株式会社GeNEEが推進する「エンジニアが働きやすい環境づくり」とは

エンジニアや女性が活躍できる社内文化を持ち、働きやすい労働環境を実現している企業を紹介するこの企画。今回は、システムやスマホアプリの開発をはじめ、デジタルにまつわる顧客のあらゆる課題を迅速に解決するDXコンサルティング事業を手がける株式会社GeNEE(ジーン)にインタビューしました。

幅広いデジタルソリューションで企業を支援する株式会社GeNEE(ジーン)

株式会社GeNEEのコーポレートロゴ

株式会社GeNEEは、優れた技術力とビジネス経験値を背景に、上場企業はもちろん、有名学校法人から中堅企業、スタートアップ企業に至るまで、幅広いクライアントにサービスを提供しています。

同社は、システムの要件定義からアプリ開発、さらには実際の運用、社内のDX推進まで、ITにまつわる様々な課題を、一気通貫で手掛けるのが特徴です。また、業務の軸となるエンジニアが成長するための制度が設けられているほか、女性メンバーも安心して働くことができる社内環境も整備されています。

会社名 株式会社GeNEE(ジーン)
住所 東京都港区六本木1-4-5 森ビルアークヒルズサウスタワー
事業内容 ・システム開発
・スマホアプリ開発
・DXコンサルティング
・MVP開発
・AI開発
・脆弱性診断(システム監査)
設立 2017年4月
公式ページ https://genee.jp/
働き方 ハイブリッド勤務(出社+リモートワーク)
フレックスタイム制度

今回は、そんな株式会社GeNEEの創業者で代表取締役社長の日向野卓也さんに、エンジニアの成長や女性活躍をテーマにお話を聞かせていただきました。

本日お話を伺った方
株式会社GeNEEの創業者で代表取締役社長の日向野卓也さん

株式会社GeNEE
創業者・代表取締役社長

日向野卓也さん

システム開発が主事業のGeNEE。社会的に意義深い案件も手掛ける

株式会社GeNEEの企業イメージ
▲ビジネスとテクノロジー、デザインを掛け合わせてサービスやシステムを生み出すのがGeNEE

編集部

まず最初に、GeNEEさんの事業内容についてお聞かせいただけますか?

日向野さん

GeNEEは、大きく分けて6つの事業を展開しています。主軸にしているのがシステム開発とスマホアプリの開発でして、他4つがDXコンサルティング、スタートアップ企業向けに提供しているMVP(※)開発、AIツール開発、そしてシステム監査を含む脆弱性診断診断です。
(※)MVP:Minimum Viable Productの略。検証に必要な機能に限定して最小限の労力で作成する、プロダクトの最初のバージョンを指す。

編集部

御社は上場企業から学校法人、スタートアップ企業まで幅広いお客様のシステム、アプリの開発を手掛けていると伺いました。近年、高く評価をいただいたような案件はありますか?

日向野さん

そうですね。2020年、2021年頃から取り組んだPCR検査に関するシステム開発、アプリ開発でしょうか。全国約300店舗以上で展開されている検査の店舗予約システム、検体をラボで検査するラボ検体検査システム、そして自宅などで採取した唾液を郵送して検査ができる郵送管理システムを一括で手がけました。お客様からの強いご要望もあり、通常では1年以上かかる複雑性を伴うシステムを変則的なシフト編成で組み、数ヶ月でリリースまで辿り着き、お客様から驚きと感謝の声をいただきました。

この案件は、社会の要請に応えるため短納期のご希望があり、しかもそれ相応の規模のあるプロジェクトでした。開発体制としては、20〜30人でしょうか。プロジェクト管理含め、非常に苦労はしましたが、リリース後に大きなインシデントも起きることもなく、品質と速度の2つの観点を高く評価いただき、その他の開発案件もご依頼をいただいています。

私たちは、プロジェクトに対してビジネスディレクターとエンジニア、UI/UXデザイナーが一体となってチームを組むことが多く、表に出ない部分も含めて工夫を凝らし、クライアントやユーザーに本質的な価値を提供しています。その特徴があらわになった開発案件だったのではないかと思います。

編集部

とても意義深く、社会に大きく貢献するような案件も請け負っているのですね。チームでそれぞれの専門性を活かしながら開発されているという点も含め、多くのエンジニアの方が興味を持つポイントではないかと感じました。

女性が全体の3割。フルリモートや育休取得の奨励でサポート

株式会社GeNEEの六本木にあるオフィスの内観
▲オフィスは六本木の森ビルアークヒルズサウスタワーにある

編集部

GeNEEさんの社員数と勤務体制をお教えいただけますか?

日向野さん

GeNEEは現在、BP(ビジネスパートナー)含めて250名ほどのメンバーで構成されています。勤務体制は出社とリモートワークのハイブリッド型をとっています。

六本木に本社がありますが、近年は東京以外で働くリモートを中心としたメンバーも増えています。現状だと、北は北海道、南は沖縄までさまざまなエリアからリモート勤務しています。優秀な人財であることを前提として、地方活性化の観点も踏まえ、全社的にフルリモートを推奨してます。

編集部

GeNEEさんには女性社員も多いそうですが、女性へのサポート態勢について工夫していることなどがあれば教えてください。

日向野さん

おっしゃるとおり、現在、社員の約3割は女性です。産前・産後休暇と育児休暇については就業規則に盛り込んでおり、社員が育児期間などで忙しいときは、参画するプロジェクトを調整することで、ワークライフバランスを意識していただいています。

また、弊社はフレックス制度も取り入れていて、プライベートと仕事の両立に役立ててもらっています。先日、子育て中の女性社員から「秋は運動会などのイベントが立て込むから、夕食を準備した後にコア時間以外で仕事に取り組みたい」との相談を受け、日によってはお子さんを寝かしつけた後などにもワークできるような仕組みを整備しています。

他にも、子育て中の社員はできる限りお客様との折衝機会を減らすようにしていて、仕事と家庭の都合が重なる場合は、同じチームのメンバーがサポートできるようチームを編成しています。女性も男性も、育児などライフステージの変化に対応して働きやすい環境を構築中です。

編集部

リモートワークやフレックスなど各種制度が整備されているほか、会社としてサポートするという姿勢がすごく感じられるので、育児中の社員のみなさんも安心して働くことができそうですね。

ポジティブな「8つのカルチャー」が働きやすさを支える

編集部

GeNEEさんが、女性を含めた全社員にとって働きやすい環境を整えるにあたって、何か指針としているものはあるのでしょうか?

日向野さん

GeNEEには、「こんな会社でありたい」という思いを明文化した「8つのカルチャー」があります。

株式会社GeNEEが設定している「8つのカルチャー」
▲ポジティブかつ建設的なGeNEEの「8つのカルチャー」(公式サイトより引用)

日向野さん

内容は「ポジティブな姿勢を忘れない」「他者にも自分にも肯定的な姿勢でいる」「チャレンジし続ける」というものが中心です。創業時から非常に重視している考えでして、人財採用の際にも志望していただいたすべての求職者の方に必ずお伝えしています。

他者への思いやりも込めたこのカルチャーが社内に浸透していることも、女性が産休や育休を気後れせずに取得でき、活躍できる一因になっていると思います。

編集部

社員のみなさんがお互いをリスペクトしているので、それぞれのライフスタイルに合わせた働き方をすることにも寛容なのですね。

日向野さん

そうですね。また、お子さんやご家族にオフィスに来ていただく「ファミリーデイ」というイベントも開催しています。たとえば、折り紙の職人さんをお呼びして、社員と家族で参加するワークショップなどを実施しました。

編集部

ご家族に仕事について知ってもらうと同時に、子どもの思い出づくりもできる良い機会になりそうですね。

案件の9割以上が直接受注。一気通貫で仕事に関われる

社内でミーティングを行う株式会社GeNEEのメンバーたち

編集部

続いて、GeNEEさんでのエンジニアの働き方についてお伺いします。エンジニアの比率はどれぐらいでしょうか?

日向野さん

エンジニアが占める割合は60〜65%程度です。これは、IT系の企業としても、比較的多い方ではないでしょうか。

編集部

御社のエンジニアの業務において、特徴的な部分はありますか?

日向野さん

GeNEEでは、受注している案件のほとんどがプライム案件(※)となっています。大手企業様や学校法人様から直接仕事を請け負い、要件定義からサービス、システムのリリース、その後の保守運用まで、丸ごとお任せいただいています。
(※)プライム案件:顧客から直接受注した案件のこと。

株式会社GeNEEのこれまでの開発実績をまとめた公式サイトのページ
▲株式会社GeNEEは、多様なクライアントを相手に多岐にわたる開発に携わる(公式サイトより引用)

日向野さん

お客様とは、直接話し合いをして業務フローやシステムフローを整理するなどビジネス面でも接点が多いです。設計開発に関しても、オーダー通りに動くのではなく、こちらから様々な提案をしながら進めています。

また、案件やプロジェクトの内容によってはUI/UXデザイナーやDX/ITコンサルタントなど様々なバックグラウンドを持ったメンバーとチームを組んで進めていきます。

これらの点がGeNEEの独自性であり、エンジニアにとっても面白い部分だと考えています。

編集部

トップダウンでタスクを消化していくだけでなく、他のポジションの方とのコミュニケーションで成長していけるということで、エンジニアの方々にとっては貴重な経験ができそうですね。

入社半年でプロジェクトマネージャーに!努力次第で早期の要職就任も

編集部

GeNEEさんの社員で、大きく成長された方のエピソードなどがありましたらお話しいただけますか?

日向野さん

私が見ているコンサルティング・プロジェクトの中の40代前半の女性をご紹介します。彼女はこれまでコンサルティング経験はなかったのですが、社内のナレッジマネジメントシステムで知識を吸収し、今やプロジェクトマネージャーとしてプロジェクトをリードしています。

積み上げてきた社内のノウハウを意欲と能力のある社員が吸収することで、飛躍的に成長できた好例ではないかと思います。

編集部

入社されてどのくらいの時期の方だったのですか?

日向野さん

おおよそ1年前ですね。大手SIerの場合は、30〜40代前半でプロジェクトマネージャーのような役職を得るのはかなり至難の業だと思うのですが、弊社だとスキルや能力、意欲によっては、早い段階から重要な仕事に携わることができます。これもGeNEEで働く大きな魅力ではないかと考えています。

個々の成長のため副業を許可。書籍代補助など支援制度も充実

取材に応じる株式会社GeNEE創業者兼代表取締役社長の日向野卓也さん
▲インタビューに答えてくれた、GeNEE創業者で社長の日向野卓也さん。エンジニア目線で職場の環境改善に努めている

編集部

GeNEEさんは、エンジニアのみなさんの成長をどのように後押ししていますか?

日向野さん

GeNEEでは、プロジェクトで経験した成功も失敗も社内でしっかりと共有し、別のプロジェクトに活かしていくことを大事にしています。個々にモチベーションを持って働いてほしいので、アイデアソンやハッカソン(※)といったイベントにも力を入れています。
(※)アイデアソン・ハッカソン:どちらもエンジニアが集まって共同開発を行う取り組み。アイデアソンはプロダクトの企画やアイデアレベルのプランニングを、ハッカソンではテーマに沿ったプロダクトを仕上げるところまで実施する。

編集部

エンジニアのスキルアップに対する支援もあるのでしょうか?

日向野さん

技術に関わる解説書やマニュアル本の購入費、研修会や学会への参加費は会社が負担しています。書籍代は月1万円が上限ですが、研修会や学会に関しては限度は設けていません。その都度、必要性や個人のスキルレベル、キャリア設計を踏まえて決めています。あとは、会社の承認さえあれば副業も許容しています。

編集部

副業の許可については、どのような狙いがあるのでしょうか?

日向野さん

GeNEEのエンジニアが、社内のプロジェクトとは異なる場所で仕事をすることで新たなスキル、ノウハウを得ることを視野に入れています。そして、そのスキルや経験を次のプロジェクトなどで活かしてもらえれば、エンジニア本人が成長するだけでなく、会社にとっても新たな資産が築けるだろうと考えています。

数年以上前ではありますが、不動産系のお客様が社内のDX化を進めたいということで、弊社からUI/UXデザイナーとエンジニアをの稼働を提供したことがありました。

デザインと開発の専門家を送ることで、案件が円滑に進んだということに加えて、弊社のメンバーは不動産系の業界知識や考え方を学ぶことができました。それらは法人営業部の中で情報連携されて、最終的には不動産業界のお客様に対する営業提案の向上にも結びついています。

編集部

イベント開催や各種手当などで成長をサポートするだけでなく、副業として別の現場でも活躍してもらうことで、本人も会社も新しい知見を得られるような仕組みになっているんですね。

社内アンケートで福利厚生に整体マッサージを導入

打ち合わせをする株式会社GeNEEのメンバーたち

編集部

他には、エンジニアの皆さんに好評の制度はありますか?

日向野さん

GeNEEでは、数年前から福利厚生として利用できる整体マッサージを受けることができる制度を導入しています。エンジニアやデザイナーの仕事は基本座りっぱなしになりますので、肩こりや腰痛がある種の職業病化しています。そのような根深い問題を解消するため、メンバーが月1〜2回の整体マッサージを受けられるようにしたところ、好評となっています。

ただ、社内の制度設計に関して、一度失敗した経験もあるんです。その時は、私が以前働いていた大手IT企業の就業規則や福利厚生制度を踏まえて設計したのですが、会社の規模や事業内容が異なるとやるべきことも違うと痛感しました。

そこから福利厚生についてのアンケートシステムを取り入れて、定期的にメンバーから匿名で意見を収集するようにしました。

編集部

マッサージに関しても、そのアンケートで要望が挙がったんですか。

日向野さん

はい。「どのような制度があれば満足度は上がりますか」という項目で、肩こり・腰痛で悩んでいるという意見が上がり、社内で検討することとしました。

同様に、意見を聞いて導入した福利厚生制度の評価も同じアンケートシステムで行い、スタッフとのやりとりや状況を見ながら、適宜、制度や運用の見直しも行っています。

意欲あるインターン生が活躍。業務では将来的に上流工程も検討

編集部

続いて、GeNEEさんが採用されているインターン制度についてもお伺いしたいのですが、現状、インターンの方はどのくらいいらっしゃいますか?

日向野さん

現在は3名在籍しています。中には、情報系の大学に通っていて、プログラム経験がすでに6年ぐらいある学生さんもいます。

そのインターン生にはスタートアップ系のお客様のMVP開発の案件に入ってもらっているのですが、とても優秀です。そうした意欲や能力のある学生をインターンとして招くのは今後、前向きに考えていきたいと思っています。

編集部

スキルがあれば、インターン生であってもどんどん高いレベルの業務を任せていくということでしょうか?

日向野さん

そうですね。これまでインターン生には、試験工程のようなレビュー作業を任せることが多かったのですが、先ほどの事例のように活躍してくれる方も中にはいらっしゃるので、将来的には開発より上流工程なども一部経験させてあげたいとも思っています。

学生の立場ですのでどうしても労働時間は限られるとは思うのですが、できるだけいろんな経験を積んでいただけるようにと考えています。

GeNEEが歓迎するのは「ビジネスを立ち上げる気概のある人」

株式会社GeNEEのオフィスランチの様子

編集部

それでは最後に採用に関してお聞かせください。GeNEEさんにマッチするのはどのような方ですか?

日向野さん

「自分自身で事業をやってみたい」という気概のある方に来てもらいたいなと思っています。

GeNEEでは、開発はもちろん、ビジネスや戦略、デザインも学べますし、DXコンサルティングの依頼もどんどん増えています。「企業の課題を解決する」というような、自分で考えて行動を起こす必要がある業務にも携わることができるので、独立を考えている方の将来にとってプラスになるはずです。

また、女性にも働きやすい環境ですし、フルリモートで居住地関係なく勤務していただける環境が構築されつつありますので、東京以外の方にもご興味・ご関心がありましたらぜひご検討いただけると嬉しく思います。

編集部

GeNEEさんでは社員とインターン生、また性別も問わず、力や意欲があれば大きく成長でき、重要な業務にも携わることができるとよくわかりました。本日はありがとうございました。

■取材協力
株式会社GeNEE:https://genee.jp/
採用ページ:https://genee.jp/recruit/