“楽しむ”を原動力に飛躍する株式会社ファイブグループ。働きがいを実感できるカルチャーに迫る!

躍進する企業の成長理由や、それを支える女性活躍にスポットを当て、魅力を探るこの企画。今回は「スパゲッティーのパンチョ」や「旨串とりとん」などフランチャイズを含めた32ブランドの飲食店を運営する、株式会社ファイブグループを取材しました。

21世紀を代表する飲食カンパニーを目指す株式会社ファイブグループ

株式会社ファイブグループは、飲食店を「飲み食いする場」だけではなく「生きていくのに欠かせない”食”を通じて、人と人がつながる場」と捉え、32のブランドを関東を中心に約120店舗運営する企業です。

テクノロジーが進化する現代社会において、「人が人からしか得られない価値」を大切にする同社は、人を幸せにする“楽しい”という感情を原動力に、21世紀を代表する飲食カンパニーを目指しています。

会社名 株式会社ファイブグループ
住所 東京都武蔵野市吉祥寺本町2-5-10 いちご吉祥寺ビル7F
事業内容 飲食事業(居酒屋・ダイニング等)の経営・企画・運営・店舗プロデュース事業
設立 2003年6月30日
公式ページ https://five-group.co.jp/
働き方 ハイブリッド勤務(出社+リモートワーク)
フレックスタイム制度(コアタイム11:00-15:00)

「“楽しい”でつながる世界をつくる」を企業理念に掲げる株式会社ファイブグループでは、人を楽しませるにはまず、自分が楽しむことを行動指針としており、働きがいが高ければ仕事の質が高まり、より良いサービスが提供できるという考えが根付いています。

そこで今回は、同社の原動力である“楽しい”を探るため、従業員が感じる働きがい、それを支える支援制度やカルチャーなどについて、カフェ業態ブランドディレクターの地徳冬海さんにお話を伺いました。 

本日お話を伺った方
インタビューに応じる株式会社ファイブグループカフェ業態ブランドディレクター地徳冬海さん

株式会社ファイブグループ
カフェ業態ブランドディレクター

地徳 冬海さん

多角的経営で増益を達成している株式会社ファイブグループ

編集部

関東を中心にフランチャイズを含め、32のブランドを約120店舗展開されているファイブグループさんは目覚ましい成長を遂げられていると感じます。直近で成長を実感されることはありますか?

地徳さん

2003年創業の当社は、コロナ禍だった2020年から2022年の3期を除き、増益を達成しています。また、直近の2023年の年間業績は、コロナ禍以前の2019年と比較し、120%の増益となりました。

編集部

コロナ禍を除き、創業以来増益を達成されている背景には、どのような理由があると思われますか?

地徳さん

多角的な経営が理由の1つかなと思っております。一般的に、飲食業の勝ちパターンは1つのブランドをパッケージ化し、拡大させることがセオリーとしてありますが、弊社は代表取締役社長の坂本が、「人が生み出す“楽しい”の価値で社会に貢献する」をモットーとしており、それぞれが持つ得意なことを発揮し、輝ける場所を作るために、30を超えるブランド展開を図っています。

また、楽しいの源泉を生み出すのは従業員からという考えが根付く当社では、社員、アルバイトを含めた約3,000人の従業員全員が、「“楽しい”でつながる世界をつくる」という企業理念を理解しています。このように、“楽しい”を原動力にしてきたことが、成長につながっていると思われます。

大変な時こそ楽しむマインドを持った従業員が活躍

株式会社ファイブグループの従業員

編集部

ファイブグループさんの従業員は、「“楽しい”でつながる世界をつくる」という企業理念を、日々の仕事でどのように体現しているのでしょう。

地徳さん

楽しみながら働くことを大切にしている従業員が多いです。もちろん、しんどいことや大変なこともありますが、自分自身が楽しくなければお客様に楽しい気持ちになっていただくことはできないというマインドを持っており、楽しむ努力をしているように感じます。

例えば、フランチャイズの「Gong Cha」では1回のオーダーで5個以上のティードリンクを同時に作ることがあります。その間もお客様が途切れず入店されると、実務的にも心理的にも大変なのですが、そんな時こそみんなで乗り越え、達成感を味わおうと、楽しむことに意識を向けています。

編集部

従業員が楽しんでいる雰囲気はお客さんにも伝わり、結果、居心地の良い空間となり、ファイブグループさんのファンがどんどん増え、事業拡大や増益につながっているのだと感じました。

女性管理職の割合が全国平均以上のファイブグループ

株式会社ファイブグループのスタッフが働く様子

編集部

ファイブグループさんでは多くの女性社員が活躍されていると伺っております。男女比はどのようになっているのでしょうか。

地徳さん

男性社員66%に対し、女性社員は34%となっています。また、管理職においては35名中、女性5名が活躍しています。2022年の全国平均が12.7%なので、決して高い数字ではありませんが、飲食業界としては比較的高い割合になっているかと思われます。

月間労働時間が140時間の正社員も。自分らしい働き方ができる

編集部

楽しいの源泉を生み出すのは従業員からという考えが根付くファイブグループさんは、男女関わらず、働きやすさに注力されていると思われます。ワークライフバランスを考慮した制度などがあればお聞かせください。

地徳さん

当社では数年前から、正社員であっても月の労働時間の設定で最小140時間から選択できるという制度を導入しています。アルバイトでなく正社員の労働時間としては、飲食業界でもおそらく一番短いのではないでしょうか。

これにより、育児や介護が必要になった場合、働き方を調整することができます。現在までに制度を利用している者はそれほど多くはないのですが、期間限定で利用している社員は常に一定数います。

全従業員を対象としたアンケートをもとに働き方を即改善

インタビューに応じる株式会社ファイブグループカフェ業態ブランドディレクター地徳冬海さん
▲「従業員の悩みは店舗内だけの問題ではなく、会社全体で捉えるようにしています」(地徳さん)

編集部

ファイブグループさんの働きやすさは、GPTW働きがいのある会社6年連続受賞や、健康経営優良法人6年連続認定、ストレスフリーカンパニー受賞などが如実に表していると感じます。どのような取り組みが評価されていると思われますか?

地徳さん

従業員の声を取り入れ、働き方に反映していることが評価につながっていると感じます。

当社は社員、アルバイトを含めた全従業員に月に1回、働きがいアンケートを実施しています。私も現場に入店した際に、アンケートに回答して、その結果により店舗が改善されていくようすを目にしてきました。

例えば超過労働や離職の有無などを数値化し、常に現場の労働環境を把握してくれているので、必要な場合はすぐに施策を打ち出されています。

また、離職理由で最も多い人間関係の悩みにおいては、店舗内だけの問題とするのではなく、組織として解決していくようなセーフティな仕組みがつくられています。具体的には人事や総務を巻き込み、働きがいやチームワークに関わる部分をグラフで可視化し、それに沿った意識付けがされています。

思いを伝える定期面談で評価指標の仲間との関係性を確認

編集部

従業員の個別フォローなど、実施されていることがあればお聞かせください。

地徳さん

自分の思いを話すことは関係性を築くために必要な要素と考える当社では、社員、アルバイトに関係なく、自分の考えや思っていることを伝えられる環境を整えています。思っていることを言えずにいることがストレスとなり、離職につながることもあるので、店舗には全従業員を対象とした定期面談が義務付けられています。

面談では「洗い物を早くしましょう」などといった業務改善に関わることだけではなく、困り事やキャリアにおける伸び悩みなど、さまざまなことを個別で相談することができます。

また、面談は面談をする側の評価にもつながります。当社では評価指標を売り上げやオペレーションではなく、仲間をエンロールすることや関係性、お客様に向きあって自ら行動できることとしているため、課題や内容は10人いれば10通り。自身のマインドアセットのためにも定期面談は重要な場となっています。

編集部

共に働く仲間との関係性やコミュニケーションなどの評価指標を確認するためにも、定期面談が必要であることがわかりました。

自分の居場所を見つけることができる豊富な社内イベント

編集部

楽しく、やりがいをもって働くには、従業員のコミュニケーションも重要と思われます。ファイブグループさんではどのような方法でコミュニケーションを図っているのでしょうか。

地徳さん

社内イベントが多い当社は、店舗でもレクレーションの機会を推奨しており、店舗のチームワーク向上のために使用できる社内通貨の発行などもされています。また、全社でも年に5、6回ほどアルバイトを含めた自由参加の交流の場を設けています。

このような場が設けられている背景には、店舗内だけではなく、横のつながりや斜めのつながりをつくることで、人間関係の悩みやストレスを改善してほしいという思いがあります。また、店舗単独ではなく、ファイブグループという会社全体のなかに、自分の居場所をつくってほしいと思っています。

編集部

どのような社内イベントが開催されているのでしょう。特徴的なものをピックアップいただき、ご紹介ください。

地徳さん

夏に開催している「ファイブフェス」という音楽フェスのような社内イベントがあります。部門を超えた横断的な運営委員が社内に立ち上がり、屋台や出し物も自分たちで準備をし、店舗も休業にして毎年1,200名前後の従業員が集います。本気で楽しむために、手間も時間も惜しまないことも当社の特徴です。

自分自身と向き合い、キャリアを考える多彩な研修を実施

インタビューに応じる株式会社ファイブグループカフェ業態ブランドディレクター地徳冬海さん

編集部

次に、ファイブグループさんの研修制度について伺います。御社ではどのような研修を実施しているのでしょうか。

地徳さん

人材育成に注力している当社では、飲食業とは思えないほど、研修制度が充実しています。

研修は新入社員からベテラン社員全てを対象としており、参加者と対話をしながら自分自身と向き合い、言語化していくという趣旨のものが多いことが特徴です。例えば、最近導入した「ディスカバリー研修」はそれぞれのキャリアを考えることを出口にした研修となっています。

仕事とは関係なく、自分の人生で何をしていきたいか、何が自分の幸福につながっていくかを紐解き、仕事と繋ぎ合わせ、3年の中期スパンでキャリアを考えることを目的としています。研修を通してやりたいことが見つかった場合は社内公募など、チャンスの機会を得ることができます。

編集部

実務的なアプローチではなく、自分自身と向き合うことで明確なキャリアパスを描くことができるのですね。

対話し、やりたいことを見出すことができるファイブグループのインターンシップ

編集部

ファイブグループさんではインターンシップ制度を導入されているとのことですが、どのようなことを目的にインターン生を受け入れているのでしょうか。

地徳さん

当社の理念や風土、考え方に対する理解を深めた状態で入社をしてほしいことを目的に実施しています。また、そこにマッチする方を見つけ、入社して欲しいっていう期待もあります。インターンシップ期間中に社内のつながりをつくっていただき、入社後のミスマッチ退社を防ぐことも狙いの1つです。

編集部

なるほど。インターン生はどのような仕事に携わることができるのでしょうか。ファイブグループさんのインターンシップに参加するメリットと合わせてお聞かせください。

地徳さん

長期インターンシップの場合は内定者も含め各店舗に入店し、スタッフとして業務にあたります。短期インターンシップでは当社が行っている子供食堂への参加や、先ほど紹介した社内イベント「ファイブフェス」でも、在籍の社員に混ざってインターン生が企画した屋台を出店するなどしています。

当社のインターンシップでは、店舗業務だけではなく、社内イベントに参加することで当社を深く理解できることに加え、自分が何をやりたいのか、得意分野をどう伸ばしていきたいかなど、対話を重視しています。そのため、当社のインターンシップを経て、自分が何をやりたいかを言語化できたというフィードバックが毎年多く寄せられています。

楽しく働き、周囲も楽しませたいマインドを持つ方を歓迎

株式会社ファイブグループカフェ業態ブランドディレクター地徳冬海さん

編集部

「“楽しい”でつながる、 世界をつくる。」というファイブグループさんの企業理念や、従業員の働きやすさに注力したカルチャー、研修に感銘を受けた読者は多いと思われます。最後に、採用におけるメッセージをお願いします。

地徳さん

自分らしく働けることを推奨するファイブグループは、楽しいと思うことに対し、全力でサポートをする会社です。自分を良く見せようとか、どのように思われるかといったことは気にせず、ありのままの自分を受け入れる人が多いことも当社の特徴です。

互いに認め合い、サポートし合う環境には、その人らしさを大切にする文化が自然と根付いています。楽しく働くことができ、自分と関わる人をどれだけ楽しませられるかというマインドを見出せる方にぜひ、ジョインしていただけたら嬉しいです。

編集部

数字以上に人間力やその人らしさを尊重するカルチャーや、アルバイトも含む全従業員の本質的な成長を考えるファイブグループさんの理念が、自分らしく、楽しく働けることにつながっていることを、取材を通して知ることができました。全力で“楽しむ”ことが、企業、そして従業員の成長にもつながっているのですね。

本日はありがとうございました。

■取材協力
株式会社ファイブグループ:https://five-group.co.jp/
採用ページ:https://recruit.five-group.co.jp/