若手の活躍や誰もが働きやすい職場づくりを推進する企業を紹介する本企画。今回は、足場などの仮設機材を開発、販売、レンタルする株式会社タカミヤをインタビューしました。
仮設機材の総合プラットフォーマーとして進化を続ける株式会社タカミヤ
株式会社タカミヤは、工事用足場をはじめとする仮設機材の総合プラットフォーマーとして、仮設ビジネスのDXを推進するサービスを提供しています。
足場などの開発や製造だけでなく、近年は仮設機材のWebオーダーや機材搬入車両の予約などを一括で行えるプラットフォームポータル「OPERA」の展開や、足場の製造で培った技術を用いた頑丈な農業ハウスづくりなど、革新的な取り組みを精力的に行っています。
会社名 | 株式会社タカミヤ |
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住所 | 大阪市北区大深町3-1 グランフロント大阪タワーB27階 |
事業内容 | 仮設機材の開発、製造、販売及びレンタル、仮設工事の計画、設計、施工、管理、物流 |
設立 | 1969年6月 |
公式ページ | https://corp.takamiya.co/ |
働き方 | ・リモートワーク ・フレックスタイム制度 ・1時間単位の時間休 |
創業55年を迎える株式会社タカミヤは、変化を恐れず進化し続けるカルチャーがあり、事業だけでなく働き方や人事制度でも新しい取り組みを積極的に行っています。
若手社員を積極的に登用する風土や、ワークライフバランスを実現する取り組みとしてリモートワークやフレックスタイム制度、年齢に応じて1週間〜4週間の休暇と10万円〜30万円の旅行手当てが支給される「リフレッシュ休暇」を導入しています。
今回は若手の活躍やワークライフバランスの取り組み、社内カルチャーについて、人事部の大堀さんと内藤さん、大曲さんにお話を聞かせていただきました。
タカミヤは若手の管理職登用を推進。新卒入社5年目で係長になったケースも
▲株式会社タカミヤには若手の意見を積極的に取り入れるカルチャーがあり、入社1年目による社長へのプレゼンも行われている。
編集部
まず、若手社員の活躍をテーマにお伺いしたいと思います。タカミヤグループは社員数が1,000名を超える大企業ですが、社員の平均年齢は38.5歳ということで、若いメンバーも多く在籍しているという印象があります。
大堀さん
そうですね。新卒の社員を毎年採用していることなどもあり、若手からベテランまで幅広い世代が活躍しています。
編集部
若手メンバーの活躍事例としては、どのようなものがありますか?
大堀さん
優秀な社員に若いうちから責任あるポジションを経験してもらうため、2023年度から若手を積極的に係長などの役職に登用する人事方針を採用しています。
以前は管理職の平均登用年齢が35歳〜36歳でしたが、人事制度を見直してからは新卒入社5年目の社員が係長に登用されたケースや、30代前半の社員が課長に抜擢されたケースもあります。
編集部
意欲や能力がある社員なら、年次に関わらずそれに見合ったポジションを任せてもらえるのですね。
さまざまな先輩から学べる「スキルアップ講座」を開催
編集部
若手のスキルアップを支える取り組みもありましたらお話しいただけますでしょうか。
大堀さん
2023年の夏にスキルアッププロジェクトを立ち上げ、入社5年目までの若手社員を対象に「スキルアップ講座」を開催しています。
講座では課長~部長級くらいの先輩社員が講師となり、タスク管理やプレゼンスキル、上司を動かすための「ボスマネジメント」など毎月異なるスキルを教えています。
編集部
参加した若手社員からは、どのような感想が寄せられていますか?
大堀さん
以前は自分が所属する部署の上司からスキルを学ぶことがほとんどでしたが、スキルアップ講座では部署の垣根を超えてさまざまな経験や視点を持つ上司から学ぶことができます。そのため、「新しい気づきを得られる」という声が寄せられています。
また、新入社員研修が終わってからも継続的に学べる機会があることを喜んでくれる社員もいます。
編集部
さまざまな先輩と交流できる機会は、知識やスキルアップだけでなくキャリアを考えるうえでも参考になりそうですね。
大堀さん
そうですね。まだスタートして間もない取り組みですが、今後は外部の講師を招くなどしてより充実したプログラムを提供したいと考えています。
毎月の1on1でキャリア相談。興味がある職種に挑戦するチャンスも
編集部
若手のキャリア形成をサポートするための仕組みとしては、どのようなものがありますか?
大堀さん
弊社では上司との1on1ミーティングを月に1度行っており、キャリアの悩みなどを気軽に話してもらっています。
編集部
タカミヤさんにはさまざまな職種、事業部門がありますが、社員が異なる職種や部署に挑戦したいと思った場合、その意思が異動などに結びつくケースもあるのでしょうか?
大堀さん
はい。実際に私も新卒で最初の配属は製造部門でしたが、希望の上人事部へジョブローテーションの機会を頂き、その後正式に異動となっております。
仕事をするなかで「こっちの分野に興味がある」と感じた場合は、1on1ミーティングなどの際に気軽に相談できる雰囲気がありますし、やってみたいことがある社員を応援しようとするカルチャーもあります。
編集部
ここまでお話を伺い、タカミヤさんには制度、カルチャーの両面で若手の成長を後押しする環境が整っていると感じました。
ドライよりウェット。タカミヤが大切にするカルチャーとは
▲内藤さんは、タカミヤはコミュニケーションを重視する「ウェット」な社風があると話す。
編集部
みなさんが日々働くなかで感じるタカミヤの社風や社内の雰囲気についてもお伺いできますでしょうか?
内藤さん
「愛」を社是に掲げていることからも分かるように、タカミヤは「ドライ」というよりはいい意味で「ウェット」な会社だと思います。
そのため、年末には社員みんなで餅つきをし、立食パーティーも含んだ新年の決起会として立食パーティーを開催するなど、交流する機会がたくさんあります。
編集部
大阪本社以外にも支店をお持ちですが、別の支局との交流もあるのでしょうか?
内藤さん
そうですね。例えば餅つきの時は本社と8の支店がオンラインで中継をつなぎ、画面越しに交流をはかっています。
目指すはIT企業のようなおしゃれで革新的な会社
▲大曲さんは、タカミヤには斬新な考えを持った人が多く、IT企業のような雰囲気があると話す。
編集部
大曲さんは、自社のどのようなところに魅力を感じますか?
大曲さん
トップを含め、斬新な考えを持った人が集まっているところですね。
建設業界は古風なカルチャーがあるというイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、タカミヤはIT系企業に負けないくらいの「革新的な会社」を目指しています。このような点は、若手のモチベーションにもつながっているのではないかと感じます。
編集部
そのような考えは以前から社内にあったのでしょうか?
大曲さん
グループ会社の統合などを繰り返すなかで、次第に革新的な考えを重視する会社に進化していったと感じます。
私は2015年に製造部門の子会社に入社し、現在はタカミヤで人事を担当しています。子会社に入社したばかりの頃は若手が自由に意見できるような雰囲気はそこまでなかったのですが、合併などによって企業の規模が大きくなるにつれて、さまざまな考えやバックグラウンドを持つ人が集まる組織になりました。その結果、フランクに物を言える雰囲気や、若手の意見を積極的に取り入れようとする雰囲気が醸成されたのではないかと思います。
編集部
タカミヤさんは創業55年を迎える老舗企業ですが、先進的な考えのもと組織を運営しているのですね。
働き方も事業内容も変化を恐れず柔軟に変える
▲大堀さんは、タカミヤの魅力について「時代に合わせて柔軟に変化できるところ」と話す。
編集部
大堀さんは、タカミヤはどのような会社だと感じておられますか?
大堀さん
とても柔軟性がある会社だと感じます。働き方についても自由に選べる会社を目指しており、弊社代表の髙宮は転勤制度の廃止についても前向きに検討しています。
事業においても、農業事業を始めたり、仮設事業で新しいチャレンジを積極的に行うなど、変化を恐れず時代に合わせて柔軟に変わっていこうという雰囲気があります。
編集部
タカミヤで働く人の魅力については、どのようにお感じですか?
大堀さん
思いやりのある人が集まっていると感じます。ウェットな会社ではあるのですが「集まりに参加しなくてはいけない」といったプレッシャーを感じることはありません。集まりに参加しないという選択をしたとしても、それを尊重してもらえる雰囲気があります。
社員の事情に合わせて働き方を選択。タカミヤが推進する柔軟な働き方とは
編集部
ここからは、ワークライフバランスについて伺います。タカミヤさんは、2018年からリモートワークを導入されているということですが、運用ルールなどをご紹介いただけますでしょうか。
内藤さん
リモートワークがなじむかどうかは部署によるので、導入するかどうかは部署単位で判断してもらっています。
リモートで働く頻度についても部署や社員個人の判断に任せており、週2や週3で出社する社員もいれば、フルリモートを基本にして必要がある時だけ出社する社員もいます。
編集部
全社的なルールを決めるのではなく、部署や個人の事情に合わせて柔軟に決めることができるのですね。人事の皆さんは、どのくらいの頻度で出社していますか?
大堀さん
私は週に2〜3回出社しています。私と大曲は東京支店にいるので、ふたりで月初めにスケジュールを決めて、どちらかはオフィスにいるようにしています。
大曲さん
リモート勤務は通勤の時間がない分、労力や時間を仕事に使うことができるのでありがたい制度だと感じますね。また、子育て中の社員は、子どもが急に発熱した時は自宅に戻って勤務を続けるなど、リモートをうまく活用して家庭と仕事を両立させています。
フレックス制度があるから子育て中でも安心して働ける
編集部
ほかにも、柔軟な働き方を後押しする制度はありますか?
内藤さん
一部の部署でフレックスタイム制度を導入しています。就業時間が1パターンしかなかった頃は子育て中の社員が5時間や6時間の時短勤務を選択せざるを得なかったのですが、フレックスタイム制やリモートワークの導入によって再びフルタイムで働けるようになった社員もいます。
編集部
子どもの送り迎えなどがあると夕方には会社を出なくてはいけませんが、フレックスタイム制があれば勤務開始を前倒しすることなどによってフルタイムで働きながら子育てすることができますね。
内藤さん
その通りです。途中の数時間だけ仕事を抜けることもできるので、子どものお迎えなどが落ち着いてから仕事を再開することもできます。
大曲さん
時間休も1時間単位で取れるので、子育てや介護といった家庭の事情があっても安心して働き続けることができると思います。
編集部
タカミヤの皆さんは、リモートとフレックス、時間休をうまく活用し、事情に合わせた柔軟な働き方をしているのですね。
「リフレッシュ休暇」は最大4週間&30万円の旅行手当を支給
編集部
ほかにも働きやすさを推進する取り組みがあればご紹介いただけますか?
内藤さん
弊社独自の「リフレッシュ休暇」を紹介させてください。これは勤続4年以上の社員を対象に、30歳、40歳、50歳、60歳の節目の誕生日に有給の計画付与として年次有給休暇を取得する制度です。
編集部
どのくらいの休暇をもらえるのでしょうか?
内藤さん
30歳の場合は1週間、40歳は2週間、50歳は3週間、60歳は4週間です。さらに、旅行へ行くことによりプライベートを充実させ、見識を深めてほしいという思いから、年齢に応じて10万円〜30万円の手当を支給しています。
編集部
旅行手当まで支給するというのは、とても手厚い福利厚生ですね。
内藤さん
旅行を通じて感性を高めてほしいという願いを込めて、このような手当を支給しています。創業者が絵画好きだったこともあって、弊社では社員が文化や芸術に触れたり、家族と充実した時間を過ごすことを推奨しています。
リモートでも対面でもコミュニケーションが生まれる環境がある
▲社員が集まるイベントもたくさん。
編集部
餅つき大会など社内の交流を大切に考えるタカミヤさんですが、リモート環境でもコミュニケーションはしっかりと取れているのでしょうか?
内藤さん
はい。Zoomを使ったオンラインミーティングなどを積極的に活用することで、コミュニケーションの促進を図っています。また、一部の部署ではバーチャルオフィスを活用しており、自宅にいてもオフィスにいるような感覚で気軽に同僚に話しかけることができます。
また、出社している社員のコミュニケーションを促進する取り組みとして、名古屋と新潟の支店ではオフィスの8割以上をオープンスペースにし、社員同士の会話が自然と生まれるような環境を作っています。大阪の本社でも、オープンなコミュニケーションが生まれやすい職場にするため会議室も透明なガラス張りを採用しています。
編集部
コミュニケーションを重視するタカミヤさんだからこそ、リモートでも出社でも交流を生むための職場づくりをしっかりとされているのですね。
タカミヤは変化を楽しみ新しいことにチャレンジしたい人を歓迎
▲株式会社タカミヤはトップと社員の距離が近く、若手社員と髙宮社長との座談会もある。
編集部
最後に、タカミヤさんのお仕事に興味を持つ読者の方にメッセージをお願いします。
大堀さん
弊社は今、大きな転換期を迎えています。営業では、お客様のもとに足を運んで仮設機材を売り込む従来の方法から、自社開発したWeb受注システム等を介してお客様からお声がけいただき、ソリューション提案に力を入れる形へと進化しようとしています。
そのため、変化を楽しめる人や新しいことにチャレンジしてみたい方には、弊社でのお仕事を面白いと感じていただけるのではないかと思います。また、自分発信でやってみたいという積極性のある方が活躍できるフィールドがある会社です。
編集部
実際、インタビューを通じて、建設関係の会社のイメージを覆すような雰囲気を持った会社だと感じました。
大堀さん
弊社代表の髙宮は2023年度の入社式で、新入社員に向けて「IT企業に入ったと思ってください」というメッセージを発信していました。一般的な建設や仮設機材の会社とは違って先進的な考えを持った会社であることは確かです。
弊社にはキャリア入社の若手メンバーもたくさん活躍していますし、さまざまな強みやバックグラウンドを持った人が能力を発揮できるような環境をさらに整えたいと思っていますので、ご興味をお持ちいただけましたらぜひご応募ください。
編集部
事業においても働き方においても、変化を恐れずチャレンジを続けるタカミヤさん。若手を管理職に積極登用するなど、年次に関わらず意欲や能力がある社員の活躍を後押しするカルチャーがあるところも魅力だと感じました。
本日は、ありがとうございました。
■取材協力
株式会社タカミヤ:https://corp.takamiya.co/
採用ページ:https://corp.takamiya.co/recruit/