「ココネ」には週に1回まる一日をフリーに使える制度あり!女性も働きやすい環境

新しい働き方や社員のサポート体制などに力を入れている企業を紹介していくこの企画。今回は、『ポケコロ』シリーズを筆頭に全世界1億3千万人以上のユーザーに愛される、スマートフォン向けアバターサービスを展開する、ココネ株式会社にお話を伺いました。

ココネ株式会社とは

「リヴリーアイランド」のアプリ画面
▲不思議なペットを育成するアプリ『リヴリーアイランド』のプレイ画面。Google Play ベスト オブ 2021「エンターテイメント部門」大賞を受賞

ココネ株式会社は「感性をカタチに。感性を身近に。」をミッションに、スマートフォン向けアバターサービスの開発運営を行う企業です。サービスの企画から開発・デザインなど一貫してインハウスで行っているのを強みとし、100万点を超えるデジタルアイテムの制作、アバターを介したコミュニティ形成と運営を行っています。

アバター着せかえアプリ『ポケコロ』シリーズや『リヴリーアイランド』などを提供しており、全世界のユーザー数は1億3千万人を突破。22年通期で過去最高売上を達成するなど、業績を伸ばし続けている企業です。

会社名ココネ株式会社
住所東京都世⽥⾕区若林3丁⽬1−18
事業内容ソーシャルエンターテイメントサービス、Web3サービス開発運営、教育事業
設立2008年9⽉
公式ページhttps://www.cocone.co.jp/
働き方「cocone my time / my day」祝日の無い週の水曜日(9:30~18:30)を勤務したとみなし、就業以外にも自由に使える制度

今回は、ココネ株式会社の柏熊さんと三ツ橋さんに、毎週水曜日の時間を社員が自由に使えるという独自制度のこと、女性社員が働きやすい環境を目指した取り組みなどについてお話を聞かせていただきました。

本日お話を伺った方
ココネ株式会社 コーポレートデザイン本部 本部長 人事部 部長/執行役員 柏熊 成幸さん

ココネ株式会社
コーポレートデザイン本部 本部長
人事部 部長/執行役員

柏熊 成幸さん

ココネ株式会社 人事部 HRBPチーム マネージャー 女性分科会 発足メンバー 三ツ橋 典子さん

ココネ株式会社
人事部 HRBPチーム マネージャー
女性分科会 発足メンバー

三ツ橋 典子さん

No.1アバターアプリを提供する企業

『ポケコロ』のイメージ画像
▲アバター着せ替えアプリ『ポケコロ』のイメージ画像。7万点以上のアイテムからアバターや部屋を自分好みにコーディネートできる

編集部

ココネさんは2008年に設立され、グループでおよそ1,100名程度と規模の大きな企業様です。御社が展開されている事業についてご説明いただけますか?

柏熊さん

ココネでは、「CCP」と呼ぶアバター事業を中心に展開しています。「CCP」は私たちが独自に定義したジャンルで、「キャラクター(Character)」が存在し、「コーディネート(Coordinate)」要素を持ち、「遊ぶ(Play)」ことができるサービスの総称です。

かわいらしいデジタルワールドの中でアイテムを集め、飾り、自由に自身の感性を表現しながら他人とつながることができる、「飾って楽しむソーシャルサービス」を提供しています。

運営が最も長く続いているのが『ポケコロ』というサービスで、当社の代表作です。開始から11年を迎え、2,300万人以上のお客様に遊んでいただき、アバターアプリのCCPジャンルでは、常にトップを走っています。

『ポケコロ』シリーズに加えて『リヴリーアイランド』など、次々と新サービスをリリースしています。自社コンテンツだけではなく、『ディズニー マイリトルドール』や『ハロースイートデイズ』など、さまざまなIPコンテンツの制作・運営も手がけている会社です。

主に国内を中心に事業展開していますが、昨年から自社タイトルをローカライズして、徐々に海外のお客様にもお届けしています。

職種に関わらず、サービスに関わるメンバーがフラットな関係でもの作りする

ココネ株式会社の社員ミーティングの様子

編集部

グローバル展開されていることもココネさんの強みの一つだと思いますが、そのほか同業他社と比べた時の強みや特長を教えていただけますか?

柏熊さん

内製でもの作りをしているのが特長の1つであり、弊社のこだわりです。デザイン、開発、サウンドなど全てをインハウスで制作・運営しています。内製化の強みは意思決定から反映までのスピード感、そして関わるメンバー全員で作り上げていくという意識が醸成されることです。

いいものを作り上げようと全員が協力しあうため、エンジニアやデザイナー、プランナーなど異なる職種同士がフラットな関係でもの作りをしています。

弊社には、正社員からアルバイトまで含めると約560名のスタッフが在籍しています。職種の内訳は4割強がデザイナー、3割弱がエンジニア、残りがビジネスサイドやバックオフィスの社員という構成になっています。デザイナーが多く、雰囲気的にはスタジオのような会社です。

特定の部署の意見が強かったりするような偏りはなく、話しやすい雰囲気です。お互いにやりたいことを汲み取って形にし、一緒に作っていこうという姿勢があります。そこは強みであり、いい文化だと思っています。

編集部

職種関係なく、サービスに関わる全員でいいものを作ろうと取り組んでいるからこそ、クオリティが高くたくさんのユーザーに愛されるコンテンツが出来上がっているんですね。

水曜日を社員が自由に使える一日とする制度を導入

ココネ株式会社の執務エリアの写真

編集部

ワークライフバランスに関連して設定されている各制度について伺いたいと思います。「cocone my time / my day」を2023年1月からスタートされたそうですが、こちらはどのような制度なのでしょうか?

柏熊さん

まず制度の概要は、祝日のない週の水曜日を終日、働いたこととみなし、その日一日フリーな時間と位置づけて、社員が自由な時間として使える仕組みになっています。働いたこととみなしているので、当然給料も発生します。

もともと弊社には「報酬」「やりがい」「健康」「時間」を社員に還元していきたいという考えがあります。「cocone my time / my day」は時間を返していきたいという思いがベースとなっています。

時間の使い方は社員によって様々で、業務に集中する時間に充てたり、家族と過ごす時間に充てたり、また家事など私生活のタスクを処理するのにも使えます。それこそ自己研鑽のために勉強したり、美術館やセミナーなどに通ってスキルアップの時間にしたりすることもできます。

この制度の実施は昨年から見据えていて、まずはトライアルとして水曜日の午後を半休とする「週休2.5日制度」を導入していました。週休2.5日制度を経て、1月から拡大版となる「cocone my time / my day」を本格的にスタートしたという流れです。

「週休3日」ではなくフリーな時間という位置づけ

編集部

週休2.5日から、終日フリーに制度を拡大されたんですね。時間の拡大以外に何か変更点などはあったのでしょうか?

柏熊さん

変更点といいますか、きちんと制度のメッセージングをしていくことに気をつけました。事業を成長させていく中で、壁にぶつかったり苦労もあったり、ここぞという勝負どきもあります。こうしたいざというときのために、ちゃんと馬力が出るような制度にしたいという思いがあります。

そのため、休みとして認識されてしまうことは制度の意図からズレてしまいます。水曜日が勝負どきとなった場合に、稼働日としてカウントできなくなってしまうからです。

週休2.5日制度では「週休」としたため、その日は休みと認識されてしまったという反省点があります。ですので、「my time / my day」も「週休3日」ではなく働いたこととみなしてそれぞれが自由に使える時間だとメッセージングを改めてきました。

編集部

休日ではなくあくまでフリーな時間という位置づけのため、いわゆる週休3日制とは定義が異なっているのですね。制度を導入されてから、社員の皆さんからはどのような声が届いていますか?

柏熊さん

導入後の社員アンケートでは、やはりポジティブな意見が多かったです。週休2.5日制のときからポジティブな声が多かったですが、「my time / my day」にしてからさらに増えました。想定していたような使い方をしてくれており、それでいて「とても良かった」という声が上がっています。

業務効率に関する質問には、多くの人が「変わらない」もしくは「上がった」と答えています。約半数の人は、業務に充てたり休みに充てたりとバランスよく時間を使って、トータルとして効率をそんなに下げずに、あるいは上げているようです。

編集部

フリーの時間を作ることで、社員さんが業務に集中したり、リフレッシュできるようになり、仕事のパフォーマンス向上に繋げることができているんですね。

社員の半数を占める、女性が働きやすい職場環境の向上を目指す

ココネ株式会社のフリースペースの風景
▲ココネ株式会社のオフィスにあるフリースペースの風景

編集部

ココネさんは女性社員の割合が高く、女性が活躍しやすい環境づくりを進められているそうですね。

その取り組みの一つとして「女性分科会」を設置されており、三ツ橋さんは発足メンバーのお一人とお聞きしました。この女性分科会とは実際どのような会なのか、発足の背景も踏まえてお聞きできますでしょうか?

三ツ橋さん

ココネは在籍している社員のうち約60%が女性と、女性社員の人数がとても多い会社です。それにもかかわらず、これまで女性がより働きやすい環境を整えていくことになかなか注力しきれていない状況がありました。

女性が長期的に活躍することが、ココネのさらなる成長に繋がるのではないかとの考えもあり、経営メンバーから女性が働きやすい環境を積極的に整えていこうという声かけがありました。そして、女性社員に寄り添った制度を作るために発足したのが「女性分科会」です。

編集部

具体的にどのような活動をされているのですか?

三ツ橋さん

女性分科会が進めてきた取り組みは、大きく3つあります。

まず一つ目は、2022年10月に女性社員が安心して働ける環境づくりのため「女性対象相談窓口」を開設しました。こちらは女性特有の悩みや相談事を受け入れる窓口で、女性ならではの健康課題と仕事の両立をサポートします。

実際に「産休取得時に必要な書類だったり、妊娠から出産、復帰までのフローをまとめて欲しい」という意見が寄せられ、全社員が見られるサイトにまとめました。

編集部

すでに窓口を利用されている方がいて、寄せられた意見をもとに職場環境の整備を進められているのですね。

産休育休中の社員と職場を繋ぐ、イベント・ランチ会を開催

ココネ株式会社にある社内ジム
▲社内には広いジムスペースがあり、就業時間中にいつでも利用可能。

編集部

では、二つ目をお聞きできますか?

三ツ橋さん

二つ目は、産休育休を取っているメンバーを会社に招いて、イベント+ランチをする「ママパパ会」を作りました。

この会の目的は、産休育休取得中の社員と職場を繋いで交流の機会をつくることです。交流を持つことで、産休育休中の不安の解消を図りたいという思いがあります。

産休育休中に会社から「いつでも来なよ」と言ってもらっても、実際は中々行きづらいものです。私も前職で産休育休を取得したとき「子供も一緒だと迷惑じゃないかな」と考えていた経験があります。なので、会社側がそういう場を提供することで気軽に来れるような雰囲気にしたいという思いがあり、女性分科会のメンバーで話し合って生まれた企画です。

編集部

三ツ橋さんが実際に経験されたこともきっかけとなった取り組みなんですね。イベントやランチは具体的にどのような運用をしているのでしょうか?

三ツ橋さん

イベントとしては、保健師さんから産後の心と体のケアについての講座を設けました。育児は楽しいだけではなく、つらかったりとか悩んだり、思い通りにならないことがたくさんあります。こうしたことをお伝えすることで、安心していただけるようにしました。今後は、ココネ社内に設けているジムの専任トレーナーによる、骨盤矯正トレーニングなどを考えております。

ランチは今まで一緒に働いていた人たちを招いて、ご飯を食べながら会話を楽しんでもらっています。参加者の方からは「とても楽しくて、この会社でよかったとしみじみ感じました」と、アンケートを取ったわけでもないのにたくさんコメントをいただきました。

ベビーシッター派遣事業登録など、社員の育児と仕事の両立を支援

ココネ株式会社のオフィス内テラス

編集部

それでは、三つ目の取り組みについて教えてください。

三ツ橋さん

三つ目は、内閣府のベビーシッター派遣事業に登録しました。割引券を会社で購入して、従業員がベビーシッターを利用した際は差額だけ支払えればいい制度です。ベビーシッターによる家庭内の保育やお世話、保育園などへの送迎の際に利用することができます。

自分に合った事業所を探すのに苦労したという経験談があったため、リリースする際に、年会費が無料だったり、使いやすそうな事業所を数ヶ所ピックアップして共有しました。

利用した方からは「在宅勤務時に子供がきて構ってしまう状況があったけれど、シッターさんが子供の注目を引いてくれたため業務に集中することができた」など好評で、また利用したいという声をいただいています。

編集部

ココネさんで働かれている女性社員の方、特に育児中の方が安心して職場復帰できたり、長期的に働くことができるような制度を整えられているのですね。先ほどご紹介いただいたものの他に、お子さんがいる社員さんをサポートする制度はあるのでしょうか?

三ツ橋さん

子どもの送迎や行事参加、通院・看病等のために活用できる「育児フリータイム」という制度があります。これは毎月の勤務日数×1時間を有休で提供し、それを自分の裁量で分単位で使うことができるというものです。

出社時間を遅らせたり、退勤時間を早めたりと使い方は自由で、お子さんが体調を崩された時や急にお迎えが必要になった時にも安心です。奥さんの体調が優れない時などに子供の世話をするために利用している男性社員もいます。

女性だけではなく、お子さんがいる男性社員の、育児と仕事のより良い両立を支援する仕組みを整備しています。

編集部

御社の半数以上を占める女性社員の方が、結婚や出産を経ても安心して長期的に働けるような制度を整えていらっしゃることで、お子さんをお持ちの男性社員の方にも助けになる環境となっているんですね。

創業会長の「いい会社を作りたい」という思いからスタートした会社

ココネ株式会社の食堂スペース
▲社内には食堂スペースを用意。専属シェフが調理した昼食を毎日提供している。

編集部

ココネさんはどんな会社なのか、お二人の印象や感想をお聞かせください。

柏熊さん

ココネは経営陣も含めて「一緒にいい会社にしていこう」という空気があります。弊社は大手IT企業を立ち上げた創業会長の「次に会社を作るなら、もっといい会社を作りたい」という思いから始まった会社です。

「cocone my time / my day」をはじめとした制度、社員食堂やジム・マッサージなどの施設・設備などを整えていますが、これらに対して弊社では福利厚生という言葉は使っていません。それは、いい会社だったらあって当然との価値観のもと用意しているためです。

「いい会社を作ればいい人が集まって、いい状態で仕事ができればいいサービスが生まれる」という循環が成り立つと考えており、私たちはこのサイクルを実現できる会社を目指しています。

人に勧めることができるかという質問にも「ぜひおすすめしたい」と迷わず答えられる、本当にいい会社だと思っています。

三ツ橋さん

ココネはあり方として「強くてあたたかい会社を作る」ということを掲げていますが、まさに「強くてあたたかい」人たちがたくさんいる会社です。初めてココネに来たときに、こんなにいい雰囲気の会社があるんだとびっくりした思い出があります。

実際にココネの社員と話してみたら、本当にいい人ばかりでした。いい雰囲気、いい人というのは感覚的なもので、具体的に言葉にするのは難しいのですが、社員同士がコミュニケーションや会話を楽しんでいる雰囲気に魅力を感じたのかもしれません。

あと弊社のユニークな点として、国際色が豊かなことが挙げられると思っています。ココネ全社員のうち約2割が外国籍の社員で、様々な国の方がいるグローバルな環境のためとても刺激になります。本当に色んな方がいて、個人的にはそれがとても刺激になっています。

フィットするのは「常に変化する状況に対応できる人」「挑戦を恐れない人」

ココネ株式会社のオフィス1階通路

編集部

最後にどんな人がココネさんに合うのか、どんな方と働きたいかを含めて、読者の方に向けてメッセージをいただければありがたいです。

柏熊さん

ココネの仕事は、決して1人で完結するような仕事ではないのが特徴です。当社はジョブ型採用ではなく、メンバーシップ型の採用に重きを置いています。そのため、「職種関わらず仲間と共に協力していいものを作ろう」という社風です。

組織変更も常に起きており、取り巻く状況が転々と変わっていく職場ですが、仲間と共に仕事を進めていく楽しさもあります。

こうした職場のため「この仕事だけをしていたい」「自分はこれをやるために会社を選んでいる」という考えの方はココネで活躍していくのは難しいかもしれません。一方でココネの掲げる思いに共感して下さる方や、ココネが行っている事業や働き方に興味を持ってくださる方には、フィットする点があると思うのでぜひご応募いただきたいです。

三ツ橋さん

ココネは事業はもちろん、チャレンジができる場がたくさんある会社です。年齢や社歴に関係なく、やりたいことを自分で発信して、自由に挑戦できる機会があります。

自主的に動くことができる方や、恐れずに挑戦して成長することを楽しめる方、どんどんと変化する状況に柔軟に対応できる方は弊社に合うと思いますし、活躍していただけるのではないでしょうか。私もこうした方々と一緒に働きたいですし、共に成長していければと思います。

編集部

ココネさんでは内製化にこだわられていて、関わるメンバーの皆様が協力しながらスピード感あるコンテンツ作りをされています。社内体制も常に変化させていくことで、いいものを作ろうという姿勢が本当に強いと感じました。そんな御社には、変化や挑戦を恐れずに仲間と共にもの作りを楽しめる人物がフィットするということですね。

本日はありがとうございました!

■取材協力
ココネ株式会社:https://www.cocone.co.jp/
採用ページ:https://www.cocone.co.jp/recruit/