若手がいきいきと活躍し、会社としても成長を続ける企業を特集するこの企画。今回は「データコム株式会社」にお話を伺いました。
データコム株式会社はスーパーマーケットをはじめとする小売業に特化した、経営改善・業務改善のための多様なデータ分析ツールを提供する企業です。製品はすべて自社のエンジニアによる独自開発をしており、現在では全国で延べ200社に導入されています。
データコム株式会社は1994年に仙台で創業され、2002年に東京支社が新設されました。仙台本社ではSE部隊を中心にパッケージシステムの開発を担い、東京支社ではセールスマーケティングや新規事業開発、人事機能を担っています。
今回は、取締役・経営推進部部長の小野寺さん、若手社員として活躍する営業本部の松浦さん・事業推進部の末永さんに、同社の成長を支える事業の特徴や強み、若手活躍の背景にある企業カルチャーなどについてお話を伺いました。
汎用性の高い“分析システム”を軸に、小売業界に特化した開発を行う
▲インタビューにご対応いただいた取締役、経営推進部部長の小野寺さん
編集部
はじめに、データコムさんの事業概要を教えてください。
小野寺さん
データコムは1994年の創業時から、小売業界に特化したシステムソリューションの開発、提供を行っています。もともとは仲卸市場のシステムを手掛けていましたが、そこから取引先であるスーパーマーケット様に業態を拡大しました。業態拡大をした当初はスーパーマーケットの基幹システムの開発を中心に手掛けており、現在の主力サービスである分析システムはその中の1つという位置づけでした。
しかし店舗に合わせてカスタムが必要な基幹システムと違い、分析システムは汎用性があり、パッケージ化が可能です。より多くのお客様に導入していただきやすく、利益率も保ちやすいという点から、現在は分析システムを主力製品として展開し、スーパーマーケットを中心にドラッグストア、ホームセンターなどの小売業のお客様に導入いただいています。
編集部
小売業界の中でも、ス―パーマーケットやドラッグストア、ホームセンターをメインの顧客とされているのはなぜなのでしょうか。
小野寺さん
それらのお客様に共通する特徴として、チェーンストア化されていて店舗数が多く、また取り扱っているSKU(受発注・在庫管理における最小の品目数を数える単位)の種類が多いということがあります。つまり店舗数も商品種類も多いことから、データ分析システムを導入することによる管理コストの削減などのメリットのインパクトが大きいということです。
また、特にスーパーマーケットに顕著ですが、年間通じて毎日大量に商品が売れ、大量に発注をかける必要があるという業務特性も理由の1つです。例えばアパレルの場合、商品が入れ替わるスピードがスーパーマーケットや、ドラッグストアほど速くなく、四季や気温に合わせて商品が変わります。季節ものを取り扱う場合、分析結果をPDCAにつなげるのが次のシーズンになったりするんですね。
その点スーパー等の場合は季節やトレンドなど多くの要素によって1年間毎日商品が動くため、毎日のデータ分析をすぐにPDCAにつなげていける点も、データ分析と親和性が高いポイントとなっています。
ただし、データコムの主力製品であるデータ分析が必要なシチュエーションは、小売業界以外にもまだまだあると思っています。現在は小売業界に特化したパッケージ製品となっていますが、「データ分析」というデータコムの持つ強みを広く役立てていけるよう、今後は新たな事業展開にもつなげていけたらと考えています。
分析システム導入は延べ200社以上!高い知見と“人”が成長の秘訣
編集部
データコムさんの分析システムは、現在延べ200社以上に導入されているとのことですが、そこまで多くの方に支持される事業の強みというのはどういった点にあると思われますか?
小野寺さん
長年同じ業界に特化して事業を展開していることから、エンジニアも営業も業界に対する高い知見を持っているのはデータコムの大きな強みです。お客様の課題に対する解決策のノウハウが社内に蓄積されているため、どのようなお客様にもすぐに対応できることで信頼いただけているのではないでしょうか。
もう1つあるのが、「人」の部分です。スーパーマーケットやドラッグストア様というのは、どちらかというとドライではなくウェットなコミュニケーション、つまり対人としてのつながりを大切にされている傾向があります。その点、データコムの営業はそこをよく弁えており、お客様と真摯に向き合って人と人との付き合いができるメンバーが多くなっています。
実際にお客様から「店舗に来ていただいたり、倉庫を見ていただいたりした姿勢が嬉しかった」という声を聞くこともありますよ。ノウハウ的な部分だけでなく、人としての信頼を積み上げていけているのもデータコムの強みだと感じています。
多くの若手社員が管理職として、幅広い年齢層のチームをまとめる役割を担う
編集部
続いて若手活躍のテーマについて伺います。まず基本データとして、御社の年齢構成を教えていただけますか?
小野寺さん
ここ10年近く新卒採用を続けて行っていることもあり、データコムでは20代と30代の若い世代が全体の半数以上を占めています。その割に平均年齢は約40歳とやや高めなのですが、これは60代の方にも活躍いただいていることが理由です。20代から60代まで非常に幅広い年齢の社員が活躍している年齢構成となっています。
編集部
若手社員の方が多く管理職に登用されていると伺ったのですが、実際に20代、あるいは30代で管理職を任されている社員というのはどのくらいいるのでしょうか。
小野寺さん
データコムの管理職の内、半数以上は30代の社員が占めています。例えば現在営業の統括をしているのは、新卒で営業部に配属され、今年度で9年目となる社員です。
編集部
かなり多くの若手社員の方が管理職の役割を担っているんですね!幅広い年齢層の社員がいるとのことなので当然年代が上の方が部下になることもあると思いますが、その辺りの雰囲気はいかがでしょうか。
小野寺さん
データコムは年齢を問わず社員間の距離が近い雰囲気があるため、変にぎくしゃくすることなく円滑にコミュニケーションを取りながら上手く組織として成り立っていますよ。
加えてデータコムのベテラン世代の社員は、これからを担う若手社員に対してノウハウや知見を伝授して積極的にサポートしていこうという意識を強く持っているため、そこも若手社員が上の立場になって活躍していく上での大きなポイントとなっています。
年齢を問わず仕事を任され昇進できる“実力主義”が若手活躍を生む
編集部
実際にデータコムで活躍されている若手社員の代表として、松浦さんと末永さんにお話を伺います。まず松浦さんから、これまでのご経歴と現在のお仕事内容を教えてください。
松浦さん
私は新卒でデータコムに入社し、現在2年目となります。現在は営業を担当し、主にユーザー様にデータコムの分析システムを導入いただく際のフォローなどを行っています。
編集部
これまでお仕事をされてきた中で、大変だったことやチャレンジしたことはありますか?
松浦さん
小売業者様とその取引先のメーカー様を含めた80社の前で行うデータコムの分析システムの説明会を任せていただいたことが印象に残っています。大規模な説明会のため大変ではありましたが、周囲にサポートしてもらいながら当日何とか終えることができました。安心すると同時に、大きな仕事をやり遂げたことで自信にもなりました。
▲新卒入社2年目の松浦さん
編集部
続いて末永さんのご経歴や現在のお仕事を教えてください。
末永さん
私は新卒で入社し、現在3年目となります。仙台本社で2年間勤め、今年度の4月から東京支社に来ました。東京支社では事業推進部として、新しいサービスの企画・開発に従事しています。
具体的にはiPadなどのタブレット型POS(スーパーマーケット等の販売管理システム)を導入したお客様をターゲットにした企画で、実際にタブレットPOSを使用するユーザー様の意見なども取り入れながら、そこで活用できる新たなシステムを検討しています。この企画がリリースされれば、自分たちの手で会社の売り上げをつくることができるため、とてもやりがいを感じながら取り組んでいます。
▲新卒入社3年目の末永さん
小野寺さん
実務を離れたところでは、松浦と末永を含む計5人の若手社員で「WDCs」というプロジェクトチームを組織しているのも特徴です。ワクワクドキドキチャレンジャーズ、略して「WDCs」なんですよ(笑)。WDCsでは現在、えるぼし(※)認定に向けた動きを進めています。
※えるぼし…厚生労働大臣による女性の活躍推進の状況などが優良な企業の認定制度の認定マークの愛称
編集部
若手社員の方にも、どんどん重要な役割を任していく社内カルチャーがあることが伝わりました。改めて、データコムで若手社員の方が活躍できる秘訣は何だと思われますか?
松浦さん
一番は、年功序列に関係なく活躍できる環境があることです。今おっしゃったように、データコムでは年数が浅くても仕事を任せてもらうことができます。加えて、成果をあげていけば年齢に関わらず着実に昇進、昇級していける仕組みがあるのが特徴です。実力主義で上に上がっていけるからこそ、若手社員が頑張るモチベーションが生まれ、結果的に活躍につながっているのではないでしょうか。
編集部
なるほど。実際に若くして役職に就いているモデルケースがあることも大きいですよね。そういう先輩社員の姿が新たな若手社員の活躍につながる、そんな好循環が生まれていることがよくわかりました。
真摯に人や仕事に向き合う会社カルチャー
編集部
御社にはどのような雰囲気を持つ方が多いのでしょうか。
小野寺さん
現在90人超の社員が在籍していますが、全体的に、人にも仕事にも真摯に向き合う人が多いですね。その向き合い方が職種によって異なるのが特徴です。
例えばSEの場合はお客様に良いシステムを提供するために、とにかく真っすぐに開発に向き合っている印象があります。SE部隊を中心とした仙台には特にそのような雰囲気がありますね。一方で東京支社、特に営業ではオープンなコミュニケーションを大切にする人が多くなっています。
編集部
末永さんは2年仙台本社にいらっしゃったとのことですが、そのときの印象はいかがですか?
末永さん
人の雰囲気などは小野寺の言った通りですが、それに加えて働き方の部分も印象的でした。SEが中心ということで激務のイメージがありましたが、残業も少なくプライベートの時間も取れて、ワークライフバランスが実現できる職場環境があるなと感じます。
小野寺さん
実はデータコムではここ3、4年、新卒で入社した計25人弱が1人も辞めていないという、新卒離職率のとても低い会社なんです。その背景に、人や仕事に真摯に向き合いコミュニケーションを大切にする会社カルチャー、またワークライフバランスを実現できる働きやすさがあるのではないかと自負しています。
意志を持って挑戦したい方を歓迎。仙台を盛り上げたい方もぜひ
編集部
最後に、記事を見てデータコムさんに興味を持った求職者の方に向けてメッセージをお願いします。
小野寺さん
データコムは年齢に関係なくチャンスがあるため、思い切って挑戦したい方にはとても良い環境があります。ただし、会社にすべてをサポートしてもらった上で何かに挑戦してみたい、という方にはあまり向かないかもしれません。自分のやりたいことや意志があって、主体的に挑戦していける方をデータコムでは歓迎しています。
またデータコムは仙台に本社がある会社として、仙台に貢献していきたいという思いも持っています。同じ思いで仙台を盛り上げていきたいという方もお待ちしています。
編集部
小野寺さん、松浦さん、末永さん、本日は貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました!
データコム株式会社の基本情報
住所 | 本社:宮城県仙台市青葉区本町1-13-22仙台松村ビル6F 東京支社:東京都中央区日本橋富沢町7-16THE GATE日本橋人形町5F |
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事業内容 | ・小売業向けのシステムの開発・販売 ・分析支援システム ・商品分析システム ・顧客分析システム ・Web生鮮発注システム ・顧客管理システム ・顧客満足度分析システム等 |
設立 | 1994年4月8日 |
公式ページ | https://www.datacom.jp/ |
採用ページ | https://www.datacom.jp/recruit/ |