転職活動を始める際に迷うのが、今の仕事をしながらの活動と、退職を決めてからの活動です。
特に、今の仕事が多忙で時間が取れない場合は退職して時間を作り転職をすべきかなと考える人も多いでしょう。
そこで、この記事では働きながら進める転職活動と、退職してからの転職活動、それぞれのメリット・デメリットについて解説をしていきます。
結論:おすすめは働きながら転職活動
当サイトが出した結論としては、今の仕事をしながら転職活動を進め、内定が出てから退職の手続きを進めていく方法がオススメです。
というのも、今の仕事を辞めてから転職活動を始める場合、転職活動が長引いてしまうと空白期間が伸びる点でのデメリットが生まれて来ます。例えば、履歴書に空白期間が生まれたり、良い職場を探す目的から内定をもらうことに目的が変わってしまったりと悪循環が生まれてしまう可能性があるからです。
さらに詳しく解説をしていきます。
「働きながら」転職活動をする人が6割
転職経験のある男女237名に、転職活動は「働きながら」したか、「辞めてから」したか、アンケートを取りました。
その結果、59.1%が「在職中に転職活動をしていた」というデータが出ました。その理由としては、「収入が途絶えるのが嫌だったから」「経歴に空白期間ができるのはよくないと思ったから」などでした。
【調査概要】
調査方法:インターネットアンケート
調査対象:転職経験のある方
アンケート母数:男女237名
実施日:2022年10月4日〜10月7日
調査実施主体:ミライのお仕事
調査会社:株式会社ネクストレベル
働きながら転職活動をするメリット・デメリット
メリット・デメリットを表にまとめました。
メリット | 収入が途絶えない |
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じっくり考える時間や余裕がある | |
経歴に無職の空白期間ができない | |
結果として、転職しない道を残せる | |
デメリット | 書類作成、面接などに多く時間を割けられない |
業務時間後に活動するので、体力的負担がある | |
退職時期の調整により、スケジュールがずれる可能性がある |
働きながら転職活動をするメリットは、焦らずに進められる
「働きながら」の転職活動の最大のメリットは焦らずにマイペースに進めていける点です。先に退職をしてしまうと、空白期間が発生してしまうため、早くに内定を見つけなければと焦りが生まれてしまいやすいです。
転職は自分が長く働ける職場を探すために行うものですが、いい職場を探す目的での転職活動と、次の仕事を決める目的での転職活動では考えることも変わってしまいますよね。いい求人が見つかれば転職を決めるという選択ができるため、転職後に後悔する可能性は低くなりそうです。実際、転職活動をすることで、現職の良さを再認識して転職活動を止めたという方も多くいます。
働きながら転職活動のデメリットは、現職と転職を両立する大変さ
一方で、時間的制約が大きなデメリットです。転職活動では面接の時間を作ることが必須です。有給休暇が取れない場合や定時退勤ができない場合など、平日の日中に面接の時間を作れないとなると、転職活動が長引いてしまう場合があります。
辞めてから転職活動のメリット・デメリット
メリット | 働いていないので時間的ゆとりをもって転職活動に取り組める |
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前職にストレスを抱えていた場合、辞めることで開放される | |
面接日程の調整がしやすく、活動期間を短く抑えることができる | |
失業保険が受け取れる場合がある | |
デメリット | 貯金を切り崩すことになり、経済的な不安がつきまとう |
離職期間が長いと、面接官の心象が悪くなる場合がある | |
焦ってしまい、内定をもらうことが目的となってしまう |
辞めてから転職活動のメリットは、活動に使える時間が増えること
「辞めてから」の転職活動にもメリットはあります。時間にゆとりがあるため、じっくりと腰を据えて転職活動に取り組むこともできますし、面接日程の調整もしやすいので、短期間で転職活動を終わらせやすいです。
もし、転職したい理由が「とにかく今の仕事をやめたい」と思うほどなのであれば、先に退職を決めてしまうのもアリかと思います。もしも、空白期間ができてしまっても、スキルアップや資格取得のための勉強であったり、一時的にフリーランスとして活動してみる選択などもあります。
辞めてから転職活動をするデメリットは、収入が途絶えること
一方、退職してから活動をするデメリットは収入源がなくなるということです。収入がないからこそ、早く転職活動を終わらせなければと焦り、内定をもらうことだけが目的となってしまい、理想の転職先に就職することができなくなる可能性もあります。
離職期間が長くなると、「どこからも採用されないということは何か問題があるのか?」と面接官に必要以上に勘ぐられてしまう可能性があります。
ですので、大きな理由もなく辞めるという判断はおすすめしません。
働きながら転職活動をうまく進めるコツ
よほどの理由がない限りは働きながらの転職活動が良いと結論つけましたが、実際に働きながら転職をスムーズに進めるのが難しい・大変と感じる方もいるでしょう。そこで、働きながらの転職活動でもうまく進めるためのコツを表にまとめました。
時間を賢く使う |
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リスク管理を行う |
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計画的に進める |
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働きながら転職活動を進めるコツ1:時間を有効活用する
働きながら転職活動を進めるためには、いかに少ない時間の中で効率的に動けるかがポイントとなります。履歴書や職務経歴書の作成や、情報収集は休日にすればいいですが、面接はどうしても平日が中心となってしまいます。
転職活動に費やす時間が短く、情報収集がどうしても手薄になってしまう場合は、転職エージェントを有効活用するのもありです。おすすめの求人を紹介してもらうこともできますし、企業や求人の情報をかいつまんで教えてもらうこともできるでしょう。
働きながら転職活動を進めるコツ2:リスク管理を行う
時間の使い方だけでなく、リスク管理も重要なポイントです。会社の人に転職活動をしていることを知られるのは、デメリットしかありません。万が一会社の備品を使って転職活動をしてしまうと、懲戒処分の対象になり得るので気をつけてください。
働きながら転職活動を進めるコツ3:計画的に進める
在職しているからこそ、転職のタイミングはいつでも良いともいえます。そのため、「転職するぞ!」という決意が徐々に薄れて、ダラダラ活動するようになってしまうことがあります。自分がどのタイミングで退職したいのかという日にちを明確に定めて、それに合わせて転職活動を終わらせられるようにしましょう。
退職は今日明日できるものではありません。自分の仕事の引き継ぎができないと止めるにやめられない状態になってしまうことも。引き継ぎ資料を早めに作り始めておくことで、引き継ぎ期間を短くさせて内定から入社までの期間を短くすることができます。
辞めてから転職活動をうまく進めるコツ
先に退職してから転職活動を進める場合のポイントも解説していきます。
時間をうまく活かす |
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焦りすぎない |
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空白期間を不利にしない工夫 |
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辞めてから転職活動をうまく進めるコツ1:時間をうまく活かす
離職していて時間が十分にあるため、できるだけ多くの企業を受けるようにしましょう。志望度がそれほど高くなくても、面接の過程で志望度が高まっていくことはよくある話です。できるだけ早く内定を決めるためにも、少しでもいいなと思った企業は受けるようにしましょう。
また、選考対策にも時間を使うことができるはずです。履歴書や職務経歴書は企業ごとに書き分けることもできますし、面接も十分に企業ごとに対策をしておきましょう。
応募資料を企業ごとに書き分けるというのは、プロもお薦めしている方法です。
辞めてから転職活動をうまく進めるコツ2:焦りすぎない
企業から不合格をつきつけられても、焦りは禁物です。早く内定を決めたい気持ちもありますが、今の自分の貯金とも相談して、適切に期限を設けて、納得のいく転職活動にしましょう。
離職して一人で行動することが増えると思いますので、一人で思い悩むことのないよう、相談相手をつくるようにしましょう。
また、改めて自己分析を行い、次の面接の成功率を高めることも大切です。下記の記事で自己分析について解説していますので参考にしてみてください。
辞めてから転職活動をうまく進めるコツ3:空白期間を不利にしない工夫をする
アンケート結果でもあるように、多数派は在職中のまま転職活動を進めます。少数派である退職後の転職活動に対しては、企業の担当者からすると、「なんですでに退職しているんだ?」と疑問に思います。その理由を問う質問は必ずされると考え、しっかりとした説明ができるようにしておきましょう。
また、退職後に空いた時間を全て転職活動で使うわけではないと思います。自分が目指す業界や職種で必要なスキルアップのために勉強をするなどして、空白期間の時間の使い方は面接官が納得できるような行動を心がけましょう。
まとめ|転職は個々人の事情に合わせて慎重に検討しよう
在職中に転職活動するか、離職後に転職活動するかは、それぞれのメリット・デメリットをよく理解した上で決断してください。
基本的には「働きながら」をおすすめしますが、個々人の事情に合わせて慎重に検討するようにしましょう。