「未経験」の仕事への転職ってどう？経験者１２５名に聞いた転職成功の秘訣とは

２０２４年がスタートし、今年は新しいことにチャレンジしてみよう！と考えている人も多いのではないでしょうか。

今回は「未経験の仕事」に転職した経験がある１２５名の社会人の皆さんに、転職の理由や転職成功のコツを聞いてみました。

未経験の仕事に転職した理由１位は「労働環境の改善」

経験のない仕事への転職は勇気がいるものですよね。それでも転職を決意した人にはそれなりの理由があるはずです。

そこでまずは、未経験の仕事に転職した理由を聞いてみました。

１位は「休暇・労働時間など労働環境を改善したかった」で、２４%の人が転職理由として挙げました。２位は「仕事内容に興味・関心があった」、３位は「新しいことをしてみたい」となっています。もっと具体的な転職理由を見ていきましょう。

【休暇や労働時間の改善】

販売職はシフト制なので希望通りに休めなかったり、連休が取れることがなかった。周りと予定を合わせて旅行や趣味のライブに行くこともできず。プライベートも充実した人生を送りたかったので。（女性・２２歳／販売から事務に転職）

以前は塾講師として働いていた。日曜日しか休みがないが、日曜日さえも模擬試験や勉強合宿などのイベントに出ることが多く、休みなく連勤することも多かった。（女性・３０歳／塾講師から公務員に転職）

飲食業は休みも就業時間も不規則。そしてコロナによって売上も激減。それならばいっそのこと全く知らない業界で休みも取れる職種にしようと思い、転職へと至りました。（男性・２３歳／飲食から輸入代行に転職）

労働環境の改善では、「希望どおりに休みが取れない」ことを理由に挙げる人が多く見られました。それが、企業ではなく業界の特徴である場合に、未経験の仕事への転職を考える人が多いのかもしれません。

【仕事に興味・関心がある】

デザインの仕事にずっと興味があったものの、未経験のため自信がありませんでした。テレフォンアポインターとして働きながら、デザインについての知識を独学で学びました。勤めていた会社の倒産をきっかけに、職業訓練に通うことになり、未経験でも雇ってくれる会社に転職しました。（女性・２８歳／テレフォンアポインターからwebデザイナーに転職）

後悔しないよう自分が本当にしたいことを見つめなおした結果、学生の頃に興味を持っていたものの諦めていた、貿易事務の仕事に改めて挑戦することに。勉強して無事合格しました。（女性・２４歳／歯科助手から貿易事務に転職）

デスクワークよりも体を動かす仕事がしたかったため。（男性・２３歳／事務から用務員に転職）

以前から興味があったことに改めてチャレンジしたり、仕事をしているうちに新たに関心を持った仕事や働き方を試してみたいという理由で転職する人も多いようです。

【新しいことをしたい！】

以前の仕事はルーティンワークしかなく、つまらなくて。新しいことをしたくて転職を決意しました。（男性・２６歳／営業から映像制作に転職）

以前の仕事は栄養士で、厨房にこもることの多い仕事であり、栄養士の仕事しか知らなかったので一般企業で他のことをしてみたかった。（女性・２７歳／栄養士から営業に転職）

今の仕事や働き方ににピンとこず、現状打破のために「とにかく何か新しいことをやってみたい！」と考えて行動をした人も見られました。

未経験の仕事に転職してよかったのは「スキルアップできたこと」

未経験の仕事に転職をしてみて、よかったことやメリットに感じることを聞いてみました。

半数以上の５４.４%が、転職をした結果「スキルアップできた・できることが増えた」ことが良かったと回答しました。仕事を通じて新しいことを学べたり、知識やスキルを身に付けられるのは嬉しいものですね。具体的に、どのような点が「良かった」のかも聞いてみました。

【スキルアップした】

PCスキルが上がり、英語や数学の再勉強もできてよかった。（男性・４１歳／営業から講師に転職）

以前は看護師しか知らずでしたが、ビジネスマナーを身に付けて、ビジネスの世界が知れたのも楽しかったです。（女性・２８歳／看護師から営業に転職）

色々な国の人と接することができ、知見が広まった。外国人とおしゃべりすること自体が楽しく、感謝されることが多くてとても嬉しい。（男性・６１歳／教師から通訳ガイドに転職）

今までの持っていたスキルが上がるというよりも、スキルの幅や知見が広がったことに喜びを感じたというコメントが多く見られました。

【労働環境が改善】

営業のときは休日でも関係なく仕事をしていたが、転職してからは休日をしっかり休めるようになり有給も取得できるようになった。（女性・２５歳／営業から事務に転職）

一番求めていた労働状況が改善された。仕事とプライベートのオンオフをはっきりさせることができ、週末は自分の時間を楽しめるようになった。（女性・３１歳／保育士から事務に転職）

【仕事にやりがい】

売上げという目に見える数値があるため、ノルマをクリアした時は達成感がある。（男性・３１歳／介護から販売に転職）

社会貢献度の高い仕事で非常にやりがいを感じられ、たくさんの人々から感謝され、転職して良かったと心から思えた。（男性・３５歳／スポーツトレーナーから義眼技工士に転職）

転職後に、仕事に対してやりがいや楽しさを見出したという意見もありました。これは、実際に転職してみないと分からないところなのかも知れません。

未経験への転職で大変だったことダントツの１位は…

とはいえ、未経験の仕事への転職は良いことばかりではないはず。転職で大変だったこと・苦労したことも聞いてみました。

「転職で大変だったこと・苦労したこと」として、全体の約４分の３にあたる７４.４%が「新しいことを１から覚えなければならなかったこと」と回答し、ダントツの１位となりました。業務スキルだけでなく、基本的なビジネスマナーやPCスキルに苦労したという声も。

名刺交換、電話対応すらやったことがなかったため、ビジネスマナーを１から学ぶことが大変でした。（男性・３６歳／販売から営業に転職）

「未経験可・PCは文字入力ができればOK」という条件だったが、周りはタッチタイピングが当たり前のような環境だったので、最初は負い目を感じる場面が多かった。（女性・３７歳／接客から営業事務に転職）

営業の仕事では雑務はお願いする側だったが、事務はお願いされる側なので、仕事の作業が多く、細かいことに驚いた。（女性・２５歳／営業から事務に転職）

その他にも、未経験転職ならではのこんな苦労も。

３３歳で新人さんだったので、自分より年の若い人が上司となり最初はつらかった。（男性・３３歳／営業から接客に転職）

同期として入社した方々がみな４歳ほど年下であるため、焦燥感があった。（男性・２６歳／教師からSEに転職）

ズバリ、未経験の仕事への転職は「成功」でしたか？

良かったことも大変だったこともありつつですが、未経験の仕事への転職が「成功したか否か」を尋ねてみるとこのような結果に。

８７.２%もの人が「転職に成功した」と回答しました。何かと苦労も多い未経験の仕事への転職ですが、これだけ多くの人が「成功した」と答えているのには、転職を迷っている人も背中を押されるのでは！？

【転職は成功だった！】

転職し始めは、仕事を覚えるために残業続きで家族に心配をかけたが、今では家族との時間もあり、給料も増えて感謝されてるので大成功です。（男性・４９歳／トラックドライバーから営業に転職）

家族の反対を押し切っての転職だったが、いざ新しい仕事をしてみると早く帰れて子どもと遊べるなど家族にもいいことがあった。（男性・３５歳／営業から接客に転職）

思い切って転職してハッピーアワーの時間帯に帰れるようになった。（女性・２８歳／営業から事務に転職）

まったく知らない業界だったので不安が大きかったが、やってみたら自分に合う仕事だった。一度転職をしたことで、「合わなければまた転職すれば良い」と気持ちも軽くなった。（女性・２７歳／音楽教室講師からCADオペレーターに転職）

中にはこんな声もありました。挑戦した人だからこそわかることですね。

結局は転職前の看護師の方が自分は楽しかったし、看護師に戻る予定ですが、他の仕事をしたことで、自分のやりたいことや向いていることが明確になったので、成功です。（女性・２８歳／看護師から営業に転職）

転職成功者１０９人に聞いた「転職に必要なこと」

転職が「成功」と答えた１０９人に、転職前に準備したことを聞いてみました。

新しい仕事のためにさまざまな準備をしていることがわかりました。とはいえ一方で「特に準備はしていない」という人も１０９人中４２人いました。未経験への転職とはいえ、必ず準備をしなければならないというものではなさそうです。そこで事前準備以外の「転職を成功させるコツ」も教えてもらいました。

【未経験の仕事への転職成功の秘訣は？】

習う姿勢とチャレンジ精神があればなんとかなる。（女性・２８歳／営業から事務に転職）

未経験の業界に行くならまず専門知識を頭に入れるところから始まるので、しくみを理解する力、今までの経験とまた違った世界で働くのでそれを柔軟に受け入れられる力が必要。（女性・２８歳／パティシエから医療事務に転職）

頭で考えてもなかなか行動に移せないことも多い。失敗を恐れず思い切り飛び込んでいく勢いが一番重要。（男性・３０歳／製造から医療事務に転職）

これから転職する人へのメッセージ

最後に今まさに未経験の仕事への転職を迷ったり悩んでいる人に、転職経験者の皆さんから応援メッセージをいただきました。

相手の業界・職種を理解しようとする姿勢があれば道は開けます。（男性・５７歳／営業から人事・企画に転職）

不安で決断できない気持ちはものすごく分かります。時間は有限という言葉もある通り、今をどう決断し生きるかによって、今後のなりたい自分に近づけると思います。（男性・２６歳／アパレルから畜産に転職）

転職活動に関しては自身で限界を決めるのではなく、評価をするのは会社なので、ダメもとで応募してみる気持ちもあっていいと思います。（女性・２９歳／スポーツコーチから営業に転職）

正直、決断が正解であったかは分かりません。しかし、人生は一度。私は悩んだらとりあえず難しい方に進んでみます。その方が後悔する確率が少ないと思うからです。（男性・２８歳／接客から税理士補助に転職）

やらない後悔より、やった経験。日に日に歳を重ねています。今日が一番若い日。（女性・２８歳／接客から事務に転職）

早ければ早い方が良い。迷っているなら今しかない。（男性・４０歳／飲食から輸入代行に転職）

なんとかなります。（女性・２８歳／看護師から営業に転職）

人生はやりたいことをやった者勝ち。（男性・４３歳／印刷業からデザイナーに転職）

２０２４年のスタート！皆さんの新しいチャレンジへの原動力となりますように。