転職を考えている人、転職活動をすでに行なっている人の中には「在職中の転職活動が、会社にバレてしまったらどうしよう」と不安に思う人も多いのではないでしょうか?
確かに、あなた自身の言動によっては転職活動がバレてしまう可能性は十分にあります。しかし、注意すべき点さえ押さえれば、バレる可能性は限りなく0に近づけられます。
そこで、このページでは、「転職活動が会社にバレないために気をつけること」や「万が一バレてしまったときの対処法」などを解説します。
在職中の転職活動、バレるとどうなる?
在職中の転職活動がバレるとどうなるのでしょうか?結論から言うと、バレて注意をされても、原則クビになるなどの処分はされません。
しかし、業務時間中に転職活動をしたり、また会社の設備やパソコンやスマホなどの備品を利用したりした場合は、懲戒処分の可能性もあります。
また、処分ではありませんが、バレると会社に居づらい雰囲気になったり、引き止めにあったり、部署移動になったりする場合もあります。
いずれにせよ、在職中の転職活動がバレたら、足を引っ張られてしまう可能性があるのです。
バレたときは前向きに伝えよう
それでは、バレてしまったときはどうすれば良いのでしょうか?
まず、正直に、そして前向きに転職活動中であることを伝えることを意識しましょう。
また、注意をすべきなのは、「転職活動をしている」ということだけを伝えるのはNGです。理由を伝えない場合は、転職活動をしている理由に職場への不満などネガティブなものがあるのではないかと取られる可能性があります。
具体的には、以下のような前向きな理由を伝えることがおすすめです。
- 「将来、〇〇に挑戦したいので」と将来の話をする
- 「〇〇の分野でさらにキャリアアップしたいので」とキャリアアップの話をする
このように、将来を考えた「前向きな理由」を伝えることが大切です。こうした理由を伝えることで、無理な引き止めにあいにくくなります。
また、あくまでも今後のキャリアの選択肢の一つとして情報収集している、と伝えることもポイントの一つです。バレてしまった段階では、「転職は選択肢の一つである」としましょう。その段階で「転職することに決めました」と言い切るのはやめましょう。
引き止められた時の対処法
在職中に転職活動をしていることがバレた後、会社は引き止める場合があります。会社としても、新しい人を雇うのにはお金も労力もかかるので、できるだけ辞めてほしくないのが本音でしょう。
そして、引き止めるために「労働条件などの改善」が提示される場合もあります。そういう場合はどう対処すれば良いのでしょうか?
以下2つのポイントで考えてみましょう。
- その条件を受け入れて、同じ会社で働くことができるのか?
- 条件が改善されることで、転職を考えることとなった理由・原因は解消されるのか?
こうしたポイントで考えてみて、転職活動を続けるのが良いか、一旦同じ会社で働き続けるのが良いかを比較しましょう。すぐに決断できない場合は、即答をする必要はありません。「よく考えたい」と時間をもらうようにしましょう。
引き止められると、情が湧いたり気持ちが揺らいでしまったりすることもありますが、冷静に判断する必要があります。改めて、転職活動を続けるべきか否か、転職活動の軸などを含め、紙に書き出して整理することがおすすめです。
在職中の転職活動がバレる原因・理由|対策も解説
在職中に転職活動がバレてしまうことがあり、バレてしまった場合にクビにはならないまでも、転職活動をしにくくなってしまう可能性があることを解説してきました。ですが、もちろん、バレないに越したことはないですよね。
ここからは「在職中に転職活動がバレてしまう原因」と「バレないための対策」について解説します。バレないようするために、以下のポイントを押さえておくことが大切です。
自分から話してしまった
当たり前のことですが、自分から転職活動についての話を出してしまうと、在職中の転職活動がバレてしまうのでNGです。信頼している人に「ここだけの話」と伝えても、不意に誰かに話してしまう可能性も0でありません。
特に、こんな場所では注意が必要です。
仕事の休憩中 | 仕事の愚痴を言うついでに転職活動の話をしてしまう可能性があります。 |
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飲み会 | 気持ちが緩んでついつい話してしまいがちです。 |
信頼できる人であっても、その人もつい飲み会などで話してしまう可能性があります。会社の人には、転職活動について話すのはやめておいた方が良いでしょう。
▼対策
- 会社の人には話さない
- 取引先などにも話さない
- 相談するなら家族や友人などに相談する
普段と違う服装(スーツやジャケット)を着てきた
転職活動中、応募先の会社へ面接に行く場合、スーツやジャケットを着ることがあります。ですが、普段であればカジュアルな格好が当たり前の職場の場合、急にスーツなどで出勤すると「どうして今日に限ってスーツを着ているのだろう?」と転職活動をしていることがバレる可能性があるため、注意が必要です。
▼対策
- ジャケットだけバックに入れておき、面接に行く直前に会社以外の場所で着替える
- 可能であれば、面接の日は有給休暇を取る
退社時間、有給休暇の取り方
出社・退社時間や有給休暇の取り方でも、転職活動をしているのがバレることがあります。有給休暇を取得するとき、基本的には理由を説明する義務はありません。理由は「私用のため」として、詳細を説明する必要はないのです。
ですが、その取得の仕方によっては、怪しまれて、同じ職場の人から質問されることも考えられます。
特に、以下の場合は怪しまれやすいので要注意です。
- 転職活動を始めるまでは、有給休暇をあまり取得していなかった場合
- 一度に連続して取得するのではなく、さまざまな日に分けて有給休暇を消化している場合
- 頻繁に出社・退社時間が変わる場合
▼対策
- 遅刻・早退・有給休暇の理由を考えておく(両親が田舎から来ているため/役所や銀行での手続きが平日にしかできないため/運転免許の更新のため)
- 土日などの休日に面接をしてもらえないか確認する
電話対応や、スマホ画面の表示
転職活動をしていると、仕事中であっても、自分のスマホに頻繁に電話がかかってくることがあります。頻繁に電話があると怪しまれたり、職場付近で電話をしていると、電話の内容を偶然通りかかった人に聞かれたりすることがあり、それをきっかけに転職活動がバレてしまう可能性があります。
また、電話がかからなくても、スマホに転職アプリなどを入れている場合は、通知が画面に表示されて、それが職場の周りの人にバレることもあります。
▼対策
- 電話する際は、周りに聞かれないように場所や時間などに注意を払う
- 仕事中に電話に出られない場合は、折り返す旨をメッセージで返信しておく
- 電話に必ず出られる時間帯をあらかじめ伝えておく
- 自分のスマホを人のいるところでは見ない
SNSの利用・アカウントがバレた
実名でのSNSアカウントがある場合、そのアカウントが会社の人にバレてしまっている可能性もあります。また、実名のアカウントでなくても、SNSを使っていることが会社の人に知られている場合は、転職活動についてもバレてしまう可能性があります。
SNSでバレるのは以下のような場合があげられます。
- Twitterなどに転職活動について投稿している場合
- Twitterなどで転職活動に関連するアカウントをフォローしている場合
- ビジネスSNS「LinkedIn」や「Wantedly」を利用している場合
▼対策
- 自身のSNSで転職活動について投稿しない
- SNSで転職活動をしたい場合はサブアカで、実名を使わずにおこなう
スカウトサービスへの登録がバレた
ダイレクトスカウトサービスのある転職サイトに登録するとき、自分の会社も採用募集をしている場合があるため注意が必要です。会社は、転職希望者を頻繁に確認していることもあるため、転職者の中に自社の社員がいることがバレてしまう可能性があります。
ただ、最近の転職サービスは指定した会社をブロックして、その会社の人事に閲覧されなくする機能もあるので、そうした設定をしておくことが必要と言えるでしょう。
▼対策
- 「ブロック機能」のような、設定した会社から閲覧されなくなる機能のある転職サービスを使う
会社支給のパソコンを使って転職活動していた
会社支給のパソコンを使用して転職活動をすると、パソコンの使用履歴などを通してバレてしまう可能性があります。
会社支給のものは、大抵は遠隔で監視することができたり、ログが残ったりするので、パソコンで何を調べていたか、何をしていたのかが会社の人にバレてしまう可能性があります。
また、予定管理にGoogleカレンダーなどを使用する場合、Googleアカウントを間違えてしまい、会社用のGoogleカレンダーに自らの転職活動の予定を誤って入れてしまう可能性もあります。
▼対策
- 転職活動に勤務先のパソコン、スマホなどを使わない
- カレンダーアプリは会社用と個人用を分けて使う
普段の勤務態度に出ていた
転職活動中は、転職後のことを考えてしまったり、転職活動で忙しくなったりするため、人によっては仕事のモチベーションが下がる可能性もあります。ですが、急に仕事への態度が変わるのはバレる原因となります。
また、転職活動中であっても、今の仕事で実績が上がれば、その話を転職活動の面接で話すことができます。そのためにも、むしろ今の仕事に積極的に取り組んだ方が得だと言えます。
▼対策
- いつもと変わらず、真剣に業務に取り組む
- 今の仕事も次に活かせる、もしくは転職活動に活かせると思って仕事をする
(寮や社宅に住んでいる場合)郵便物でバレた
社員寮や社宅に住んでいる場合は郵便物を他の人に見られる可能性があるため、注意が必要です。
また、共有スペースがある場合は、履歴書や職務経歴書などの転職活動に関連する資料の置きっ放しや、パソコン画面の開きっぱなしなどに気を付ける必要があると言えます。
▼対策
- 転職活動は自分の部屋、自分のスペースでおこなう
- 頻繁に郵便BOXに届く郵便物を確認する