正社員か、派遣社員か「働き方」どちらがいいの?
正社員として働くのが良い、と思いがちですが、最近は「派遣社員の方がいいのかも」という人も増えています。
特に女性の場合、年齢や結婚、出産、といったライフステージの変化に応じて、「働き方」も選ぶ時代になっています。
こんな時「正社員?派遣社員?どっちがいいの?」
『新婚で夫の休みに合わせて、子どもが出来るまでの間になるべくお金を貯めたい!』
カナさん:29歳(昨年、スポーツインストラクターの彼と結婚、シフト勤務だが長期休暇がある。特に妊活はしていないが、いずれ子どもは欲しい。夫の給料はさほど良くはないので、教育費の準備はしておきたい。貿易事務資格&経験あり)
→結論『派遣社員でガッチリ稼いで、しっかり休む!』
「職場への条件」
- ほぼフルタイムで働きたい
- 新婚なので残業ができるだけないところ
- 時給、給与が高い職場
- 夫にあわせて長期休暇などが取得できる
- 自分でスケジュールをたてて仕事に就く事ができる
- 資格のおかげで派遣でも高い時給で充分な収入が得られる
- 残業などは断りづらく、シフト勤務の夫と休暇も合わせにくい
- 長期休暇を入社してすぐに申請できるか(できる雰囲気か)微妙
- 福利厚生は手厚いが、資格がある為、時給換算すると給与としては派遣とそう変わらない。
- あるいは転職先によっては、派遣で働く方が収入が良いケースも有り得る。
カナさんの場合、まずご主人の仕事のサイクルと、自分の仕事のタイムスケジュールが合うのが重要ですね。いろいろと転職や復職で希望がある場合、優先順位をつけて考えていきましょう。
上記の条件だと、正社員でも派遣社員でも、どちらでも仕事は見つかりそうです。ただ、わりと早くにお子さんが欲しいと考えているようですから、安定した職場よりも、効率よく稼げて、なおかつ自分で仕事のスケジュールがたてられるような所だと、新婚生活もご主人と一緒に楽しく過ごせそうです。
カナさんは貿易事務の資格もあり、派遣社員では特に高い時給が期待できます。ご主人の長期休暇の範囲がここではわかりませんが、例えば、派遣なら「短期派遣」を繰り返すスタイルで、長期休暇に合わせる事も出来ます。一般的な企業だと、特に入社間もない正社員が、そうそう自分の都合で長期休暇を取るのは言い出しにくいものです。
カナさんは、特に長く勤めたいといった希望もないので、逆に派遣社員として資格と経験を活かし、なるべく短期間で高い収入を得ていくのが良さそうです。大きな派遣会社なら、3ヶ月の短期派遣を上手に組み合わせて、長期休暇を間にはさむスケジューリングの相談にも乗ってくれるはずです。
『零細企業の安い給与と環境にうんざり、転職を考え中』
RIRIさん:25歳(一人暮らし。地元の零細企業勤務。サービス残業と、嫌みなお局社員がいて転職を考え中。また給料が安くボーナスもないのも不満。経理事務職)
→結論『自分にマッチした企業で正社員をめざすのがベストだが、紹介予定派遣も良い方法』
「職場への条件」
- 仕事の環境(人間関係が良い)が整っている所
- スキルアップができて、高収入をめざしたい
- できれば大手企業に転職したい
- 安定した収入
- 万が一、病気をした際などのカバーが手厚く安心
- 同レベルの規模だと、社長次第といった家族経営会社が多く、良い会社に出会えないと失敗する可能性はあり。
- 逆に、アットホームで社員思いの会社が見つかれば、長く勤められるメリットがある
- 派遣会社のスキルアップ制度を利用して、節約しながら時給アップを狙える
- 普通では入社できない大手企業へも、派遣会社からの派遣で通う事も可能
RIRIさんは、従業員数12名程の零細企業で経理事務を担当しています。事務職にはお局格の50代女性(親族)がいて、その女性に嫌われた為に、非常に居づらい思いをしているそうです。そこで転職と考えていますが、この場合は基本的にはまず正社員をめざしたいところですね。ただ、特に資格もなく、経歴もないまま、零細企業から有名大手企業への転職はかなりの難関です。同レベルでの会社への転職、正社員採用なら有り得るでしょう。
RIRIさんのケースでは、年齢的にも若いですし、一人暮らしをしている所からも、安定した正社員としての採用が安心はあると思います。ただ、なかなか零細企業から大手への転職は難しいですね。一時期は、派遣社員として経験を積み、スキルアップ(派遣会社がスキルアップ講座でフォローしてくれる)をして、大手企業の派遣社員となり、そのまま正社員の登用、となるのがベストの選択かもしれません。
『子育て一段落、教育費の捻出と将来フリー独立をめざして復職したい』
まゆみさん:38歳(子どもが小学生になり、私立中学受験を予定。職場復帰を計画中。結婚前はWEBデザイナーとして活躍。夫は中堅メーカー社員)
→結論『将来を考えた復職が出来る派遣社員がオススメ』
「職場への条件」
- WEB関連の仕事に就きたい
- しばらく仕事を離れていたので技術やPC関連の不安はある
- 労働環境が整っており、社員を大切にしてくれるところで働きたい
- 子どもの病気などにも理解ある職場ならなお良い
- いずれ子どもが大きくなったら、フリーとして独立したい
- 大手企業で正社員なら、規律が明確で極端な労働違反がない
- ボーナスが期待できる
- 小学校低学年なので夏休みなどにフルタイムで働くのは不安
- WEBデザインだけでなく、派遣なら様々な職種、業種で経験を積める
- 子どもの夏休みなどは仕事を入れないスケジュール調整ができる
- 技術力次第で時給も今後大幅アップが期待できる
- キャリアカウンセリングでフリー独立の目標に向かって相談できる
WEB系の会社への復職を希望していますが、例えば「納期前は深夜まで作業も当たり前」といった風潮があるのを心配していたのが、まゆみさんです。また、7年近く仕事から離れていたので、PCスキルやデザインの現場に乗り遅れているのではないか、といった不安もありました。既にマンションも購入済み、夫の給料自体は安定していますが、「かといって余裕はない」状態。私立中への進学も視野に入れると、まゆみさんの復職が小学校就学と共に現実化してきたところです。
小学生になれば学童保育もありますから、フルタイムの職場復帰も可能です。正社員という方法もありますが、まゆみさんは将来フリーとして独立したいと考えています。それならば、いろいろな企業で働く事が出来る派遣で、経験と人脈を作るのが重要です。派遣会社には、キャリアアップや今後のキャリアプランを一緒に考え、働き方、派遣先の相談にのってくれるカウンセリングスタッフがいます。特に現場から遠ざかっていた分、まずは事前にスキルアップ講座を受講、ステップを登るように派遣先を選びながら、目標達成をめざせる派遣社員としての働き方が向いています。
正社員か派遣社員か「どちらがよいか」まとめ
自分の今の状況をよく把握しておきましょう
結婚しているのか、子どもがいるのか、現職場に不満があり転職をしたいのか、あるいは将来の目標があってスキルアップしたいのか。まず、客観的に自分の今の立場を書き出してみましょう。さらにそこから、どう働きたいのか、希望もリストアップします。その希望を叶えられるのが、正社員なのか派遣社員なのか、ひとつずつあてはめて考えていきましょう。
派遣社員は生活の変化に合わせて仕事を選べる
外資系やSEなどは転職は珍しくないのですが、その他の職種では、あまり何度も会社を転々とすると印象が良くありません。一般的には、40歳を越えて正社員での転職となると、おおむね、今の職場より条件や環境が悪くなる事の方が多いのが現実です。
派遣社員は、正社員のような保証がないというデメリットはあるものの、生活の変化と希望に合わせて、次の仕事を選んでいけるメリットがあります。また派遣ならでは、なのですが、普通なら簡単に途中入社できないような有名大手企業などにも、派遣で働く事が出来ます。実際に高卒で地元零細企業から、派遣に登録、スキルアップをしながら、最終的に誰でも名前を聞いた事のあるような大企業本社で働いている派遣社員もいます。下手に転職を繰り返して条件が悪くなるぐらいなら、最初から派遣社員としてきちんと目標をたてて、キャリアプランを組立てていくほうが良い場合もあるという事です。
実は派遣社員の方が稼げるという現実
正社員といえば、待遇もよく、ボーナスもある、という印象ですね。しかし、現実的には、今やボーナスなし、という会社も珍しくありません。男性ならば、まずは長く勤務できて安定している正社員をめざす方がいいかもしれませんが、女性の場合は、派遣社員のほうがメリットが多いケースが目立ちます。派遣社員はまず時給が高いですし、パートで働くよりも、派遣会社に守られて、大手ならば福利厚生から、スキルアップサポートまでしっかり行ってくれます。実際に、女性の場合、結婚や子育てに関係なくても、「正社員で働いていた頃より、派遣の方がお金が稼げる、収入がアップした」という人も大勢います。
正社員になるのは大変ですが、派遣社員はまず派遣会社に登録をするのがスタートで、難しくありません。担当者がついてヒアリングをしてくれます。働き方を見直す、あるいは復職の方法を検討する、ひとりではわかりづらい事も、話をしていくうちに整理されてきます。登録自体無料ですから、まずは1度登録をして担当者、キャリアアドバイザーなどと相談してみましょう。
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