eスポーツと共に成長する株式会社JCG。躍進を支える若手活躍と充実の福利厚生

躍進する企業の成長要因や、それを支える若手のパワーを紹介するこの企画。今回はeスポーツのオンライン大会プラットフォームを提供する国内最大級のeスポーツプロバイダー、株式会社JCGを取材しました。

eスポーツ大会を運営する株式会社JCG

株式会社JCGは、年間1,000回以上のeスポーツ大会を運営する、国内最大級のスポーツプロバイダーです。

大会運営のみならず、eスポーツ人材の育成、大会管理システムや配信スタジオの整備など、その土台作りに取り組む同社は、大会運営で培われた知見やノウハウに最先端のテクノロジーを掛け合わせることで、誰もが安心して大会に参加し、感動を共有できるeスポーツシーンを届けることを使命としています。

2023年9月に日本テレビグループの子会社になった株式会社JCGは、日本テレビグループのメディア力との相乗効果により、eスポーツ事業のさらなる成長と、既存の枠にとらわれない新サービスの開発に取り組んでいます。

会社名 株式会社JCG
住所 東京都江東区豊洲5−6−52 NBF豊洲キャナルフロント5F
事業内容 ・eスポーツに関する大会やイベントの企画・運営
・eスポーツを通じたマーケティング活動の企画支援
・ゲーミングサイト「JCG」の運営管理
・eスポーツ関連システムの開発
設立 2017年5月
公式ページ https://jcg.co.jp/

2021年に1,000億円を突破した世界のeスポーツの市場規模は今後ますます発展することが予想されており、日本国内でも市場が130億円規模になることが見込まれています。

世界中で急成長を遂げるeスポーツを、2013年のサービス開始以来(2017年法人化)、トップスポーツプロバイダーとして支える株式会社JCGには、どのようなメンバーがジョインし、活躍しているのでしょう。

そこで今回は、CMO・新規事業統括の豊後祐紀さんと、人事部部長の本田卓央さんに、eスポーツの可能性や活躍する若手の特徴、同社のカルチャーについてお話を伺いました。

本日お話を伺った方
株式会社JCGでCMO・新規事業統括を務める豊後祐紀さん

株式会社JCG
CMO 新規事業統括

豊後 祐紀さん

株社JC式会G人事部部長の本田卓央さん

株式会社JCG
人事部部長

本田 卓央さん

年間1,000回以上のeスポーツ大会を運営するJCGの成長要因

編集部

eスポーツのオンライン大会プラットフォームを提供する、国内最大級のeスポーツプロバイダーであるJCGさんですが、設立から今日に至るまでの成長や、その要因についてお聞かせください。

豊後さん

2017年の設立から現在に至るまで、業績は上昇しています。その背景にあるのが年間1,000回以上のeスポーツ大会開催実績に裏付けられた当社の大会運営力です。eスポーツ業界全体としての市場は拡大傾向にあり、ゲーム会社様からの引き合いが多くなっていることが一番の成長要因と分析します。

設立当初はゲームパブリッシャー様の案件が多かったのですが、eスポーツが一般の方にも定着化する中、ゲームが様々な社会課題を解決する機運が生まれたことも成長の理由と考えます。

例えば、“ゲーム×高齢者”では、ゲームで認知症を予防することを目的としており、プレイヤーは対戦することで視覚的な情報を脳で瞬時に判断し、反射的かつ的確に指を動かすことで認知機能の維持・向上につながるとされています。

業績に伴い、スタッフ数も40名から80名に急増

編集部

成長著しいJCGさんですが、現在の社員数についてお聞かせください。

本田さん

2017年の設立当初の社員数は40名ほどでしたが、現在は80名という組織になっています。最も多い時期は100名弱だったことからも、成長を実感しています。

編集部

世界的なeスポーツの人気と共に、JCGさんも大きく成長されているのですね。

空港でeスポーツ!スタッフの交流促進に活用

株式会社JCGが成田国際空港株式会社と連携して開催した「NARITA AIRPORT eFootball杯」の様子
▲成田国際空港と連携して開催した大会では、サッカー元日本代表の武田修宏氏も解説として参加した。

編集部

eスポーツは行政をはじめ、さまざまな業界でも活用が進んでいます。JCGさんがこれまで手がけてきた事例などがあればご紹介いただけますでしょうか。

豊後さん

当社に引き合いが多いのは、eスポーツを活用して従業員満足度を高めたり、新卒採用に活かしたりすることを目的とする企業様からの案件です。eスポーツを社内サークルに取り入れていることを打ち出し、採用のPRとして取り入れる企業様が増えています。

最近では成田国際空港株式会社(以下、成田空港)と連携し、eスポーツを活用した実証実験を実施しました。その大きな目的は人材定着・確保です。

コロナ禍を過ぎ、現在の日本は海外からの訪日観光客が急増しています。しかし、コロナ禍で従業員数を削減した空港は受け入れが難しく、特にグランドハンドリング(※)や保安検査に関わる人材の確保が急務とされています。
※グランドハンドリング:航空輸送における空港地上支援業務

そこで成田空港様は、コロナ禍によって希薄化した空港内従業員の交流促進を図るため、地上支援業務の主力年齢層である20代〜30代のスタッフを対象にeスポーツ大会を開催しました。成田空港様の他、日本航空様や、全日本空輸様、空港ターミナルサービス様、セノン様の5社が参加した大会は、おかげさまで大盛況のうちに終えることができました。

この実証実験は、採用においても魅力的な職場としてアピールできたように思われます。

リモートワーク時代のコミュニケーションツールにもなるeスポーツ

編集部

リモートワークを取り入れる企業にとっても、eスポーツがコミュニケーションツールになっていくのではないでしょうか。

豊後さん

おっしゃる通りです。コロナ禍以前は、福利厚生の一環として、社内イベントをオフラインで開催するのが一般的でしたが、行動制限が余儀なくされたコロナ禍以降、リモートワークという新しい働き方を導入する企業様が増えました。しかし、ここで課題となっているのが社員のコミュニケーションです。

オンラインで参加できるeスポーツは、リモートワークであっても社員間の交流を図ることができます。大会参加者の戦績などを1万人以上の参加者で共有できる当社のシステムを使用し、オンラインでeスポーツ大会を実施、支社や支店など各拠点をオンラインでつなぎ、対戦するといった企業様案件が増えています。

eスポーツ大会運営の実績数とゲームメーカーからの評価が強み

編集部

eスポーツは新しい文化として定着化されつつあると感じます。JCGさんの強みはどこにあると思われますか?

豊後さん

年間1,000大会以上の大会運営という実績に対する安心感を抱いていただけることが当社の強みと分析します。「eスポーツ大会の運営といったらJCG」とおっしゃっていただくことも多く、ブランドとしての当社の運営が評価をいただいていると感じます。

例えば、「Shadowverse」と呼ばれるカードバトルゲームの大会を、公式に運営させていただいていることも強みの1つです。

編集部

確かなノウハウを蓄積したJCGさんはeスポーツ大会運営を担う唯一無二の存在であり、企業やユーザーは安心して任せることができるというわけですね。

賞金総額4,500万ドルの「eスポーツワールドカップ」。市場はさらに拡大

編集部

eスポーツ市場は、近年右肩上がりに拡大していますが、市場における今後の展望についてお聞かせください。

豊後さん

具体的なデータに関しては、ゲーム雑誌「ファミ通」の国内eスポーツ産業のあらゆるデータを搭載した年鑑「日本eスポーツ白書」に書かれていますが、現状、お伝えできるトピックとしては、サウジアラビアがeスポーツに多額の投資を進めていることが挙げられます。

国営の石油会社が生み出すオイルマネーを生かし、医療やITといった分野への投資を通じて継続的に利益を生み出す循環を構築するサウジアラビアでは、eスポーツの祭典「Gamers8」が開催されており、2024年からは「eスポーツワールドカップ」にアップグレードされ、4,500万ドル(約67億7,300万円)という、eスポーツの大会としては破格の規模の賞金総額が用意されています。

日本国内においてもサウジアラビアの資本が入ったeスポーツ大会が増えています。eスポーツにおけるノンバーバルコミュニケーションがさらに活かされることで今まで予測できなかった部分が加わり、市場はさらに伸びることが予想されます。

社員の7割が20代。スタッフからマネージャーに1年で昇格する社員も!

編集部

続いて、JCGさんの働く環境について伺います。まずは平均年齢からお聞かせください。

本田さん

社員の平均年齢はおおよそ28歳となっており、そのうち6割〜7割を20代が占めています。年月を経て社員たちも年齢を重ねたことで平均年齢は若干高くはなりましたが、基本的には半分以上が若手社員で構成されています。

編集部

若手の社員の活躍を表す、印象的なエピソードなどはありますか?

本田さん

アルバイトから社員に登用することが多い当社は、正社員としてのキャリアは一般スタッフから始まります。その後、半年から1年ほどでリーダーに昇格、数ヶ月後にはマネージャーといった、とんでもないスピード感で成長するメンバーが過去にはいました。

また、26歳のメンバーは1つの制作部署の管理ポジションとして、部署全体の効率化や生産性の向上をメインに尽力しています。

編集部

短期間でリーダーからマネージャーに昇格した方は、どのようなことが評価され、スピード昇進につながったのでしょう。

本田さん

ユーザー様やクライアント様、スポンサー企業様など、eスポーツの1つのプロジェクトに対して成果を求める全ての方が満足するのはどのようなかたちかをしっかり考え、理想のかたちに着地する方法を具体的に提案、自発的にアクションを起こし続けられる力が評価のポイントだと思われます。

該当社員については、あるeスポーツ大会でアシスタントディレクターを担った際、「ADのチームはもっとこう動いた方がいい」といったことをディレクターに提案したり、ユーザーがよりエントリーしやすくなるようにフローを変えることを提案するなど、その積極性も高く評価されました。

編集部

仕事をしっかり評価し、20代でも責任あるポジションを任せてもらえることは、働くモチベーションにもなると感じました。

30代はマネジメント業務、事業部のトッププレイヤーとして活躍

株式会社JCGのCMO兼新規事業統括の豊後祐紀さん
▲30代でCMO(最高マーケティング責任者)を務める豊後さん

編集部

本田さんは2020年にJCGさんに入社し、現在は人事部の部長を務められているとのことですが、これまでのキャリアパスについてお聞かせください。

本田さん

入社当時、29歳だった私はマネージャーとして広報や採用人事を担当し、翌年に部長職を経験、人事領域へのコミットの必要性を感じ、現在は人事部の部長を担っています。

社員の大半が20代の当社において、豊後や私のような30代は一般企業では中堅にあたると思われますが、30代で部長職に就くことができるのも当社の特徴だと感じます。また、われわれのような30代はマネジメント業務の他にも、事業部サイドのトッププレーヤーとして活躍しています。

豊後さん

経営陣を見ても40代が多く、全体的に見ても若い会社だと思われます。

編集部

JCGさんでは社員のキャリアアップのための支援などは行っているのでしょうか?

本田さん

キャリア支援として制作メンバー向けの講習会を年に1回ほど行っています。ディレクターやプロデューサーの業務内容の他、eスポーツにおける生ける伝説のような社員を講師とし、業界の作法や実務をレクチャーする内容になっています。

定量&定性による人事評価制度でキャリアパスを定義化

株式会社JCG人事部部長の本田卓央さん
▲クリアな評価制度を設けることに尽力している人事部長の本田さん

編集部

20代で責任あるポジションを任せてもらえるJCGさんでは、どのような評価制度を導入されているのでしょう。

本田さん

定性評価と定量評価を行う人事評価制度を導入しています。まだまだ改良を重ねていますが、優秀なeスポーツ人材の育成の観点から、eスポーツ業界でキャリアを形成していく上で必要なスキルやステップ、定義から人事側で整えています。

2017年設立の当社は企業としてはまだ歴史が浅いこともあり、周囲の評価と実績次第で昇進できるといったスタンスを取っていました。eスポーツ業界もまた、業界史も浅く共通認識としてのキャリアが定義されていなかったように思います。しかし、人員が増え、組織が大きくなり、eスポーツ業界自体も成長していくなかで、さらに組織を強くしていくためには、eスポーツ業種における普遍的な職種を具体的に定義・確立しながら、自社が目指すカタチに沿った人材像を固めてそれに沿って定量・定性の観点から評価・育てていく必要性を感じたため、まずは評価制度から整えています。

編集部

評価制度が明確になったことで、社員のみなさんは自身のキャリアパスを明確に描くことができますね。

JCGの福利厚生はゲームのランクアップで手当がもらえる!?

編集部

続いて、JCGさんのカルチャーや福利厚生について伺います。御社ならではの特徴的な制度があればぜひ、お聞かせください。

本田さん

福利厚生のなかで最も特徴的なものが「ゲームしようぜプロジェクト」という制度です。会社が指定するゲームのランクがアップするたびにゲーミング手当が支給されたり、ゲーム購入金額の一部を会社が補助する内容となっています。

eゲーム大会の運営をする上で大切なのは、ゲームタイトルをどれだけ知っているか、ゲームのシーン、コミュニティの雰囲気をどれだけつかめているかということです。日々、新しいゲームがリリースされたり、トレンドが変化する中、さまざまなジャンルのゲームに触れ、ゲームの理解を深めてほしいという思いから制度を設けました。

「ゲームしようぜプロジェクト」に関しては、制作側のメンバーから声が上がり、マネージャー層の者が取りまとめて部長と交渉、そこから私に提案として上がり、導入に至りました。

編集部

まさにJCGさんならではの制度ですね!

社員の健康をサポートする1食500円の補助が出る食事手当

株式会社JCGの福利厚生一覧
▲社員の働きやすさを考慮したユニークかつ、斬新なJCGの福利厚生

編集部

「ゲームしようぜプロジェクト」の他、社員のモチベーションアップにつながる制度はありますか?

本田さん

1食500円の自宅への宅配弁当の費用を補助する食事手当があります。20代の社員の食生活を見ると、料理するのが面倒という理由で、コンビニの弁当やおにぎりなどで済ませることが多いのが実情です。食生活が乱れるとメンタル面にも不調を来すことがあるので、しっかり栄養バランスのとれた食事をしてほしいという願いで導入しました。

この他に、資格取得手当や、会社を良くしていくためのボトムアップ提案などがあります。

eスポーツに情熱を持ち、努力し続けられる方を歓迎

編集部

世界中に拡大するeスポーツの大会運営を担うJCGさんの将来性や20代からチャレンジできる環境、充実した福利厚生制度などに興味を持った読者は多いと思われます。そのような方に向け、採用におけるメッセージをお願いします。

本田さん

eスポーツに情熱を持っている方と一緒に働きたいと考えます。具体的にはゲームをプレイするユーザー様、クライアント様、スポンサー様など、eスポーツに携わる全ての方が満足できる結果を追い求める方です。

大会・イベントの制作運営やシステム構築など、チームで動く当社の事業は、チームメンバーとコミュニケーションを図り、よりよいeスポーツを提供・実現に向けて努力し続けられる方がフィットすると思います。そのマインドこそがeスポーツへの熱量・情熱と言えるかもしれません。

編集部

JCGさんは現在、PRを担当の採用を強化されているとのことですが、そちらについてもメッセージをいただけますか?

豊後さん

全世界で市場規模が拡大しているeスポーツですが、親御さん層から見ると、“ゲームは悪いもの”という思いがまだ根強くあるのが実情です。しかし、先ほど紹介した成田空港の実証実験のように、コミュニケーションツールとしてもeスポーツが活用されています。このような取り組みの認知拡大にはPR活動が必要不可欠です。

そこで当社では、PR担当者の採用を強化しています。eスポーツの情熱をぜひ、PRというかたちで発揮していただければ幸いです。

編集部

今回の取材を通し、eスポーツはエンターテイメントの領域を超えた、さまざまな可能性があることがわかりました。また、JCGさんのeスポーツへの情熱や環境は、業界と共に自己成長できる場だと感じます。

本日はありがとうございました。

■取材協力
株式会社JCG:https://jcg.co.jp/
採用ページ:https://jcg.co.jp/careers