「Wantedly」は、給与などの待遇ではなく企業の価値観への共感によって、求職者と企業をマッチングするプラットフォームサービス(ビジネスSNS)です。
自分のやりがいや価値観を基に仕事探しをしたい人であれば、Wantedlyが向いているでしょう。
そんなWantedlyですが、学生インターンの求人も検索できる「Wantedly Intern」という、学生版アプリも存在します。
今回は、Wantedlyでのインターン探しに焦点を当てて、詳しく解説していきます。
※Wantedlyに掲載されているインターン求人は主に長期インターンです。長期インターンって何?という人はこちらも参照してください。
インターン探しにWantedlyを使うメリット
では、Wantedlyでインターンを探すことによって、実際にはどのようなメリットがあるのでしょうか?
そこで本章では、インターン探しにWantedlyを使うメリットについて解説します。
具体的には、以下の4つです。
- インターンの求人数が国内最大級
- 急成長企業が多い
- 理念共感ややりがいを軸にインターン探しができる
- エンジニア職やデザイナー職の募集も多い
インターンの求人数が国内最大級
Wantedlyの最大のメリットは、「インターンの求人数が国内最大級」である点です。
Wantedlyのインターン求人数は、2023年3月時点で約13,000件となっており、他のサービスと比較しても群を抜いています。
◆主なインターン求人サイトの掲載求人数
サービス | 掲載求人数 |
---|---|
Wantedly | 約13,000件 |
Infraインターン | 約8,000件 |
ゼロワンインターン | 約3,000件 |
(※2023年3月時点)
掲載求人数は時期によって変動が激しく、求人の重複もあるため単純な比較はできませんが、その点を考慮しても、Wantedlyが国内最大級であることは間違いないでしょう。
もちろん、「求人数は多いほどいい」とは一概には言い切れませんが、選択肢が多ければそれだけ自分のやりたいことも見つけやすくなるでしょう。
急成長企業が多い
Wantedlyの2つ目のメリットは、「急成長企業が多い」点です。
Wantedlyの掲載求人は、スタートアップ企業やベンチャー企業などの急成長企業が中心であり、大手求人サイトにはない企業も多く掲載されています。
そのような企業は、新しいことに積極的に挑戦していく風土であるため、一人ひとりに任される仕事の裁量が大きくなります。
そのぶんプレッシャーや負担も増えますが、自分の急速な成長に繋がることが期待できるでしょう。
理念共感ややりがいを軸にインターン探しができる
Wantedlyの3つ目のメリットは、「理念共感ややりがいを軸にインターン探しができる」点です。
Wantedlyというプラットフォームは、企業理念や企業文化への共感によるマッチングを重視しています。そのため、仕事内容だけでは判断できない、自分の本当に興味がある仕事を探すことが可能です。
また、Wantedlyに掲載されている企業の多くは、カジュアル面談(選考前に求職者と企業がカジュアルに話をして、お互いの知りたい情報を交換する面談)を実施しており、自分が本当に働きたいと心から思える企業かどうか、選考が始まる前にしっかりと見極めることができます。
◆実際の口コミ
Wantedlyでは、「誰が」「なにを」「なぜやっているのか」にフォーカスが当てられており、実際に会う前からその企業で働くイメージが付きやすいのが魅力でした。サイトもすっきりしたデザインで見やすく、働いているメンバーの活き活きとした姿が写真で見れるのも安心感につながります。企業名だけでなく、自分のやりたいことをマッチさせていきたい人にオススメです。
(出典:みん評)
エンジニア職やデザイナー職の募集も多い
Wantedlyの4つ目のメリットは、「エンジニア職やデザイナー職の募集も多い」点です。
WantedlyはIT・Web系のベンチャー企業が多いこともあり、一般的な就活サイトに比べて、エンジニアやデザイナーといった専門職の募集も充実しています。
また、Wantedlyでの募集職種は、「エンジニアリング」「デザイン・アート」「PM・Webディレクション」「編集・ライティング」など多岐にわたる上に、職種を複数選択して検索することも可能なため、自分に合った求人をじっくりと探すことが可能です。
インターン探しにWantedlyを使うデメリット
続いて、インターン探しにWantedlyを使うデメリットについて解説します。
具体的には、以下の4つです。
- 大企業の求人掲載は少ない
- 短期インターンの掲載は少ない
- 給与が掲載されていない
- エントリーしても返信が来ないことがある
大企業の求人掲載は少ない
Wantedlyの1つ目のデメリットとしては、「大企業の求人掲載は少ない」点が挙げられます。
Wantedlyは、魅力的な価値観を持っているにもかかわらず、知名度が低いという理由で、なかなか求職者に情報が届いていない企業を支援したいという企業理念を持っています。
そのため、大手転職サイトなどで広く知れ渡っている大企業の求人よりも、創立したばかりで情報発信の場が少ない、スタートアップ企業やベンチャー企業などの求人の掲載に注力しています。
もちろん、Wantedlyでも大手企業や有名企業の求人は取り扱っているものの、全体における大企業の比率は少ないのが実情です。
よって、大企業でのインターンを希望している人にとっては、Wantedlyはやや不向きと言えるでしょう。
短期インターンの掲載は少ない
Wantedlyの2つ目のデメリットとしては、「短期インターンの掲載は少ない」点が挙げられます。
Wantedlyを活用している企業の多くは、インターンも必要な戦力として考えています。そのため、多くの企業が長期インターンを募集しており、短期インターンの募集をしている企業は少ない傾向にあります。
実際、Wantedlyで求人検索をしてみると、長期インターンは約4,000件がヒットしたのに対し、短期インターンは約600件という結果でした(※2023年3月時点)。
そのため、短期インターンで働きたいという人にとっては、求人数にやや物足りなさを感じてしまうかもしれません。(短期インターンと長期インターンの違いを知りたい方はこちら)
給与が掲載されていない
Wantedlyの3つ目のデメリットとしては、「給与が掲載されていない」点が挙げられます。
前述の通り、Wantedlyは企業の理念共感を重視するプラットフォームであることから、募集要項に給与や福利厚生などの条件を記載することが禁止されています。(こちらを参照)
そのため、エントリー時点では基本的に給与に関する情報は得られず、企業から返信があった後に、メッセージや面談を通じて初めて知ることができます。
場合によっては、選考が進んだ段階で条件面の折り合いが付かなくなる可能性もあるため、注意が必要でしょう。
エントリーしても返信が来ないことがある
Wantedlyの4つ目のデメリットとしては、「エントリーしても返信が来ないことがある」点が挙げられます。
Wantedlyでは、興味のある企業に対して、「話を聞きに行きたい」ボタンで気軽にエントリーできる点が魅力ですが、企業から必ず返信がくるわけではないため、その点に注意が必要です。
なるべく企業から返信をもらうためには、採用担当者に興味を持ってもらえるよう、プロフィールを充実させる必要があります。
ただし、採用は企業との相性の問題もあるため、一向に返信が来ない場合には、気持ちを切り替えて次の企業を探した方がいいでしょう。
◆実際の口コミ
気になる企業には、まずはエントリーをしてみて面接の流れになりますが、エントリーをしても音沙汰がないこともあり、選考状況が不明でした。
(出典:みん評)
Wantedlyが向いている人
ここまでWantedlyのメリット・デメリットについて解説しましたが、本章ではそれらを踏まえた上で、Wantedlyが向いている人をご紹介します。
インターンを通じて急成長したい人
Wantedlyではベンチャー企業の求人が多いため、インターンを通じて急成長したい人には、Wantedlyが向いていると言えます。
前述の通り、ベンチャー企業はスピード感があり、新しいことにも積極的に挑戦していく風土です。そのため、インターンであっても任される仕事の裁量が大きく、自分自身の急速な成長にも繋がっていきます。
そこで得た経験は就活時の「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」で活かすことができ、その後の就活においても大いに役立つでしょう。
主体的に動ける人
前述の通り、Wantedlyを活用している企業の多くは、インターンも大事な戦力として捉えており、経験を提供する代わりにしっかりと成果を出してほしいと思っています。
そのため、企業から期待されることを意気に感じ、主体的に動ける人であれば、Wantedlyが向いていると言えるでしょう。
逆に、ある程度主体的に動ける人でないと、Wantedly経由でのインターンにはついていけないケースもあります。
大企業の1day2dayインターンのような感覚で参加すると、周りに迷惑をかけてしまう可能性があるため、注意が必要です。
Wantedlyが向いていない人
続いて、Wantedlyが向いていない人をご紹介します。
1から丁寧にサポートしてほしい人
Wantedlyは、あくまでインターン希望者と企業が出会うためのマッチングサービスであるため、原則として利用者に対する運営側からのサポートはありません。
よって、インターンに初めて挑戦するケースで、1から丁寧にサポートしてほしいと考えている人にとっては、Wantedlyはあまり向いていないと言えるでしょう。
就活のプロに相談しながら、あるいはサポートしてもらいながらインターン探しを進めたい人であれば、「リクナビ就職エージェント」や「doda新卒エージェント」といった、就活エージェントに登録することをおすすめします。
給与の高いインターンをしたい人
給与の高いインターンをしたい人にとっても、Wantedlyはあまり向いていないと言えます。
というのも、Wantedlyは給与の情報を募集要項に記載できないため、給与の高さにこだわる人にとっては、希望の求人を探し出すのが難しいからです。
給与などの条件面にこだわりたい人であれば、条件面が表示されている「Infra」「ゼロワンインターン」「JEEK」といった、他のインターン求人サイトも併用した方がいいでしょう。
Wantedlyでインターンを探す方法
最後に、Wantedlyでインターンを探す方法についてご紹介します。
具体的には、以下の通りです。
- 会員登録
- プロフィールの作成
- 求人の検索
- 求人へのエントリー
- 面談
それぞれ詳しくご紹介します。
①会員登録
まずは、Wantedlyの会員登録をしましょう。
会員登録は、「Facebook」「Google」「Apple」のいずれかのアカウントと連携する方法の他に、任意のメールアドレスとパスワードを使って登録することも可能です。
②プロフィールの作成
会員登録が完了したら、次はプロフィールを作成しましょう。
プロフィール情報の入力・編集は、ホーム画面の右下から行うことができます。
◆iOSアプリのケース
◆Androidアプリのケース
(参照:公式サイト)
プロフィールの内容によって、エントリー後の企業からの返信率も大きく変わってくるため、プロフィールはしっかりと作り込んでおくことをおすすめします。
Wantedlyのプロフィールは、「キャッチコピー」や「この先やってみたいこと」なども入力できる点が特徴です。企業の採用担当者は、「今後どのようなキャリアを歩みたいのか」を特に注目するため、この辺りを具体的に記載しておくと、企業から返信が来る可能性も上がるでしょう。
③求人の検索
プロフィールの作成が完了したら、インターンの求人を探しましょう。
求人を検索する際は、まずは業務形態を「学生インターン」に設定します。
その後、職種や地域・企業の特徴などから求人を検索したい人は、「さがす」を使いましょう。
◆iOSアプリのケース
◆Androidアプリのケース
(参照:公式サイト)
また、注目の募集・ストーリー・ミートアップから気になる企業を探したい人は、「発見」を使いましょう。
なお、ストーリーとは、企業が募集要項では伝えきれない自社の魅力を発信するための機能で、いわゆるブログのようなものです。
また、ミートアップとは、特定の分野やテーマに興味を持った人たちが繋がりを持てる場として、企業が勉強会や交流会などを開催できる機能で、入社意欲に関係なく参加できるイベントです。
◆iOSアプリのケース
◆Androidアプリのケース
(参照:公式サイト)
④求人へのエントリー
Wantedlyで求人にエントリーする際は、企業の詳細画面から「話を聞きに行きたい」ボタンをタップします。
◆iOS/Andoridアプリ共通
(参照:公式サイト)
その後、「今すぐ一緒に働きたい」「まずは話を聞いてみたい」「少しだけ興味があります」の3つの選択肢が表示されるので、自分に合ったものを選択して「今すぐエントリー 」をタップすれば、応募が完了します。
応募する際は、「今すぐ一緒に働きたい」を選択しておけば、企業にも熱意が伝わりやすく、返信が来る可能性も高くなるでしょう。
◆iOS/Andoridアプリ共通
(参照:公式サイト)
⑤面談
求人へのエントリー後、企業から返信が来た場合には、個別にメッセージのやり取りをして、面談の日程調整を行います。
前述の通り、Wantedlyに掲載されている企業の多くは、カジュアル面談を実施しているため、まずは企業の採用担当者と面談をして、色々と話を聞いてみましょう。