キャリオクは、「キャリアをオークションにかける」という斬新なコンセプトで注目を集める転職サービスです。上手に活用すれば、20代・30代の方が市場価値に見合った条件で転職できる可能性があります。
一方で、サービスの独自性が高いために以下のようにお悩みの方も多いでしょう。
- 「キャリオクの仕組みがよくわからない。普通の転職サイトと違う?」
- 「利用者の口コミを知りたい」
この記事では、キャリオクのサービス内容や仕組み、口コミから見えるメリット・デメリットなどを解説します。キャリオクは一般的な転職サイトや転職エージェントとはサービス内容が異なるため、強みを生かし、弱みをカバーする対策が必要です。仕組みを理解して活用してください。
私が解説していきます。
プロジェクトマネジメント企業にて、20代のポテンシャル採用からシニアのプロフェッショナル採用までを責任者として担当。25以上の転職エージェント・求人サイト・スカウトサービスを活用した経験あり。採用後の女性社員のキャリア相談も担当。
キャリオクとは?サービスの仕組みと特徴
(出典:キャリオク公式サイト)
「キャリオク」は、2019年3月にリリースされた新しいスタイルの転職支援サービスです。「自分のキャリアをオークションにかける」という斬新なコンセプトが人気を集め、サービス開始から約3年で登録者数は48万人を突破。多くの転職者から選ばれています。
キャリオクは、人材を採用する企業からも選ばれたサービスです。日本を代表する大手上場大企業や外資系企業、人気ベンチャー企業が採用活動に取り入れています。
【キャリオク登録企業の例】
- マイクロソフト
- アサヒビール
- 三井不動産
- サイバーエージェント
- マニュライフ生命
- ソフトバンク
(出典:キャリオク公式サイト)
キャリオクは、自分の経歴をオークションにかけることで企業から年収提示付きのオファーがもらえるという独自のサービスを展開し、ビジネスモデル特許を取得しています。
【キャリオクの特徴】
- 自分の経歴でオークション
- 転職サイト・エージェント機能はない
キャリオクの仕組みを把握せずに利用すると、「思っていたのと違う」と不満に感じる可能性があるでしょう。キャリオクならではのサービス内容を理解し、自分の転職活動に役に立つと判断した人はぜひ積極的に活用してください。
キャリオクは自分の経歴でオークションをして企業からのオファーを待つ
(出典:キャリオク公式サイト)
キャリオクは、転職サイトでありながら求人を公開していません。求職者から応募するのではなく、求職者のスキルシートを見た企業から入札(=採用条件の提示)を受けるスタイルです。
キャリオクの「入札」は、ビズリーチやdodaなどの「スカウト」などとは性質が異なります。
条件(年収) | 仕事内容 | |
---|---|---|
キャリオクの入札 | 求職者の希望条件をもとに個別提示 オファーと同時に定時 |
スキル内容に応じてオファー |
一般的なスカウト | 求人票の想定年収 内定時に具体的な金額を提示 |
求人票の記載内容 |
一般的なスカウトと異なり、選考前に企業から年収額を提示してもらえるのが大きな特徴です。
なおキャリオクにも「スカウト」機能があるため、両方のメリットを得ることができます。
選考前に年収が提示されることで、企業の期待値を計ったり、自分の市場価値を適切に把握したりすることが可能です。運営元のSBヒューマンキャピタルが掲げる「企業と働き手が対等である」の想いが、サービスに体現されています。
キャリオクでは転職サイト・エージェント機能はない
キャリオクでは、一般的な転職サイト・転職エージェントで利用できる以下の機能がありません。
【キャリオクで提供していないサービス内容】
- 求人票の公開
- キャリア相談
- 応募書類の添削・模擬面接などの選考対策
他のサービスとはまったく性質が異なることを理解し、「オークション形式の転職活動」に関心のある方が利用しましょう。
キャリオクの口コミで「自分で求人を調べて応募できないのが不満」「選考対策をしてくれない」などの声がありますが、そもそもそのようなサービスではありません。サービス内容を理解し、足りない機能は、転職サイトや転職エージェントを併用することで補いましょう。
キャリオクとの併用がおすすめなサービスは、転職サイト「リクナビNEXT」「ミドルの転職」、転職エージェント「doda」「リクルートエージェント」です。
キャリオクが向いている人
「オークション形式の転職活動」というキャリオク独自のサービス内容や特徴から、特に利用が向いているのは以下いずれかに当てはまる人です。
- 年収300〜500万円の20代・30代の方
- 営業・販売・ITエンジニアの方
- 短期間で自分の市場価値を知りたい方
それぞれ詳しく解説します。
キャリオクが向いている人①年収300~500万円の20代・30代の方
キャリオク会員は、69.2%が20代・30代の若手求職者です。また、会員の年収は300万~500万円台が過半数の61.8%を占めています。
▼キャリオク会員年齢層
▼キャリオク会員の現年収
会員のボリュームゾーンである「20~30代で年収300~400万円」の人にとって、使いやすいサービスといえます。
「キャリアのオークション」と聞くとハイクラス向けのイメージを持つ方が多いかもしれません。しかし実際には、年収300~500万円台の採用事例も多く存在します。
▼採用事例
(出典:キャリオク公式サイト)
一方で、20代・30代で年収500万円以上の方は「AMBI」や「ビズリーチ」に登録した方が適切なオファーがもらえる可能性があるでしょう。
ここで、「採用単価」という考え方からキャリオクを利用すべき人を考えてみましょう。
採用単価とは、社員1名あたりの採用に企業が払う平均的なコストのこと。東京で営業職を採用する場合の平均採用単価は、32万円とされています。転職サイトや転職エージェント経由で採用した場合、採用単価は2・3倍になる可能性があります。
▼東京で営業職を採用する場合の採用単価の比較
(出典:キャリオク公式サイト)
ハイクラス採用では高いコストを惜しまない企業が多い一方、500万円以下で大量に採用したい場合は、できるだけ採用単価を抑えたいのが本音です。そのような理由から、企業が年収300~500万円の採用にキャリオクを利用しやすいと考えられます。
キャリオクが向いている人②営業・販売・ITエンジニアの方
キャリオクの登録会員の経験職種は、「営業」が25%、「販売/接客/サービス」が20%、「IT/ゲーム/クリエイティブ」が14%です。会員のボリュームゾーンである営業・販売・ITエンジニアの方は、多くの入札をもらえる可能性があります。
▼会員の経験職種
(出典:キャリオク公式サイト)
なお、ITエンジニアでハイクラスのオファーを目指す人には、ITエンジニア専門の競争入札サービス「転職ドラフト」を利用しましょう。直近の入札結果(2023年8月回)では平均提示年収が742万円と、好条件のオファーが期待できます。
企業側は、各転職サービスの会員属性を理解したうえで利用します。「キャリオクには営業経験者が多いから、営業職の採用に活用しよう」「人事の採用は、バックオフィス経験者が多い○○を使おう」などと使い分けています。自分と同じ職種の会員が多いサービスを使えば、転職成功率が上がる可能性があるでしょう。
キャリオクが向いている人③短期間で自分の市場価値を知りたい方
キャリオクのオークションは、自分で開催時期を設定できます。
(出典:キャリオク公式サイト)
オークションの期間は、最長でも2週間。企業からの入札はこの間に行われるため、短時間で自分に提示される年収の相場を知りたい人に向いています。
なお、オークション期間外も通常の「スカウト」は届くため、終了後も市場価値の調査として活用可能です。
これから転職活動を始めるにあたって、自分の市場価値を理解したい方、企業からもらった内定条件が妥当かを判断したい方にとって、期限付きのオークションは有用です。
キャリオクのサービス内容・利用の流れ
ここからは、キャリオクのサービス内容を利用の手順に沿ってご紹介します。
全体的な流れを理解して、効果的にサービスを利用しましょう。
1.会員登録
(出典:キャリオク公式サイト)
公式サイトより、メールアドレスとパスワードを入力するだけで初期設定が完了します。
キャリオクに会員登録すると、自動的に同社のサービス「イーキャリア」にも登録されます。
2.キャリアシートの登録・ログイン
会員登録画面から、そのまま経歴・希望条件を入力する画面に移行します。
(出典:キャリオク公式サイト登録画面より)
以下の選択式の質問に回答してキャリアシートを作成します。
【登録内容の例】
- 性別・氏名
- 現住所
- 携帯電話の番号
- 生年月日
- 最終学歴の情報
- 普通自動車免許の取得有無
- 転職回数
- 直近の雇用形態
- 直近の年収
- 経験した職種の詳細・年数
- 経験した業種の詳細・年数
- 海外での就業・留学経験の有無と年数
- 語学スキル
- 離職中か在職中か
- 直近の在籍企業情報(入社年月日、職種、業務内容、役職、部下の人数、従業員規模)
- 経歴の検索・閲覧を禁止する企業
- Microsoft officeの利用経験
- 保有資格
- 希望の職種、業種、勤務地、雇用形態、年収
- 顔写真の添付
- ポートフォリオの添付(GithubなどのURLも可)
- 業務スキルのレベル
ほぼタップ操作のみで、簡単に充実したキャリアシートを作成できます。
(出典:キャリオク公式サイト)
キャリアシートの内容次第で、入札の可否や提示される年収額が決まります。該当するものはすべて入力し、ポートフォリオを添付するなどして、キャリアシートを充実させましょう。
3.オークションの開催・入札
キャリアシートを準備できたら、自分の設定する期間でオークションを開催できます。
(出典:求人広告代理店株式会社ONE キャリオク紹介ページ)
キャリオクでのオークション開催時には、以下の希望条件を設定します。
- 年収額
- 勤務地
- 職種
- 雇用形態
- 役職・職位
- 自分が率いる部下の人数を知りたいか
最後に、オークションの開催期間を入力して設定完了です。企業からの入札を待ちましょう。
経歴や条件によっては、大量の入札を得られる場合もあります。入札内容をしっかり確認できる期間を設定してください。
4.選考
キャリオクでは、オファーが届いた企業と直接キャリオク上でやりとりが可能です。入札を受ける場合、面接などの採用選考に移ります。
自分で日程調整や連絡などを行う必要があるため、丁寧な対応を心掛けてください。
キャリオクには、選考対策に関するサービスがありません。転職経験が少ない場合は、面接対策をしっかり行ってくれる「リクルートエージェント」や「doda」などの転職エージェントを併用し、選考に備えましょう。
5.内定・入社
選考が進み、双方が採用に前向きであれば、最終条件が提示されます。条件に不満があれば、交渉可能です。キャリオクでは、最終的に双方が合意すれば、内定と同等の扱いになります。
(出典:キャリオク公式サイト)
入社までの準備事項、手続きなどについても連絡があるため、企業からの指示に従ってください。
キャリオクの良い評判・口コミからみるメリット
ここからは、キャリオクの良い評判・口コミからサービスを利用するメリットを検証します。
キャリオクの良い評判として、以下3つをあげる声が複数見られました。
- 複数社から入札してもらえる可能性がある
- 好条件の入札をもらえる可能性がある
- キャリアシートを手軽に作成できる
それぞれ詳しくご紹介します。
キャリオクの良い口コミ①複数社から入札してもらえる可能性がある
キャリオクの利用者からは、「複数社から面接依頼が来た」「読むのが大変なくらい入札が来た」といった良い口コミがありました。
「自分のキャリアをオークションにかける」というキャッチフレーズに引かれて登録してみました。登録はほとんど選択式ですぐに終わりました。あまり試したことがない転職方法だったので本当にオファーがくるのか不安でしたが、複数社からちゃんと入札・面接依頼がきました。条件も思っていた以上に良い条件を提示してくれる企業からオファーがきたので驚きです。
年収をあげるために転職を考え始め、且つ自分の市場価値についても知りたいという思いからキャリオクに登録してみました。地方住みもあり、私の希望勤務地からのオファーはなかなかきていませんが、私の経験値やスキルを元に入札してくれる企業は沢山ありました。年収も現職よりもはるかに高い値段を提示してもらえ、自分の市場価値が思っていたより高いことに喜びと自信を感じています。
キャリアアップをするために転職活動を始めました。まず、自分にどれだけの価値があるのかを知るために、自分の価値に合わせて入札されるスタイルのキャリオクに登録しました。登録当日は、全くオファーがこなかったらどうしよう...と少し怖かったのすが、翌日になると複数の企業から面接依頼が届いており、更にかなりの好条件提示をしてもらっていたのでかなり大満足です。
自分の経歴に対し、企業がオファーを出してくれたことに喜びを感じる声が見られました。複数社から入札されれば、転職の選択肢が広がるほか、年収交渉の材料にもなります。
企業から多くの入札をもらうためには、キャリアシートの内容がもっとも重要です。直近の業務経験だけでなく、過去のキャリアに関する内容も漏れなく記載してください。
キャリオクの良い口コミ②好条件の入札をもらえる可能性がある
「年収800万以上で複数社からアプローチがきた」「今より100万円以上の入札がきた」など、オファー内容に対する良い口コミが複数ありました。
自分から気になる企業の求人を探す必要なく、ただ自分の職務経歴書を提出するだけで企業側から勝手にオファーしてきてくれる斬新なスタイルの転職エージェントです。自分も登録しているのですが、正直、微妙な条件を提示してくる企業もありますが、驚くほどの好条件を提示してきてくれる企業もあります。自分から求人を探す手間とかがないので、とりあえず登録だけして良い条件の企業からオファーが来るのを待ってるのも良いと思います。
営業職をしているのですが、周りの先輩方を見ていても将来的にそこまでの年収アップが見込めないな、と感じたので転職を決意。営業経験には多少の自信はあったので、キャリオクに登録し、希望年収を半分軽い気持ちで800万と登録しました。すると、なんと4社もの企業がこちらの希望年収提示額で入札してきてくれてかなり驚き半分興奮しています(笑)
特に転職の意思はなかったのですが、ものの見たさでキャリオクに自分の経歴やスキルを入力してみました。結果は、現職より驚愕の100万以上の年収の入札がちらほら。転職するつもりはなかったのですが、正直心が揺れています...。
キャリオクは、現在年収ではなく希望年収で条件を提示できます。経験が豊富な人ほど、市場に応じた年収アップが期待できるでしょう。逆に未経験職種へのキャリアチェンジには不向きであるため、注意が必要です。
企業の立場からすると、現在年収は内定条件を決定するうえで大きな判断基準です。優秀な転職者であっても、現在年収が低いと大幅な年収アップは提示しにくいもの。希望年収ベースで条件を提示されるキャリオクは、今の会社での年収に不満がある人にぴったりです。
キャリオクの良い口コミ③キャリアシートを手軽に作成できる
「簡単操作で書類選考を通せるレベルのキャリアシートができる」「スマホ操作だけで作成できる」といった、サイトの使い勝手に対する良い評判が見られました。
転職活動をしている中で「キャリアシートを作成するのが面倒くさい」という人はキャリオクがおすすめです。選択肢の中から自分に当てはまるものを選択していく簡単操作だけで書類選考に通せるレベルのキャリアシートが作成できます。
今まで通勤時間に往復2時間かけていた働き方を変えるために転職活動を始めました。複数の転職エージェントに登録しましたが、一番自分に合っていたのはキャリオクです。まず、キャリアシートがスマホでぽちぽちするだけの簡単操作でかなりしっかりした内容のものが作れます。また、自分の経歴やスキル、希望年収に対して更に好条件を出してきてくれる企業に沢山会えます。難しい・めんどくさい作業がなく良い企業に出会えるのでキャリオクはおすすめですよ。
通常、キャリアシート(職務経歴書)はWordやExcelで準備することが多く、作成に手間がかかります。タップで簡単に作成できるキャリオクなら、登録してすぐにサービスを有効活用できるため、大きなメリットといえます。
文章で記載する職務経歴書の場合、作文能力で印象が大きく左右されたり、必要な情報が記載漏れしていたりすることがよくあります。キャリオクは企業が評価するうえで必要な項目がすでに準備されており、該当項目を選択するだけなので、手軽に質の高いキャリアシートを作成できます。
キャリオクの悪い評判・口コミからみるデメリット
キャリオクを利用した方からは、以下のようなネガティブな評判・口コミもありました。
- 希望の企業から入札されない場合がある
- 条件の悪い入札もある
詳しい内容と対策をご紹介します。
キャリオクの悪い口コミ①希望の企業から入札されない場合がある
キャリオクの悪い評判として、「介護ビジネスと保険営業の入札しかこなかった」「地方勤務のスカウトがこない」といった口コミがありました。自身の希望と入札内容にギャップを感じる方が一定数いらっしゃるようです。
自分の経歴と希望条件を提示すれば企業からオファーが勝手にくるということで登録してみました。あまり経歴・スキルが多いわけではないので、こんな私のキャリアシートでも入札してもらえるんだろうかとドキドキしていましたが、結果は介護ビジネスと保険営業のみの連絡でした。自分の希望職種は経験がある人の方が有利なのは理解していましたが、あまりにもはっきりとした結果だったので少し残念な気持ちになりました。
転職エージェントに登録して求人探しをするのが面倒だったので、自分のキャリアをオークション式で見てもらえるキャリオクに登録してみたのですが、自分の希望職種から全く入札されません。経験が全く足りないとうことでしょうか?
地方へUターンするために転職活動を始めました。自分の経歴をオークションにかけて入札してもらうという方法が斬新だったので、興味半分で登録してみました。面接依頼をしてくれる企業自体は複数いるのですが、希望地の地方勤務のスカウトが全くきません...。地方向けの企業様はキャリオクに登録していないのでしょうか。
採用難で苦戦している業界、会員登録者が最も多い営業職でのオファーが多いと思われます。また、キャリオクはサービスローンチから日が浅いため、地方企業まではカバーできていない可能性もあります。
【必要な対策】
- 希望する業界・職種を細かく設定する
- 希望年収を少し高めに設定する
- 期間をずらして再度オークションを開く
- 地方就職なら「マイナビ転職」「doda」を併用する
企業ごとに中途採用のタイミングは異なります。オークション開催時期をずらせば別の企業の目に留まる可能性もあるため、キャリアシートや希望条件を随時アップデートして再チャレンジしてみましょう。
キャリオクの悪い口コミ②条件の悪い入札もある
キャリトレの利用者からは、「年収がダウンするスカウトばかり送られてくる」「希望年収の半額以下の案件しかこない」など、入札条件の悪さに対する口コミがありました。
好条件のスカウトがくるという口コミを見たのでキャリオクに登録してみましたが、経験もない職種の企業からオファーがくる上に前職の年収よりも低い額を提示され、全くの期待外れでした。
良い企業があれば転職をしようという温度感で転職活動をしています。キャリオクが希望条件通りもしくはそれ以上の年収が提示されることが多いという評判を見たので登録してみました。結果は、提示した希望条件の半分以下の案件のみで、やはりそう上手くはいかないですよね(笑)
【必要な対策】
- キャリアシートを充実させる
- 実績をアピールできるポートフォリオを添付する
- 転職エージェントに登録して自分の適正な市場価値を知る
- ハイクラス向けのスカウトサービスを併用する
キャリオクの会員は、年収300~500万円の方がメインです。500万円以上で転職したいなら、「ビズリーチ」「リクルートダイレクトスカウト」などのハイクラス向けスカウトサービスを活用しましょう。
キャリアシートを充実させても複数社から希望より低い年収が提示される場合、厳しい現実ですがそれが自身の適正な市場価値である可能性もあります。転職エージェントなど、業界・職種に詳しい第三者に相談してみるのもよいでしょう。
キャリオクを活用する際のポイント
キャリオクで狙った効果を発揮させるためには、サービスの特性を生かした利用方法が大切です。特に次の3点を意識してください。
- キャリアシートを充実させる
- 転職の軸を決めておく
- 他の転職支援サービスを併用する
それぞれ解説します。
キャリアシートを充実させる
キャリオクでは、企業は登録者のキャリアシートを見て入札の可否や条件を判断します。実績のある経験・スキル・資格はすべて記載してください。以下のような情報も、入札にプラスに作用する可能性があります。
- フォロワー数の多いSNS情報(ポートフォリオにURL入力)
- 日常会話程度の中国語スキル
- BtoBの仕事の場合、クライアントの業種情報
私は建築関係の企業で採用をしていましたが、案件や時期によっては「医療業界に明るい人がほしい」などの特定のニーズがあります。「建設会社に医療の資格は無意味かな」と勝手に判断せず、持っているスキルはすべて入力しましょう。
転職の軸を決めておく
キャリオクでは職務経歴が充実している人ほど、オークションで多数の入札を同時に得られる可能性があります。複数社を比較検討する際の判断軸を明確にしていきましょう。
【転職の判断軸の例】
- 年収・役職
- 業界・職種
- 勤務地や働き方
- 企業規模
- 福利厚生や社内制度
転職理由、叶えたいキャリアイメージなどを整理し、入札を受ける企業の選考基準と優先事項を決めてください。
転職軸を明確にしていないと、「大企業のオファーを逃すのはもったいない」「面接の雰囲気が良かったから気に入った」など、一時的な感情で転職先を決めてしまう危険性があります。結果として、入社後のミスマッチにつながることもあるでしょう。「転職で大事にしたいことと優先順位」は必ず整理してください。
他の転職支援サービスを併用する
キャリオクは「20代・30代」「年収300~500万円」「営業・販売・ITエンジニア」の方におすすめである一方、大きな弱点が2つあります。
【キャリオクの弱点】
- 求人を検索して自分から応募できない
- 選考対策を受けられない
上記への弱点は、特に初めて転職活動をする人にとって大きなマイナスです。それぞれの弱点に対して、以下サービスの併用をおすすめします。
【弱点への対策】
- 「転職サイト」を併用して自主応募できる体制を作る
- 「転職エージェント」を併用してプロの支援を受ける
次の章では、20代・30代におすすめの転職サイト・転職エージェントを4つご紹介します。
キャリオクと併用すべき転職サイト・転職エージェント
キャリオクの弱点をカバーするために、ぜひ併用してほしいサービスは以下4つです。いずれもスカウト機能のあるサービスで、多様な企業と出会うチャンスを広げられます。
サービス名 | 特徴 |
---|---|
リクナビNEXT | ・20代に強い転職サイト ・求人数10万件以上 |
ミドルの転職 | ・30代に強い転職サイト ・求人数18万件以上 |
doda | ・20代に強い転職エージェント ・求人総数25万件以上 |
リクルートエージェント | ・30代に強い転職エージェント ・求人総数76万件以上 |
それぞれの強みと生かし方を詳しく解説します。
転職サイト・20代向け|リクナビNEXT
(出典:リクナビNEXT公式サイト)
「リクナビNEXT」は、会員数1,400万人を誇る業界最大級の転職サイトです。10万件を超える豊富な求人が掲載されており、自分で条件検索をして応募可能。キャリオクの「求人閲覧・応募ができない」という弱点をカバーしてくれます。
【特徴】
- 会員の33.4%が20代、29.4%が30代で若年層向け
- 首都圏以外にも全国の求人を保有
- スカウト機能あり
リクナビNEXTでは、自分から求人の閲覧・応募ができるだけでなく、企業から面接確約のオファーなどが届きます。近年は「Indeed PLUS」参画企業による「ワイドオファー」が届く機能も追加され、多様な企業に出会える機会が増えています。
▼リクナビNEXTのワイドオファー
(出典:リクナビNEXT公式サイト)
転職サイト・30代向け|ミドルの転職
(出典:ミドルの転職公式サイト)
「ミドルの転職」は、30代・40代のミドル世代の支援に強い転職サイトです。提携している転職エージェントの求人も公開しているため、求人数が豊富です。また、自分に合う転職エージェントを探すことができるため、プロのサポートを受けたいキャリオク利用者におすすめです。
【特徴】
- 18万件の求人を閲覧可能
- 約400社の転職エージェントにサポート依頼できる
- 年収1000万以上のハイクラス求人を多数保有
キャリオクで提示される年収額が低いと感じる方は、ミドルの転職を活用してください。多数のエージェントからのスカウトを見ることで、自分の転職市場価値を把握できます。より高いスカウトが得られるようであれば、ミドルの転職経由で応募し、チャンスを広げましょう。
転職エージェント・20代向け|doda
(出典:doda公式サイト)
「doda」は業界最大規模の転職サイトです。登録会員は20代以下が約52%、30代が約27%と、キャリオクの利用者層と重なります。キャリオクで入札を待ちつつ、dodaで自分から積極的に企業へ応募するとよいでしょう。
【特徴】
- 会員登録数(類型)が約798万人
- 全国のあらゆる業界・業種に対応
- スカウト機能や転職エージェントサービスも利用できる
私は採用活動でdodaを活用していましたが、20代で経歴が長くない人にも使いやすいサービスだと感じます。また求人数が多く、転職エージェントサービスも受けられるため、キャリオクの「求人を検索して自分から応募できない」「選考対策を受けられない」という弱点をすべてカバーできるでしょう。
転職エージェント・30代向け|リクルートエージェント
(出典:リクルートエージェント公式サイト)
「リクルートエージェント」は、総数76万件以上と圧倒的な求人数を誇る業界最大手の転職エージェントです。キャリオク利用者に限らず、30代の転職者に広く利用をおすすめします。
【特徴】
- 年間登録者数約130万5000人
- 業界・職種に詳しいキャリアコンサルタントが担当
- サービス期間は原則3ヶ月以内
リクルートエージェントは、大手有名企業などの非公開求人を約32万件保有しています。登録しなければ出会えない求人もあるため、選択肢を広げるために活用してください。また、転職の心構えに関するセミナーや、面接指導なども充実しているため、短期で転職したい方におすすめです。
キャリオクのよくある疑問
次に、キャリオクに関するよくある疑問にお答えします。
キャリオクは、他社にないサービスを展開しているため、利用に躊躇する方もいるでしょう。疑問や不安を解消して、有効に活用してください。
キャリオクからのメールが多くてうざいです。メール停止の方法は?
キャリオクからのメール頻度が多い場合、以下いずれかの対策を取ってください。
内容 | 対策 |
---|---|
メールマガジンの停止 | 「メールマガジン受信設定」画面 →受信OFFにする |
面接依頼メールの停止 | 「キャリアシート公開設定」画面 →キャリアシートを非公開にする |
なお、キャリアシート非公開中はオークションを開催できないため注意してください。
企業からの面接依頼を無視しても大丈夫ですか?
キャリオクでは、面接依頼時に提示される採用条件を確認し、興味がある場合のみ「日程調整に進む」で連絡します。興味がなければ、返信しなくても問題ありません。
氏名やメールアドレス、電話番号は非公開なので、企業側に個人は特定されません。面接依頼を無視したからといって、企業からの評価が下がる心配はないと考えられます。
キャリオクに登録してないのにメールが来ました。勝手に登録されたのでしょうか?
転職サイト「イーキャリア」など、SBヒューマンキャピタル株式会社のサービスを利用した場合、同時にキャリオクにも登録されます。以下の利用規約をご確認ください。
【利用規定】
キャリオクの運営企業情報
最後に、キャリオクを運営する「SBヒューマンキャピタル株式会社」についてご紹介します。
会社名 | SBヒューマンキャピタル株式会社 |
---|---|
公式サイト | https://www.softbankhc.co.jp/ |
事業内容 | ・転職情報サイトの開発・運営 ・人材紹介事業 など |
代表的な サービス |
・キャリオク ・イーキャリア など |
SBヒューマンキャピタル株式会社は、ソフトバンクグループのSBメディアホールディングス子会社です。『「働く」を変える。』を経営理念に掲げ、転職支援に関するサービスを展開しています。
2023年9月29日には転職マッチングサービス「ジョブチャ」のサービス提供を開始するなど、今後も転職者と企業をつなげる多様なサービス展開が期待されています。
キャリオクで転職の選択肢を増やす
キャリオクは、自分の現職・前職年収にとらわれず、現在の市場価値で企業からオファーを受けられる特徴的なサービスです。20代・30代の方にとって、転職の選択肢を広げられる大きなチャンスとなるでしょう。
キャリオクのオークションで条件の良い入札を狙いつつ、転職サイトや転職エージェントで足りない機能を補うことをおすすめします。リクナビNEXTやミドルの転職、リクルートエージェント、dodaなどと併用することで、転職の可能性と採用確度をあげることができるでしょう。