急成長するPlug and Play Japan。グローバルな視座でスタートアップと大手企業の架け橋を担う

事業の独創性や独自の社員登用法などで注目すべき企業を紹介する本企画。今回はシリコンバレー発のイノベーション・プラットフォームである、Plug and Play Japan株式会社をご紹介します。

Plug and Play Japan株式会社とは

Plug and Play Japan株式会社は、シリコンバレーを拠点としている世界最大級のアクセラレーター/ベンチャーキャピタルであるPlug and Play社の日本支社として、2017年に設立されました。

大手企業と国内外のスタートアップとを繋ぐことによるイノベーション・エコシステムの構築を目指しています。また、2019年からは日本でも投資活動を本格的にスタートしており、現状では国内のスタートアップ15社に出資しています(2023年8月時点)。

会社名 Plug and Play Japan株式会社
住所 東京都渋谷区道玄坂1-16-3 渋谷センタープレイス3F
事業内容 ・アクセラレータープログラム運営
・オープンイノベーション支援
・スタートアップ投資
設立 2017年7月
公式ページ https://japan.
plugandplaytechcenter.com/
働き方 ハイブリッド勤務(出社+リモートワーク)

Plug and Play Japan株式会社の代表取締役社長であるヴィンセント・フィリップ様に、グローバルなアクセラレーター/ベンチャーキャピタルであることの強みや設立6年で急成長した要因をお伺いするとともに、社内カルチャーや若手の活躍状況、多国籍な社員構成をお聞きしました。さらには採用のポイントをお伺いしています。

本日お話を伺った方
Plug and Play Japan株式会社の代表取締役社長ヴィンセント・フィリップ様

Plug and Play Japan株式会社
代表取締役社長

ヴィンセント・フィリップさん

シリコンバレー発のイノベーション・プラットフォーム

Plug and Play Japan株式会社のビジネスの3つの柱
▲Plug and Play Japanさんのビジネスの3つの柱

編集部

最初に事業概要の説明からお願いいたします。

フィリップさん

親会社のPlug and Playは、2006年にシリコンバレーで創業しました。世界トップレベルのアクセラレーターであり、ベンチャーキャピタルです。もともとはスタートアップのためのコワーキングスペースや、起業家の皆さんが集まれるコミュニティの提供などから事業が始まりました。

現在では世界50拠点以上でグローバルに展開しており、私たちPlug and Play Japanは2017年に日本支社として設立されました。具体的な事業としては「アクセラレータープログラム」、「オープンイノベーション支援」、そして「スタートアップ投資」の3つが軸になっています。

編集部

それぞれの事業について、ご説明ください。

フィリップさん

まず「アクセラレータープログラム」ですが、こちらはスタートアップの成長を支援するための、3カ月にわたるアクセラレータープログラムを実施しています。フィンテックやモビリティ、ニューマテリアルなど業界別に8つのプログラムを用意しています。スタートアップは大手企業とのネットワークの活用や、事業成長、グローバル展開に必要な支援を受けられます。

2つ目の「オープンイノベーション支援」は、主に大手企業がクライアントになります。その企業の事業を、さらに成長させるための支援を行っています。また、有望なスタートアップとマッチングすることで、企業のイノベーション活動を促進しています。

3つ目の「スタートアップ投資」では、ビジネスを世界へと拡大できる可能性を秘めた日本のスタートアップ企業に投資しています。2019年からスタートしており、現状では15社に出資しています。単に出資するだけでなく、出資したスタートアップの海外進出支援や、グローバルな企業とのパートナーシップをサポートできることがPlug and Play Japanの大きな強みです。

編集部

スタートアップ投資の事例を、具体的にお話しいただけますか。

フィリップさん

例えば数年前に出資した会社に、株式会社Helical Fusion(ヘリカルフュージョン)さんがあります。この会社は、磁場閉じ込め方式で核融合エネルギーの早期実現を目指している日本初のスタートアップです。市場規模はかなりの大きさが見込めますし、グローバルな連携を必要としている会社でもあります。

そこで弊社は彼らのアメリカ進出に関して、支援を行っています。例えばアメリカの現地法人立ち上げのサポートや、アメリカのエネルギー業界の有力企業紹介などです。グローバル規模での企業紹介は私たちの強みの1つです。そういった部分には特に積極的にサポートしています。

世界50以上の拠点でアクセラレータープログラムを運営しているPlug and Play
▲グループ全体では世界50以上の拠点でアクセラレータープログラムを運営しているPlug and Playさん

1人でスタートして6年後の今は80名以上に急拡大

Plug and Play Japan株式会社が主催した大規模イベントでの集合写真
▲Plug and Play Japanさんが主催した大規模イベントの終わりに撮影した、チームでの集合写真

編集部

2017年のPlug and Play Japanさんの設立時は、何人体制だったのでしょうか。

フィリップさん

設立当初は私1人でした。その後、アクセラレータープログラムをスタートしたタイミングで4人になり、設立初期はそのメンバーで事業を回していました。

編集部

それから約6年で、メンバー80名以上を擁する規模(インターンを含む)にまで急成長されています。その要因については、どうお考えでしょうか。

フィリップさん

1つは日本法人を設立した2017年というタイミングが、非常によかったのだと思っています。日本でスタートアップやベンチャー企業が増え始めたのは、その頃からなんですよ。しかも大手企業が、スタートアップ連携を積極化し始めたのもこの頃からなんですね。そういう意味では、非常にいいタイミングでPlug and Playは日本に進出できたと思っています。

編集部

タイミングはとても重要ですね。

フィリップさん

そうです。そしてもう一つの急成長要因は、Plug and Play Japanにグローバルな知見があることだと思います。弊社の設立以前にも、日本国内にはスタートアップ支援やベンチャーキャピタルを行う企業は多くありましたが、この事業をグローバルな視点で展開できる企業がありませんでした。

ですから弊社は、グローバルに支援できる日本のパイオニア的存在としてスタートできたんです。そのことの意味は、非常に大きいと思っています。しかも弊社はスタートアップに対して、投資から支援、コンサルティングまでを総合的に提供できます。実はこれができる会社は意外に少ない。これも弊社の強みだと思っています。

具体的には、アーリーステージのスタートアップの事業成長に役立つコンテンツの提供から、大手企業とマッチングするまでの支援ですね。さらにその先についても、グローバル展開や出資、連携先としての国内外の企業の紹介なども可能です。こうした幅広い支援体制が、国内のプレーヤーとの違いになっていると思います。

社内カルチャーは「シリコンバレーの文化を日本に持ち込む」

Plug and Play Japan株式会社が主催するイベントにて、CEO & Founder Saeed Amidi氏(写真右)とフィリップさん(写真左)

編集部

続いてカルチャーについてお聞きします。Plug and Play Japanさんならではといえるものには、何があるでしょうか。

フィリップさん

Plug and Playはシリコンバレーに本社があるので、シリコンバレーの良い文化を多く受け継いでいると感じます。

シリコンバレーは世界中から優秀な才能が集まる場所であり、多様なバックグラウンドや文化が交錯しています。異なる国籍や専門分野を持つ人々が協力し、異なる視点からのアイデアや経験を共有する機会が数多くあります。これにより、異なる企業や個人が協力し合い、成果を最大化する文化が根付いています。

Plug and Play Japanには「これを日本でやりたい」という考えを持つメンバーが集まってくれています。具体的には「スタートアップと大手企業の架け橋になる」や「日本とグローバルの架け橋になる」ということですね。これを実現させるためには、会社そのものやチームにも、シリコンバレーのようなダイバーシティのあるカルチャーが必要だと思っています。

編集部

日本とグローバル市場の架け橋になることを使命と感じていらっしゃるんですね。

フィリップさん

その通りです。Plug and Play Japanは、起業家を支援し、日本とグローバルを繋げるためのプラットフォームです。そして日本はまだ、こうした分野は発展途上です。それだけに、そこに危機感を持つメンバーが集まってきていると思います。

日本法人の設立自体が若手活躍の好事例

Plug and Play Japan株式会社の東京・渋谷オフィスの様子

編集部

Plug and Play Japanさんは、メンバーの85%が20~30代の若手だと伺いました。この中には相当な活躍をしている方が、多くいらっしゃるのでしょうね。

フィリップさん

確かに多くの若いメンバーが活躍してくれています。その背景には、弊社がシリコンバレー発だからということがあります。シリコンバレーには、年齢に関わらずに起業できる文化があります。そして若くしてその業界やマーケットに、大きなインパクトをもたらした方が大勢います。そういうロールモデルがたくさんあります。

Plug and Playはそういう環境の基で設立された会社ですから、その流れを自然に受け継いでいるんです。弊社のファウンダー(Plug and Play現CEOのSaeed Amidiさん)も、情熱的でモチベーションの高い若者を、多く採用してきたという実績があります。若い人にチャンスを与えることが好きなんですね。その中の1人が私だったわけです。

編集部

Plug and Play Japanさんの設立時、フィリップさんはおいくつだったのですか。

フィリップさん

27歳でした。その若さでやらせていただけたので、非常にありがたかったです。私が20代でしたから、当時集めたメンバーも同年代が多かったです。彼らに新しいプロジェクトを任せたり、海外出張を託したり、チームリーダーを委ねてきました。

当時はそういう年代のメンバーばかりでしたから、そうする以外になかったともいえます。そして私自身が若手活躍の前例でもあったので、そのことに疑問を感じることもありませんでした。

ただし、今は違います。仕事を任せるのに、年齢はまったく関係ないというスタンスです。20代でも30代でも40代でも50代でもいい。実力のある方なら誰でも、活躍できる会社になっています。

社歴2年でヨーロッパ出張のリード役を担当

Plug and Play Japan株式会社メンバーの大久保さん(一番左)とPlug and Play欧州拠点のメンバーとの集合写真
▲Plug and Play欧州拠点のメンバーと写真に収まるPlug and Play Japanさんのメンバー大久保さん(一番左)

編集部

Plug and Play Japanさんで活躍している方は、社歴の長短も関係ないのでしょうね。

フィリップさん

その通りです。例えば京都オフィスに所属している、20代半ばのHayata(大久保迅太)の話をしましょう。

彼はアクセラレータープログラムの1つである「ニューマテリアル(新素材)」領域を担当しています。社歴はまだ2年ほどですが、グローバルを目指すスタートアップの海外進出も支援しており、その一環としておこなった海外出張の計画から実行はすべて彼に任せています。

そして今回、日本のスタートアップを数社、ヨーロッパに連れて行ってもらいました。ドイツやイギリス、フランスなどを周って、現地の方々とのネットワーキングや、イベントをコーディネートしたんです。そのすべてを彼に一任して彼のプロジェクトとしてまとめ上げてもらいました。

もっとも、これはエピソードの1つです。弊社では社歴の浅いメンバーであっても、海外出張のリード役やプロジェクトのリード役を担うケースはかなり多いと思います。

編集部

2年ほどの社歴で海外出張のリード役を任されるというのは、かなり優秀な方なのでしょうね。もちろん会社としてのサポートも、あったのだと思いますが。

フィリップさん

チャレンジをする人へのサポートは、会社としてもチームとしてもスタンスとしてしっかりと持っています。

ただし、チャンスを生かして新しいことをやりたいという人はまず、本人がオーナーシップやアカウンタビリティを持つこと。そしてプロアクティブ(先を見越して)に実行することが必要です。その上でのサポートですね。両方のバランスが大切だと思っています。

編集部

まずは責任を持ってやり遂げる覚悟が必要ということですね。

海外でプレゼンをするPlug and Play Japan株式会社の大久保さん
▲海外でプレゼンをするPlug and Play Japanさんメンバーの大久保さん

多国籍の社員と働くグローバルカルチャーを感じる環境

Plug and Play Japan株式会社の本社内観

編集部

メンバーにはさまざまな国のご出身者がいらっしゃるそうですね。どんな国の出身者がいらっしゃるのですか。

フィリップさん

アメリカ、モルドバ、インドネシア、そして中国。いろいろな国の出身者が在籍しています。

編集部

社内の公用語は何語ですか。

フィリップさん

日々の社内コミュニケーションにおいては、基本的に日本語がメインです。ただしグローバルのメンバーとのコミュニケーションも多いですし、海外のスタートアップと接触する機会も少なくありません。そういうタイミングでは、英語を使うシーンがかなり多くあります。

多くの学生に学びの場を与えているインターンシップ

編集部

インターンは約20名と伺っています。かなり積極的に採用していますね。

フィリップさん

先ほどお話したアクセラレータープログラムが、業界別に8つのプログラムに分かれていることが大きいですね。プログラムごとに8つのチームがあり、各チームに2名前後のインターンが所属しています。それ以外にも、チームの戦略や必要性に応じてインターン生に活躍いただいており、結果として多くのインターンが参画しています。

インターンが自ら企画アイデアを出してプロジェクト化した事例もあるので、スタートアップやオープンイノベーションの現場で将来的に何かしてみたい人にとっては良い機会を提供できていると思います。

編集部

結果として多くの学生に、学びの機会を与えているわけですね。

フィリップさん

非常に重要だと考えています。1人でも多くの学生にスタートアップやイノベーションに興味を持っていただき、学んでいただくことが弊社のミッションだからです。学生に将来への備えをしてもらいつつ、私たちの手伝いもしてもらう。お互いにとって、メリットのあるインターンシップになっていると思います。

「3日出社&2日リモート」のハイブリッド勤務を実践

編集部

働き方としては、週3日出社して、週2日はリモートワークというハイブリッド勤務だとお聞きしました。

フィリップさん

基本的にはその通りです。ただし、私たちの仕事では、コミュニティを形成することがかなり重要になります。そしてコミュニティは、オフラインの方が作りやすいという側面があります。

例えばスタートアップと大手企業とのマッチングでは、リアルだからこそ発揮できる良さが表れるタイミングがかなりあります。ですからリモートワークを大切にしながらも、オフラインを有効活用することで、バランスのいい働き方を実践しています。

編集部

リアルとリモートの、それぞれのよさを活かしているのですね。

ホットなスタートアップ業界を、さらに活性化するチャンス

Plug and Play Japan株式会社が作成したスタートアップ紹介資料

編集部

では最後に、この記事を読んでPlug and Play Japanさんに興味を持った方へのメッセージをお願いします。

フィリップさん

スタートアップの業界は今、非常にホットです。というのは、この業界で働きたい人のマインドセットが、どんどん変わってきているからです。スタートアップに入りたい人もいれば、スタートアップを支援する側に回りたい人もいる。あるいは大手企業の中で、新規事業を開発したい人もいます。

多様化が進んできており、それがこの業界の面白さやダイナミズムに繋がってきています。弊社はこの状況をチャンスととらえており、リーダーシップをさらに発揮することで、この業界をより活性化したいと考えています。

編集部

架け橋としての本領を、さらに発揮するわけですね。

フィリップさん

ありがたいことに今は、弊社の文化や働き方、仕事内容に共感して入社してくださる方が増えてきています。ですからメンバーが一致団結して前進していけば、業界活性化の役割は十分に担えると確信しています。そういったことに興味のある方と、ぜひ一緒に仕事ができればと思っています。

また、中には「起業したいのだけれど、まずはPlug and Play Japanで勉強をしてから」という方もいます。そういう動機での入社も大歓迎です。起業するタイミングがきた時に弊社は、そのメンバーの背中を思いっきり押せるような、そんな会社でありたいとも思っています。

弊社では多くの産業領域を取り扱うということもあり、働く人たちのバックグラウンド、これまでのキャリアや専門性、また育った環境などという点で、非常に多様だと思います。私はこれが強みだと思っています。これを武器として事業を展開していけば、Plug and Play Japanはやがて日本における理想的な会社になれると思っています。

自らチャンスをつかもうとする人が活躍している会社

編集部

せっかくの機会ですから、同席された山岡さん(Senior HR Managerの山岡駿さん)からも、メッセージをお願いします。

山岡さん

Plug and Play Japanの魅力として強調したいことは、「つかめるチャンスが非常に多い会社」だということです。私は2023年2月入社ですから、社歴はまだ本当に浅いです。ところがこの短い期間でも、「社歴や年齢に関係なく、自らつかみ取ろうとするメンバーが本当に活躍している」ということを実感する機会に何度も遭遇しました。

編集部

どんな時に、そう感じられたのですか。

山岡さん

弊社は提案することに対してウェルカムな会社なんですね。最近、海外出張のリード役を務めていたメンバーがいるのですが、最初はなぜ彼がその出張担当を任せられたのか、わかりませんでした。

数カ月経って、彼の出張報告を聞いたときに感じたことは「彼が心底カスタマーファーストの精神を持っていて、その結果、海外出張企画を実現できた」ということでした。常に「お客様のためには、こういうものが必要ではないか」という会社への提案を行っており、その上で入念な社内調整をしてきた、その成果だったのです。

「お客様のためにやりたいと思ったこと、必要だと感じたこと」を徹底してやっているからこそ、会社もその出張企画の必要性を認めて後押ししていることが理解できました。

編集部

前向きな提案を受け止めることが社風なのですね。

山岡さん

そうなんです。メンバーの提案を受け止めるマインドセットが、会社にしっかりとあるんです。そこは本当に素晴らしいと思います。しかも、そういう提案を「もっと積極的に発信してほしい」という空気感もあります。提案を受け入れる文化が、しっかりと根付いている会社だと思います。

編集部

グローバルかつ日々シーンが変化している業界で、周囲のメンバーから学んで成長し、結果を出していきたいという人はすごくフィットするのではないかと感じました。本日はありがとうございました。

■取材協力
Plug and Play Japan株式会社 https://japan.plugandplaytechcenter.com/
採用ページ https://www.wantedly.com/companies/company_5615594