。
常にエンジニアファーストで施策に取り組む同社の制度やカルチャーについて、デジタルエンジニアリング部に所属する3名の社員にお話を伺いました。
幅広い領域の設計開発を支援するプログレス・テクノロジーズのエンジニア
編集部
はじめに、インタビューにご協力いただくお三方の経歴と現在の仕事内容についてお聞かせください。
根本さん
2008年に新卒で入社した私は、大学では建築を学んでいたため、いわゆる畑違いのかたちで当社に入社しました。入社後は半導体の製造装置やプリンター、航空宇宙、自動車など、さまざまな業界で実設計や現場経験を積み、現在は自動車メーカーでMBSE(※1)を活用した開発プロセス改革の支援に携わりながら、技術本部のデジタルエンジニアリング部第二グループのグループ長を務めています。
(※1)MBSE:モデルを使用して構想・設計から検証、妥当性確認、デコミッショニングに至るまでの、システムのライフサイクル全体をサポートする手法
齊藤さん
私も新卒で2007年に入社し、さまざまなジャンルの設計に携わってきました。主に電気設計に従事してきた私は電気エンジニアとして、DJ機器や業務用の大型印刷機、車載充電器などの設計を担い、現在は根本さん・玉利さんと一緒に自動車開発のMBSE支援とそれに付随する業務を担当しています。また、兼務で設計開発技術部のチームリーダーも務めています。
玉利さん
私は中途で2022年に当社にジョインしました。最初に担当した業務はお客様が新たにPDMシステム(※2)を導入するプロジェクトです。希望としてはMBSEだったのですが、前職で電子基板系の設計業務の経験があることから参画しました。現在はお客様のMBSE導入にあたって、技術支援というかたちで設計業務のサポートを担当しています。
(※2)PDMシステム:CADデータやBOMなど、製品や設計に関するデータを一元管理するシステム
編集部
お三方のお話から、プログレス・テクノロジーズさんがいかに幅広く、設計開発・プロセス改革を支援されているかがわかりました。
ジョインの理由は難易度の高い領域へのチャレンジ
編集部
玉利さんは中途入社とのことですが、プログレス・テクノロジーズさんのどのようなところに魅力を感じ、転職を決意されたのでしょう。
玉利さん
もともと量産設計をやっていた私は、プロセス通りの仕事をすることがあまり性に合わないと感じていました。
新しいことやプロセス通りには行かない難易度が高い仕事をやりたいと思ったとき、MBSEがその難しさからなかなか導入が進んでいないことを知りました。面接の場でプログレス・テクノロジーズならその領域にチャレンジできることを知ったので、自分のやりたいことに合っていると感じ、転職を決意しました。
新たな領域にチャレンジできるプログレス・テクノロジーズの仕事環境
編集部
これまでプログレス・テクノロジーズさんで携わった業務の中で、自身のスキルアップにつながったことなど、印象に残っているエピソードがあればお聞かせいただけますでしょうか。
齊藤さん
入社後、3番目に手がけた車載充電器の案件が印象に残っています。もともと当社では手がけていなかった技術領域のパワーエレクトロニクスという分野の仕事だったのですが、先鋒として担当した結果、お客様の信頼を得ることができました。最終的には当社の若手エンジニア部隊とともに、チームとしてプロジェクトを完遂することができました。
玉利さん
私としては1つのプロジェクトよりも、仕事のやり方として、自分なりに業務を改善するための情報を集めたり、考えたりしながらいろいろ試せる当社のスタイルが、自分的にはすごく合っていると感じます。
例えば、業務の中で構築したデータから見たい情報をダッシュボードにまとめて出すことが話題に上った際、自分で試して「日程とそれに関する情報ならこんなふうに出せますよ」と示したことがあります。このように、社歴が浅い自分でも遠慮なくやれる環境はとてもありがたく思っています。
根本さん
当社は多くのメーカー様にサービスを提供する他、大学様向けのサポートも手がけています。その中で、自分が培ってきた経験やノウハウを活かして学生向けの教材を作り、それを用いた講師の依頼を受けたことが印象に残っています。
具体的には、1DCAEを用いたROV(遠隔操作無人潜水艇)の挙動シミュレーションモデルになります。私自身も初めての題材で学びながらのプロジェクトでしたが、学生がシミュレーションに苦手意識を持たないよう変更や検証がしやすいモデル構造にしたり、わかりやすく伝えるように心がけました。
学生が楽しそうに授業に臨んでいる姿を見たときは、自身の成長を実感しました。講義を受けた学生が当社にジョインしてくれることになれば、なお、嬉しいですね。
編集部
プログレス・テクノロジーズさんの高い技術力は、常に新しい領域にチャレンジできる環境によっても培われているのですね。
スキルに見合った環境で力を活かすことができる
編集部
これまでのお話からも、プログレス・テクノロジーズさんでは意欲があれば、年齢や年次に関係なく、重要なプロジェクトに携わるチャンスがあることが伺えます。現在、グループリーダーを務められている根本さんは御社の環境をどのように感じていますか?
根本さん
私自身が建築学部出身で現在は自動車開発のMBSE支援に携わっているというように、年齢や年次はもちろん、バックグラウンドも関係なくチャレンジできる環境だと思います。現在、役職に就いているのも、これまでの活動が評価された結果だと感じています。
また、当社はチームでお客様に入ることが多く、チームの中でサポートし合ったり、スキルに合わせてプロジェクトの中で役職を入れ替えたりすることがあります。自分のスキルアップのために他のプロジェクトに行きたいという場合も、チームとしてフォローし合いながらスムーズに対応できるのが当社の特徴です。
編集部
チャレンジしたい領域があってもスキルが伴わない場合もあると思われます。そのような場合はどのような対策があるのでしょう。
根本さん
当社にはソリューション事業の一環として、若手中心のエンジニアリング・サービスの部署があります。「このようなスキルの人材がほしい」と要望があった際、求める側と希望する側が面談をし、その後、一緒に仕事をし、見合ったスキルがあり、チャレンジする姿勢や意欲も問題ないと判断されれば、正式に部署に異動ができる体制を作っています。
また、玉利のように、すでに経験があるキャリア採用の場合はすぐにソリューション事業に配属されるケースもあります。
齊藤さん
私の場合も興味がある新領域にチャレンジする際、会社が背中を押してくれました。また、バックアップもしっかりしているので安心して挑戦することができました。
編集部
なるほど。面談や試用期間を設けることで、ミスマッチを防ぐことができるというわけですね。
エンジニアが歩む4つのキャリアパス
▲プログレス・テクノロジーズのエンジニアは自身の能力や希望に沿ってキャリアを選択する(公式サイトから引用)
編集部
エンジニアの皆さんは、どのようにして自分のキャリアを選択していくのでしょうか?
根本さん
プログレス・テクノロジーズでは、エンジニアのキャリアパスとして、4つの道を用意しています。
設計開発を極める「設計スペシャリスト」、技術プロジェクトの管理・実行を担う「プロジェクトマネージャー」、お客様の設計開発の課題をDXで支援する「ソリューションスペシャリスト」、お客様の広範囲にわたる課題を業務プロセス変革の視点から支援する「コンサルタント」です。エンジニア全員が、自分はどこを目指すのかというキャリアプランを考えます。
キャリアプランを考えるときは、豊富な経験を持った技術グループ長やチームリーダーが「キャリア面談」を設けてサポートします。また、それぞれのキャリアパスを進んでいる先輩社員の経歴・業務経験を「ロールモデル」として公開して、エンジニア各自が3年後・10年後といった中長期のキャリアプラン検討の参考にしてもらっています。
描いたキャリアプランの実現へ向けて、最適なプロジェクトを技術グループ長・営業メンバーと検討し、業務と社内研修、そして自己啓発でスキルアップを重ねていきます。
キャリアプランに合わせてスキルアップを支援する充実の研修制度
編集部
プログレス・テクノロジーズさんでは新入社員研修のほか、配属後もさまざまな研修制度があると伺っております。中途入社の玉利さんの場合、どのような研修を受けられたのでしょうか。
玉利さん
私の場合、社会人生活8年を経ての入社だったので、一般的な研修や講習はビデオ配信で受講しました。加えて、プロジェクトで必要な教育はそのプロジェクトに特化した内容の教材で学びました。私は参加経験はありませんが、週末の時間をスキルアップにあてたいエンジニアのために、毎週土曜日、社員が無料で受講できる週末研修という制度もあり、経験豊富な技術講師や先輩エンジニアが実戦で培った技術ノウハウを伝授する研修となっています。
齊藤さん
私自身も「パワーエレクトロニクス」の入門や基礎に関する分野の講師を務めたことがあるのですが、人に教えることにより、自身のスキルがより深まることを実感しています。
このように、研修を通して教える側も教わる側もスキルアップできるのが当社のエンジニア育成の特徴です。新規分野に行く場合は外部の研修を受ける機会もあり、充実していると思います。
セクレタリーチームが勤怠や経費精算の代行、メンタル面をフォロー
編集部
顧客である企業に常駐することが多いプログレス・テクノロジーズさんのエンジニアですが、仕事の進捗状況やメンタル面のフォローなどはどのように管理されているのでしょうか。
根本さん
エンジニアが業務に集中できるようサポートするセクレタリーチームが、勤怠管理や経費精算などの事務代行を行なっています。
また、仕事状況の確認、体調面・メンタル面でのフォローを目的とした定期的な管理訪問もしています。訪問時にはエンジニアとセクレタリーが30分ほど面談をし、今の業務に対するヒアリングを行います。面談は直接上司に相談しにくいことも話すことができるので、健全なメンタルを維持するうえで非常に助かっています。
齊藤さん
先ほど申し上げた業務用大型印刷機のプロジェクトは、約7年にわたる大がかりなものだったので、チームで臨むとはいえ、やはりメンタル面で不安に感じることもありました。セクレタリーチームが細部にわたってフォローしてくれたおかげで、設計業務に集中することができました。
編集部
チームで企業に常駐するとはいえ、社外の人間であるがゆえに悩みを抱えるエンジニアも多いと思われます。プログレス・テクノロジーズさんではセクレタリーチームがしっかりフォローすることで、エンジニアを一人では困らせない組織体制を取られているのですね。
社長との距離も近い、オープンな環境が魅力
編集部
プログレス・テクノロジーズさんには、年に2回の全社員総会のカンファレンスがあると伺っております。こちらはどのような場になっているのでしょうか。
玉利さん
カンファレンスは会場とオンラインのハイブリッド形式で行われ、エンジニアは本社と名古屋事業所、または自宅のいずれかで参加します。業績の振り返りや経営方針・戦略のアップデート、社員表彰、プロジェクト報告、ものづくり講演などを全社員で共有するほか、カンファレンス後は懇親会も開催され、社員同士のコミュニケーションを図っています。
編集部
普段、なかなか顔を合わせる機会がないメンバーとも、カンファレンスを通じてコミュニケーションを図ることができますね。セクレタリー制度やカンファレンスなど、コミュニケーションをとても大切にされているプログレステクノロジーズさんですが、根本さんは御社の雰囲気や社風をどのように感じていますか?
根本さん
役職や年齢をあまり意識しない当社は、役職名で呼ぶことはほとんどなく、社長の中山も「中山さん」と呼ばれています。社長自身も気さくにエンジニアに話しかけてくれるので、社内の雰囲気はとても良いと感じます。
趣味がバイクの中山さんと私は、一緒にツーリングに行くこともあります。他のメンバーも同じプロジェクトに入っているメンバー同士で、週末にバスケを楽しんだり、社内サークルでイベントを開催することもあります。
安心して挑戦できるために。プログレス・テクノロジーズの充実した福利厚生
編集部
続いて、プログレス・テクノロジーズさんの福利厚生について伺います。特徴的な制度などがあればご紹介いただけますでしょうか。
根本さん
「安心して挑戦できる会社」の構築をモットーとする当社は、社員の生活を支える制度が充実しています。その一つに「ライフプラン支援制度」があります。将来が不透明な世の中に対し、長期的に将来の資金作りを支援し、会社支援金と給与からの一部を積み立てながら社員にとってメリットのある形で安定的な運用をサポートします。
また、1年間に3泊まで、個人の旅行費用に対して1泊3,500円をサポートする「プライベート旅行サポート」や、箱根、白樺、河口湖などのリゾート地をはじめ、関西エリアの宿泊施設に格安で宿泊できる保養所などもあります。旅行や保養所は扶養家族分も補助されます。
編集部
充実した福利厚生がまさに、挑戦できる環境を整えているといえますね。
新しい領域に意欲的に挑戦できる方を歓迎
編集部
1人ひとりのキャリアプランを実現するためのサポートや、研修制度、福利厚生が充実しているプログレス・テクノロジーズに興味を持った読者は多いと思われます。最後に、転職を検討しているエンジニアやエンジニア志望の方に向け、採用におけるメッセージをお願いします。
玉利さん
私は業務で使えそうな技術的なことを調べて、実際にやってみることが好きなので、お互い調べたことを共有し、関心を深められる方と一緒に仕事ができたら嬉しいです。
齊藤さん
当社はエンジニアの会社なので、やはり技術が好きということは大前提としてあります。そこからさらに新しい領域の技術に挑戦する意欲を持った方が、仲間になってくれることを期待します。
根本さん
おそらく転職を希望される方は、自分のスキルを試したい、スキルを伸ばしたいといった理由をあげることが多いと思われます。当社が抱える多くのプロジェクトやソリューションの中には、必ずその理由を満たすものがあるはずです。未経験の領域でもサポートする体制が当社にはあるので、恐れずにチャレンジをしていただきたいと思っています。
編集部
クライアント企業に伴走し、最前線で活躍するエンジニアをさまざまな面からフォローするプログレス・テクノロジーズさんは、真のエンジニアファーストを実践されていることを、今回の取材を通して感じました。
本日はありがとうございました。
■取材協力
プログレス・テクノロジーズ株式会社:https://progresstech.jp/
採用ページ:https://progresstech.jp/recruit/