インターンには長期と短期があるみたいだけど、長期インターンってなに?短期とどう違うの?と疑問に思っている大学生は多いです。
この記事では「長期インターンとはなにか」また「長期インターンと短期インターン」の違いなどをまとめているので、これから長期インターンをやろうか迷っている人の参考になるはずです。
長期インターンとは、長期間(一般的に3ヶ月以上)ビジネスの現場で就業すること
長期インターンとは、その名の通り長期間(一般的に3ヶ月以上)で開催される形式の就業体験のことです。
しかし、期間は企業によって様々で、1ヶ月で終了するものもあれば、1年以上や、大学卒業まで継続するケースもあります。
インターンと聞くと、「サマーインターン」や「1dayインターン」といった就活生がするものというイメージが強いかもしれませんが、長期インターンは大学1年生からでも始めることができ、早い段階から優秀な人材を確保することを目的とした、ほぼ実務レベルの就業体験となっています。
以下では、長期インターン種類について紹介しています。どんなインターンが自分に合っているのか探す際に、参考にしてください。
- 職種別インターンシップ
…特定の職種を体験できるインターンシップ
営業職、エンジニア職、デザイナー職など、自分の興味のある職種を体験することで、その職種の具体的な仕事内容やスキルを身につけることができる
→特定の職種に興味を持った学生におすすめ
- プロジェクト型インターンシップ
…特定のプロジェクトに携わり、実際に仕事を体験できるインターンシップ
新商品やサービスの開発、マーケティングキャンペーンの実施など、企業が実際に行っているプロジェクトに参加する
→実践的なスキルを身につけたい学生におすすめ
- 就業型インターンシップ
…企業の正社員と同じように働くインターンシップ
入社後のイメージを掴むことができるだけでなく、早期内定をもらえる可能性もある
→社会人として働くイメージを掴みたい学生におすすめ
実際の長期インターン参加率は3%!
リクルートの「就職白書2023」によると、インターンシップ・1day仕事体験といった「短期インターン」の参加率は75.0%なのに対して、3ヵ月以上のインターンシップの参加率は、わずか3.0%となっています。(就職白書2023)
この数値からもわかるように、学生にとってハードルが高いと思われていたり、倍率が高かったりと、長期インターンはまだまだ浸透していない現実があります。
また、都内と都外で長期インターンシップ普及率には20%もの差があることも明らかになっています。(株式会社RECCOO「『長期インターンシップ』をテーマにした調査レポート」より)
東京都は、日本で最も多くのスタートアップやベンチャー企業または大手企業が集まっているので、必然的にインターンの求人も多くなりやすく、地方ではまだまだ浸透していないという現状もあります。
しかし、現在では完全リモート対応の長期インターンも増えてきているので、地方学生にとっても挑戦しやすい環境が整ってきていると言えるでしょう。
長期インターンと短期インターンの比較
サマーインターンや1dayインターンなどの「短期インターン」は、就業体験が目的ではなく、興味を持った企業について詳しく知る機会の一つだと捉えると良いでしょう。
一方で「長期インターン」は、長期に渡って実際のビジネスの現場で社会人と同じような実務を行うため、その業界に対してのより深い理解や、実践的なスキルを獲得できると言えます。
よって、長期インターンと短期インターンは、ただ単に期間が違うだけでなく、内容も大きく異なっているため、両者は全くの別物として捉えた方がいいでしょう。
長期インターンのメリット・デメリットについて以下の記事で詳しく解説しています。
長期インターンとアルバイトの違い3選
次に、長期インターンとアルバイトで異なること3つを比較して紹介します。
1.責任の大きさ【長期インターン>アルバイト】
アルバイトでも一定の責任や成果が求められますが、インターンの方が責任は重い傾向にあります。
例えば、アルバイトの場合は、ミスをしてもある程度の許容範囲がありますが、インターンの場合は、ミスが企業の損失につながる可能性があるため、より厳しく判断される可能性があります。
そのため、長期インターンに参加したときには、学生だから許されるという甘い考えは捨て、社会人と同じように責任と成果を意識することが大切です。
2.より優秀な人達が集まる環境【長期インターン>アルバイト】
インターンは、主体性や積極性が必要で、意識の高い学生が集まる傾向があるため、アルバイトよりも優秀な学生が多いと言えます。
そこで、他に優秀なインターン生がいると、どうしても自分と比べてしまって、自己嫌悪に陥ってしまってしまうこともあるかもしれません…
しかし、優秀な学生と接点を持つことは自分の成長にとっても非常にメリットとなります。
レベルの高い環境で、仲間と切磋琢磨した経験は必ず今後の自分の糧になるでしょう。
他人と自分を比べ過ぎず、以前の自分と今の自分に焦点を当てて、成長できたところを見つけられるようにすることが大事です。
3.シフトの柔軟性【長期インターン<アルバイト】
シフトの柔軟性は、アルバイトの方が高いと言えます。
アルバイトは、月や週単位でシフトを提出し、自分の都合に合わせて変更できる傾向が高いですが、インターンは固定シフトの場合が多いです。
自分1人でこなせる業務が多くなるまでは、社員の方に教えてもらうため、自分の都合だけではないことに注意してください。
しかし、基本は学業優先のため、テスト期間などに合わせて勤務時間の調整も可能な場合が多いです。気になる方は、面接の際など事前に聞いておくと安心でしょう。
長期インターンに参加するメリット・デメリット
長期インターンをするメリット・デメリットは、上記のようなことが挙げられます。
メリット・デメリットの両面をみて、自分にとって何があっているのか判断する材料に活かして欲しいです。
詳しくは以下の記事で説明しています。
長期インターンは”大学2年生”から始めるのがおすすめ
(経済産業省「新入社員(新卒1~3年目)に対するアンケート調査結果」より引用)
長期インターンは、年間を通して求人募集があり、「学年不問・全学年対象」で募集している企業が多いため、始める時期や学年に決まりはありません。
だからこそ、いつから始めるのが良いんだろうと悩む人も多いと思います。そこで、私がおすすめする開始時期は、大学2年生の前期です。
実際に私自身も、大学2年の6月から長期インターンを始めました。
どうしてこの時期をおすすめするのかというと、入学から1年経ち、大学生活に慣れてきた頃でありながら、周りよりも一歩早くスタートできるからです。
上記の表から分かるように、1ヶ月以上の長期インターンは短期インターンに比べて、低学年から参加する傾向は高いものの、多くの学生が3年生から始めているということがわかります。
そして、早い段階から始めることで企業側も長く続けてくれることを見通して、教え甲斐があるので、成長面も期待できます。
しかし、まだ大学の講義が多く、そんなに時間が取れないという問題を持つ学生も多いと思います。
実際に私も、そこに不安がありましたが、テスト期間は休みをもらったり、長期休みを生かしてシフトを増やしてもらったりと柔軟に対応してもらえているので、大学との両立に全く問題はありません。
企業によって大きく異なる点なので、入社前にしっかりと相談してみることをおすすめします。
長期インターンの募集求人例【勤務時間や職種を調査】
実際、長期インターンの募集求人はどのようなものなのか、大手求人サイト「Infraインターン」を参考に、職種とそれぞれの求人数について調査してみました。
- エンジニア(52件)
- デザイナー(14件)
- 営業(267件)
- 企画(93件)
- マーケティング(214件)
- 編集/ライター(32件)
- コーポレートスタッフ(18件)
営業リストの作成・営業先とのアポイント調整・新規営業・既存顧客のフォローなど営業の仕事を包括的に学ぶことができ、敬語の使い方や名刺の渡し方・電話の取り方など社会人としての基礎的なスキルも同時に身につけることができる「営業」の長期インターンが一番多くみられました。
学生からの人気が高い、マーケティング職も多い傾向です。
次に、実際の求人例を紹介します。これをみて、実際の長期インターンがどのようなものかイメージしやすくなると思うので、ぜひ参考にしてください。
人材紹介事業のキャリアアドバイザーインターン(引用:Infraインターン)
対象:大学1〜4年生
給与:1,113円
期間:最低5ヶ月から
日数:週3日から(土日OK)
お客様の転職を成功させることで、売上目標を持ち、結果的に数字としての実績を作れる実践型インターン。
面談や面接対策の基本を学べるため、自身の就活にも役立つノウハウが身につきます。
【未経験歓迎/広告業界志望者必見!】Webマーケティングインターン(引用:Infraインターン)
対象:大学1〜4年生
給与:1,150円
期間:最低3ヶ月から
日数:週2日・1日3時間から(土日OK)
スピード感のある組織で実務指導を受けながら成長できる環境を用意しています。
これらの業務を行なっていく中で「どこでも通用するビジネスの基礎」をしっかりと学ぶこともできます。
長期インターンの始め方
さて、実際に長期インターンを始めようと思ったとき何をすれば良いのでしょうか。
応募から採用までの平均日数は20日とされており、同時にいくつもの企業の選考を受けても問題ありません。
ここでは、採用までの流れを説明していきます。(参考:Infraインターン)
- 同時に何社か選考を受ける
→見比べることで視野が広がり、企業を見極める力が付く
→より自分に合った企業とマッチングできる - 体験入社制度がある企業がおすすめ!
→面接だけでは企業の雰囲気は掴みづらい
→どんな人達がいるのか・実務はどんなものかなど知れることで入社後に悪いギャップを感じにくい
STEP1|求人を探す
まず、やるべき事は応募する求人を探すことです。
この際に使える方法として、大きく分けて以上の4つがあります。
詳しくは、以下の記事で解説しているので参考にしてください。
STEP2|応募orスカウト
気になる求人が見つかったら、積極的に応募してみましょう。
上記の通り、探し方は様々でそれによって応募方法も異なりますが、最も主流なインターン求人サイトからの場合は、求人ページの応募ボタンをクリックし、出勤条件を入力するだけで簡単に応募ができます。
長期インターンの応募からの採用率は約10%と低いので、気になる企業が見つかったら気軽に応募してみるのが良いでしょう。
また、内定獲得に必要な平均応募数は4件とされており、複数の企業の選考を並行して受けても全く問題ありません。
また、応募のほかにスカウトをもらうといった方法もあります。
これは、InfraインターンやWantedlyなどといったインターン求人サイトで行っている制度で、登録後にプロフィールから自己PRや実績・スキルなど入力するだけで、スカウトが届きます。求人を探す手間を省きたいという方におすすめです。
STEP3|書類選考(2〜5日)
応募を受けた企業は、送信された情報をもとに、第一選考を行います。
次の選考ステップに進むことができるかどうかについては、メッセージなどで企業から直接届きます。
企業によって選考に時間がかかる場合もありますが、平均2〜5日で連絡が届きます。1週間経っても連絡が来ない場合はメッセージで選考状況を問い合わせてみましょう。
また、スカウトされた場合には書類選考が免除になるケースもあるので、メッセージで確認してみてください。
STEP4|面接(5〜10日)
書類選考に通過すると、応募先企業の担当者との面接が行われます。(面接の回数は企業によって異なります)
面接の形式はオンラインが主流になっていますが、企業によってはオフィスで面接を実施する場合もあります。
面接の日程調整等のやり取りは、メッセージ機能を通じて企業と学生間で直接行います。
面接時の服装については、私服OKの場合が増えていますが、念の為事前に確認しておくと安心です。
STEP5|採用(2〜3日)
全ての選考が終了して、インターンシップへの採用/不採用が確定すると、メッセージやメールアドレス宛に通知が届きます。平均所用期間は2〜3日と書かれていましたが、企業によって異なります。
また、複数の企業から内定をいただき、辞退させていただくことになった場合には、その旨をしっかりお伝えしましょう。
【実態調査】長期インターンに参加した学生の声を紹介
ここまで、長期インターンの基本について述べてきましたが、実際に長期インターンを経験した学生はどう感じているのでしょうか。
生の声を知ることで、実際に自分が長期インターンを始める想像がしやすくなるので、ぜひ体験談を参考にしてください。
また、こちらの記事では大学2年生から長期インターンを始めた私の体験記を詳しく書いています。採用までの流れや1日のスケジュールなど、これからインターンを始めようとしている学生に読んでもらいたい内容です。
長期インターンをやって”良かった”という学生の声
結果的に短期で辞めてしまったけど就活中に長期インターンしてよかった!(本当は続けたかった)
働くって考えてもわからないから実際やってみて、仕事する上で重視したいことが明確になった。
- 業務の好き嫌い、得意不得意
- 自分の性格(長所短所)がどう仕事に影響するのか
- 自分の希望の働き方
自分にとって働く上で何が大事なのか、頭で考えるだけではわかりにくいことです。
長期インターンを活用して、実際に働いてみないと気が付かない「就活の軸」に気がつけたという経験は
必ず強みになるでしょう。
いっぱいあるけど「社会人の方と緊張せず話せるようになった」のはよかった!
社会人の方に自分の意見を伝えることにも慣れたし、1dayインターンでも一番に質問できたりと積極的になれた!今までは「聞きたいことあるけど言えない…」とモジモジしてました笑
学校生活やアルバイト経験だけでは、中々身に付かないビジネスの場での社会人との話し方を
長期インターンで習得できます。
今後、どんな場でも活かせるので、早くから身につけたいスキルです!
成長って意味でスタートアップでのインターンを選んで良かったと本当に思う。
他の長期インターン生と話をしても、チャレンジできる仕事の幅、状況の変わり方も含めて"成長せざるを得ない"環境がスタートアップでのインターンにあると思う。
fugafugafuga
スタートアップ企業には、社長との距離が近い・会社や事業の成長の過程を間近で見ることが出来るなどの良さがあります。
長期インターンを通して、その後の就職先がどこであっても、必ず役に立つ経験を積めます!
長期インターンをやって”意味がなかった”という学生の声
「長期インターン」ってなんだかかっこいいし、就活でみんなの優位に立てそうな気もするけど、やっぱり目的、目標がないとやっても意味ないんだなぁって気付かされた。
自分にはまだその目標という将来のビジョンが明確にないから、まずはそこを探すところからスタートかな……
fugafugafuga
将来のビジョンを持って長期インターンを始めるというのは理想ですが、必ずしも全員がそうではありません。
実際に私も、明確な目標がないまま長期インターンを始めましたが、続けていく上で段々と目標ができ、
将来のビジョンも考えられるようになってきました!
ガクチカの為だけに長期インターンやるの不毛すぎ。興味あることならいい。自由な時間は学生の間だけだから。
fugafugafuga
ガクチカの為だけでは、インターンを続けていくのはきついです。
必ずしも長期インターンをやれば良いということではないので、自由な時間をどう生かすのか、自分次第だと感じます。
長期インターンについてよくある質問
Q1.長期インターンはいつから始めるのがいい?
大学2年生から始めることをおすすめします。
理由としては、多くの学生が、大学3年生から始める中、一足早くから始めることで周りと差をつけられたり、企業側としても長く働いてくれるから教えがいがあったりと、利点が多くあるからです。
しかし、大学生活との両立を考えると、大学の受講コマ数が少なくなってきたタイミングに始めると良いです。
または、夏休み等の長期休暇を活用してそのタイミングで始めるのも良いでしょう。働ける時間数が多ければ多いほど、選考で合格する確率も高くなります。
また、企業側からすると、インターンとして働く前にアルバイト経験くらいはしておいてほしいという気持ちがあるので、大学生になりたてのタイミングは応募しても選考通過しにくいです。
他のケースとして、就職先の決まった大学4年生が夏以降に応募した場合も、長くても数ヶ月しか働いてもらえないという理由で合格しにくいです。
Q2.長期インターンの選考の流れと採用までの期間は?
エントリーシートによる書類選考→面接が一般的な流れです。
とはいえ、選考の流れは企業によって異なります。中には途中で筆記試験があったり、面接が複数回あったりするケースもあるため、事前にしっかりと確認しておきましょう。
また、採用までの期間は1ヶ月程度と考えておくと良いでしょう。
Q3.長期インターンはどのくらいの期間行うの?
長期インターンは、6ヶ月以上が一般的です。
一般的に3ヶ月以上が長期インターンシップにあたりますが、3ヶ月だと、業務内容を十分に習得することが難しく、企業側としても学生に十分な経験を積ませることができません。
社会人としての基礎知識やスキルを身につけ、企業で働くイメージを掴むために、6ヶ月以上勤務することを想定しておきましょう。
Q4.長期インターンでも無給のケースはある?
場合によっては、あり得ます。
無給になるケースは、インターン中の活動が労働に当たらない場合です。例えば、見学やグループワークといった、企業の指揮命令下に置かれていない活動しか行わないのであれば、長期インターンであっても無給のケースがあり得ます。
とはいえ、ずっと見学やグループワークだけの長期インターンというのは、ほとんど存在しないでしょう。無給で長期インターンを行っている企業は、労働基準法に違反している可能性が高いため、基本的には避けた方が無難です。
また、インターン生であっても、最低賃金を下回るような時給は認められないため、時給が異常に低い企業にも注意が必要です。
Q5.長期インターンの選考倍率は?学歴は関係ある?
大手長期インターンシップ求人サイト「ゼロワン」によると、選考倍率は平均5~10倍とされています。
よって、1社応募して選考を受けただけでは、落ちてしまう方が普通と考えられます。
自分がやりたいことの軸をあらかじめ決めておき、複数の企業にどんどんアプローチしていくことをおすすめします。
また、学歴に関しては全く関係がないとは言えないと思いますが、学歴が全てではありません。
募集人数が少ない長期インターンだからこそ、学歴以外の点でアピールができたら、大きな強みとなるでしょう。
インターンに関してもっと知りたい人は、以下の記事を参考にしてください。