日本の働き方を変える「シェアフル」が、自ら体現する勤務スタイルとは

新しい働き方をテーマに、様々な企業へ取材を行うこの企画。今回は、1日単位から就業可能なオンデマンドマッチングプラットフォームの求人アプリなどを運営する「シェアフル株式会社」を取材しました。

シェアフル株式会社とは

「ほんの少し空いたスキマ時間を働くことで様々な価値に変えたい」。そんな世の中のニーズに応えるサービスを提供しているのがシェアフル株式会社です。

運営するスキマバイトアプリ「シェアフル」は、ユーザーが空いている日付から仕事を探して応募するシンプルな仕組みで好評を博しています。求人を掲載する企業も増えており、東京を中心に全国各地へ拡大中です。

会社名 シェアフル株式会社
住所 東京都港区北青山2-9-5 スタジアムプレイス青山6階
事業内容 オンデマンドマッチングプラットフォームの提供
人材紹介サービス
給与計算などの労務アウトソーシング事業
設立 2019年1月
公式ページ https://sharefull.com/about/

お話を伺ったのは、採用担当の盛安さん。生産性を高めるために柔軟な働き方を取り入れている点や成長期のスタートアップ企業で働ける魅力などを教えていただきました。

本日お話を伺った方

シェアフル株式会社 採用担当

盛安さん

日常生活で生まれるスキマ時間の有効活用をサポート

スキマバイトアプリシェアフルのホームページ

最初に御社の事業内容についてご説明いただいてもよろしいでしょうか?

盛安さん

はい。シェアフルでは主にギグワーカー(インターネットで単発の仕事を探す労働者)の方々が利用するアルバイトのマッチングプラットフォームを運営しています。その中でも授業や子育ての合間など、いわゆる“スキマ時間”を有効活用したい方に向けて、最短1日から働けるお仕事を紹介していることが特徴です。

最近では大企業でも副業が解禁され始めているなど、「スキマ時間を価値に変えたい」と考えている方が増えています。しかし、短時間・短期間のお仕事は種類が限られているのが現状です。私たちは事業を通じて、そういった社会を少しずつ変えていきたいと考えています。

確かに、最近は副業に対する考え方も変わっていますし、空いている時間で気軽に働けたら便利ですよね。では扱っている求人は単発のものがメインなのでしょうか?

盛安さん

決して1日に限定しているわけではありません。実際に働いてみる中でクライアントとユーザーの双方が希望した場合、中長期的に働けるようにするための仕組み作りも行っています。

編集部

普通のバイトでは続けられるか不安だけど、とりあえず働いてみたいという方にも便利ですね。

働く場所と時間は、一人ひとりの社員が自ら選択

シェアフルの清潔で広々としたオフィス

編集部

学生や主婦などアプリユーザーの柔軟な働き方を支えている御社ですが、自社の社員さんもかなり柔軟な働き方をされていると伺っています。それについても詳しく教えてください。

盛安さん

まず最初に、各自が出社とリモートワークを選択できるようにしています。家庭の事情なども踏まえて、自分が生産性を高めて成果を出せる働き方であれば、どちらでも構いません。

編集部

会社がどちらかに強制するのではなく、自分で選べるというのは珍しいですね。

実態も気になるのですが、職種などによって出社とリモートワークの選び方に傾向はありますか?

盛安さん

開発系のエンジニアは、ほぼ100%リモートワークを選択しています。逆にセールスは全体がチームとして動いているため基本的に出社スタイルで、コーポレートスタッフは出社とリモートワークを組み合わせて働くハイブリッド型が多いです。

ただし、これはあくまでも傾向であって、一番生産性を高めて成果を出せる働き方を職種によって選択しているとお考えください。

編集部

選べることで、「今日はチームのメンバーが有休だからリモートで働こう」といったようにフレキシブルな働き方もできそうです。

1日あたりのコアタイムがないマンスリーフレックスを導入

編集部

その他に、勤務時間も特徴的だと伺っています。

盛安さん

マンスリーフレックス(※)を導入しています。一般的なフレックスタイムとは異なり、1日あたりのコアタイムがありません。1ヶ月あたりの基準労働時間を満たすことができれば、働く時間帯を問わずいつでも自由な時間に勤務ができます。
※企業ごとに定めた月間総労働時間を満たせば、出退勤時間を自由に設定できる勤務体系のこと。スーパーフレックスとも呼ばれている。

編集部

ということは、出勤時間も一人ひとり異なるのですね。

盛安さん

そうですね。なので語弊があるかもしれませんが、シェアフルには遅刻という概念がありません。それにチーム内で認識を合わせていれば、数時間で終わるようなちょっとした用事がある時などにいちいち半休を申請する必要もないんです。

同じ場所で働かないからこそ、“直接会話”を重んじるカルチャー作りを意識

コミュニケーションを取りながら仕事を進める女性社員と男性社員

編集部

フレキシブルな働き方ができる一方で、社内で連携しないといけない場面もあると思います。それぞれ働く場所や時間が異なる中でコミュニケーションはどのように取られているのでしょうか?

盛安さん

先ほどコアタイムがないというお話はしましたが、月単位の労働時間を満たす必要はあるので、実際のところはほとんどの社員が日中10時~19時くらいに働いています。ですから、毎日すれ違って必要なコミュニケーションが取れないといったことはありません。

編集部

ちなみにコミュニケーションツールはどのようなものを導入されていますか?

盛安さん

Slackというチャットツールを導入しており、他の職種の社員とも素早くコミュニケーションを取ることが可能です。ただし、会社の方針として直接会話をすることも大事にしています。5分とか短い時間であってもビデオ会議ツールやSlack内のハドルミーティングを活用して意思疎通を図るようなカルチャー作りをしているんです。

編集部

同じ場所で働いていなくても、顔を見たり声を聞いたりする機会は多いのですね。ちなみに、社員さん同士の親睦を深めるような取り組みなどもありますか?

盛安さん

開発エンジニアの方では週1回、任意参加のコーヒータイムを設けています。ランダムで組まれた人と30分ほど雑談をする試みです。リモートワークを選ぶ社員も多いので、交流の機会は意識的に作るようにしています。

スタートアップ企業でありながら、大手グループの一員でもある

シェアフルのオフィス内にあるミーティングルーム

編集部

御社は2019年に設立した若い企業ですが、人材業界大手・パーソルグループの一員でもありますよね。大手グループのスタートアップ企業ならではの特徴といったものはありますか?

盛安さん

一般的に弊社のようなスタートアップのフェーズにある企業では、労働時間を管理する仕組みがしっかり整っていないケースも多いかもしれません。その点、弊社ではグループとして三六協定を厳格に管理する必要があるため月45時間の残業を超えないように徹底しています。

編集部

パーソルグループというだけでも、労働環境に対しての安心感はありますね。他にも、教育など会社のサポート体制についてはいかがでしょうか。

盛安さん

教育に関しては、定期的な1on1を取り入れています。基本的に週1回、人によっては週2回くらいのペースで行うイメージです。担当するのは直属の上司が多いですが、例えば営業なら上司プラス営業をサポートする営業企画の担当者も一緒に入って2on1でやることも珍しくありません。個人の状況や目標に合わせて、柔軟に成長を支えています。

グループ内で転職できるキャリアチャレンジ制度

編集部

あと事前の情報を拝見して気になったのが、キャリアチャレンジ制度というものです。どのような制度か教えていただけますか。

盛安さん

これは、パーソルグループ内の他の会社に転職できる制度です。もちろん、一つの会社で長く働くことも素晴らしい選択ではあるのですが、働く中で「新しいチャレンジをしたい」と考える人も当然いると思います。その際に、パーソルグループは本当に様々な事業を展開していますので、グループ内で自分のやりたいことがあればチャレンジすることが可能です。

編集部

これは出向ではなくて、完全に転職ということですよね。

盛安さん

そうです。ただ同じ転職でも、全く異なる会社に行くより、ある程度知っている環境の中で次のステップに進めるメリットがあります。

編集部

同じグループの会社なら色々と情報も手に入るでしょうし、安心して転職できそうですよね。ちなみに、この制度はどのようなタイミングで利用できるのでしょうか?

盛安さん

各企業で年に1度「こういう職種を募集しているのでグループ内でチャレンジしたい人いませんか?」というような求人が出て、それに応募をするイメージです。面接などはあるので必ず受かるわけではありませんが、積極的に活用されていますね。

編集部

この制度を利用して、他のグループ会社から御社に転職する方もいらっしゃるのですか?

盛安さん

はい、毎年1人か2人は応募してくださっています。すべて採用につながっているわけではありませんが、実際に転職して活躍している方も少なくありません。

今しかない成長期を支えてみたい方のチャレンジを歓迎。

一つのパソコンを見ながら会話をする3名の社員たち

編集部

最後に、御社の働き方に対して興味を持たれた方にメッセージをお願いいたします。

盛安さん

大手グループの一員ではありますが、シェアフル株式会社としてはまだスタートアップの領域です。一人ひとりの担当できる業務の範囲は、大企業などと比べても広いのではないかと思います。その分、大変さもありますが、会社の成長期を支えていくというのは人生の中でも貴重な経験になるのではないでしょうか。

スタートアップやベンチャーの企業で働きたいという方がいれば、ぜひカジュアルな面談を通じてお話ができれば嬉しいです。

編集部

本日はありがとうございました!

取材協力
・シェアフル株式会社:https://sharefull.com/about/
・採用ページ:https://www.wantedly.com/companies/sharefull/projects