週4日勤務の正社員も。フルリモート前提というco-meetingの働き方

新しい働き方やユニークな福利厚生を取り入れている企業を紹介していくこの企画。今回はSalesforce専用のカレンダーアプリ「Calsket」をはじめ、法人向けソフトウェアサービスの開発・提供などをしている株式会社co-meetingさんを取材させていただきました。

株式会社co-meetingとは

株式会社co-meetingは、「Happy Work! Happy Life!」をスローガンに、人生において大きな時間を占める「働く時間」を充実させ、人生を豊かにするソフトウェアサービスの提供に取り組んでいる会社です。

Salesforce関連のソフトウェアの開発・提供をしているほか、Salesforceに関わる開発を顧問スタイルで支援する月額定額のサービス「顧問Salesforceプログラマ」も提供しています。

会社名 株式会社co-meeting
住所 東京都新宿区袋町5-1 FARO神楽坂208
事業内容 ソフトウェアサービスの開発・提供・販売
ITに関するコンサルティング・技術支援
設立 2011年3月14日
公式ページ https://www.co-meeting.co.jp/
働き方 フルリモート
スーパーフレックス

co-meetingでは、2011年の創業当初からフルリモートワークを基本としており、音声コミュニケーションツールやバーチャルオフィスの導入など、リモートワーク用のツールを積極的に活用しています。

1人1人のライフスタイルやワークスタイルを大事にした組織づくりを目指すco-meetingの企業理念、働き方、社内カルチャーやユニークな福利厚生、採用にあたって求めている人物像などについて、取締役COOの矢野さん、マーケティングの青木さん、エンジニアの花畠さんにお話をうかがいました。

本日お話を伺った方

株式会社co-meeting 取締役COO

矢野さん

株式会社co-meeting マーケティング

青木さん

株式会社co-meeting エンジニア

花畠さん

働く時間を充実させるソフトウェアの提供を目指して

株式会社co-meetingが提供する「Calsket」のサービス紹介ページ

編集部

まずは、co-meetingさんの事業内容を教えてください。

矢野さん

顧客関係管理(CRM)のグローバルリーダーであるSalesforceが提供している「AppExchange」というビジネスアプリケーションストアがあるのですが、弊社では、このAppExchange上で、Salesforceを拡張したり補完したりするアプリケーションを開発・提供しています。

また、このAppExchangeアプリを弊社と同じように提供したいと考えているお客様の技術支援を中心として、月額定額の顧問スタイルで支援する「顧問Salesforceプログラマ」も提供しています。

編集部

具体的には、どのようなアプリを提供されているのですか。

矢野さん

カレンダーアプリの「Calsket」や人材紹介業向けの地図アプリである「MatchingMap」など、これまで9本のアプリをリリースしてきました。

「Calsket」はSalesforce専用のカレンダーアプリで、Salesforceのカレンダー機能をより使いやすく、普段使いできるような使い勝手のカレンダーを提供することを目指したアプリです。SalesforceのカレンダーデータとGoogleカレンダーを同期する機能も提供しています。普段使いする気になるカレンダーを提供することで、自然とSalesforceに活動記録が蓄積され、属人的になりがちな営業活動やそれに関連する情報、スケジュールを共有することが可能になります。

また、Salesforceにはレポート機能やダッシュボード機能など、Salesforce内のデータを分析したり可視化したりする機能が備わっています。Calsketを利用してスケジュール管理をすることは、そのままSalesforceで分析可能なデータを蓄積されていくことを意味していますので、せっかくSalesforceを利用されるのであれば、カレンダー機能もしっかり使って、その情報を活用してもらいたい。そんな想いを込めて開発しているアプリです。

株式会社co-meetingが提供する「Calsket」の特徴

矢野さん

「MatchingMap」はSalesforceを利用されている人材紹介業や派遣業向けに開発した、紹介活動の支援を目的とした地図アプリですね。

株式会社co-meetingが提供する「MatchingMap」のサービス紹介ページ
▲求人検索やマッチングの営業効率向上をサポートする地図アプリ「MatchingMap」

求職者周辺の求人や、求人周辺の求職者を地図上で視覚的に表示でき、検索項目も自由に設定できます。そのため、紹介品質の向上や紹介業務の効率化を図れるほか、未開拓エリアの把握など、営業の開拓状況の分析にもご利用いただいています。

株式会社co-meetingが提供する「MatchingMap」の利用イメージ
▲地理的な分布情報を可視化できることが「MatchingMap」の強み

編集部

会社の創業当初から、Salesforce関連の事業をされていたのでしょうか。

矢野さん

Salesforceは2014年からですね。当初は会社名と同じ「co-meeting」というコミュニケーションツールを提供していました。

現在、この「co-meeting」はサービスを終了しているのですが、すべてのリソースを割いて取り組んでいた「co-meeting」と同じような熱量を込められるサービスは簡単に思いつきません。ですので、少ないリソースでもサービスを提供できるプラットフォーム上で、複数のサービスを試しながら取り組むことを検討しました。

当時、法人向けのサービスをプラットフォーム上に構築ができ、最もパートナーエコシステムが確立されていると考えたのがSalesforceでした。

そして、「Happy Work! Happy Life!」を体現するような、働く時間を充実させ、人生を豊かにするようなサービスを模索できればと考えたわけです。

編集部

ソフトウェアサービスの開発や技術支援も、課題解決のための手段であって、目的はあくまでも働く時間を充実したものにすることにあるということですね。

矢野さん

課題が解決されたり、仕事が効率化されることによって生まれる仕事の楽しみはありますし、ソフトウェアの使い勝手によって生まれる楽しさもあると思っています。そういう意味では、すべての法人向けソフトウェアは「Happy Work! Happy Life!」につながっているとも言えるわけですが、その意識を持っておきたいと考えています。

Happy Work! Happy Life!

株式会社co-meetingの概要

編集部

co-meetingさんの企業理念は何ですか。

矢野さん

企業理念とはちょっと異なりますが、創業以来「Happy Work! Happy Life!」がスローガンです。人生において「働くことに割く時間」は、かなり大きなウェイトを占めています。そんな働く時間を楽しく充実したものにすることは、人生の豊かさにもつながっていくのではないかと思うからです。

当初は提供するソフトウェアについてのスローガンでしたが、現在は社内の働き方に対するスローガンとしても機能しています。働くことに割く時間が大きなウェイトを占めているのは弊社の人間も同じですから、せっかくなのでその時間は楽しめるものにしたい。そのための努力は組織的にも個人的にも行っていきたいと考えています。

できれば、co-meeting内だけでなく、弊社に関わるすべての人に「Happy Work!」を届けていきたいですし、弊社が提供するアプリによって実現できたら理想ですね。

編集部

今現在のメンバーの皆さんにもそういった考え方が根付いているのでしょうか。

矢野さん

根付くよう、継続していく努力はしています。例えば、2021年には「私たちの価値観」をみんなで作り上げました。先ほどお話ししたような「せっかくだから仕事は楽しむ」など、議論を重ねて5つにまとめています。

青木さん

みんなで話し合ったり、相談したりしながら「やはり、うちといえばこの5つだよね」と納得した上で作ったものです。私は志を大事にしているのですが、このときの話し合いを通じて、co-meetingの皆の志はとても高いと感じました。

花畠さん

「自分たちの価値観って何だっけ」と洗い出したものからまとめたので、「こうあるべき」という行動規範というよりは、みんなが持っている価値観を可視化した感覚が私にはありますね。

co-meetingに新しく入ってきた方や、これから入ってくる方は、少なからずその価値観に共感できた人たちが入ってきてくれると考えると、根付いているといってもよいかもしれません。

編集部

なるほど。スローガンや5つの価値観を目標として向かっていこうというよりは、浸透している・根付いているものを「私達ってこうだよね」と改めて確認し、忘れないようにするためにまとめたという感じなのですね。

自由がきくフルリモート、スーパーフレックス

株式会社co-meetingが入っているシェアオフィスの共有スペース
▲シェアオフィスの共有スペース

編集部

co-meetingさんの勤務体系について教えてください。

矢野さん

まず、就業場所についてはフルリモートワークとなっています。出社指定日もありません。創業時から基本的にはリモートワークでしたので、制度というより弊社にとっては前提ですね。

編集部

オフィスに行くことはほとんどないのでしょうか。

矢野さん

そうですね。私は郵便物対応などもあって週に2回程度はオフィスに来ていますが、ほかのメンバーはほとんど出社していません。今回同席している花畠は熊本、青木は三重に住んでいますが、フルリモートが前提だからこそ一緒に働けるわけですね。

花畠さん

そうですね。私は年に1回〜2回くらい、会社のイベントや勉強会で行く程度です。

青木さん

立場上、私はイベントやセミナーのために東京に行くことがほかの方よりは多いと思いますが、基本は在宅勤務です。ときには、気分転換にカフェで仕事をすることもありますね。

ライフスタイルに合わせた働き方ができるスーパーフレックス

編集部

勤務時間についてはいかがですか。

花畠さん

入社した当初は固定時間労働制でしたが、今はコアタイムなしのスーパーフレックスです。私は週4日勤務で正社員をやらせていただいていますし、かなり柔軟に働ける環境だと思います。

急な親戚の訪問や、歯医者の予定を入れる時など、1日の途中で抜けることの罪悪感がないことに気づいたときは感動しました。私は週の残りの1日で個人事業主としても働いています。お客様の都合上、どうしても私が望む時間帯でスケジュールを調整できないことがあるのですが、いざとなればco-meetingの仕事の途中でも対応できることが心の余裕につながって、とてもありがたいです。

矢野さん

私はco-meetingの創業と同じ時期に子供が生まれました。創業期ですので仕事はとても忙しいわけですが、時間に自由が効くことで、保育園に呼び出されたり、子どもが急に熱を出したりしたときの対応にも柔軟に対応ができました。大変なことには変わらないのですが、気持ちの面ではかなり助けられていたと思います。

ですので、ほかのメンバー(取締役以外)もできるだけ時間の自由がきく状況を作ってあげたいなと。ただ、たまにであれば良いですが、自由に働きすぎて生活リズムを崩しすぎると身体を壊したりしますので、基本的には普通の時間帯(一般的な定時)に働くことをおすすめしています。

青木さん

皆さん時間配分が上手で、身体を壊すような働き方はせずにメリハリをつけて仕事をされています。私は子どもが小さいこともあり、お迎えや検診などの子どもの対応でいったん仕事を切り上げて、子どもが寝たあとで集中して仕事をするような働き方を、去年はずいぶんさせていただきました。

花畠さん

自分のリズムで仕事ができるのはありがたいです。私は夕方が集中できる時間帯なので、15時くらいに休憩をとって近くの公園を散歩したあと、集中して仕事に取り組んでいます。

1日1時間だけ有給をとることも可能な制度設定

編集部

勤務体系では、ほかになにか特徴はありますか?

矢野さん

スーパーフレックスにしたことで、有給休暇が余ってしまうという話を聞くようになったため、有給休暇の時間休に対応しました。時間単位で有給休暇が取得できるため、プライベートのちょっとした予定やイベントに対応しやすくなったと、なかなか好評です。

花畠さん

変な話ですが、自由がききすぎて有休を使わずに済んでしまうと有給休暇が余ってしまいます。それで「どうしよう!有休取らなきゃ!」と焦ることになりがちでした。時間休が導入されたおかげで、1日1時間だけ有休を取るという形でバランスを調整しやすくなり、前より上手に時間を使えている気がします。

矢野さん

スーパーフレックスは時間の融通はききますが、抜けた時間分はその日の夜や他の日に働く必要があります。うまく時間休を組み合わせれば無理に働くことを避けられますし、有休消化にも繋がりますからね。スーパーフレックスと時間休は相性が良いと思います。

編集部

フルリモート、スーパーフレックスで中抜けができ、有休を時間単位でとることもできるというのは、時間の使い方の選択肢が多く、本当に自由度が高いですね。

メンバーとの適度な交流がリモートワークを楽しくする

「Undesk」を利用したバーチャルオフィスイメージ画像
▲「Undesk」によるバーチャルオフィスのイメージ画像

編集部

リモートワークにおいて、メンバーさん同士のコミュニケーションはどうとられていますか?

矢野さん

仕事上のコミュニケーションは、Slackなどのチャットツールを使ったテキストコミュニケーションや個別のミーティングでほぼ対応できています。ただ、仕事を楽しむためには、やはり自然発生的に起こる雑談のようなコミュニケーションが必要だと考えています。それは仕事が関係する雑談でも、関係のない雑談でもいいんです。

co-meetingでは、「Tandem」や「Undesk」などのバーチャルオフィスツールを活用することで、リモート中心でも自然な雑談が生まれる環境の提供を模索しています。

青木さん

仕事中に雑談をすることに良いイメージを抱いていない人も多いと思います。ですが、フルリモートだからこそ、何気ない会話がメンバーとの距離を縮めるためには必要です。何気ない会話が増えたことで、業務に関する報告・連絡・相談も増えています。

編集部

バーチャルオフィスツールを活用するコツというのはありますか?

矢野さん

雑談ツールとして「Tandem」ではないものを使っていたのですが、うまく定着しませんでした。雑談の場が機能し始めたポイントは、青木さんなどの一部のメンバーが意識的にその「場」に存在してくれるようになったことです。

誰かがいてくれると、それに同調してバーチャルオフィスにいるメンバーが増えていき、メンバーが集えば自然と会話の量も増えていきます。ここで生まれる会話は仕事に関連する会話も多いのですが、どういった理由であれ会話量が増えれば、そこから自然と雑談につながることも多いものです。次第にそれが普通になっていき、今ではバーチャルオフィスに誰かしらいることが普通になりました。

青木さん

意識的にその場に参加できるように、その場に入る習慣を作るためのルールも大事です。

仮想オフィスでの雑談が円滑なコミュニケーションのコツ

「Gather」を使った打ち合わせの様子
▲仕事以外の雑談も生まれやすい。「Gather」を使った打ち合わせの様子。

編集部

テキストコミュニケーションと音声などによるコミュニケーションを使い分けているのはなぜですか。

矢野さん

「co-meeting」という創業当初に提供していたサービスが、場所や時間軸がずれていてもテキストでコミュニケーションをとれるツールだったんです。その習慣が少なくとも創業メンバーには残っていたので、テキスト中心でコミュニケーションをとっていました。

また、co-meetingはエンジニア中心の会社です。エンジニアは集中力を高めてコードを書いていますので、一度集中力が途切れてしまうとなかなかいい状態に戻すのは難しかったりします。ですので、エンジニアが自分でコミュニケーションのタイミングを制御できる、テキスト中心で非同期なコミュニケーションを重視していました。

電話などの音声コミュニケーションは、相手の時間を強制的に止めてしまうことになりがちですので、エンジニアの仕事に関しては今もテキストコミュニケーションを中心に進めています。

編集部

仕事以外のコミュニケーションは、テキストでは難しいのでしょうか。

矢野さん

仕事の「楽しさ」は何か、どうしたら楽しく仕事ができるのかを考えたときに、職場での人間関係やコミュニケーションは外せません。仕事以外に限った話ではないですが、やんやと仲間同士で話をするのはやっぱり楽しいですよね。

もちろん、テキストでのコミュニケーションも楽しいのですが、オフィスで自然と生まれる雑談とは色が違います。バーチャルオフィスで交わされる会話は体感的にオフィスでしていた雑談に近く、コミュニケーションを円滑にしたり、同じ場所で仕事をしているような感覚を生み出しているように感じます。

編集部

いろいろなツールを試しながら、最適なコミュニケーションのとり方を探してるわけですね。

矢野さん

はい。ツールによって距離感や使い勝手、居心地の良さみたいなものが微妙に違うので、ツールによっては参加しにくいと感じる人がいたり、逆に入りやすかったとしても、今度は微妙に雑談がしにくかったりするため、自分たちに一番向いたツールやルールを現在も模索しています。

花畠さん

エンジニア勢はとくにそうですが、集中して働きたいときは、結局どのツールにしてもあまり入ってきません。ただ、意識的にいてくれる人が増えてくれたおかげで、ちょっとした隙間時間で入りやすい空気ができてきました。気分が乗ったときに、誰もバーチャルオフィスにいなければ、入る気はしませんからね。

結果として話しかけやすい環境ができあがり、エンジニアも入りやすいようルールを決めたりして、以前よりも大分良くなった気がしています。私はエンジニアですが、リモートワークでも雑談しやすい環境を構築したい側の人間なので、意識的にバーチャルオフィスに入るようにしています。

青木さん

音声による雑談の場が定着していく中で、仕事に関連するコミュニケーションも音声の割合が増えています。その結果、自然と業務記録になっていたテキストコミュニケーションの物量が減ってしまったりもしているので、手放しでは喜べない点もありますね。

ただ、確実に「楽しさ」は増していると思いますので、良くなった点を重視しながら、カイゼンを重ねていけば良いと考えています。

雑談と健康のための散歩定例

株式会社co-meetingの散歩定例会のイメージ画像
▲散歩定例会のイメージ画像

編集部

ほかに雑談の時間を設けていたりはしますか?

矢野さん

散歩定例はそうですね。弊社では毎週1回、全社員が集まる定例を行っているのですが、その半分の時間をプライベートの話題も含めた近況報告に割いていました。完全に雑談が目的です。

2020年ごろ、社会情勢的にみんなが運動不足になっていたときに、その近況報告に使っていた時間を既存の定例とは切り離し、近況報告(雑談)をしながら散歩をする時間をつくるために始めた取り組みです。

もともと雑談が目的の時間でしたし、議事録も画面共有も不要です。であれば、週に1回1時間でも歩けば多少の運動にはなります。

花畠さん

今は水曜日の午前中に開催しています。暑い季節は多少早い時間に変更したり、雑談のテーマもちょっと変えてみたりと、内容は変化していますが、2年経ったいまでも続いています。みんなが住んでいる街を散歩するため、それぞれが見ている風景も、天気だって違う。リモートだからこその面白さかもしれません。

青木さん

最近は任意参加になったので全員がそろっていないことも多いですが、参加率はわりと高いです。また、月に1度は全員で予定を合わせて参加することにしています。

編集部

それぞれの街を散歩をしながら雑談をすることで、リモートであることを生かしてお互いを知り合い、楽しむ土壌づくりをされているわけですね。だからこそ、バーチャルオフィスなどオンラインの場でも自然発生的に雑談が生まれて、コミュニケーションが円滑にとられているのだと感じました。

とりあえずやってみる、という社内カルチャー

株式会社co-meetingの花畠さん・矢野さん・青木さんがディスカッションしているようす

編集部

皆さんに共通している気質や特徴的な社内カルチャーなどがありましたら、教えてください。

矢野さん

1人でいることが苦にならないという気質はあるかもしれません。

リモートワークが前提になりますので、入社前にリモートワークに関連する質問は必ずしています。自宅に仕事をするスペースがあるか、家にいることが多くなることに対して家族の理解はあるか、1人でいることがしんどいと感じてしまうことはないか、などですね。

ここまでお話ししてきた通り、孤独を感じないための工夫はそれなりにしていますが、物理的に1人になることが多いのは確かです。ですが、「寂しい」といった相談を受けることはないため、1人でいることが苦にならないことはco-meetingメンバーに共通した気質なのかもしれません。

青木さん

ただ、困ったことがあったら助けを求められる、助けを求められたらきちんと応えてくれる方たちでもありますよね。また、声をかけあうカルチャーがあるので、積極的に意見や提案を出してくれる方も多いですし、社員の声が許容されやすい環境だと思います。

新たなアイデアやこれをこうしてみたいという意見は、「皆とディスカッションしたい項目リスト」として事前にリストアップされ、定例で取り上げられます。その場で意見が即採用されることも珍しくありません。

花畠さん

バーチャルオフィスツールの「Undesk」の採用もそうでした。Twitter上でバーチャル仮想オフィスツールのことを話題にしていたところ、Undeskの担当者からユーザーテスト募集の案内をいただきました。軽い気持ちで社内のSlackに共有したら、すぐ次の定例の議題になって、「じゃあ、やってみよう」ということになり、今でも実際に利用しているという具合です。

矢野さん

確かに「とりあえず受け入れてみる、やってみる」というカルチャーはありますね。製品開発も同様で、検証フェーズに長い時間をかけることよりも、リリースして市場やお客様に早い段階で触れてもらうことを重視する傾向があります。

青木さん

入社して矢野さんにまず言われたのが、「新しい技術やツールなど、いろいろなものにアンテナを張って、最先端の現在地を意識するようにしてください」ということでした。

新しいツールを試すことが強く推奨されていて、必要性があればゲームであっても、会社が購入して支給してくれます。そのため、新しいことをやってみよう、挑戦してみようという意識はみんな高いですね。

業務時間に意識的に新技術に触れる「コピペテック」

株式会社co-meetingが運営するWebマガジン「コピペテック」
▲co-meetingさんが運営するWebマガジン「コピペテック」(公式noteより引用)

編集部

新しいことに挑戦するという御社のカルチャーが表れている取り組みはありますか?

矢野さん

「コピペテック」があります。これは、VR、機械学習、電子工作(ハードウェア)など、弊社の本業で直接関わることが難しい技術を、エンジニア個人の好奇心に任せて、大義名分を持って取り組むために始めたプロジェクトです。課外活動として位置付けられていますが、業務時間を利用しているため基本的には真剣に取り組んでいます。

花畠さん

ありがたかったのは、Salesforceをテーマとしても良いと言っていただけたことです。コピペテックは本業で関わりにくい分野をテーマとすることが推奨されていますが、私にとってはSalesforceも「新しいこと」でした。ですので、Salesforceとは別のことにさらに取り組むのではなく、Salesforceの開発を題材にしたテクニックをコピペテックで紹介することに集中しています。

矢野さん

コピペテックを始めた当初は、本業であるSalesforce以外の技術にも触れる機会を作ることを目的にしていましたが、弊社に入社してくれたばかりの人はSalesforce自体も「新しいもの」になっていることに気付いて、軌道修正しました。このあたりは今もいろいろと模索していますね。

編集部

1人でいることが苦にならないけれど、連携すべきときにはお互い声をあげ合って連携できる方たちがそろっているからこそ、リモートワークがきちんと機能しているということが伝わってきました。

また、あがった声に応えて「とりあえずやってみよう」と挑戦してみる、現状やメンバーさんたちの状況に合わせて柔軟に軌道修正も行うというカルチャーが根付いているわけですね。新しいアイデアを試したり、常に最新鋭のものに触れたり取り入れたりできるというのは良い環境だなと感じました。

誕生日ケーキを贈るなどユニークな福利厚生が充実

誕生日に贈られたケーキに対してのお礼の投稿画面

編集部

co-meetingさんの福利厚生について教えてください。

矢野さん

福利厚生としては、一般的な福利厚生サービスに加入しているほか、プリペイド型のクレジットカードとして自然と福利厚生制度を利用できる「miive」というサービスを用意しています。miiveは利用率も高く好評ですね。

そのほか、入社時の支給物としてPCはもちろん、モニターやモニターアーム、ヘッドセットなど、リモートワークを円滑にこなすために最低限必要な機器は支給しているほか、リモートワーク手当として月額15,000円を支給しています。

福利厚生に関しても、弊社に向いていて面白そうなものは積極的に試しています。働く環境もそうですが、プライベートが充実していないと仕事に大きく影響しますので、「Happy Work! Happy Life!」であるためにLifeを大事にするための支援はできる限りするつもりです。

青木さん

ほかには、昨年から「社員が社員に誕生日ケーキプレゼント」も企画しました。それぞれの誕生日に他の社員が選んだ誕生日ケーキを贈る企画です。

花畠さん

私は正直、最初はこの企画にカルチャーショック(?)を受けました。でも、実際にケーキが届くととても嬉しかったです。

青木さん

甘いものを食べたり、誰かから贈り物をもらったりというのは、幸せな気持ちになりますよね。「1年に1回の誕生日ぐらい皆でお祝いできたらな…」ということでスタートさせました。

まだ昨年始まったばかりなのですが、初年度は「誕生日にケーキを贈ってもらった人」が、「次の誕生日の人」にケーキを贈るようにしました。受け取る喜びと、相手のことを考えて何かを選ぶというどちらも経験していただきたいと思ってのことです。

新たな一面を発見できるゲーム交流会

株式会社co-meetingの2021年忘年会でのゲーム交流会の様子
▲脱出ゲームで盛り上がった2021年の忘年会

編集部

各種交流会というのは、オンラインで行われるのでしょうか。

矢野さん

基本的にはオンラインが多いですね。最初は遊びではなく、定例を使った実験として「メタバースというキーワードを生んだフォートナイトをみんなでやってみようぜ」と試みたことが、後のゲーム交流会へとつながりました。

花畠さん

そうですね。フォートナイト上で定例をしたのが最初です。そのあと、8月あたりから懇親会としてオンラインゲームをやるようになったんです。

矢野さん

フォートナイト定例は、遊んでいるだけで全く定例にはならなかったけどね(笑)。

co-meetingはメンバーの人数が少ない上に、普段からそれなりに雑談をしているため、改めて懇親会で話すことがそこまでなく、オンラインなので食事を話題にすることもなかなか難しい。そこで、オンラインゲームやVRなど、最新の技術に触れる機会としてもいいのではないかということで、みんなでゲームをするようになりました。

株式会社co-meetingのゲーム会の様子
▲対面で行ったおつかれ会のゲーム中の様子

花畠さん

フルリモートワークですと、やはり距離感を縮めて質問しやすい関係性をつくるのは簡単ではありません。ゲーム交流会などを通して仕事以外の面や性格が少しずつわかるようになってきたおかげで、最近は親近感を持って過ごせています。

青木さん

まだ社員すべての方とは対面でお会いできていないのですが、ゲーム交流会で一緒に笑ったり、考えたりするおかげか、仕事で困った時などに気軽にメンバーに声をかけたり、相談ができるようになりました。

「交流会を通して距離感が縮まった気がする」「普段よりもお互いのキャラクターや雰囲気などが見られて、良い機会だなと思う」といった声もあり、良い効果を生んでいると思います。

編集部

リモートワーク手当やクレジットカードのポイント付与など仕事面を充実させたり生活を豊かにする福利厚生と、ケーキを贈りあったり共にオンラインゲームで交流を深めたりするコミュニケーションの助けとなっている福利厚生があるわけですね。

歯ごたえのある仕事を自由なワークスタイルで

株式会社co-meetingの役員の3ショット
▲左がCPOの遠藤裕之さん、中央がCEOの木村篤彦さん、右がCOOの矢野貴明さん

編集部

採用にあたって求めている人物像というのはありますか?

矢野さん

仕事もプライベートも充実させて、人生を楽しむことをあきらめない人と仕事がしたいですね。実際には職種ごとの要件や想いが他にもありますが、大事なことが何かと言われたら、楽しむことを頑張れる人だと思います。

花畠さん

自分で自由にメリハリをつけて働きたい人にはすごくおすすめです。時間の使い方に自由度があるので集中できるときにがっと働けます。誰しも集中できないときというのは絶対にあるものですが、うまく調整できる環境が整っている会社はそうそうないような気がします。

技術支援サービス「顧問Salesforceプログラマ」では、基本的にはオンライン(リモート)で対応することが契約書の段階で組み込まれていて、co-meeting社内の仕事だけでなく、お客様が直接関わる仕事でも、働く場所を選ばずに集中して仕事ができています。こうした契約を受け入れてくださるお客様にも、こうした働き方を実現してくれている会社にも本当に感謝しています。

青木さん

自由度は高いですよね。仕事をきちんとやりながら、自分の予定も大事にしたい、いろいろなものに挑戦していきたいという方には最高の環境だと思います。

大変なときももちろんあるのですが、自由度を活かして別の仕事をはさむことでうまくリセットしたり、新しいものを取り入れたり、挑戦する意欲を持って視野を広く持つことで、本当に楽しんで仕事ができています。

矢野さん

co-meetingでは、企業規模の大小にかかわらず、様々なお客様に対して法人向けソフトウェアビジネスを展開しています。お客様の数は200社を超え、Salesforce関連のアプリ提供に必要な業務をすべて少人数でこなしている会社です。そのため、働き方の自由度や楽しさを重視していますが、決して「楽」な仕事ではありません。

ありがたいことに、Salesforce関連の技術力は一定の評価をいただいていますし、今後もそうありたいと思っています。自由度の高い環境でやりがいのある仕事を楽しんでいただき、この業界でどこへ行っても活躍できる人になってほしいですね。そこにつながる質の高い仕事と環境は提供できると思います。

編集部

ありがとうございました!

■取材協力
株式会社co-meeting:https://www.co-meeting.co.jp/
採用ページ:https://www.co-meeting.co.jp/recruit/