企業の成長の背景にある要因を探ると共に、若手社員の活躍を紹介するこの企画。今回は総合人材派遣サービス「マイナビスタッフ」をはじめとした様々な人材サービスを展開する、株式会社マイナビワークスを取材しました。
対面型人材サービスを提供する株式会社マイナビワークス
株式会社マイナビワークスは、総合人材派遣サービス「マイナビスタッフ」、無期雇用派遣サービス「マイナビキャリレーション」、クリエイティブ業界専門の人材紹介サービス「マイナビクリエイター」、第二新卒・20代若手の人材紹介サービス「マイナビジョブ20's」など、対面型人材サービスを通じて得た長年のノウハウを活かしたサービスを展開している会社です。
働く人と企業のニーズに合わせて、細分化された多様なフィールドを提供する同社は、幅広いレンジで多くの人材活用を支援しています。
また、総合制作アウトソーシングサービス「マイナビクリエイティブファクトリー」や求人企業からオファーが届く無料のポートフォリオ作成ツール「MATCHBOX」、企業の採用代行や事務作業を請け負うアウトソーシング事業を新たに展開することにより、より多くの人と、より多くの仕事をつなぐことに尽力しています。
会社名 | 株式会社マイナビワークス |
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住所 | 東京都新宿区西新宿1-6-1新宿エルタワー27F |
事業内容 | ・労働者派遣事業/派13-307111 ・有料職業紹介事業/13ユ-308164 ・求人・採用活動に関するコンサルティング ・宣伝、広告、ピーアール業および広告代理店業 ・ウェブコンテンツ、制作物等のデザインおよび制作業 ・ビジネスプロセスアウトソーシング業 |
設立 | 2016年12月1日 |
公式ページ | https://mynavi-works.jp/ |
2016年12月に株式会社マイナビから分社化した株式会社マイナビワークスは、分社化以降、続々と新たなメンバーが入社し、世の中の変化に合わせたサービスを創出しています。毎年売り上げを更新するその成長の背景には、どのようなカルチャーが根付いているのでしょう。
今回はマイナビワークスの成長要因やそれを支える若手社員の活躍について、管理統括本部管理部の仙波翔兵さんと加藤徳子さん、浅野祐紀子さんの3名にお話を伺いました。
平均年齢30.1歳、300人以上が入社するマイナビワークス
編集部
株式会社マイナビのグループ会社として2016年12⽉に設⽴されたマイナビワークスさんは、7年間で300人以上の社員が入社されていると伺っております。既存の社員と、分社化後に入社された社員の現在の比率や平均年齢についてお聞かせください。
仙波さん
2016年の12月に株式会社マイナビから分社化した当社は、現在、8期目を迎えました。2023年11月1日時点で分社化してから入社した社員の比率は73%、人数にして345名の社員が分社化後に入社したことになっております。前職でのキャリアや職種も様々で、そのうち18名が既に管理職として活躍しています。
2023年10月現在の平均年齢は30.1歳、そのうち20代は56.0%となっています。また、課長から統括部長含む管理職の平均年齢は35.9歳という数字からもわかるように、若い世代が躍進しています。
編集部
20代を中心とした若手が活躍するマイナビワークスさんの採用ポリシーについてお聞かせください。
仙波さん
分社化8期目と、まだ若い企業の当社は、サービスも組織も成長途中にあります。そこに魅力を感じ、自分たちでサービスを育て、共に成長していきたいと考える方を積極的に採用しています。結果、指示待ちではなく、当事者意識を持って主体的に取り組んでる者が育ち、サービスの成長につながっていると感じます。
入社1年目も参加する部署横断型プロジェクトによる成長機会
編集部
マイナビワークスさんでは入社1年目から部署横断型プロジェクトに参画するメンバーがいらっしゃると伺っております。こちらについてもご説明いただけますでしょうか。
仙波さん
部署横断型プロジェクトは拠点間やサービス間のコミュニケーションを活性化させたり、称賛文化を醸成したり、あるいはナレッジを共有したりなど、仕組みを考えて実行するプロジェクトとなっています。私が座長的立場で行っており、立ち上げから6期目を迎えます。半年ごとにメンバーを公募制で募り、今期も2023年4月に入社した新卒社員2名が参加しています。
自分が担当するサービスや所属する拠点だけでは見えない事も、部署間を横断すれば視野が広がり見えてくるはずです。それにより刺激を受け、視座を上げることを目的としています。
プロジェクトに参加しているメンバーの目的は様々ですが、もっと会社を良くしたい、自分の部署を知ってもらいたいなどの志をもっています。
編集部
新卒の方はプロジェクトの中でどのような役割を担っているのでしょう。
仙波さん
新入社員向けのコーナーを担当しています。1年間でどのようなことを学び、後輩に何を伝えたいかを形にすることを目的に、1年間の総括と併せて次の年に向けた思いなどを発信しています。
この発信は、自分たちが直面した課題に対する解決策を共有して、次の世代の手助けにもつながります。また、新入社員向けのオンラインのランチ会企画なども担当しています。
編集部
浅野さんは中途入社で6年目(2023年11月時点)とのことですが、実際にプロジェクトに参加されてみていかがでしたか?
浅野さん
普段の業務で携わらないメンバーと話ができたことで、これまでとは違ったプラスのコミュニケーションを取れるようになり、視野が広がったように思います。
業務の直接的なプラスというよりは、ロールモデルとなるメンバーと知り合うことで、モチベーションや自分の存在価値をどのように高めていくかといった、自身のキャリア形成のプラスになったと感じます。
編集部
年次が近い先輩の経験は、1年目の新卒社員にとって明確な目標になり、部署の垣根を超えて交流することでキャリアパスを明確に描くことができるのですね。
実用化されるチャンスも!入社1年目から応募可能なビジネスコンテスト
編集部
若手の成長機会を積極的に設けられているマイナビワークスさんですが、部署横断型プロジェクトの他、若手が参加できるプロジェクトや制度などはありますか?
仙波さん
新しいビジネスのアイデアを募集する、社内のビジネスコンテストを2023年からスタートさせました。こちらは、入社1年目から応募することができます。
このコンテストに応募した、ある入社2年目のメンバーは、自分の所属部署で仕事をするなかで感じた、「こういった属性の人たちに対し、こういったサービスができないか」という想いを企画書にし、応募しました。
結果としては、直近の事業化にはつながりませんでしたが、2年目でのチャレンジは経営層からも賞賛され、今後の成長が期待されています。
編集部
他に、ビジネスコンテストにはどのような内容の応募があったのでしょう。
仙波さん
マイナビワークスという社名にあるとおり、当社は人が働くことにフォーカスした事業を展開しています。そのため、コンテストのテーマは人材ビジネスに付随するものが多いです。
ただ、応募は人材ビジネス以外のアイデアも可能です。第1期のコンテストでは7件の応募があり、その中には、人材ビジネスに関係ないものもありました。
ビジネスコンテストの目的は事業化です。今後も社員からより多くのアイデアを募り、それを具体的に事業化していけるよう、我々が制度を発展させていきたいです。
146億円から196億円に推移するマイナビワークスの売上実績
▲株式会社マイナビワークスでは、多様化する人材サービスのニーズに応え、専門性の高いサービスを提供することでより多くの人と、より多くの仕事をつないでいる
編集部
企業成長の指標の1つである、売上の推移や成長の背景にある新規サービスなどの事業についてもお聞かせいただけますでしょうか。
仙波さん
売上で見ると、2018年9月期の146億から2022年9月期が196億と、この4年で約50億円増と推移しております。2023年も売上増が見込まれており、毎年純増をしております。
成長の要因は様々ですが、2018年から2023年にかけて、ポートフォリオ作成ツールや特化型転職エージェントサービス、転職スカウトサービスなどの新規サービスを続々とリリースしたことがあげられます。
また、2023年8月に新たに札幌にBPOセンターを開設したことで今後も更なる成長を見込んでいます。
編集部
なるほど。多様化するニーズに応え、専門性の高いサービスを提供することで、毎年売上実績を更新されているのですね。
新規サービスは社員の意見を採用
編集部
マイナビワークスさんの新しいサービスはどのような流れで実用化されるのでしょう。
仙波さん
過去リリースしたサービスに関しては、トップダウンでサービスインしたものばかりではなく、既存サービスの運用を担っている社員からボトムアップの意見でサービス化されたものも多いことが特徴です。
編集部
ボトムアップの意見とは、具体的にどのようなものなのでしょう。また、それによって生まれた利点はありますか?
仙波さん
社員がサービスごとに、課題感や今後の情勢の変化をしっかり分析していることです。
例えば、コロナ禍でビジネスがどう変わっていくかを現場間でしっかりと分析し、「もっとこうしたらいいのではないか」「ここに派生してこういうサービスをやってみた方がいいのではないか」など、課題に対して打ち手を講じています。
ボトムアップにすることで、そこに行き着くまでにアクセルが踏み切れなかったり、スピードが遅くなったりしますが、現場を熟知している社員からの意見を吸い上げ、社長をはじめ、経営陣がすぐにジャッジをするといった決裁スピードは、分社化したことによってかなり早まりました。
もともとマイナビという大きな土壌があるため、基盤は安定している当社ですが、2016年に分社化したことで、ベンチャー企業のようなマインドも併せ持っていると感じます。
浅野さん
分社化後に入社した私がマイナビワークスを志望した理由の1つも、マイナビグループという安定基盤があるなか、事業をこれから大きくしていくという、発展途上の組織に携われることに魅力を感じたことです。仙波が申したとおり、経営陣や社員との距離が近いことも、成長の要因になっていると感じます。
フラットな関係性による、誰もが積極的に発言できる環境
▲フラットな関係性が築かれているマイナビワークスでは、日常的に意見交換がされている
編集部
意見を吸い上げたり、交換したりする場はあえて設けられているのでしょうか。
加藤さん
意見を出すための「場」を意図的に設けることはしていません。意見は日々のコミュニケーションの中でも積極的に出し合っています。
役職者や社員の垣根なく、誰もが積極的に意見を出せる風通しのよい雰囲気・文化があると感じています。
仙波さん
新しい企画を具体的にサービスインさせるためには、フローに沿い確認や準備をし、リリースに向けて進めていきますが、リリースに向けて進めていきますが、それらのもととなるブレインストーミング(※)や、サービスに対しての考えや想いを発言する場を型化していないからこそ生まれてくるアイデアもあると感じます。
※ブレインストーミング:問題の解決策や新しいアイデアを発見するために会議で使用される集団発想法
私自身も思いついたらすぐ役員や社長に持ち込み、意見を仰ぎます。意見を述べ、フィードバックを受けて修正するといった繰り返しの中で、サービスがかたちになっていくことも当社の特徴です。
編集部
かなりのスピード感の中で事業を展開されていることがよくわかりました。
社員のアイデアがダイレクトに経営会議にかけられることも
編集部
社員からのアイデアが、かたちになるまでのフローはどのようになっているのでしょう。
仙波さん
先ほどお話しした社内ビジネスコンテストに応募するほか、最近では、社員がライン長にアイデアを提案し、事業部担当役員より経営会議の場で揉んだのち、正式に企画書を作る、ということがありました。
企画提案から経営会議にあげるまでの手順が少ないからこそ、フレキシブルに考え動くことができるのだと思います。
編集部
提案し、実用化された具体的な制度やサービスはどのようなものがありますか?
仙波さん
制度としては、浅野が社長に提案して制度化された社内の「キャリア相談窓口」があります。
浅野さん
サービスでは、「マイナビジョブ20’s」の派生サービスとして、「マイナビジョブ20’s Tech Career」という理系出身の学生や経験者を対象とした人材紹介サービスも、社員のボトムアップから生まれたものになります。
現場のニーズをキャッチし、より注力をして採用マッチングを進めることを目的に発案した「マイナビジョブ20’s Tech Career」は、現在、売上を伸ばしているサービスになっています。
役職者との距離の近さと個性を重視するマイナビワークスのカルチャー
編集部
社員、売上、サービス共に成長が著しいマイナビワークスさんですが、どのようなカルチャーが成長を支えているのでしょう。
仙波さん
挑戦を後押しするカルチャーが根付いているように感じます。新卒や中途、年次、性別、学歴などバックグラウンドに関係なく、フラットに意見を出し合える社風だからこそ、若い社員が多い中でも新しいサービスが生まれているのだと思います。
加えて、社員と役職者との距離が近く、意見交換ができる機会が多いことも当社の特徴です。当社は従業員数が500人弱の会社ですが、東京本社は特に、社長をはじめ、役員も同じ空間で仕事をしているので、経営陣と社員が同じ温度感で仕事に向き合えていると感じます。
加藤さん
カルチャーにおいては、社員1人ひとりの個性を尊重し、カラーを大切にする環境であると感じます。当社が展開する人材派遣や人材紹介サービスでは、各サービスによって求職者や企業様への対応が異なるうえ、日々幅広い年齢層、職種の方々と関わっています。
幅広い年齢層、職種の方々とお話をする際、やはりそれぞれ得意不得意なことがあり、相性によっても対応の仕方を変えることが求められます。そのため、常に相手に合わせた対応が求められます。
マニュアルどおりの対応をしなければならないといった風潮はなく、積み重ねてきた経験をもとに、自分の強みなどを活かした対応をしています。
編集部
中途入社の方がバックグラウンドを活かして活躍されているといった、具体的なエピソードがあればぜひお聞かせください。
加藤さん
ブライダル業界やアパレル業界出身の中途入社のキャリアアドバイザーがいます。営業職でもあるキャリアアドバイザーは、前職での経験が活かされていると感じます。実績を上げている社員を見ると、数字を追うマインドとホスピタリティのバランスがとれる社員が多いと感じます。
編集部
社員と役員が同じフロアにいることからも、マイナビワークスさんのフラットな関係性が伺えます。また、中途で入社した方は自身のバックグラウンドを活かすことで、自己肯定感をもって仕事に向き合うことができますね。
更なる成長フェーズに意欲的にチャレンジできる方を歓迎
編集部
若手に多くの機会を与え、成長できる環境があるマイナビワークスさんに興味を持った読者は多いと思われます。最後に、貴社が求める人物像について、採用におけるメッセージをお願いします。
加藤さん
分社化から8期目を迎えたマイナビワークスは、総売上額で見ると、右肩上がりで成長している会社であり、いわゆる第一成長期を終えたと個人的には思っています。
これから当社に入社する方は既存のサービスを拡大することはもちろん、マイナビワークスがさらに勢いをつけていくために、第2、第3の成長フェーズに積極的に携わっていただきたいと考えております。
既存サービスにも共感していただきながら社会のニーズに応え、新しいサービスを生み出していきたいといった、創造性があるような社員を歓迎すると共に、型にとらわれることなく活躍できる方と共に成長できたら嬉しいです。
仙波さん
2023年10月に、“すべての働く人が輝ける「はたらき方」と「生き方」をデザインする。”というパーパスを策定した当社は、働くことに対してビジネスを展開するなか、コロナ禍を経て、「はたらく」ことの意味や意義、価値観、目的は、働く人の数だけ存在することを再認識いたしました。
「働き方」と「生き方」の両立が叶う世界を支援することが当社の存在意義です。実現のためには加藤が申したように共に事業を盛り上げていきたいと思ってくださる方に入社していただきたいと考えています。
編集部
新たな成長フェーズを迎えたマイナビワークスさんに入社することは、企業の成長と共に自分自身も成長できるチャンスでもあると感じます。また、チャレンジを後押しする貴社の環境は、“働き方”と“生き方”を両立させるそのものだと思いました。
本日はありがとうございました。
■取材協力
株式会社マイナビワークス:https://mynavi-works.jp/
採用ページ:https://mynavi-works.jp/recruit/