ワークライフバランスを大切にする企業の取り組みや、エンジニアの働く環境についてインタビューする本企画。今回は、映画、ドラマ、バラエティ、アニメ、スポーツ、音楽など国内外から14万本以上の動画コンテンツを配信するHJホールディングス株式会社にお話を伺いました。
「Hulu」で日本のエンタメを加速させるHJホールディングス株式会社
HJホールディングス株式会社は、動画配信サービス「Hulu(フールー)」を運営しています。2011年に日本でのサービスを開始し、2014年から日本テレビグループに加わりました。映画、ドラマ、バラエティ、アニメ、スポーツ、音楽など国内外の作品が充実しており、140,000本以上のコンテンツを配信している動画配信サービスのリーディングカンパニーです。
同社は「かけがえのない時間を届けHappyな世界をつくる」というミッションを掲げ、Huluを通じ多くのユーザーに、新しいエンターテインメントの体験を届けようとしています。
会社名 | HJホールディングス株式会社 |
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住所 | 東京都港区東新橋1-2-17 汐留ウイング13階 |
事業内容 | ・メディア企業から提供されるコンテンツの集約およびインターネットを利用したコンテンツ配信 ・コンテンツの企画、制作、権利の譲渡、譲受、使用許諾 |
サービス開始 | 2011年9月 |
公式ページ | https://www.hjholdings.jp/ |
働き方 | ハイブリッド勤務(出社+リモートワーク) フレックスタイム制度(コアタイムなし) |
今回は、働きやすさを重視して整備されている制度や、エンジニアの皆様が働く環境などについて、人事総務部の川路さん、人事総務部の岡林さん、UX本部プロダクト部の部長を務める竹内さんにお話を伺いました。
誰もがHuluを楽しめるように。開発部門が注力する安定性とデバイスのカバレッジ
編集部
Huluのシステム開発や運用を支えているプロダクト部のことをお教えいただけますか。
竹内さん
お客様にHuluサービスを提供するために必要なコンテンツ配信システムの設計と開発、それから運用に関する業務を担っている部門です。
新機能の開発を推進するPMチームやアプリケーションの品質管理を行うQAチーム、データ基盤や機械学習を含む大規模なインフラを支えるバックエンドチーム、Huluのアプリ開発を行うフロントエンドチーム、ライブ配信や動画に精通した技術を持つビデオエンジニアリングチームがあり、扱っている技術領域が非常に幅広いというのが特徴です。それぞれの領域のスペシャリストが集まっています。
インフラ面においては、テレビ番組と連動する施策も多いため、大量のトラフィックを安定して配信できるように尽力しています。
編集部
他社の動画配信サービスとは違う、トラフィックの流れがあるのですね。
竹内さん
そうですね。日本テレビでドラマが放送された後に、Huluでオリジナルドラマが配信されるような連動施策においては、急激なトラフィックが予想されるため、サービスの質を維持して、お客様に安定した配信ができるような対策をしています。
編集部
ほかにも、エンジニアの皆様が力を入れていらっしゃることがあれば教えてください。
竹内さん
ユーザーの皆様がスマートフォンやタブレット、パソコン、テレビの機能など、様々なデバイスを使用することを想定して、動画配信サービスの業界ではトップクラスのカバレッジを実現しています。
現在、弊社のフロントエンドチームは、同じ日本テレビグループのPLAY社と協業しています。より多くの方に使いやすいUX/UIの実現を目指して、日々改善を行っています。
編集部
エンジニアの皆様が、常に改善を図ってくださっているからこそ、Huluはとても使いやすいサービスなのですね。
放送、エンタメなど様々なキャリアのエンジニアが中途入社し集結
編集部
HJホールディングスさんのプロダクト部門にはどれくらいのエンジニアの方が在籍していらっしゃるのですか。
竹内さん
社員は22名いて、SES(システムエンジニアリングサービス)の方も含めると大体50名ぐらいの開発組織です。
編集部
中途入社された社員の方のキャリアについてお教えください。
竹内さん
SIer(システムインテグレーター)出身でプロジェクトマネージャーをしているメンバーや、エンタメ業界から転職してきたプロダクトマネージャーがいます。
ライブ配信などを担うビデオエンジニアリングチームには、放送系の会社で経験を積んできたメンバーもいます。様々な経歴の持ち主がそろっているんですよ。
編集部
エンジニアの皆様の雰囲気はどのような感じなのでしょうか。
竹内さん
非常に高い専門性と情熱を持って、業務に向き合っている印象があります。ユーザーの皆様のために、Huluのサービスをさらに良くしようと、日々アイデアを出しています。
出社推奨日には、各チームのエンジニアが集まり、技術的な課題や新しいアイデアについて自由に話し合える場を設けてコミュニケーションの活性化を図っています。
エンジニアが集まると、技術的な課題の話や「こういったことをやってみたい」という相談をしています。かしこまったものではなく、雑談レベルで「新しい技術についてどう思ってる?」など聞きあって、コミュニケーションの活性化を図っています。
成長中の組織で新サービスを開発。エンジニアの挑戦を会社が歓迎
編集部
HJホールディングスさんでの開発事例で印象深いものを教えていただけますか。
竹内さん
最近の開発事例の中で、特に印象に残っているものがあります。
それは、エンジニアからの提案で「お客様の視聴傾向に合わせて、アプリのトップ画面をパーソナライズし、より的確に作品をレコメンドする機能を強化する」というものです。
これまでもレコメンド機能は提供していましたが、他の機能に比べて開発の優先順位は低い状態でした。しかし、レコメンド・パーソナライズの強化を実現するために、機械学習の活用などを自己学習し検討を続けていたエンジニアが中心となり、他の部署のメンバーと協力して機能強化案を策定したことで、会社全体がその方向性に賛同し、全社的な協力のもと、実装まで進めることができました。
このような協力体制とエンジニアの積極的な提案が実を結び、スピード感をもってより良いサービスを提供できるようになったことが、とても印象的でした。
編集部
エンジニアの皆様からの提案で、新しい開発が進んでいるのですね。
竹内さん
当社のエンジニアたちは「新しいことをやろう」や「わくわくするチャレンジをしよう」という共通の思いを持ってサービスに向き合っています。
会社としても、新しいことへのチャレンジを応援する土壌があります。今まさに成長中で、成熟した組織ではありませんが、その分一人ひとりが担当する業務の範囲は広いです。責任感も持たねばなりませんが、大きな裁量も与えられます。
エンジニアとして、新しい技術の導入にチャレンジしやすく、やりがいのある仕事が任せられる職場です。
編集部
違った領域で開発経験のある方が集まる職場で、自身のノウハウをさらに構築しながら、新しい開発にもチャレンジできるのですね。これから成長したいエンジニアの方には、とても魅力的なのではないかと感じました。
リモートワークとフルフレックスを導入。生活リズムに合わせて働ける
編集部
HJホールディングスさんで、社員の皆様はどのように勤務されているのでしょうか。
川路さん
週に3回のオフィス出社が必須になっており、リモートワークは週に2回まで可能です。
岡林さん
私は月・金にリモートワークをして、火・水・木に出社することが多いです。社内でも、土・日の休みにつなげて、リモートワークを行うパターンが多いですね。リモートワークは、個人で曜日を自由に設定できるので、働きやすいと思います。
編集部
勤務時間についてはどうでしょうか。
岡林さん
コアタイムなしのフレックスタイム制が導入されています。子育て中なので朝8時から仕事をはじめて、夕方は早く終業し、保育園へ子どもを迎えに行くというように時間を設定している社員もいます。
私自身は朝が弱いので、10時から19時を勤務時間にしています。個人の生活リズムに合わせて働ける職場だなと実感しています。
編集部
とても働きやすいフレックスタイム制度ですね。社員の皆様からも好評なのではないでしょうか。
川路さん
新たに入社した社員から「時間を制限されないフレックスタイム制なので助かる」という言葉をもらいました。形式的に制度があるだけではなく、誰もが自由に勤務時間を設定する働き方が浸透しています。ちなみに、業務都合以外で深夜に勤務するのは認められません。
子育て中の社員が「助かっている」と言ってくれているだけでなく、ほかの社員たちからも、「それぞれ趣味などのプライベートのために自由に時間が使えている」という話を聞いています。
当社では月に1回、エンゲージメントサーベイを行っています。その中で「働く環境」のスコアが非常に高いんですよね。フレックスタイム制への評価も、影響しているのではないかと思っています。
編集部
ほかに、社員の皆様が有効に活用している制度がございましたらお教えください。
川路さん
年間で上限20日まで使用できる、有給の傷病休暇制度があります。社員自身の病気や体調不良、通院の際に使える休暇制度です。多くの社員が活用しています。
子どもの看護休暇にも代用できる傷病休暇で「子どもが急に熱がでた」などの急なケースにも対応できます。
休暇ですので、リモートワークをする必要はなく、しっかり看病のために時間を確保できます。
編集部
休暇や勤務時間に、働きやすさにつながる制度があるのですね。子育て中でも、時間の都合がつけやすい環境が、とてもいいなと感じました。
メンバー増員中。社内イベントで親睦が深まるフラットな組織
編集部
HJホールディングスさんで働く皆様の、雰囲気についてお聞かせください。
岡林さん
私たちがエンタメ企業ということもあり、ライブや舞台が好きな社員が多い印象です。
オン・オフがはっきりしている職場なので、休日や仕事が終わってからの時間に、趣味の合う人同士でテニスに行ったり、音楽が好きな人同士でバンドをやったりもしています。
編集部
お仕事中の雰囲気は、どのような感じなのでしょうか。
岡林さん
リラックスしながら仕事ができる、働きやすい環境だと思います。HJホールディングスには、社長室、役員室がありません。役員と社員が同じフロアで話をするフラットな職場です。
役員のほうから、社員にふらっとコミュニケーションをとりにいくのも普通の光景です。デスクを仕切るパーテーションもなく、開放的な雰囲気です。
編集部
働きながら、日ごろ楽しみにしていることがあればお教えください。
岡林さん
日本テレビの社員食堂が使えるのですが、日替わりメニューがちょっとした楽しみです。毎週金曜日に翌週の1週間のメニュー表がもらえるので「このメニューの日は社員食堂に行こう」など、社員同士のコミュニケーションのきっかけにもなっています。
オフィスのある新橋付近は外食の単価が高いので、一食500円くらいで食べられるのは嬉しいですね。
編集部
会社のイベントなどで、社員の皆様が楽しみにしていらっしゃることはございますか。
川路さん
当社の伝統行事として、1年に1回、その年に入った社員が幹事となり行う「Year End Party」があります。また、2ヶ月に1回は人事総務部の主導でイベントを行っています。
人事総務部のイベントは、会社のカフェテリアで行う「飲み会」のようなものです。人事総務部が毎回テーマを設定して、各都道府県の名産などを味わう企画をしています。前々回は「北海道」というテーマで「寿司職人さんを呼んじゃおう」と職人の方を招いて、お寿司を握っていただきました。
直近の2、3年で、新入社員がとても増えており、毎月新しい社員との出会いがあります。イベントに参加した皆さんから「新旧の社員が知り合える、いい機会になっている」という声をもらっています。
編集部
楽しそうな雰囲気が伝わってきました。イベントは、新人の方同士が、コミュニケーションを取るきっかけにもなるでしょうね。
「エンタメ好き」な方、新しいことに挑戦したい方を歓迎
編集部
HJホールディングスさんが、採用の際に重視しているポイントを教えていただけますでしょうか。
竹内さん
プロダクト部では「お客様のためにどういったサービスが提供できるか」を考えて提案できる方、そしてチームのメンバーと協働できる方を採用したいと考えています。
今後、拡大・成長していく開発組織の中で、チャレンジすることを楽しんで、ワクワクしながら仕事をしたい方がマッチするのではないかと思っています。
岡林さん
まずは「エンタメが好き」な方がいいですね。さらに「Huluが好き」になっていただいて、私たちの提供しているサービスに関心を持ってもらえると、仕事への情熱も違ってくると思います。
当社には「デジタルエンターテイメント領域で、トップを走っていきたい」という思いがあるので、私たちと一緒に新しいものをつくってくださる方や、どんどん自分の領域を広げて働きたいという思いを持っている方にご応募いただきたいです。
編集部
動画配信サービスの事業者さんは多くありますが、そのような中で、テレビ局とタッグを組んでいるなど、他社とは違う強みがあるところに興味を持ってくださる方ですね。
川路さん
新しく入社してくださる皆さんと、Huluのユーザーを増やしていくために、どんなことができるのか、そのような挑戦をしていきたいです。配信サービスは若いビジネスですので、まだやっていないこと、やれることがたくさんあると思います。
編集部
前職で、映像配信など同様のサービスに関わったことがなくても応募はできるのでしょうか。
川路さん
職種によっては経験を求める場合もありますが「エンタメが好き」という一番の軸があれば、どなたでもチャレンジしていただけると思います。実際に、現在活躍中の社員も「業界ど真ん中にいた」というキャリア以外の人が多いんですよ。
例えば、人材系やアライアンスの営業職、あとは「コンテンツ以外の宣伝をしていたけど、コンテンツが好きだから転職してきた」という社員などがいます。
編集部
日ごろからエンタメに興味を持っている方が、それらを世に送り出す側となって、毎日ワクワクしながら働ける職場なのですね。
社員の皆様との交流を深める機会があり、異業種からも挑戦しやすい職場であることが分かりました。本日はありがとうございました。
■取材協力
HJホールディングス株式会社:https://www.hjholdings.jp/
採用ページ:https://www.hjholdings.jp/jobs/