今回は、ブライダルプランナーについて紹介します。
この記事を読むと、
- ブライダルプランナーの業務内容
- ブライダルプランナーのやりがいとつらいところ
- ブライダルプランナーに向いている人の特徴
- ブライダルプランナーの収入
以上の情報がわかります。
ブライダルプランナーとして働いていた小島さんの体験談を元に進めていきますよ!

小島さん、来てくださってありがとうございます。よろしくお願いしますね!
こちらこそ、よろしくお願いします!
なお、未経験からの目指し方や求人の探し方は後編で解説しています。
ブライダルプランナーとして働いた期間を聞いてみた!

早速ですが、プロフィールを聞いてもいいですか?
はい!4年生大学を卒業してから就職活動をして、冠婚葬祭互助会の会社に新卒入社しました。当時の社員数は約2000人、パート・アルバイトも約2000人の大企業です。ブライダル事業部に所属しまして、4年半働いていました。職場は、店舗の一つでもある結婚式場です。

結婚式場が職場なんて華やかですね。
勤務年数4年半のうち、2年はコスチュームアドバイザーとして、2年半はブライダルプランナーとして業務を行っていました。
ブライダルプランナーの具体的な仕事内容とは?さまざまな業務をこなす!


小島さんは2つの職種を経験しているんですね。ブライダルプランナーの仕事を中心に、内容を教えてもらえますか?
わかりました!
ブライダルプランナーの業務内容は多岐に渡る!
ブライダルプランナーもコスチュームアドバイザーも、結婚式のお手伝いをするのが仕事です。
新郎新婦の担当として、打ち合わせをしながら結婚式を作り上げていきます。業務内容を、ざっと説明しますね。
新郎新婦さまとの打ち合わせ
新郎新婦さまに満足していただくために、さまざまな点について打ち合わせをします。
具体的には、招待状や席順表、料理、引き出物、花などの会場装飾、当日の演出、DVDなどのメモリアル関係などですね。
花やメモリアル関係については、専門スタッフとも打ち合わせをします。
校正作業
結婚式の招待状や席順表、席札等の印刷物など校正を行います。ミスがあったら結婚式当日に影響が出ますので、しっかりチェックします。
発注業務
結婚式の花や引き出物など、必要なモノが決まったら、発注をかけます。品物が届いたら、引き出物の数に間違いがないかも確認します。
当日の確認作業
結婚式当日は、引き出物や席札、装飾などにミスや不具合がないかを確認します。前日や当日は、進行の確認も抜かりなく行います。
新郎新婦のフォロー
打ち合わせから結婚式当日まで、気持ちを落ち着かせたり盛り上げたりなど、新郎新婦に対する精神面のフォローも行います。
結婚式はライフイベントにおける重大事ですから、新郎新婦も緊張しています。
不安定になりがちな気持ちを汲み取って、前向きに結婚式を迎えられるようになっていただくのもブライダルプランナーの仕事です。
ブライダルプランナーの業務のポイント!華やかだけど地味な方が多い
華やかで美しい結婚式業務ということで、業務内容も華やかだと思われているケースが多いです。ただ、ブライダルプランナーの仕事は、ほとんどが結婚式当日に向けた準備作業です。
招待状や席札などペーパーアイテムの文字校正、引き出物の発注数確認など、むしろ地道な作業の方が多いんですよね。地味な準備作業を経て、結婚式を形にしていきます。
当日まで何度も打ち合わせを行い、その中で新郎新婦さまやご両親さまに打ち解けていただくことが大切です。
みなさんが求める理想の結婚式を引き出せるように、しっかりと耳を傾けることが重要です。
コスチュームアドバイザーの仕事も同時解説!
コスチュームアドバイザーとは、文字通り結婚式の衣装選びをサポートする仕事です。
和装と洋装どちらを希望するのか、披露宴のお色直しは何回にするのか、二次会のドレスはどうするかなど、新郎新婦さまの希望に沿って衣装を選んでいきます。
ファッションに関する幅広い知識が必要で、センスも磨いていかなければなりません。
ファッションや接客、サポート業務が好きな人は、向いていると思います。
ブライダルプランナーのやりがいとつらいところ


一見、華やかなブライダルプランナーにも、業務では二面性があるということなんですね。仕事の上で、やりがいがあるなとか、つらいとか感じることはありましたか?
はい。やっぱり、結婚式当日はとても感動しますし、喜びは大きいです!
幸せをおすそ分け!ブライダルプランナーのやりがい
新郎新婦さまをはじめ、ご家族様や列席者の方々などの笑顔や涙は、本当に感動的です。
新郎新婦さまが大きな拍手と歓迎に迎えられて披露宴会場に入場していく瞬間、その背中を見送るときは、私自身も大きな感動と達成感を抱きます。
新郎新婦さまから「小島さんのおかげですてきな結婚式になりました」とお声がけいただけると、本当にうれしいです。
こちらこそ、一生に一度のお手伝いができたことに、感謝の気持ちでいっぱいになります。いつも、幸せのおすそ分けをいただいたと感じます。
ミスの許されない地道な作業が多い!ブライダルプランナーのつらいところ
ブライダルプランナーのつらいところは、ズバリ激務な点です。
結婚式当日の美しい雰囲気からは一転、基本は地味な作業がとても多いです。
ブライダルプランナーについてよく知らない人は「結婚式のない平日は暇なのでは?」と思われるようなんですが……。
平日の主な業務内容
- ペーパーアイテムの校正
- 品物の数の確認
- 担当している新郎新婦さまへのアポ取り
- 打ち合わせ後の発注処理
- 結婚式が終わった方への写真完成などの連絡
- 週末近くは、他部署とのミーティングに向けての資料作り
週末の主な業務内容
- 午前中に結婚式があれば早朝出勤
- 午後遅い時間の結婚式では、新郎新婦さまをお見送りしてからの事務処理
基本的に、平日は事務処理や打ち合わせなど、業務が山積みです。
結婚式のある週末は深夜まで勤務する日も少なくありません。想像以上にきつい仕事なんです。
表も裏も見えている!ブライダルプランナーに向いている人の特徴


一見、華やかなブライダルプランナーにも、業務では二面性があるということなんですね。仕事の上で、やりがいがあるなとか、つらいとか感じることはありましたか?
表からは見えない苦労がたくさんあるので、その点を踏まえている人は強いと思いますよ。
努力できる人
ブライダルプランナーは幸せな結婚式をサポートする仕事ですから、夢を持って目指す方が多いんです。
でも、きれいごとだけではやっていけないのが現実です。表の華々しさだけではなく、裏で地道に努力できる人は向いています。
集中力がある人
何回かお話していますが、ブライダルプランナーは地味な作業が多いです。
でも、校正や数の確認などでミスがあると、新郎新婦さまに多大な迷惑をかけてしまいます。結婚式は一生に一度の晴れ舞台です。本当にミスが許されない仕事です。
「絶対にミスしない」という心意気で地味な作業に臨める人、集中して作業ができる人は良いですね。
提案力がある人
ブライダルプランナーは新郎新婦さまの理想を実現する仕事ですが、願いをすべて詰め込めば良い結婚式になるわけでもありません。
ご要望はしっかりと受け止めつつ、無理のある要望なら別の案を提示して、違う流れに導く必要があります。
時間オーバーになりそうな演出を希望された場合も「それはできません」というのではなく、新郎新婦さまにご満足いただけて時短になる演出を代替案として出したいところです。
一方で、「これは外せない!」という希望は、なんとか叶えられるように道を探ります。
会場担当者に新郎新婦さまの想いをプレゼンして実現に漕ぎ着けるのも、ブライダルプランナーの腕の見せ所です。
協調性のある人
協調性はブライダルプランナーにとって必須のスキルといえます。結婚式は、生花担当、会場担当、演出担当、衣装担当、美容師、司会者など、さまざまなスタッフの協力が必要です。
ブライダルプランナー1人で結婚式を作り上げることはできません。スタッフが一丸となってこそ、より良い結婚式を提案できると思っています。
体力のある人
ここまでお話してきてお気づきの人もいるかもしれませんね。ブライダルプランナーは本当に激務なので、体力のある人は向いていますよ。
加えて、いつも前向きでいられる人、新郎新婦さまの「ありがとう」をパワーに変えて明るく業務に打ち込める人にもおすすめです。
嫌なことがあっても、サッと切り替えられる人も良いですね。
人を幸せにする仕事なので、やはり明るい人が向いています。
何歳まででも働ける!なるなら年齢は若いほうが良い
ブライダルプランナーは何歳まででも働けるのがいいところです。なるための年齢に制限はありませんし、未経験でも30代半ばくらいまでは求人があります。
晩婚化の影響から、最近では40代以降で結婚式を挙げる人が増えています。新郎新婦さまの年齢に近いブライダルプランナーの方が安心する、といった声も伺います。
ただ、ブライダルプランナーは本当に忙しく大変な仕事です。なるなら体力のある若いうちのほうが良いと思いますね。
若いうちに経験を積んでおけば、40代、50代まで長く働ける職業ですよ。
ブライダルプランナーに必要なスキルとは?サプライズ好きはあまり関係ない

人の話にしっかり耳を傾ける、相手の意見を尊重する、などのスキルは必須です。私が面接試験を受けたときも、特に注意して見られた部分だと思います。
ブライダルプランナーは人の話を聞くのが仕事です。新郎新婦さまに喜んでいただくには、まずは相手の意見を聞いて、要望を引き出して差し上げる必要があります。
「サプライズを考えるのが好き」というスキルは、実はそこまで重要ではありません。式場によって実現できること、できないことが違うからです。
資格については、ブライダルプランナーになる前に取る必要はないかと思います。私は、就職してから実務経験が必要な検定試験を受けました。
資格はブライダルプランナーとして経験を積んでからでも十分だと思います。それよりは、相手の話をしっかり聞くという姿勢を意識した方が良いですね。
ブライダルプランナーの収入はいくら?ボーナスは出る?


大変そうですが、やりがいの大きい仕事でもありそうですね!気になる収入ですが、ブライダルプランナーはどのくらいもらえるのでしょうか?
私の場合は、月収が手取りで16万円程度、年収は約300万円でした。ボーナスは年2回、1回の金額は月収1カ月分とほぼ同じです。
ブライダルプランナーの収入は正直安い
お給料は、正直少ないと感じていました。仕事自体はやりがいを感じていましたが、勤務時間や仕事内容を考えたら割に合わない金額だと思います。
世間からは高給取りと思われている節がありました。世間の目と現実のズレも、つらいなぁと感じる部分ですね。
時間外労働はある?
残業は、閑散期で月50時間、繁忙期で月100時間を超えていました。繁忙期で事務処理が間に合わないとき、新郎新婦さまのご都合で打ち合わせ日程が合わないときなどは、休日出勤もしていました。
お給料は成果給制度です。成果給を超えたら支給される仕組みだったので、実質残業代はないものと考えていました。
残業代が加算されると「もっと早く帰りなさい!」と怒られるケースもあり、残業代をもらうのはなかなか厳しい状況でしたね。
ただ、上司は、休日出勤したらシフトを変更して代休を取るようにと言ってくださる良い方でした。
他のメンバーとのシフト調整が難しく、自分の業務上の都合もあって、代休を取るのは難しい状態でしたが……。
ブライダルプランナーになりたい人に一言!


では、最後に一言、ブライダルプランナーを目指している人にコメントをお願いします!
ブライダルプランナーは、やりがいがある仕事です。とても楽しく業務に取り組んでいましたし、職場環境も最高でした。ただ、本当に激務なので、その点は心した方がいいかもしれません。
大変なことは多いけれど、新郎新婦さまの喜ぶ姿や結婚式の美しさを目の当たりにできる点は、何物にも代えがたい喜びです。ブライダルプランナーとして業務に従事できるよう、がんばってくださいね。
次の記事では、未経験からブライダルプランナーを目指すために具体的な求人の探し方などを紹介します。