「起業を標準化させる」BLUEPRINT Foundersの急成長の秘訣と挑戦

先進的な事業に取り組んでいたり、特徴的なビジネスモデルを持っていたりする成長企業を特集するこの企画。今回はスタートアップの立ち上げとグロースに特化した「スタートアップファクトリー事業」を展開する株式会社BLUEPRINT Foundersにお話を伺いました。

株式会社BLUEPRINT Foundersとは

BLUEPRINT Foundersが推進する「スタートアップファクトリー」

株式会社BLUEPRINT Foundersは、スタートアップを工場の大量生産のように次々と立ち上げ、上場を目指してグロースする「スタートアップファクトリー事業」を展開する会社です。スタートアップで開発するプロダクトは、バーティカルSaaS(※)に特化したものとなっているのが特徴です。
(※)業界・業種を限定したSaaS

株式会社BLUEPRINT Foundersのビジネスモデルは、新規事業の取り上げからIPOまで手掛け、それらの株式売却によって収益を得るというもの。「100社のスタートアップを上場させる」という目標のもと、会社の立ち上げから1年超で17.8億円の資金調達を達成しており、社員数も会社としての売上も急成長を遂げています。

会社名 株式会社BLUEPRINT Founders
住所 東京都港区西新橋3丁目25-31愛宕山PREX10F
事業内容 スタートアップファクトリー事業(法人向けのDX推進支援に特化したスタートアップスタジオ)
設立 2021年7月20日(2022年11月1日に現社名に変更)
公式ページ https://blueprint-holdings.net/

今回は、株式会社BLUEPRINT Foundersの成長を支える強みや、会社の核をなすバリューなどについて、代表取締役CEOを務める竹内さんにお話を伺いました。

本日お話を伺った方
BLUEPRINT Foundersの代表取締役CEO竹内将高様

株式会社BLUEPRINT Founders
代表取締役CEO

竹内 将高さん

工場の大量生産のように次々とスタートアップを立ち上げる事業を展開

BLUEPRINT Foundersの事業概要

編集部

BLUEPRINT Foundersさんは「スタートアップファクトリー」という事業に取り組まれているとのことですが、これはどのような事業なのか簡単に教えていただけますでしょうか?

竹内さん

スタートアップファクトリー事業は、一言で言うと「会社を立ち上げて、その会社を上場させる」という事業です。「ファクトリー」と謳っている通り、工場の大量生産のように次々とスタートアップを立ち上げ、100社のスタートアップを上場させることを目標としています。

BLUEPRINT Foundersでは新規事業のゼロからの立ち上げ、分社化したスタートアップの上場、そしてイグジットと言われる会社株式の売買までを手掛けます。現在イグジット済みの会社は2社、投資中の企業は2社となっています。

立ち上げるスタートアップの特徴は、バーティカルSaaSに特化しているという点です。「あらゆる業界の変革」を目標としており、特定の業界に限定していません。現在投資中の2社はどちらも2022年に立ち上げた会社で、株式会社Archi Villageは建材業界向け、株式会社Fact Baseは町工場向けとなっています。

「当事者の立場」でリスクを負いながら実力で交渉するのが特徴

BLUEPRINT Foundersのビジネスモデル
▲BLUEPRINT Foundersさんのビジネスモデルイメージ(公式サイトから引用)

編集部

BLUEPRINT Foundersさんの事業は、国内でもとても珍しいモデルですよね。似たような業態としてはベンチャーキャピタル、M&A仲介などもあるかと思いますが、BLUEPRINT Foundersさんの他との違いはどのような部分なのでしょうか。

竹内さん

まず、国内では弊社と同じビジネスモデルで事業展開しているところはありません。アメリカでは「フラッグシップ・パイオニアリング」という、ワクチンの「モデルナ」を育てた会社が弊社と同じビジネスモデルを展開されていますね。

類似業態としては、おっしゃったように、ベンチャーキャピタルやコンサルティングファーム、M&A仲介があります。それらとの一番の違いは、BLUEPRINT Foundersが事業の立ち上げに当事者として関わり、実力で交渉をする、というビジネスモデルになっていることです。

一般的なベンチャーキャピタルは、既にある会社に投資し、会社を成長させてリターンを得るというビジネスモデルになっています。BLUEPRINT Foundersは既にある会社に投資しているわけではなく、自分たちでアイディアの種から事業を育て、成長させています。

またコンサルティングファームさんもM&A仲介さんも、あくまで外部的な立ち位置での関わりになると思いますが、弊社は「事業会社」として自分たちで事業をつくって売るという、当事者の立場からの関わりになります。立ち上げたスタートアップが上場し、株式売却までいかないとリターンがないという点でも、これらの業態とは異なるビジネスモデルとなっています。

編集部

なるほど。BLUEPRINT Foundersさんはあくまで事業会社として当事者の立場で、リスクを負いながら立ち上げから売却まで一気通貫して行っているのですね。

「起業へのチャレンジ」「従業員のリターン」を支える事業の意義

BLUEPRINT Foundersのミッション
▲BLUEPRINT Foundersさんの掲げるミッション(公式サイトから引用)

編集部

国内で唯一と言って良い程珍しいビジネスモデルのスタートアップファクトリーですが、BLUEPRINT Foundersさんではなぜこの事業に取り組まれているのでしょうか?

竹内さん

BLUEPRINT Foundersは「起業を標準化する」をミッションに掲げています。起業というのは一般的に、ハイリスク・ハイリターンというイメージがありますよね。ただ私としては、リターンが大きいのは事実ですが、リスクの部分はほとんどないところまで落とせると考えています。

起業は人生で1回やるかどうかくらいのことなので、初めてやるからこそ失敗してしまうという側面があります。そこでBLUEPRINT Foundersが取っているのが「起業を分業化する」というやり方です。分業化した中で、それぞれのプロフェッショナルが専門領域に携わることで、失敗のリスクを軽減することができ、「起業の標準化」につながっていくと思っています。

最終的に起業を標準化することで、誰しもが挑戦して、事業会社の社長になったり、経営者になったりできるような経験を届けたいというのが、BLUEPRINT Foundersがスタートアップファクトリーの目的です。

BLUEPRINT Foundersさんの事業イメージ
▲映画スタジオのように、起業の専門家が集まって優れたスタートアップを次々に生み出す(公式サイトから引用)

竹内さん

もう一つ私の想いとして、「会社の成長と自分の成長をリンクさせてほしい」ということがあります。やはり会社を立ち上げて上場させるという経験自体もとても面白いことだと思いますし、自分の頑張りが会社の成長につながるという、スタートアップだからこそ得られるやりがいを従業員の方にも感じてほしいですね。

編集部

竹内さんがそのような想いを持ったきっかけはどのようなものなのでしょうか?

竹内さん

日本の優秀な方って、大企業に所属しているイメージがありますよね。私自身もかなり安定した会社に所属していたのですが、その中で自分の成長と会社の成長がリンクしていたかというと、必ずしもそうではなかったんですね。「イチ歯車として機能している」というような感覚を持ってしまうこともありました。

だからこそ、このスタートアップファクトリーの事業で、自分の成長が会社の成長につながるという面白さを、従業員の方にも感じてほしいという想いを持つようになったんです。

そして会社の成長が、結果的に自分のリターンになるというのが重要です。実はBLUEPRINT Foundersでは、スタートアップを立ち上げた際に、従業員にストックオプションを渡してるんです。自分の頑張りが会社の時価総額につながり、自分のリターンになる、という構造が大切だと考えています。

編集部

起業の標準化により、誰もが起業に挑戦できる環境にすること、そして従業員の方が会社の成長にやりがいを感じ、実質的なリターンも得ることができるというのが、BLUEPRINT Foundersさんの事業の意義なんですね。

1年で売上は10倍の見込み!従業員数も売り上げも急成長中

編集部

BLUEPRINT Foundersさんは2021年7月に設立されたとのことですが、この2年でかなり従業員数も増えたのではないですか?

竹内さん

はい。BLUEPRINT FoundersだけでなくArchi Village、Fact Baseも含めたグループ全体で、2023年6月現在40人程度の従業員数となっています。約1年前は私も含め2人だけの体制だったのですが、多くのメンバーが加わってくれました。昨年の忘年会で3、40人参加してくれたのを見たときは、嬉しかったですね。

編集部

かなりの急拡大ですね!今後も従業員数は伸びていく見込みですか?

竹内さん

グループ全体で、今年の年末には120人くらいの体制になっている予定です。

編集部

この1年で、また3倍近くの数になるということですね。会社規模の拡大に合わせて、売上も拡大されているのでしょうか?

竹内さん

BLUEPRINT Foundersの場合、売上は株式売却のリターンになるため少しお伝えしづらい部分はあります。ただFact Baseを例に挙げると、1年後の売上が約10倍になる見込みです。立ち上げた会社は、どれもこれくらいの急カーブを描くような伸び方をしていますね。

編集部

新しく立ち上げた事業がそれだけの急成長を遂げられるのには、どのような理由があるとお考えですか?

竹内さん

やはり先ほど言ったように、起業を分業化し、それぞれのプロフェッショナルが携わるという仕組みが大きいのではないでしょうか。

起業というのは飛行機の離陸と同じように、スタート後が一番危ないんですね。ただ安定飛行に入ってしまえば飛距離も伸びていく。

だからBLUEPRINT Foundersでは、この最初の離陸のところを担当して、離陸しきったら会社化して伸ばしていく、ということを繰り返して、事業の成長につなげています。

「変えるべきことは変える」シンプルなバリューが社内に浸透

BLUEPRINT Foundersの掲げる3つのバリュー
▲BLUEPRINT Foundersさんの掲げる3つのバリュー(公式サイトから引用)

編集部

BLUEPRINT Foundersさんでは簡潔明瞭な3つのバリューを掲げられています。特に「本質主義」「結果主義」は大変分かりやすいのですが、「変革主義」について少し具体的にご説明いただけますでしょうか?

竹内さん

「変えた方が良いことは、どんな労力を割いてでも絶対に変える」ということです。我々は事業をつくる上で、「誤りの1」をつくらない、ということを意識しています。誤りの1に気づかないまま組織が大きくなると、それが100になってしまうんですね。

だからこそ「その誤りが些細なことだったとしても、それを変えることによって従来のやり方が変わってしまうとしても変えていこう」という思いを持って「変革主義」を掲げています。

編集部

具体的に、社内で変革していった事例はありますか?

竹内さん

社内で元々使用していたCRM(顧客管理システム)があったのですが、5年後を見据えて考えたときに、「費用はかかるけれど内製化した方が良いのではないか」という話になりました。それで即日従来のCRMの使用をやめた、ということがありましたね。

メールのドメインも、グループ会社全体で統一ルールがないまま使っていたのですが、ある時を境にすべて統一のドメインに変更しました。

CRMの内製化も、ドメインの変更も、実際に変えようとなると費用も手間もかかるものです。ただ今後会社の資産になるかどうかという軸で考えて、変革するポイントを判断しています。

編集部

中長期的に見て最適な判断をされているということですね。これは本質主義にもつながるお話ですね。

竹内さん

そうですね。本質的であろうとすると、変革的でもないといけないということだと思います。

「できない人をつくらない」会社の時価総額を上げる助け合いのカルチャー

BLUEPRINT Foundersの社内風景

編集部

この1年でかなり人数も増えてきて、会社の雰囲気やカルチャーも明確になってきたのではないかなと思います。BLUEPRINT Foundersには何か特徴的なカルチャーなどはありますでしょうか?

竹内さん

BLUEPRINT Foundersの営業組織でいうと、かなり組織立っているのが特徴だと思います。個人プレーが多い会社もありますが、個人プレーだとその会社の資産としては個人の足し算の相場にしかなりません。

私たちは今、「会社の時価総額をどれだけ上げられるのか」を命題として全員で取り組んでいます。だからこそ、助け合う文化、困っていることがあったら放置しないというボトムアップのカルチャーにより、「できない人をつくらない」というところを意識しています。これが弊社の特徴でもあり、財産でもありますね。

社内に多いのは「少年っぽい人」。仕事とプライベートのメリハリもしっかり

編集部

BLUEPRINT Foundersさんは現在、どのような年齢構成になっていますか?

竹内さん

営業メンバーやビジネスサイドの人は、20代後半くらいの若い人が多くなっていますね。ただしエンジニアや管理本部は若い人ではできない部分もあるため、30代から40代くらいの人が多くなっています。

編集部

職種によって年齢構成が異なるんですね。ではBLUEPRINT Founders全体では、どのようなメンバーが多いという印象ですか?

竹内さん

良い意味で子どもっぽいというか、少年っぽい人が多いかなと思います。

編集部

少年っぽい人ですか!例えばどのような人ですか?

竹内さん

何事も面倒くさがらず、目をキラキラして取り組んでくれますね。根拠のない自信がある人も多いかもしれません(笑)。

あとは仕事とプライベートのメリハリをつける人が多い印象です。仕事のときは日々の目標にしっかりと取り組み、それを上長がフォローするという場面が見受けられます。一方で仕事が終わると、皆さん飲みに行ったり、ワイワイしたりしていますね。

編集部

「少年っぽさ」が前向きに仕事をする上ですごく活きているんですね。仕事とプライベートのメリハリをつけつつ、皆さん仲が良い雰囲気があるんだなということも伝わりました。

ゼロイチで新事業を立ち上げることに力を貸してくれる人を募集

BLUEPRINT Foundersの代表取締役CEO竹内将高様

編集部

最後に、この記事をご覧になってBLUEPRINT Foundersさんに興味を持たれた方に向けて、メッセージをお願いします。

竹内さん

大企業の第一線で活躍しているエース級の方は、大企業における「組織はこうあるべき」という答えを知っている方だと思います。そういった方の能力をぜひ、BLUEPRINT Foundersに活かしていただけたらと思います。

ゼロイチで新事業を立ち上げるというBLUEPRINT Foundersの事業は、日本を再活性化させるために非常に意義があるものだと思っています。興味を持った方は、ぜひカジュアル面談のお申込みをお願いします。

編集部

BLUEPRINT Foundersさんでは、やりがいも社会的意義も感じながら働くことができると感じました。本日はお忙しい中お時間をいただきありがとうございました!

■取材協力
株式会社BLUEPRINT Founders:https://blueprint-holdings.net/
採用ページ:https://recruit.blueprint-holdings.net/